「ウガンダのマーケット」

世界一周592日目(2/11)

 

 

深夜2時半

に国境に着いた。

 

 

僕とマサトさんは
一睡もできないままバスを降りた。

ケニアの道路の至るところには
検問で車の速度を落とすために、
意図的に道路の一部が盛り上げられている

僕たちが昨日座った席はバスの後輪の真上に位置しており、
バスがその箇所を通過すると想像も及ばないほどの衝撃がきた。

僕たちの体はその度に乱暴に
「ボンッ!!」と上にふっとばされた。

それは横一列まるごと使って体を横にしても同じだった。

※ここだけけの話だが、僕は一度だけマサトさんが
寝ているかチェックしたことがあった。
マサトさんはあんなに揺られているのに寝ていた。
あの時は驚愕した。

 

 

 

 

「バスに置いて行かれたらヤバいよね」

 

 

睡眠不足のせいかマサトさんは少し焦っているようだった。
サブバッグを持って、早歩きでイミグレーションを目指した。

僕は自分たちの乗るバスを見失わないように
ナンバープレートの下4桁を覚えておいた。

 

 

他の乗客の後につづき、ケニア側のイミグレーションで
出国の手続きを済ませた。

耳にイヤホンをつっこんだ
やる気の感じられないイミグレーションオフィサーが
僕のパスポートをペラペラと繰って、無表情のまま
「バンッ!」と出国のスタンプを押した。

自分でも虚しくなるくらい短いケニア滞在だった。

 

 

 

 

 

 

出国の手続きを終え、
今度はウガンダ側のイミグレーションに向かった。

国境の周りは暗く、街灯の光が全く辺りを照らしていなかった。

だが、国境で働く職員らしき人たちが
僕たちを窓口まで誘導してくれた。

彼らは首からIDカードのようなものをぶら下げており、
「両替するか?」と訊いてきた。

IDカードからして、彼らは闇両替商ではないのかもしれないが、
どうにも胡散臭い人たちだった。

 

 

イミグレーションには窓口が二つあり、
職員たちがちゃんと列を作らせて順番を守らせた。
僕はその点に感心した。

 

 

僕はここでもビザ代を払わなければならなかった。
ウガンダに入国するのにも他のアフリカ諸国同様ビザが要るのだ。

その金額は50ドル。
もちろんアメリカ・ドルで支払わなければならない。

 

 

僕は昨日ケニアで両替したドル、100ドル札を二枚と
20ドル札や5ドルなど小額の紙幣しかもっていなかったので、
職員に「お釣りの50ドルはあるか」と尋ねてみた。

職員は「ああ」と答えて、
ちゃんと50アメリカ・ドルでお釣りを返してくれた。

どこかの国の大使館とは大違いだ。

え?エチオピアとスーダンだよ。

 

 

イミグレーションを抜けると、
すぐ目の前に僕たちの乗ってきたバスは止まっていた。

乗客がそろうと再びバスは走り出した。

相変わらず国境を抜けても眠れなかったのは覚えている。

 

 

 

 

 

 

 

いつの間

にかウガンダの首都、カンパラに到着していた。

他の乗客はなぜかバスに残ったままだったが、
地図を確認すると町の中心地だったので、
僕たちは外に出ることにした。

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時刻は6時過ぎ。辺りは真っ暗だった。

 

 

だが不思議なことに危険な感じはしなかった

調べていた宿までは2kmほどあったので、
ミニバンを使うことにしたのだが、
とりあえずは宿まで続く一本道まで歩いて行くことにした。

 

 

明け方のカンパラを歩いていてまず驚いたことは、
こんな時間から道を掃除している人がいるということだった。

それも一人ではない。

道端のあちこちで”え”のない腕くらいの長さの箒を持って、
腰をかがめて道路脇を掃いている。

 

 

「穏やかな朝の始まり」

そんな一日のスタートだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宿まで続く

一直線の道に出ると僕たちはミニバンに乗った。

集金係のお兄さんは親切なヤツで
バックパックを背負った僕たちが車に乗り込むのを
手伝ってくれさえもした。

 

 

宿のある通りはメンゴ地区(だか”通り”)と言い、
宿の名前は「バックパッカーズ・ホステル」と言った。

調べたところによるとここは欧米人向けの宿のようだ。

車に乗って5分ほどしかかからない場所に宿はあった。
運賃は500シリング(21yen)。こちらも安い。

 

 

 

 

「バックパッカーズホステル」の入り口は
一見あまり見栄えのするものではなかったが、
敷地内に入ってみると広いことが分かった。

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なぜか大きなステージがある。

ここで毎晩大騒ぎがあるのかと
僕はちゃんと眠れるのかが心配になった。

まだ朝も早い時間帯だったので、まだ誰もスタッフがいなかった。
誰かが出てくるまで外のベンチに座り待つことにっした。

どこからともなく、聞いたことのない鳥の鳴き声がした。

 

 

 

 

 

7時半頃に宿のスタッフさんが出て来た。

チェックインを済ませてると、マサトさんはドミトリーへ、
僕はキャンプサイトへ向かった。

 

 

この宿にはテントが張れるのだ。

 

 

これからカナダに入る前に
節約しなければならない僕にとっては願ってもいない話だった。

ドミトリーは20000シリング(838yen)。
テント泊ならば14000シリング(587yen)だ。

 

 

 

しかも

 

 

10連泊すれば
一泊分タダ!

じゃあ11泊するっきゃないでしょ!

 

 

 

ひとまず僕は宿の裏手にあるキャンプサイトでテントを立てた。

一面に背の低い草が茂っており、寝心地はよさそうだ。

できれば木陰がよかったのだが、
手頃な木が見つからなかったので、
地面が平らな場所を選んで僕はテントを立てた。

僕の他にテントで寝泊まりをしている宿泊客はいなかったが、
そこは気にしないでおこう。

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テントを立ててしまうと、僕はバックパックを中に置き、
ダイヤルロックで入り口を閉めた。

刃物さえあれば中の物は簡単に盗めてしまうが、
ないよりはマシだろう。

 

 

久しぶりに立てた僕のテントは
相変わらず大きな粗大ごみのように見えた。

ポールが一本折れてダメになっており、
仕方がないので入り口用の短いポールで代用をしている。

そのためテントを立てると必ずどちらか片方が歪んでいる。
そして代用しているポールもガタがきていた。

チェコのプラハで4千円で買ったテント。
もう少し頑張って欲しいところだ。

 

 

 

 

ここの宿にはバーのスペースもあった。

奥の方にテーブルが二台あり、僕たちはそこにつくと、
スタッフからもらったパスワードでWi-Fiにつないだ。

欧米人向けということもあり、なかなかに早いWi-Fiだった。

 

 

そうこうしているうちにダハブで
ちらりと会ったことのあるガクくんと、
ユキさんという名前のお姉さんの二人がやって来た。

ケニアのマサイマラからナイロビに泊まらず直接やって来たらしい。
実は僕たちと同じバスに乗る予定だったというのだ。

ツアーの帰りにそのまま直行でウガンダまで来たかったようだが、
予定が送れて次の便のバスに乗ったと言っていた。

 

 

「ねぇ、バスすごく揺れませんでした?
モヤレ、ナイロビ間よりも全然キツかったでしょ?」

「え?全然揺れかなかったけど」

「うそぉ..??」

 

 

分かったことは、

後輪の真上の席(のみ)が
アホみたいに揺れる

ということだった。今度から気をつけよう…。

 

 

それから僕はシャワーも浴びずに
ソファに寝そべって少し眠った。

やっと安心して寝れた気がした。

ここは居心地がよさそうだ。

その割にはそこまで宿泊客がいないということも
また良いポイントだった。

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四人で

カンパラのマーケットに行くことになった。

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マサトさんたちは、もうあさってにここを発ち、
ルワンダへ向かうらしい。

ケニアのイミグレーションでは
ケニア/ウガンダ/ルワンダの共通ビザが100ドルで取れる。
かなりお得なビザだが、

どういうわけか僕はそれを取って来なかった。

どうせルワンダなんて言っても
ゴリラ・トレッキングはアホみたいに高いし、
虐殺博物館も好んで行くつもりはない。歴史は大事だけどね。

 

 

ケニアのイミグレーションでイライラさせられたってのもある。

あの呑気なスタッフは共通ビザの話なんておくびにも出さなかった。

まぁ、こういうのって「縁」ですよね?

いいのいいの。

僕はその分ウガンダでゆっくり過ごすのだから♪

 

 

 

 

 

宿から出てすぐにミンバンに乗り込んだ。

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マサトさんはどこにマーケットがあるか調べておいたようで、
スムーズにマーケットまで行くことができた。

カンパラの中心地は朝の静けさとは打って変わって
騒がしいほどの活気に溢れていた。

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道端では沢山の物が売られていた。

マーケット自体もいくつか散らばっているようで、
古着市のようなものもあった。

ユキさんはことあるごとに立ち止まり、
買おうか買うまいかウンウンと唸っていた。

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こういうところは女のコですねー。楽しそう。

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ガクくん…、目がいっちゃってる..

 

 

 

マーケットへ続く道にはおなじみの
小さな携帯電話ショップから、
服屋やレストランなど様々なお店が建ち並んでいた。

ひとまず僕たちは雑居ビルの二階にあるレストランで
昼食をとることにした。

 

 

レストランからはバスターミナルが見えた。

狭いスペースに何台ものバスが窮屈そうに停まっており、
スタッフが大きな声を出しているのが見えた。

決して景観が良いレストランではないが、
それが逆にローカルさを演出していた。

 

 

メニューは英語表記ではなかったので、
何が出てくるかは分からなかった。

だが、ウガンダでは英語が普及ししており、
ほとんどの人が簡単な英会話なら喋ることができる。

メニューの内容を何度も確認して出て来たのは、
チキンとバナナをふかしてつぶしたもの。
それとは別に同じように蒸したポテト、そして豆だった。

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一口目は美味しかったのだが、
その量と淡白な味にだんだんと飽きがきた。

僕はどうしてふかすと触感も味も似る
バナナとポテトを組み合わせてしまったのか疑問に思った。

それはみんな同じみたいだった。
量も多かったのでかなりお腹がふくらんだ。

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個別に清算してもらうことを理解してもらうの図。

 

 

 

昼食を済ませると、そのまま目当てだったマーケットへと向かった。

入り口のひとつは年季の入った建物がゲートのようになっていた。

誰かがディズニーランドの
「ビッグサンダーマウンテン」みたいだと言った。
僕も入る前からワクワクした。

 

 

 

 

中に入るとそこはローカル感満載の場所だった。

 

 

 

「あ!これ
“タイヤサンダル”
じゃないですか!」

タイやサンダル

 

 

 

ガクくんがさっそく見つけたのは
古タイヤで作られたサンダル。

見た感じ同じものは二足としてないオリジナル商品だったが、
履いていると足が痛くなりそうだ。

 

 

 

ここでは衣類が山の様に詰まれ、叩き売りされていた。

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お店の人たちは遊びに来たアジア人を
面白がっているようにも見えた。

相変わらずここでは、彼らの目には「中国人」として映っているが
(ごくたまに日本人を知っている人がいる)
そこに嘲笑はあまり感じられず、愉快な人たちだった。

僕はカンパラなら特に明確な滞在目的がなくても
楽しめるような気がしてきた。
それなのに明後日には出発しちゃうだなんてもったいない!

 

 

 

僕たちは山積みされた衣類や
食べ物や生活雑貨や人々の間を渡り歩いた。

一日では全てを見切ることはできそうにもないのがまたいい。

1人で来ても楽しめるだろう。

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1ミリも笑わねえ…。

 

 

 

マーケットにはフードコートもあった。

写真を撮っていると、地元の小さな子供たちが寄って来た。

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一人の手にはアイスクリームのカップが握られており、
もう液状化しているピンク色のアイスクリームを
スプーンですくって食べていた。

僕が写真を撮っていると、カップを持っていた男の子は、
別の子の手のひらにスプーンですくった液体アイスを
たらして分け与えた。

液体になったアイスを手にかけられても、
いらないし手が汚れるじゃないかと、
僕はその光景にツッコみたくなった。

 

 

だが、それはどこかコミカルであり、
同時に幼い子供が持ってる純粋さも表していた。

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マーケットにいたのは2時間くらいだったが、
あちこち歩き回ったので疲労感を覚えた。

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ほら、ユキさん、そんなところでウンコ座りしないの!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マーケット

を出ると、マサトさんとユキさんが
ルワンダ行きのバスチケットを買いに行くと言うので、
僕とガクくんも動向することになった。

帰り道の途中にあるジャガーと書かれた
バスが停まっているバスターミナルで、
ここからルワンダまで2千円ちょっとで行けるらしい。

別のバス会社で「パンサー」というのもあるみたいだ。
なんだか面白いね。

 

 

二人がバスチケットを手に入れると、
そのままミニバンに乗って宿まで戻った。

来る時は500シリングなのに対して、
帰りはなぜか800シリング(34yen)だった。

夕飯はそこまでお腹が減らなかったので、
パイナップルやマンゴーで簡単に済ませた。

 

 

 

 

そんな風にしてカンパラでの一日は幕を閉じた。

宿代はもちろんのこと、食事費も交通費も安い。

費い過ぎてしまいそうだ。節約を心がけなくちゃ。

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ウガンダなんて旅に出るまえはほっとんど知りませんでした。

『あぁ、ウガンダね。名前を聞いたことくらいはあるよ?』

そんなノリでした。

でも実際に来てみるとどうでしょう?ナイロビみたいに治安は悪くないし、
人はどちらかと言えばフレンドリー。

宿にはテントが張れて、Wi-Fiはサクサク♪

いやぁ~、いいとこですね。ウガンダ。バナナばっかり食べているけど。

 
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2 件のコメント

  • 布! アフリカの布買ってくれたんですか!!
    まだ先の長い世界旅行者なのに、荷物になったりしない?、
    大丈夫? と思ったり、どんな布なんだろう、
    嬉しい!!と思ったり。旅する雑貨屋”Driftで、
    売ってるくれるのでしょうか。
    私、絶対購入しますよ!!
    どんな経緯で購入してくれたのでしょうね。
    今後のブログから目が離せないです。

    まさとさんとの旅行は、安全で
    楽しそうですね。

    • >あっきーさん

      布のサイズもバックパックと相談ということもあり
      2m×60㎝を6本仕入れました。
      (うち一本は仲間が自腹でお買い上げ)

      べ、べつにあっきーさんのためじゃないですよ?
      たまたまコメントいただいたその日に
      『うぉ!これめっちゃ可愛い布やんけー!』
      ってたまたまローカルなマーケットで見つけただけです。

      柄物ははっきりいって、僕のセンスなので
      Driftに来てくれる方々の好みに合うかは分かりませんが、
      楽しみにしていてください♪

      p.s
      バックパックが重くなって泣きそうです…。

  • あっきー へ返信する コメントをキャンセル

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