「冒険家に会いに行くのさ」

世界一周629日目(3/20)

 

 

2:30に

バスがあるらしい。

だから僕は一睡もしなかった。

 

 

ここはザンビア、リビングストン
これからナミビアとの国境の町、シェシェケに向かう

 

 

 

僕は30分前に宿を出てバスターミナルに向かった。

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「バス?何言ってんだ?もう出たぞ」

 

 

「え…、
ええっっっ??!!」

 

 

タクシーの客引きらしきおっちゃんが僕にそう言い放った。

一瞬

『コイツはおれを騙して
高額で国境までタクシーで
向かわせようとする罠なのでは??!』

と思ったのだが、バスターミナルの料金表にはしっかり

 

 

「Sesheke 1:30」

と書いてる。

 

 

ってうそぉ~~~!誰だよ?
2時半にバスがあるとか書いた
ブロガーはよぉ~~~っっ!

 

 

僕は二年前に情報を書いてくれた親切なブロガーさんを罵った。

だが、これは事前にバスターミナルに来ていれば
分かっていたことだ。

う~む。どうしよう?
とりあえず国境まで行きたいんだよ。

 

 

 

バスターミナルでグズグズしていると、

「国境までのバスならある」

と他のドライバーさんから声がかかった。

60クワチャ(929yen)と値段は少し高かったが、
これは仕方あるまい。僕は前に進みたかったのだ。

 

 

バスの座席は余裕があった。隣りの席には誰も座らなかった。
乗客の中には体を横にしてグーグー寝ている人間もいた。

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バスは3時頃に出発し、国境に到着したのは8時過ぎだった。

これも情報と違う…、
6時には着くんじゃなかったの?

 

 

出国はあっという間だった。

 

 

外国人は先に通してもらい、
「バシッ!」
とスタンプを押してもらておしまい。

入国も形だけのドライヤーみたいな形のスキャナーを当てて
エボラの検査をされたあと、カードを記入すれば終了。
ビザ代もかからないのがいい♪

 

 

世界一周46カ国目。ナミビアだ。

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残しておいたザンビア・クワチャをナミビアドルに両替して
2500円ほど財布の中に準備しておいた。
レートは闇両替商の分のマージンを考えてもかなり良心的だった。

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バスは国境までだったので、
その後は乗り合いバンで近くのカティーマという町まで
向かうことになった。

 

 

 

ナミビアの「タクシー強盗の話」は耳にしていた。

目的地に到着し、料金を払った時点で、
トランクに置いた荷物ごとタクシーが
逃去ってしまうというものだった。

 

 

タンザニアで会ったウチダくんは

「ナミビアでタクシーに乗る場合は狭くても、
自分の膝の上とかにバックパックは乗せた方がいいですよ」

と僕にアドバイスをしてくれたわけなのだが…、

ミニバンはどうなのだろう?

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さすがに国境ではそんなことはないかと、
僕は地元の人たちの荷物に混ざってバックパックを置いた。

ドライバーもどちらかと言えば、
顔から人の良さがにじみ出ているおっちゃんだった。

『たぶん大丈夫だろう』

と僕は開きなおってミニバンに乗り込んだ。

そして10分ほどでカティーマの町に到着した。

荷物も無事だった。

気をつけなければいけないのは
やはり首都のウィントフックだろう。

 

 

ローカルのミニバン乗り場では
何台もミンバンが停まっていた。

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運転手たちがすぐに行き先を言って僕を乗せようとした。

ここからウィントフックまでは
なんと値段は340ナミビア・ドル(3,408yen)。

手持ちではまかなえなくなった僕がまず一番にすべきことは
ATMからお金を引き下ろすことだった。

こういう時に運転手たちは
自分の利害にまあり関係のないことだったら、案外素直教えてくれる。

銀行の場所を聞きだし、
バックパックを背負ってそこまで向かった。

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カティーマ

の町自体はかなり小さなのんびりした空気感の漂う町だった。

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舗装道路の脇は砂漠の砂のように
サラサラした黄色い砂で埋もれていた。

ナミビアを訪れるツーリストの目当ては
サファリとナミブ砂漠だろう。

 

 

歩いているとチラホラとアジア人の顔を見た。

彼らが日本人ではないことは分かるのだが、
一体どこの国からやってきた人たちなのだろう?
と僕は気になった。

工事現場では作業服を着て肉体労働をしていた。
僕が軽く会釈をすると、ニコニコと笑顔を返してくれた。

英語で「ハロー!ハーワーユー?」と声をかけても、
困ったように笑うだけだった。

 

 

 

町の中心にはスーパーマーケットや
小さなブティックショップが集まった
ショッピングモールのような場所があった。

ひとつめの銀行ではマスターカードのマークがついているくせに、
僕のカード使えなかったため、かなり焦らされた。

銀行を変えて試してみると
ATMはちゃんとナミビア・ドルを吐き出してくれた。
ひとまず一万円分を引き下ろした。

おろす金額が小額なのは、
ナミビアにもあまり長くは滞在するつもりはないからだ。

 

 

 

再びミニバン乗り場に戻った僕は
ウィントフック行きのミンバン探した。

声をかけたのはふっかけてくることのなさそうな
落ち着いたおっちゃんだった。

集金係のおっちゃんな顧客名簿を乗客の名前で埋めていた。
僕の名前は3番目に書かれていた。
車内のは他の乗客の姿は見当たらない。
出発までの時間でどこかに行ってしまったのだろうか?

集金係のおっちゃんには携帯の番号を聞かれたが、
僕はナミビアでも使える携帯を持ち合わせてはいなかったので、
そこは空欄のままにしておいた。

 

 

「それで、何時に出発ですか?」

「あぁ、もう今日のバスは朝方に出ちゃったからね」

「え?!!!それって明日またここに
来なくちゃ行けないってこと???」

「いやいや、今日の14時半に出発、かな?
だからもう一度ここに来てくれ」

 

 

どうやら夜行バスでウィントフックまで行けるらしい。
宿代が浮いた。ちょっと得した気分だ。

近くをブラブラして、スーパーを覗いてみたが、
ザンビアよりかは食べ物の値段が安いような気がした。

食費だけ下がっただけで心にゆとりが
生まれてしまうのもおかしな話なのだが、
僕は出発までの時間つぶしにカフェへ入り、
フィルター・コーヒーを飲みながら日記を書いて過ごした。

 

 

 

 

 

出発の一時間前にミニバン乗り場に行ってみると、
ミニバンからバスへクラスチェンジのようなことが起こっていた。

ミニバンで一晩を明かすのは正直キツいように感じたが、
普通のバスだったらなんなく移動できそうだ。
ウィントフックまでは15時間ほどかかるらしい。

 

 

出発までのいくらか時間がのびたので、
僕は近くでギターの練習をしていた。

ミニバン乗り場には、小さな露店のようなものがいくつか出ていた。

日差しを避けて日陰で商いをする地元の人たちは
ギターに興味津々で、子供に持たせてあげると嬉しそうに弦をつま弾いた。
ここでも音楽と楽器はコミュニケーション・ツールの役割を
果たしていることを再確認した。

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中には僕に

「sing!」

と歌をリクエストして来てくれる人もいた。

ちなみにナミビアの人たちは
ほとんど英語を喋ることができる。公用語なのだとか。

 

 

僕はリクエストに快く答えた。

オリジナル曲を数曲披露すると
唄い終わった後にコインが他渡された。

まさか、アフリカでバスキングができるとは思わなかった。

呼ばれては唄わされ、ほんの数枚コインをもらう。

それを3回繰り返すと、一番安い500mlのペットボトル飲料なら
買えることのできる金額が手に入った。

みたところ、そこまで彼らがお金に余裕があるようには感じない。
だが、楽しんだらお金というレスポンスを渡すという心意気に
僕は感心してしまった。

もっと豊かな日本でも、
100円を手に入れるのですら難しいのではないだろうか?

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16時にバスはカティーマの町を離れた。

西日が僕を照らし、僕はカーテンを閉めようと思ったのだが、
このバスにはカーテンというものが存在しなかった。
まるでケニアのモヤレからナイロビに行くバスのようだった。

こちらはすぐに太陽が沈んでしまったので、
暑さに苦しんだのは最初の1時間程度だった。

ただ、ペットボトルの水はすっかりぬるくなってしまった。

そうしてウィントフック行きのバスは走り続けた。

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僕は人に会いに行く途中だ。

 

 

マラウィを旅している最中に
「MaSaTo 世界一周学校」のマサトさん
からFacebookのメッセンジャーに連絡が入った。

ブログを通して、南アフリカにお住まいの
マユさんという方が僕たちを家に泊めてくれると
申し出てくれているそうだ。

ありがたい話だ。

 

 

マラウィやザンビアで移動をする旅に、
現在地を知らせる近況報告を二人に送って来た。

マサトさんは一足先に南アフリカに到着したらしい。

「日曜日はバーベキューだよ♪」という言葉に釣られて
飛ばしてきたがそれには間に合わなさそうだ。

 

 

 

マユさんも旅にまつわるブログを書いているらしい。

ここ数日はマユさんの冒険潭を読み漁っていた。

 

 

マユさんはイギリス人の旦那さんと一緒に
日本中をヒッチハイクをして旅したばかりか、
2012年にインドのヒマラヤを三ヶ月もトレッキングしていたそうだ。
トレッキングと言ってもかなり本格的なやつだ。

文章もしっかりかかれており、僕をかなりワクワクさせてくれた。

トレッキングの最中に遭難した話なんて、

『あぁ、これ絶対おれだったらやんねぇな』

とマユさんに尊敬の念を送ったりもした(笑)

 

 

文章の合間にある写真からはまったくインドが伝わこない。

マユさんの文章を読んでいると
まるで別の国を旅してるような気分になった。

インドはこれだから面白い。また行きたくなっちゃうね。
あぁ、チャイ飲みて…。

 

 

そして4月1日には、旦那さん一緒に
南アフリカからイギリスを目指す自転車の旅に繰り出す
というのも驚きだ。

間違いなく、僕はそんなたいそれたことはしないだろう。

あちこち行くのは好きでも、疲れるのはちょっと…、
そんなアクティヴ系インドア男子が僕だ。(なんだこの肩書きは?)

 

 

 

 

 

ブログから繋がる出会い。

 

 

マユさんは僕のブログを「面白い」と思ってくれているみたいだ。
それもありがたい♪

お互いのイメージはブログを通したものだ。

 

 

僕のマユさんに対するイメージは

「冒険家」。

 

 

 

その冒険家に会いに僕は会いに行く途中なのだ。

目の前の全てを味わい尽くすことはできない。
中にはただ通過して行く景色や人も沢山いるだろう。

だけどそれでいいのだ。今僕の目の前には”チャンス(機会)”がある。

それを見に行こうぜ。

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今日も読んでくれてありがとさんです♪


2 件のコメント

  • ブログから繋がる出会い。

    先日、
    【MaSaTo 世界一周学校】のマサトさんのブログを読んでいて、
    【世界一周×一期一会】のトシさんの写真展があることを知り、トシさんに会いに行きました!

    トシさんのブログも読んでいたので、実際にお会いして、
    ワーホリやスペイン巡礼などの旅の話を聞けたのは良い刺激になりました。
    そこで、エジプト・ダハブでシミさんと出会っていた話も聞きました♪
    似顔絵を描いてもらったこと、
    歌がすごく上手だったことなどを聞きました♪

    僕は世界一周の旅に出ることを目標にし、世界一周ブログの存在を知り、色んな方のブログを読んで、ブログでトシさんと会える機会があること知り、実際に世界を旅したトシさんと出会えた!!

    この出来事は
    僕にとって世界一周への想いをより強いものにしてくれました♪
    そして、シミさん!
    シミさともお会いしたい気持ちが強くなりました!
    チェコ編から読みはじめて気づけば、
    【旅する漫画家】のブログ!漫画!なにより
    シミさんという人物・世界観のファンになっています!( ̄∇ ̄*)ゞ
    今後のブログ・漫画楽しみにしています♪

    • >TAKASHIさん

      あぁ、福岡の写真展はいかがでしたか?
      僕、トシさんの写真ちゃんと見たことないんですよね。

      ブログの繋がりとは本当に不思議なものでして、
      僕もTAKASHIさんと同じように出発前に他の人のブログを沢山読みました。
      でも、『こんなブロガー同士で仲良ごっこするのは無理だな』
      なんて思ってたんですよね。一人で勝手に行動しちゃうし。

      不思議ですね♪
      やっぱり「外に対して何かを発進して行く」ってのは
      大事なのかもしれません。
      他の方々によくしてもらったのは
      やっぱり絵を描いていたからかなーー?って思うのです。

      コメントありがとうございます!
      漫画描かないと!

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