▷肩書きノー・チェンジ

 

【告知】

2016年9月30日、夜18時より目黒駅の近くにある撮影用のセットで開催される「路地裏Dining」にて、路上似顔絵屋さんやります!くわしくはコチラ

美味しいケータリングのお店が出るので仕事帰りにふらっと立ち寄ってみてください♪

————————————

 

[ad#ad-1]

 

 

長旅から帰ってきた僕がよく他の人から訊かれたことは

 

 

「また旅に出るんですか?」

ということだった。

 

 

 

 

そう質問されると答えに悩む。

なんせ3年近く日本を離れていたわけだから、数年に及ぶような長旅はさすがにもうしないだろう。

バックパックを背負って一日中あちこち歩き回って野宿とバスキングに明け暮れる毎日も、もうしばらくはやらなくていい気もする。

 

 

もし仮に、僕がまた同じように「世界一周」というメインテーマを掲げて海外を旅するのであれば以前よりくつろいだ旅をすることになるだろう。

野宿はよっぽどのことがない限りナシだ。別に贅沢をするわけじゃないけど安宿かホステルのドミトリーを拠点にする。

ベタな観光も悪くないだろう。事前に訪れる場所の情報も調べておいて、どこが見所なのかをちゃんと把握しておいて、時間をいたずらに過ごさずに、スマートに目的地へ到着!

食事だって忘れちゃいけない。各ご当地グルメをしっかりとチェックしたい。ヨーロッパのスーパーで5ユーロくらいのサラダパックなんて買うのももうやらないな。もっといいものを食べよう。

移動はー、まぁ、ヒッチハイクはしてもいい気がするけど、今度は名刺代わりになるようなステッカーでも作っておいて、乗せてくれた人にはお礼としてそれを配るのもありかもしれない。時間がある人には似顔絵だって描ける。

そうだ。もっとアートの方面に首を突っ込んでいってもいいかもしれないな。現地のアーティストと絡むという目的だったらバスキングもわるくないかもしれない。ちゃんと自分の作品を見せることができれば、出版社や新聞社とコンタクトをとることもできるかもしれない。今までの路上パフォーマンスではギターの弾き語りをやってきたけど、今度は漫画一本でやるのもありだろう。

 

ん?今度?

 

 

 

 

 

 

もちろん今のところ海外を旅する気はない。

でもそれは僕が「旅の感覚」を忘れてしまったというとそういうわけでもない。

 

別に日本の外に出なくても旅の感覚を味わうことはできる。

日本国内、関東、東京都内、自分の住んでいる町においてさえ、自分の知らない場所に行くことは、僕にとっての最小単位の旅なのだ。

 

 

「旅」という言葉のもつ意味合いは広くて曖昧だ。

それは移動の連続で自分の知らない土地に行くことであり、時には人生に喩えられることもある。それが認められるなら

人は皆「旅人」だ。いえーい。

 

「旅」という言葉に縛られる必要もない。どんなシチュエーションにおいても自分の好きなタイミングでこの言葉を使っていいはずだ。「あ!今おれ旅してる!」ってそんな具合に。

そう。自分が旅をしてるかどうかなんて、

言った者勝ちなのだ。

まぁ、誰でも使える分、その人が旅についてどう考えているかにも左右されるけどね。知ったこっちゃあねえけどさ。

 

 

 

 

未だに僕は「旅する漫画家」という肩書きを背負っている。

「お前はもう旅していないくせいに」だとか「旅“した”漫画家だろ?」と指摘されることもある。

それは特定された旅のスタイルをする人間を僕と重ね合わせているにすぎない。一箇所に留まらず24時間常に旅をしている、そんなハードコアな旅人のイメージを彼らは抱いているに違いない。

それなら「旅をしている人」というのは海外でバックパッカーやっているやつか、最低でも日本を旅しているやつにしか当てはまらないんじゃないだろうか?

 

 

 

僕が日本にとどまる理由は、

もちろん旅を題材にした漫画を描くことだ。

落ち着いた作業環境で自分の思い描くイメージをより鮮明に再現できるように毎日練習に励んでいる。今は自分のスキルを上げるのに大事な時期だと考えている。僕が今やらなければいけないことは「描いて描いて描きまくること」だ。

 

けれど、それは「旅に出たくない」ということを意味しているわけではない。

そりゃ僕だってまた旅に出たいさ。でも一番最初にも書いたけど、それは長期の旅である必要はない。

中央アジアだってシンガポールより南にある東南アジアの国々だって東ヨーロッパだって、訪れたことのない国は山ほどある。機会を見つけて、そういう国々に足を運んでみてもいいんじゃないかと思う。インドだって可能であれば1年おきくらいに行きたい。チャイをガブ飲みして腹を壊したい(笑)

ひとつの国をピンポイントで旅するのだってありだ。まぁお金は必要だけどね。

旅をするのに年齢制限は設けられていない。体さえ動かすことができれば何歳だってバックパッカーになることはできるだろう。必ずしも潤沢な資金を持っている必要もない。限られたお金で充実した旅を楽しんでいる年上の人たちに何人も会ってきた。

 

 

僕は日本にいながら旅の気分を味わうこともできるし、

いつかは旅に出ることを見越して肩書きをそのままにしている。

それに

「旅する」の方がかっこいい♪

 

 

[ad#ad-1]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です