
ゆるキャラみたいな石像相手に盛りつく僕の友達の図。
僕はお酒が弱い。
にもかかわらず、お酒を飲むのが好きだ。
酒を飲むとすぐに顔が赤くなり。表情に締まりがなくなる。なぜだか知らないけれど、鼻もすぐつまる。
世の中にはお酒を飲むのが好きな人と、まったく受け付けない人の2種類がいると思うのだけれど、
どちらかというと、飲む人の方が人口的には多めで、
その中でも「酒豪」「酒好き」「たしなみ程度」「下戸」みたいな感じでクラス分けされているのだろうと思う。
だから「お酒がまったく飲めないんですぅ」っていう女のコを見ると、ちょっと可哀想な気になるのだ。

なっ..なにいっっっ!!!

こんな完璧な段ボールハウス見たことない!
世界一周から帰ってきたばかりの僕はかなりの頻度でお酒を飲み歩いていた。
下戸なのに。

「もう飲めない…」
お金も減る一方だ。
誰か僕にイラスト制作の依頼をくれないだろうか?
もちろん、お酒を飲むのは楽しい。
だけど、お酒を飲むことが目的じゃない。
お酒を飲むことは二次的な目的で会って、本当の目的は
「人に会うこと」だ。
なんせ三年近くも友達と会っていなかったら、僕のことなんて忘れているにも等しくて、会わないでいれば、ますます疎遠になってしまう。
日本に帰ってきて最初の一、二ヶ月はなるべく人に会うことに決めた。
旅で学んだ、いくつかのことを覚えている。
「人は自分の知らないことを知っている」
「自分の知らない場所へ行くことが旅なのだ」
ということだ。
前回も友達のこうたつに連れられて「ヒチカケ」に言ったのだけれど、それは僕にとって旅の延長線のようなものだった。
秋葉原や御徒町なんて行ったことがなかったし、もちろんヒチカケも今回が初めての来店だった。

こうたつよ..。お前、酒を飲むとご機嫌なのな。
お酒を飲んでいる間はお互いの近況や
やりたいことを夢中で語り合った。
こうたつは近々故郷の北海道に帰るらしい。一年前に突然両親がラーメン屋を始め、そこを手伝うのが目的みたいだ。
なんでも、 こうたつの実家は土地を持っているらしく、今はその土地を持て余しているというのだ。
中でもこうたつは実家にある巨大なガレージをどう利用するかを僕にアツく語ってくれた。
「やりたいことは沢山あるんだよね。思い浮かんだもので、スケートボードのランプを作る。BBQができるようにする。プロジェクターを設置して映画を見られるようにする。他の人も使えるやイベントスペース。ライブスタジオ」
自分のアイディアを話すこうたつは目を輝かせていた。
これらのアイディアがある以前に、彼は地元を「人が集まる場所にしたい!」と語ってくれた。
僕なんかはこういう話が大好きだから、聞いている時点で、もしそんな場所があったら遊びに行きたい!と思ってしまった。
都内で物件を探すならまだしも、こうたつの場合はそこにワクワクをしかける場所をすでに持っているのだ。地元に力を貸してくれる友達もいるみたいだ。こうたつの夢も実現不能なんかでは決してない。

な、、、なにぃ〜〜〜〜!!!

地元のワーナーマイカルシネマより安いだとぉぉおおっっっ!!
アイディアや自分の熱意を人に話すことは大事だ。
自分の考えを人に話すことで、それを実行しなくちゃならないというある種に自分への追い込みをかけている。とも考えられる。
僕が旅に出る前にこうたつに会った時、僕たちはまだまだやりたいことなんて漠然としていて、どっちに進んでいいのか、よくわかっていなかった。
世界一周出発前にこうたつと渋谷のスペイン坂にラジオの生放送を見に行った。
あの時偶然あったユウくんは、今では北海道でラジオのDJをしている。僕はまだまだ無名だけれども、漫画を描いている。
こうたつもこの三年間で野外音楽フェスを通じてボランティアと関わる活動をして、いろいろな人に会ってきたようだ。つい最近こうたつはARABAKI(アラバキ)ロックフェスで活動をしてきた。
フェスの成り立ちや、ボランティアをどうまとめていくのか。また、流れている音楽や出店形態。
きっと学ぶことが沢山あったことだろう。そして自分の進むべき方向を見定め、確実な前進を続けている。
そう。僕たちはお酒を飲むとしょっちゅうこういう話をしているのだ。
ベロンベロンに酔っ払った僕は、千鳥足で上野公園をふらついた。
こうたつは「酒に強い」方で、会った時なんかよりも饒舌で、気持ちよさそうに喋っていた。(下ネタが多かったけれど笑)

「ナスカの地上絵ぇ〜〜〜」「お前やっぱりできあがってるだろ!」
今日はお酒を飲むことについてのお話。
なんだか最近飲むのが楽しいや。

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