「世界遺産の町は歩きずらい」

世界一周795日目(9/2)

 

 

安眠は

外から聞こえてくる重低音と振動によって破られた。

 

気持ちよく二度寝に突入しようとしていた僕だったが、
体に響いて来る音のせいでとうとうベッドから抜け出した。

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にゃんこ。

 

 

ここはグアテマラ、アンティグア
泊まっているのは40ケツァール(616yen)のドミトリーだが、
僕意外にここを使っている人間はいないので実質シングルルームだ。

 

 

 

宿の表で行われている工事が再開されたようだった。
ツルハシだかで土を打つ「ドッ…!ドッ…!」という鈍い音が
等間隔で響いてくる。

顔を洗って歯を磨くと、
僕はアンティグアの町を歩いてみることにした。

まだこの町がどんな町かを掴んでいない。
もしかしたらバスキングに向いた場所があるかもしれない。

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ここに来る前「アンティグアは世界遺産の町」と聞いていたので
僕はこの町にかなり期待していた。

きっとここもお気に入りの町になるのではないか、そう思っていた。

 

 

 

だが実際に歩いてみるとどうだろう?

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アンティグアはかなり小さい町だった。

通りが升目状になっており、町の作りはいたってシンプル。
進んで路地裏に入っていく冒険感も味わえない。
どこの通りも似たり寄ったりなのだ。

石畳の通りにずらっと一階建ての建物が続いているだけで、
自分がどのあたりにいるのか分からなくなる。

セントロを起点としてカフェやらホステルがぽつぽつとあるが、
街並のせいで外見はそこまでパッとしない。

この町を世界遺産たらしめているのは
町の中にあるいくつの古ぼけた教会のおかげだろう。

 

 

僕は道端で売られているタマレスを食べながら
町の周辺を歩き回ってみた。

やっぱり見所と呼べるようなものは見当たらなかった。

相変わらず石畳は歩きにくかった。

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仕方がないのでセントロの近くにある
雰囲気のよさそうなカフェに入ってみた。

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欧米人向けのカフェで、
コーヒーの他にベーグルを売っている。
価格も日本と変わらないくらいだった。

14ケツァール(216yen)でミルク入りのアメリカーノを注文した。
ミルクを入れると2ケツァール上がるという料金設定っぷりに
思わずため息が出た。

アンティグアはグアテマラの他の町に比べて
極端に物価が高いと聞いていたのはどうやら本当のようだ。
ミルクの有無で値段を変えんなよ。

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詳しくは世界新聞で!

 

 

 

僕は自然光が入るカウンター席で描きかけの漫画を完成させると、
今度は別のテーブルに移って日記を書いた。

というのもテーブルの高さが微妙に違うからだ。
絵を描くには丁度いいが、キーボードを叩くには高さが足りたい。
どこのカフェもそんなのばかりだ。

 

 

僕はこの作業をするのにうってつけのテーブルを

勉強机」と呼んでいる。

日本にいたころはこの規格の机/テーブルがあることは
当然のことだと思い込んでいた。

だが、日本の外に出てみるとどうだろう?
勉強机はほとんど見つからなかった。

まぁ、そのほとんどは発展途上国なのだが。
アメリカやヨーロッパにはマクドナルドがあるからさ。

 

 

この手の机を外に求めに行く僕は、
最初『彼らは一体勉強をしているんだ??!!』と何度も疑問に思ったものだ。
そりゃあ彼らの家には勉強机があるのかもしれない。

「外で作業をする」
という風習は先進国だけのものなのだろうか?
そもそも、そんなことを考えてカフェは作られないのか?

だけどやっぱりカフェのテーブルの高さに
疑問を感じずにはいられないのだ。

「コーヒーカップ置ければなんだっていいっしょ?」
としか考えられてねーよ。きっと。

 

 

ただ、グアテマラのコーヒーは評判通りで
コクのある美味しいものだった。
コーヒー好きの僕としはかなり満足だ♪

コーヒーの味だけで言うのであれば、
旅してきた国の中で一番美味しいかもしれない。

 

 

グアテマラ産のコーヒーを味わいながら、
サクサクのWi-Fiを使ってこれでもかと言うばかりにブログを連投した。

ただし日記は一行たりとも書けなかった。
どうしても『文章を書こう!』という気持ちにはなれなかった。
あと少し頑張れば日記がリアルタイムに追いつくというのに..。

 

旅の折り返し地点から僕の日記は半月くらい遅れてるようになった
(ブログのアップはさらに遅れている)

日々の活動記録はノートに残しているので、
それを頼りに日記を書起すことができる。
時には一日で五本以上書くこともある。

ひとつの記事につき2000文字~3000文字。
なんのためにこんなに書く必要があろうか?
沢山文書を書いても見直しはしないので誤字脱字はいつものことだ。

19時になると僕は店を出た。まだ日没ま30分以上あった。

 

 

 

 

 

 

 

 

中央公園

そのままでバスキングをしようと思ったのだが、
またすぐに警察に止められてしまった。

場所を写ってもそれは同じだった。
アガリは10ケツァール。160円ほど。

威圧的ではないが、メキシコほどフレンドリーさはない。
ちぇっ..なんだよ。ケチ!

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宿の帰り道にたまたま文房具屋を見つけた。

まさかこんなところで
お気に入りのステッドラー(ドイツ社)を見つけられるとは思わなかった。
ただし、買ったのは似顔絵用のサインペンだ。

 

 

文房具店のご夫婦は温かい人たちで快く試し書きをさせてくれた。
気分をよくした僕が裏紙に似顔絵を描くとケタケタと笑ってくれた。

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あぁ、音楽以外にもコミュニケーション手段があってよかったな。

 

 

おっちゃんはお返しに僕の似顔絵も描いてくれたのだが、
幼稚園児が描いたようないびつな線で描かれた似顔絵だった。

それでも「笑い」という意味で
おっちゃんの似顔絵はよく描けていたと思う。

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ヒドい..笑。

 

 

 

路上演奏がうまくいなかった僕は、
宿に戻るとギターを弾いてうるさくない程度に唄った。

宿は旅行案内所も兼ねて要るらしく、
カウンター代わりの机の向こう側では
宿のおっちゃんが暇そうにしていた。

僕が唄い始めると「唄うならこっちでやりなよ!」と
わざわざカウンターの近くに椅子まで用意してくれた。

その場にいたイタリア人も歌を聴いてくれ、
彼らは一曲終るごとに拍手をくれた。

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外はいくらか騒がしくなっていた。

もうそろそろグアテマラでは選挙が行われるらしい

夜になると外ではパンパンと花火の音が聞こえた。
セントロには特設のステージが組まれていたの僕は思い出した。

 

 

「今日はジャズの演奏があるみたいなんだ。行ってみないか?」

イタリア人にそう誘われ、一緒に演奏を聴きにいくことにした。

 

 

21時から演奏が始まり、セントロの公園には人が集まっていた。

なぜかベース音をキーボードが担当するジャズ・バンドで、
最初そのことが分からなかった僕たちは
「おかしいな?」と言いながらベースを探した。

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晩飯を食べていなかった僕は売店でせんべい代わりの
乾燥トルティーヤを買い求めた。うす塩のせんべいみたいなやつだ。

メキシコでは22ペソ(154yen) だったのが、
なんとグアテマラでは二倍の価格で売られていた。

日本円に換算した後で
『なぜこんな高いものを買ったしまったんだ?』と後悔した。

この価格の付け方がどうも納得出来ない。
だって二倍だぜ?25枚入りで400円ってさ、
日本以上なんじゃないの??!!

 

 

 

 

宿に戻って何もする気にならないのはいつものことだ。

YouTubeで「アニメ夜話」というのを見た。

毎回取り上げるアニメは異なるのだが、
僕が見た回は「COWBOY BEBOP」の製作スタッフや
アニメ好きの芸能人がトークをする回だった。
制作側からの視点で作品を取り上げられるのが面白かった。

 

 

名作はいかにして生まれたのか?

制作側の熱量が伝わって来るいい番組だった。

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