「なぁ、みんな朗報だ。イギリスのサービスエリアって無料のシャワーがあるぞ!」

世界一周472日目(10/13)

 

 

地面から

伝わってくる寒さに十分な眠りをとれず、
薄い銀マットの上で何回も寝返りを打った。

昨日、公園にテントを張ったのは22時過ぎだ。

横になっていた時間はだいぶ長いのに、
眠れないってのはどうなんだろう?
体は休まっているのか?

 

 

 

そしてテントから顔を出すと驚いた。

 

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地面から1メートルくらいの高さで、
公園の一面に白い雲のようなものが広がっていた。

 

 

 

 

そんな風にして
記念すべきイギリス野宿一回目
は幕を上げた。

 

 

できる限りテントの水分を払い、
ついでにナメクジくんたちも
デコピンでふきとばしておく。

完璧にテントを乾かして撤収するには
時間がかかっちまう。
また別の場所で野宿する時に乾くだろう。

ほんとうにテントがグショグショに
濡れてしまった場合はできるだけ早く乾かすけど、
それ以外なら普通に撤収してしまう。

まぁ、安物のテントだからね。

寿命を迎えたらその時は
新しいのを買うしかない。そう割り切っている。

 

 

テントをたたんで僕は
とりあえず町の中心地へと向かった。

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昨日テスコで買った薄っぺらいパンとサラダが朝ご飯だ。

 

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す、すまき!!!??
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朝からおっちゃんアコーディオン弾き。
30ペンスくらいコイン入れといた。
今日も頑張ろう!

 

 

 

フリーのWi-Fiでどこからバスに乗れば
ヒッチハイクポイントまでの
バスに乗れるのかを調べておく。

目的地はリバプール

リバプールより後は、”megabus”の
事前予約によって5ポンドで
4枚のバスチケットを手に入れてある。

だけど、5ポンドのセールに間に合わなかった、
現在いるカーライルからリバプールまでの移動は
ヒッチハイクで行こうという作戦だ。

何度も言うがイギリスのヒッチハイクの評価は
「Bad to Normal」。
長期戦を覚悟していかなくちゃ…。

 

 

 

カーライルのバスターミナルから、
ハイウェイ近くのPerinthまで
5.4ポンド(931yen)だった。

うん。この国を旅する以上、
日本円の価値に換算しないことをオススメするよ。

 

 

 

ペンリスの町も小さな地方都市だった。

一応、観光客様にインフォメーションがあったが、
30分もあれば町は歩き回れてしまうような規模の大きさ。

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そんな小さな町を横目に
ハイウェイの入り口へと向かう。

 

 

ハイウェイ直前にあるガソリンスタンドで
トイレを済ませて、外にあったテーブルで
「Liverpool」と行き先を書いた。

 

 

渾身の一筆だ。

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これでドライバーに
僕のリバプールにかける想いは伝わるはずだ!

見えるか分からないが
「JAPAN」と書き加えておいた。

自分が日本人のバックパッカーで
あることが分かれば警戒心も少しは
解けるんじゃないかって魂胆だ。

 

 

 

えっ?なんでリバプールかって?

 

 

 

なんとなく!!!

や、『なんか聞いたことある名前だなぁ~』って。

 

 

そう。

そういうノリで旅をするのが
僕のスタイルなのだ!

 

 

 

 

 

 

車はラウンドバウトで
スピードを落としてハイウェイへの道へと入ってくる。

僕に気づいて、かつそのまま止まれそうな
スペースを意識したポジショニング。うん!完璧だ!

いつものようにバイト時代の接客で培った
フレンドリーさを演出して親指を立てる。

 

 

運転席から帰ってくる、
意外とポジティヴなレスポンス
に僕は目を疑った。

トラックの運転手さんなどは、
窓から親指を立て返してくれさえした。

 

 

これは話とは違うぞ?

 

 

何年か前にイギリスの空港で
爆弾テロがあってから、
イギリスの人たちは外国人に対する警戒心を
持つようになったと書いてあった。

きっと、ヒッチハイクをする薄汚いアジア人の
バックパッカーに白い目を向けるんだろうなと
思っていたがー、

意外にもフレンドリーな
イギリスのドライバーさんたち。

いや、これはもしかして
「JAPAN」って書いた効果が出ているのかぁ???

 

 

 

 

 

 

ヒッチハイク開始から

わずか一時間で車が止まってくれた。
しかもトラックだ。
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ドライバーのエイドリアンさんは
これからマンチェスターへと向かうらしい。

だが、途中までだったら乗せていってあげるよと、
僕はエイドリアンさんのトラックに
乗せてもらうことにした。

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しばらく走ると、
エイドリアンさんは
CDを何枚か取り出した。

ハードロックやヘヴィメタルがほとんどだ。

その中でDJ エイドリアンが
チョイスしたのは“Slip Knot”。

このアーティストの名前は知ってたけど、
ジャケの写真が凄いよなぁ。
なんかスプラッター系のホラー映画にでも
出てきそうなマスクだよ。

でも、聞いてみると
そこまでオドロオドロしくないのな。

エイドリアンさんにはハイエウィから
通常の車道と交わる場所で降ろしてもらった。

 

 

 

 

 

 

時刻は15時。
空はいつものように曇り空。

 

 

そして寒っっっ!!!

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なんとか車が止まれるスペースはあったので、
そこでヒッチハイクを開始してのだが、
風は強いし、髪の毛が口の中に入ってくるし、

あれ?この道本当にリヴァプールに続いてるのか?

 

 

運転席からレスポンスはあったのだが、
みんな行き先が違うとハンドサインを送ってくる。
ここでやっても捕まらないかもしれない。

イギリスのハイウェイは入り組んでおり、
行き先が都市ごとに枝分かれしているのだ。

マップアプリで間違いなく
リヴァプールへ行く道に狙いを定めた。

距離にして3kmちょっと。
まぁ歩いて一時間もかからないだろう。

 

 

 

カーライルで買った22ペンスの
パンをかじりながら歩いた。

乗馬場や、牧場があったりと、
ハイウェイ脇はのどかなイギリスの小さな町があった。

僕はハイウェイ前の道路で
標識を確認してヒッチハイクを開始した。

時刻は16時。
これで行けたらー、まぁラッキーかな。

 

 

 

 

 

「ブロォォォォオオ…」

「あ!ありがとうございます!」

「こんなところじゃ
リバプールまでの車は止まらないよ。
僕はマンチェスターまで行くんだけど、
途中のサービスエリアまで行くから
そこまで乗せていってあげるよ」

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ヒッチハイク開始からわずか20分。

あれ?イギリスってもしかして…

 

 

ヒッチハイクしやすい?

 

 

 

「ここなら、もう
リバプールまで行く車が
確実に停まっているよ。
それじゃ良い旅を♪」

 

 

マットだかマイクだかマイケルだか、
親切なドライバーさんにサービスエリアまで
乗せていってもらうことに成功した。

すいません。
名前メモするの忘れました!
ありがとうございます!

 

 

 

 

とりあえずトイレに行こうと
僕はサービスエリアの建物の中に入った。

そこで驚愕のものを発見する

 

 

 

 

 

 

 

『しゃ、シャワーだ…!!!』

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しかも無料。

 

おいおいおい、待てよ…。

そんなのってありか!
もう使うっきゃないっしょ!

誰だおれのこと臭いって言ったやつ~~~~!!!
うっひょ~~~~!!!
最高っっっっ!!!!

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ふう…、落ち着け。

よぉし、よく考えよう。

 

 

もう日も暮れる。
これからヒッチハイクしても
成功する見込みは薄いだろう。

仮にリバプールまで行けたとしよう。
野宿の場所を探すのはダルい。

 

 

だが、ここはどうだろうか?

ハイウェイのサービスエリアなら
24時間やってるはず!

しかもぉぉぉぉ~~~!!!!
スターバックスとかあるじゃ
あありませんかぁぁあぁあ!!!

 

 

シャワーを浴びてスッキリした僕は
スターバックスで一番安い1.85ポンド(319yen)の
フィルターコーヒーを注文して、
コンセントの届く席でひたすら
ブログの予約投稿に精を出した。

 

 

へへへ。

ほら、まとめてドギャン!と
アップしてもいいけどさ、
それだと読んでくれる人が疲れるでしょう?

 

 

まぁ、今では僕も
予約投稿機能とか使っちゃう
調子乗ったブロガーの一人だ。

別にこれといってメリットはないけど、
コンスタントにブログがアップできていると、
なんだか安心するのだ。

薪をくべよ。火を消すな。
ってな感じで。

 

 

 

 

 

 

24時をまわると
僕はどこに寝ようか考えた。

外を見ると路面が濡れている。
僕がシコシコとブログの編集をしている間に
雨が降ったようだ。

ここで外にテントを張る必要はないけどー、
どこで寝ればいいんだろう?

 

 

思いついたのはシャワー室の中だった。

シャワー室は、このサービスエリアに
合計4台ついている。一部屋に一台のシャワーだ。

ってか、シャワー浴びる人なんて
そんなにいないだろう。
石けんやタオルも持ってこなくちゃいけないから。

それに夜中にシャワー室のひとつが
使えなくても誰も困るまい。

朝、清掃のおばさんに起こされるとか
そんなんだろう?言い訳に困りそうだけど…。

 

 

僕はひとつのシャワー室に入って、
銀マットを敷くとその上に寝袋を広げた。

シャワー室はどこか生臭い臭いがした。

まぁ、慣れる…かなぁ。
臭いついたりしたら、ヒッチハイクの時に
「お前くっさ!」ってなるかもなぁ。

 

 

電気は自動で点灯する仕組みで、
しばらく明かりがつきっぱなしだったが、
僕が横になると消えた。

熱がこもらないように
扉には通気口がついている。

そこから外の音が聴こえた。
中でも等間隔で鳴る
子供様の遊具のサウンド
僕をドキリとさせた。

こんな夜中に一体誰があの遊具で遊ぶのだ?

3分毎に鳴るそのサウンド。
シャワー室の生臭さ、
ごくたまにトイレへと向かう人の足音。

 

 

 

 

僕は30分も経たずに
シャワー室で寝るのを諦めた。

もう怒られるのもしかたないと
ベンチに寝袋を敷いて寝た。

深夜に大型バスがサービスエリアに停まると、
乗客たちの足音が耳の横でやかましく聞こえた。

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でも、無料でシャワーが使えるってすごいですよね。
さすが先進国。これで町からアクセスがしやすければ、
ここに通うのになぁ。

最近思うのは
「日本の銭湯っていいな」ってことです笑。
こっちにそういうのってないのかなぁ?

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4 件のコメント

  • はじめてコメントさせていただきます!一個前の、記事、おもしろくて(笑)これからもおもしろい記事、期待して更新待ってます!冬のヨーロッパ、大変だとおもいますががんばってください!

    • >チーちゃん

      あ、すいません!
      「チー」の後にはやっぱり「ちゃん」かなって!
      チーさんの方がいいですか笑?

      面白い記事はー、
      残念ながら毎日は無理ですね。ははは。
      そんなギャグセンスねーです。

      ちなみに僕のブログは

      できるだけ毎日をクドクド書く

      がモットーです。

      全部を書くことは無理ですが(しませんが)、
      他の人が書かないことをなるたけ
      細かく書いていこうと

      まぁ、いつも長々と書いてるわけです。

      ヒマな時に
      遊びに来てくださいまし♪

    • >あっきーさん

      ふふふ♪
      ツバサさんも気に入ってくれて
      僕も嬉しい限りです。

      まぁー、描き終わると
      ダメな点ばかり目がいっちゃうんですけどね…。

      練習しないとな。

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