「LEOビールを飲みながら」

世界一周99日目(10/5)

 

「フアランプール?」

 

料金回収のおばちゃんは
大きく「コクコク」と頷く。

 

よしっ!

僕はバスに乗り込んだ。

 

 

 

 

Googleマップアプリから
導きだされた番号のバスは
いくら待っても
停留所に現れなかった。

僕の待っている場所が悪いのか!?
Google先生、最近調子悪いっすよ…

 

 

バス停に停まるバスの運転手たちに
どこからフアランプール行きのバスが
出ているのかを尋ねる。

「あっち!あっち!」

と指差さされた方向へ向かうと
ちょうどバスがやって来た。

僕は運転手に見えるように手を振って
バスを止めてもらい、行き先を確認した。

 

やって来たバスが
目的地行きだったとは運がいい。

 

 

 

僕はこれからバンコクを離れ、
アユタヤへ向かうのだ。

ツアーバスだと高いので
列車で行くことにした。

2時間程度で15バーツ。
時間帯によって値段が変わるみたいだ。
そしてチケットは当日じゃないと買えないんだって。

 

 

重たいバックパックをおろし、
座席に着くいた僕は

どんなルートで
このバスは駅に向かうんだろう?
とオフラインで見れるマップアプリを
開いた。

 

『あれ…
方向が違う…?』

 

 

いやいや!おばちゃんは
僕がバスに乗る前にちゃんと
「フアランプール?」
って確認したら
大きく頷いてたじゃないか!

しかも2回も!

 

だけど、
いよいよ心配になってきて
思わず前に座っていた人に
「フアランプール?」
とジェスチャーで尋ねる。

怪訝そうな顔をするおばちゃん。

手招きでさっきの
集金係のおばちゃんを呼ぶ。

 

「えっ…?
フアランプール。

…でしょ?
このバス?」

 

「?!」

 

顔をしかめる集金係のおばちゃん。

『誰がフアランプール駅に
行くと言ったのよ?』

とでも言いたそうな集金おばちゃん。

 

いやいや、あなたですって。

 

乗客のおっちゃんが
「フアランプール行きなら
40番のバスに乗らなきゃダメだ!」
と教えてくれた。

 

おいおいマジかよ!

てかほんとタイ人
人の話聞かねえな!

 

 

 

これより前にも

買う前にさんざん
値段を確認したのにも関わらず、

妙なオプション付けたり
よくわからないことを言って
値段をつりあげてくる

おばちゃんたちに
僕はイライラさせられてきた。

 

 

ま、まぁこれが
旅ってヤツですよ?

笑顔で抗議し
運賃8バーツを回収した僕は

陸橋を渡り反対車線で
40番のバスを捕まえて
フアランプール駅に向かった。

音楽が爆音でかかるバスの中、
僕はまどろんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

駅に着くと
僕はチケットを購入し

あることをした。

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タイでちょくちょくみかける
1バーツの体重計。

このフル装備のバックパックは
一体何キロなんだろう?

 

ミャンマーへ行った後、
タイからインドへ飛行機で渡ろうと
考えている僕は
バックパックの重さを
知っておかなければならなかった。

 

1バーツ硬貨を入れ、
おそるおそる体重計に
バックパックを乗せる。

荷物を詰めたバックパックは
重さが変化しないように指で支えてやれば
なんとか自立した。

 

 

 

「26,7㎏」

 

 

 

27キロってとこか。

 

これでも旅に出てから
軽量化に努めてきた。

 

鳥取から出るフェリーの中に
スケボーのベアリングなどの小物を。

初日に泊まったロシア、ウラジオストクの
ドミトリーのベッドの下に
テントとマット、それと服数着。
でも寝袋とブルシはきっと使うと思う!

中国では変圧器を。
あれ使う事ないね!

ベトナムでは
ソーラーパネルやエネループなど
一回も使わなかった電子機器たちを。
ワイヤレスキーボードとかマジいらなかった…
てか高城さん、あなたの真似しない方がよかった。

 

 

これでもまだ重いのは
僕のバックパックの中に
漫画の原稿用紙200枚
が入っているからだと思う。

あとPennyの1,3キロはデカい…。

 

でも、それらがなくなってしまったら
僕は「ただの旅人」になってしまう。

自分で
「旅する漫画家」
を名乗っている以上ここは退けない。
100枚描いたら速攻で相棒のまおくんちに送るから!

 

 

 

 

 

 

 

 

アユタヤに到着して
次の街に進むための
情報収集をしようとウロウロしていると

日本人の旦那さんを持つという
タイ人の女性に声をかけられた。

 

「ルートのことは彼に訊けばいいわ。
だから私たちの宿にいらっしゃい」

 

宿も180バーツというし、
ついてってみるか。

もう一人日本人の女のコも釣られて
僕たちは車に乗せられた。

 

 

「P.U.INN」

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は期待以上の宿だった。

 

 

フリーのWi-Fiはもちろんのこと、
内装は綺麗で清潔感があり、
日本の漫画や本がそろっている。

180バーツシングルの部屋は
シャワー/トイレはないにせよ、
2段ベッドがあった。

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僕の好きな旅漫画、
「ディープなアジアの歩き方」
も上下巻そろっていた。

旅を題材にした物語は
旅をしながら読むと
伝わり方が違ってくる。

主人公の杉田くんは今の僕と同い歳。

彼の旅してきた国を
僕も旅してきたと思うと、
彼にシンパシーを感じる。

 

 

 

とりあえず、
一泊分のお金を支払い、
僕はPennyを持って

ワット・マハータート

を見に行った。

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アユタヤの街には
いくつも古跡があるんだけど、
それにぞれに入場料がとられるそうだ。

僕はここだけでいいや。

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18世紀にビルマ軍によって
破壊された仏像たちが
遺跡のあちこちに見られる。

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遺跡に、木や草が生えてるのが好き。

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人間の創った文明が
自然に溶け込んでくようで。

 

 

 

 

前日寝てなかったのが響いて
町歩きをする気力がなかった僕は
近くの木陰のベンチに
横になって昼寝をした。

 

これも旅さ。

 

 

 

 

1時間ほど昼寝した僕は
宿に戻った後、
体制を立て直して
夕方の町を歩いた。

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「ハロー」

 

と愛想良く声をかけてくれた
教師のおばちゃんとごはん。

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「米とチキンと野菜!」

って注文したらチャーハンが出てきた。

 

「以前はゲストハウスをやってたのよ。
旦那さんが死んじゃってね。
それで今は教師をしているの」

 

「今はここに住んでるんですか?」

 

「ううん。
ここには姉と仲の良い友達がいるからね。
それに今は学校がお休みなのよ」

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そんな些細な会話も
旅をする僕にとってはいとおしい。

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そして8時になると
近くのバーにライブを聴きに行った。

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「ひとりバー」なんて
海外きてから初めてだよ。

日本はバイト時代、
お気に入りのバーに
ちょくちょく行ってたけどね。

 

150円のLEOビールを飲みながら
バンドの音に耳を傾ける。

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ライブを演るだけあって音がいい。

お店が営業する前に顔を出してたからか
ボーカルのガイさんは
「上を向いて歩こう」
を歌ってくれた。

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ビールが上手いや。

 

 

ピスタチオが食べたい。

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お酒はぜんぜん飲めないけど、
雰囲気のあるバーって好きです。

観光地じゃなくても
自分をワクワクさせてくれる場所は
あるのかもしれませんね。

あ〜、ピスタチオ食べたい。

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2 件のコメント

  • ミャンマー大使館で会った、日米夫婦です。
    無事ビザ取れたんだね。よかったね。

    アユタヤに私達も、電車に乗って行ったよ。15バーツで。駅前から、自転車を借りて、高速?をママチャリで飛ばし、汗びっしょり。アユタヤの遺跡3つまわって、ギブアップ。バンコックに戻りました。

    あ、パッポンストリートに行ったんだね。私達すぐ近くのホテルに滞在したので、あの通りをよく歩きました。通りから、舞台でけだるそうに踊るお姉ちゃん達を横目で見てみました。

    • >ふくさん

      ミャンマービザ申請の際はありがとうございました!
      初めての海外ビザ申請で緊張し過ぎて
      お腹痛かったくらいでしたから笑。
      ふくさんとお話できてよかったです。

      それにしても、
      駅前から自転車を借りて遺跡をまわるなんて
      すごいですね!
      ということは日帰りかな?

      それと、パッポン通りやお店を見学すると、
      日本のキャバクラって健全なのかなと
      思ってしまいました。

      それではミャンマーの生活楽しんで下さい!

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