「「◯◯っぽい」っていうのは好きじゃない」

世界一周468日目(10/9)

 

 

ソファって

こんなに寝心地がよかったっけ?

 

ってか
室内で寝るって
こんなに安らげたっけ?

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そんなに長い期間キャンプしていたわけでもないのに、
家の中で寝るのはやっぱり落ち着けた。

部屋はブラインダーがかかっており、
隙間からわずかに外の明かりが漏れるばかり。

二度寝から目覚めてiPhoneで
時刻を確認すると12時を回っていいた。

 

 

ここはスッコトランド、エディンバラ

昨日ヒッチハイクさせてもらった
テバスチャンの家に泊めさせてもらっている。

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テバスチャンも双子の弟のアンジュも、
僕に負けず劣らずかなりのスロースターターだった。

僕たちはみなそれぞれ同じ時刻に起きだし、
テバスチャンは朝風呂をしてた。

この家にはなんとお風呂があるのだ。

そうバスタブ!

 

 

湯船に浸かるのなんてどれくらいぶりだろう?

もしかして日本以来じゃないか?

あー、タイのパーイで
温泉入ったの今思い出したわ。

やはりお風呂に入ると随分違う。

 

 

 

何が?

 

 

 

体臭だよ。

 

 

スコットランドが寒く、
そこまで臭いが気にならないというのも
あるかもしれないが、

湯船で体の汚れを落としたおかげで、
臭いも落ちたような気がする。

うん。お風呂の文化ってすげーや。

 

 

「シミ、ミルクティー飲むかい?」

 

 

テバスチャンのおもてなしっぷりは
なかなかのものだった。

というかここの兄弟はけっこう
「ハラペコちゃん」なのだ。

僕だったら『もうお腹いっぱい』という
満腹度なんか、彼らにとってはなんともない。

「一日に何杯ミルクティー飲むの?」ってくらいだ笑。

ここにいたら間違いなく太れるな。

 

 

 

朝ご飯はピザだった。

やー、朝からピッツザですよ。
半分だけもらったけどね。

 

 

 

 

 

お腹を満たして
僕はテバスチャンたちの部屋を出た。

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行ってきまーーす!

 
エディンバラの街が
どうなっているのか見てみたかった。

エディンバラの街は
「ハリーポッター」の作者が
第一巻「ハリーポッターと賢者の石」を
書き上げた場所らしい

 

 

第一巻を僕が読んだのは小学生の時だった。

挿絵はないが、その世界観に一気に飲み込まれた。
翻訳版が出版されると母親が買い求めた。

あの扉絵は日本版だけのものらしいが、
ハリーポッターの世界観を
引き立てるのに一躍買っていると思う。

僕は6巻まで読んだのだが、
最終巻が出版された時、
物語の筋をすっかり忘れてしまったため、
最終巻を読まずに旅に出た。

 

 

 

 

話は逸れてしまったが、スコットランドの首都、
エディンバラを歩くことによって
ハリーポッターの世界を
感じることができるというのだ。

 

 

僕は「◯◯っぽい」という
日本人にありがちな観光地のあおり方が好きではない。

実際に行ってみて、

『あぁ、なんだ。全然自分の
イメージと違うじゃないか』

と自分の想像と現実のギャップに
がっかりすることが多いからだ。

 

 

ただ、エディンバラという街は
僕にとって少し違った。

僕の記憶が正しければ、
作者のJ・K・ローリングが
離婚後、小さな娘を育てながら、
カフェに通って書き上げたのが
「賢者の石」なのだ。

そういうバックストーリーが僕が好きだ。

とりたてて「ハリーポッター」の
ファンといわけではないが、
この街を歩いて、作者と同じ物を観てみたかった。

 

 

テバスチャンの家から街の中心地までは
歩いて15分ほどの距離にあり、

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テクテクと歩きながら、
途中見つけた教会に立ち寄ったりした。

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スーパーで1ポンドのクッキーを買って、
サブウェイでコーヒーを頼む。

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オープンテラスのテーブルでノートを広げ、
先日買ったばかりのイギリスメーカーの
ペンをさっそく使って絵を描いてみたのだがー…

 

 

 

 

『滲む…』

 

 

 

 

黒く塗ったりすると、裏のページに滲むのだ。

おいおい。
ペン先は日本製じゃなかったのかよ!
インクがダメじゃねえか!

 

 

チェコで盗難に遭ってから、
僕は手帳サイズのノートに絵を書いている。

完全に裏写りしないということはないのだが、
今回の場合はNGだ。

マジかよ…
テンション上げるために
2400円もするペンセット買ったってのに…。

 

 

この時僕は思った。

 

 

 

もう日本製とドイツ製しか信頼しまいと。

 

 

 

そんな僕を元気づけてくれるかのように、
エディンバラの街はこの街だけの雰囲気があった。

グラスゴーの建物より、
ずっと年期の入った建物がある。

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遠くの方に見えるエディンバラ城は
僕にあの世界観を思い出させてくれた。

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違うんだ。そうじゃないんだよ。
「〇〇っぽい」っていうんじゃなくてさ。

身近なものからストーリーを創りだした
J・K・ローリングってすごいなって思ったんだ。

漫画を描く上で、僕もストーリーを考える。

全くの”無”から物語を創ることはできない、
自分の経験なり体験なり、
大昔からある素材を膨らませたり、
自分の知らない世界を取材をして物語を創ったり。

育児の傍ら、きっと
『売れなかったらどうしよう?』
とか苦悩もあっただろう。

僕も似た様な不安は抱えている。

でも、やらなくちゃだめなんだ。ですよね?

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エディンバラの街で、
観光客の姿をチラホラ見かけることがあった。

100メートル置きにキルトを穿いて、
伝統衣装に身を包んだバグパイパイパーが
バスキングをしている。

ただ、これも観光客を狙ったバスキングだ。

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この街を歩いてみて分かったのだが、
一つの街に何人もバグパイプの演奏者がいる。

別の街だったら稼げそうでも、
この街ではアトラクションのひとつに
すぎないのかもしれない。

 

 

演奏者の目の前に置かれたケースには
そこまでコインが入っていなかった。

それに追い打ちをかけるように雨が降り出した。

 

 

これが噂に聞いていた
「イギリスはいつも雨」ってやつか。

スコットランドとイギリスは陸続き。

海に囲まれた環境故、
一日に必ずと言っていいほど雨が振る。

さっきから止むことなく
鳴り響いていたバグパイプの音は、
雨脚が強まると途端に消えてしまった。

商売あがったりだよな…。

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特にエディンバラの街について
下調べをしていなかった僕は、
てきとうに街をほっつき歩いた。

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テントの張れそうな
大きな公園へと続く静かな道の途中。

ギターとハーモニカの音に惹き付けられると、
おじいちゃんと言ってもいいような年齢の
バスカーがいた。

ベンチに座りのんびりとバスキングをしている。

ベンチにはおっちゃんの飼い犬が
リードで結びつけられている。

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犬好きの僕は思わずおっちゃんに話しかけた。

犬は人懐っこいヤツで、
僕が目線を合わせて背中を撫でると
じゃれついてきた。

おっちゃんは
「こいつはフレンドリーなんだよ♪」と言った。

1ポンドコインをケースに投げて、
「グッジョブ♪」と言って僕は町歩きを再開した。

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そうだよな。

あんなバグパイプまみれの
オールドタウンでバスキングする必要なんて
どこにもないもんな。

僕もバスキングをしようかと思ったが、
街の中心地に戻ると場所が見つけられなかったため、
そのままテバスチャンたちの部屋に引き上げることにした。

 

 

「おー、おかえり。
ミルクティー飲むかい?」

「ああ。ありがとう♪
それじゃあマグカップに半分お願い」

 

 

リビングにはラジオから音楽が流れている。

僕は帰ってくる前に、
またクッキーを買ってたいらげてしまったので、
晩ご飯を食べるのが大変だった。

お腹はすかせて帰らないとな。

 

 

今日もバスタブにお湯を張って、体を横たえる。

あぁ、風呂って偉大だ♪

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作者の苦労話が好きです。
なんだかみんな最初はキツくて、
それでも頑張ってたんだなって、
自分に勇気をくれるから。

不安なのはみんないっしょさ。僕は描くしか無い。

「やってら上手くなるだろ」
って言ったが~まるちょばの言葉は名言だと思う。

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2 件のコメント

  • 私は絵の事が全くわからないんですけど、
    名刺を渡すのなら、やっぱり似顔絵が喜ばれる
    んじゃないかなと。
    ダッシュしてるカエルも可愛かったですよ。
    ひつこいですけど、絵本とかも才能あると思いますよ。
    もう、うるさいですね。

    • >あっきーさん

      いやはや、そんな褒めちぎられると
      おもわず頭かいちゃいますよ。

      あ〜…、最近頭洗えてないなぁ…。

      絵本ってフルカラーじゃないですか?
      僕、色のセンスがないんですよ。

      ゆくゆくは帰国後にイラストレーターとか
      Photoshopを買って、デジタルの技術で
      カバーしようと考えてます笑。

      あれ?「ダッシュしてるカエル」?
      超リアルタイムじゃないですか。
      まだ内緒ですって!

      近々ダッシュさんのブログ村のアイコンの方で
      披露してもらえるー、

      と思います。

      気に入ってもらえればね。

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