「オフシーズンのビーチはオススメしない」

2月2日/オーストラリア、マッカイ〜エアリービーチ

 

 

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エアリービーチはここら辺にあるのです。

 

 

 

 

僕がテントを立てたのはツーリストインフォメーションセンターの裏手だったので7時頃には目を覚ましてさっさとテントを片付けた。

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なぜだかトイレは24時間開いており、僕はそこで顔を洗って歯を磨き、いつものようにTシャツを洗濯して濡れたまま着た。

ヌーサからマッカイにやって来て一気に湿度が上がった気がする。動いていなくてもじんわり汗をかくくらいだ。不快度指数がめちゃくちゃ高いことは間違いないだろう。オーストラリア人はどんな風にして夏を乗り切っているのか気になるところだ。

 

 

ヒッチハイクはテントを立てた場所からでもできそうな気がしたが、僕は町外れまで歩くことにした。朝の散歩を楽しみたかったというのもある。マッカイには滞在するつもりはないけれど、せめて少しは町並みを見ておきたい。

 

歩き始めはまだ余裕だったのだが、30分もしないうちにも汗をかき、せっかく洗濯したTシャツがまた汗で濡れた。僕はたまらずのガソリンスタンドのコンビニへと逃げ込んだ。エアコンの効いている場所は逃げ場でもある。コーヒーとお菓子を買って体を少し冷やすと、僕はまた町外れに向かって歩きはじめた。

 

ヒッチハイクができそうな場所に到着したのは9時をちょっと過ぎた頃だった。

ハイウェイの脇には自転車用のスペースが十分にとられており、車の止まるスペースとしては申し分なかった。僕はさっそく町からやって来る車に対して親指を立てた。今日の目的地はAirlie Beach(エアリービーチ)という場所だ。なんだかバスキングに向いている場所のよう。

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車はなかなか捕まらなかった。

車内からのレスポンスはあるのだが、どうもエアリービーチまでは行かないように思える

マッカイから北部に抜けるハイウェイは一本しかない。車が止まらないということは、ほんの数キロしか進まないということなのか、それとも単純にヒッチハイカーを乗せたくないだけか…。僕にはマッカイに住む人たちがそこまでフレンドリーには感じられなかった。

 

 

1時間もしないで車が止まった。

だが、それは僕をエアリービーチまで連れて行ってくれる車ではなく、パトカーだった。

「悪いね君、ここでヒッチハイクすることは禁止されているんだよ」と、中には若い警官が二人乗っこていた。運転している警官は割とフレンドリーなヤツだった。

「おれたちが巡回から戻ってきた時にまだここにいたら罰金だぞ?」と、助手席に座っていたクールなヤツが言った。

なんだかバランスの取れている二人のように僕は思えた。イエローカードってとこか。仕方ない。

彼らはエアリービーチまでバスで行けることを教えてくれた。フレンドリーな方の警官は「数ドルってとこじゃないかな?安く行けるはずさ!」と教えてくれたので、僕は素直にバスでエアリービーチを目指すことにした。

 

 

 

 

バスターミナルまでの道のりを歩いたのだが、暑さに耐えきれなくなって思わずスーパーに逃げ込んだ。特に腹も減っていないのに、ジュースとサラダを買って食べた。 歩いているだけで体力を消耗する。そんな感じだ。

 

休憩を挟むと僕はバスターミナルに向かったのだが、警官たちから教えてもらった場所にそれらしいものは見当たらなかった。辺りをウロウロして見つかったのはガソリンスタンドに掲げてあったグレイハウンド(会社バス)のマークだった。僕はガソリンスタンド併設の売店の中に入ってエアリービーチ行きのバスについて尋ねてみることにした。

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そこでバスに関する情報を得ることができた。

分かったのは「ガソリンスタンドにバスが止まるということ」「バスの値段は26ドル」「次の便は17:30」ということだった。これのどこが「数ドル」なんだろう。

考えてみればマッカイからエアリービーチまでは100kmも離れているのだ。確かにその距離を進むにはそれくらいの値段がかかるのかもしれないが、いくらなんでも1日に二本しかバスがないというのはあんまりだ!ヒッチハイク続行しかない。

 

 

マップアプリでヒッチハイクができそうな場所に目星をつけると僕はバックパックを背負って再び炎天下の中へと出て行った。

うまくいかないのもヒッチハイクだ。そうは分かっていても「クソっ!」とつぶやかずはいられなかった。

バックパックとの接触面である背中が一番汗をかく。そして臭い始めるのがこの部分だ。今すぐにでもTシャツを洗いたい。

 

 

 

 

やっとハイウェイと一般道の交わる箇所へと僕はやってきた。

時刻は11時を回っていた。近くには信号があり、それはここが歩行者の立ち入りを許可えいていることを証明していた。僕はハイウェイから離れるようにして少しは控えめにヒッチハイクを開始した。先ほどの警官たちが巡回から戻ってくるんじゃないかと、辺りを注意しながらのヒッチハイクだった。

30分くらいして車が止まってくれた。運転手のジョーはの目的地はエアリービーチの手前のパースパインという町だったが、マッカイから抜け出せること自体が僕にとってはありがたかった。

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パースパインまでのドライブはあっという間だった。

ジョーは来年の冬に日本へスノーボードをしに行きたいのだと言っていた。北海道のニセコなんてよく知っているなと思う。もしかしたらツーリストには有名な場所なのかもしれない。

 

 

 

 

僕はエアリービーチまで続く一本道で車を降ろしてもらった。車を降りた途端、ムワッとした空気を体に感じた。路肩はあまり広くない。ヒッチハイクはやれないえこともなさそうだ。

エアリービーチ方面へ走っていく車の運転手と目が合った。その車は僕よりも10離れた路肩に止まった。えーーー?

 

 

「あなたのこと、マッカイで見かけたのよ!」

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そう言うベスは短期的にエアリービーチに住んでおり、今はレストランで働いているヤツだった。

タバコをもらったので、窓を開けて風に吹かれながら気持ちよくタバコを吹かしていると、灰はズボンの上に落ちて生地が焦げ、小さな穴が空いた。「この穴を見たらベスのこと思い出すね」なんて冗談を言って僕たちは笑いあった。旅にはそういう何かを思い出させる装置みたいなのが至るところにある。

ベスは僕をシャワーの浴びられる場所で降ろしてくれた。ここにも無料のシャワーがあるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

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ベスにお礼を言って分かれると僕はさっそくシャワーを浴びた。

洗濯して濡れたままの衣類も、この暑さでは逆に心地よい。

 

 

髪が乾くと僕はエアリービーチのメインストリートを歩いてみることにした。

この町もヌーサと同じように小さな町だった。そしてこの町もオフシーズンの突入したようでもあった。

通りには人がほとんど歩いていないのだ。ラグーンと呼ばれる海沿いの公共プールにはいくらか人がいるくらいだ。

 

 

時間をつぶすいい場所も見当たらない。作業をするのにうってつけのカフェすらないのだ。マクドナルドではけだるそうなバックパッカーたちが動物園の真夏のホッキョクグマのようにだれていた。

 

僕はウロウロとある行き回っているうちに疲れてしまってスーパーへ逃げ込んだ。そこでメロンの角切りを4ドルで買って、外のベンチで無心になって食べた。時間をうまく過ごせないとそれだけで疲れてしまう。せめてテーブル席があるカフェがあったらなぁと思う。

 

どう見てもこの町ではバスキングなんてやれそうになかった。

夕方になり、いくらか人通りも増えてきたので、僕はマクドナルドの向かいにある電灯の下で漫画を書き始めたのだが、レスポンスは皆無だった。

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オフシーズンのビーチなんてあまり行かないほうがいい。

特にそこでバスキングをしに行くような僕みたいなヤツにはオススメしないね。なんだか今日は無駄に金を使った気がするよ。

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