「シアトルでタヌキを見た」

世界一周684日目(5/14)

 

 

ユニ

ヴァーシティ・ディステンクト(University Distinct)
にある公園はかなり寝心地がよかった。

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夜にこの公園で寝床を探した時は回りから
見えてしまう場所しかなかったので、
また清掃員に怒られるかもしれないとおもったのだが、
彼らがここにやって来ることはなかった。

もちろん僕が7時にはチェックアウトしたってのもあるだろう。

テントの中にいる時、頭の上の方で誰かが歩く音を聞いた。
だが、ここに住む人たちはホームレスなんかに
ほとんど感心を持っていないようだった。

 

 

公園のチェックアウトは7時までに。

 

 

 

 

そのまま僕はふらふらとガソリンスタンドに併設された
サークルKへと入っていった。

時々ガソリンスタンドではホットドッグが売られている。

日本の旅行番組が特集していたけど、
ホットドッグが一番食べられる国はアメリカらしい。

確かに売っていることには売っているけど、
そんなみんな馬鹿みたいに食べてないぜ?
テレビから得るステレオタイプってすごい。

 

 

まぁ、そんなガソリンスタンドの
ホットドッグの何がいいかって、
それは

ッピングし放題

だということだ。

トッピングの野菜はせいぜいピクルスやオニオンなんだけど、
いつも不健康なものばかり食べている僕にとっては貴重な栄養源だ。

山盛りにトッピングしてわずか1.36ドル。
レジの黒人の女性は愛想のある人だった。

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この国において外見がかなりホームレスに似てきてしまった僕は、
人の外見を気にせずにフレンドリーに話しかけてくれる人に対して、
すごくありがたみを感じるようになった。

いつも蔑まれているわけじゃないけどね。
愛想を振り撒けるって素敵だ。

 

 

ホットドッグをガソリンスタンドの前でかぶりつき、
食べ終わるとそのまま隣りにあるマクドナルドへ僕は向かった。

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もうここでは何も見込めない。

空は曇り空でバスキングなんてやってもレスポンスが薄いだろうし、
観光地はそこそこあるけど、そこまで心が惹かれない。
こういう時は作業さ。日記でもシコシコ書くとしよう。

コーヒーを一杯注文して、僕はコンセントのある席で
しばらく作業をしていた。

そろそろシアトルを出ようと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

昼過ぎに

ふと外を見ると曇り空はどこかへ行き、
太陽が路面を照らしているのが見えた。
木々の葉のい色も緑に輝いている。

 

 

 

まだガキの頃、家でゲームばかりしていると、
よく母親に言われた

 

 

「外で遊んでらっしゃい」

と。

 

そうだよね。お母さん。
せっかく晴れたのにマクドナルドで作業だなんて
精神衛生上よくないよね。

お母さんの忠告を思い出し、僕は外に出ることにした。

 

 

と言っても、外でやることは決まっている。バスキングだ。

 

 

 

手始めに近くのショッピングモールにもう一度足を運んでみたのだが、
やっぱりここはダメだった。

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まずバスキングする場所がないし、
おまけに警備員が巡回しているのだ。
怒られるまでやってもいいけど、結果は見えているだろう。

だから僕は再びパイク・プレイス・マーケットまで戻ることにした。

 

 

 

バスに乗ろうとして気づいたことは
小銭を持っていないということだった。

ここのバスはお釣りが出ないのだ。バスの料金は3.25ドル。
決して高いわけじゃない。だからと言って損をするのは癪だ。

 

 

 

僕は4km以上離れたダウンタウンまで、
何を血迷ったか歩いて戻ることに決めた。

歩き出して20分後には自分のバカさにうんざりした。

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橋を渡っている最中に向こうからやって来た
顔をしかめたお兄さんから「水いるか?」と
ペットボトルの炭酸水が手渡された。

どうやら僕は言葉を口に出さずとも顔でも勝たれる男になったらしい。
いや、ずっと思ってました。水が欲しいって(笑)

水もらってしまった以上、僕は歩き続けるしかなかった。

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ただ、通った道よりも、
歩いたことのない道を歩くのは少しは楽しかった。

セスナやクルーザーやが停泊した
小さな入り江のような場所を歩いた時には写真を沢山撮った。

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3km歩いた時点で足が痛み始め、
バックパックと背中の間には熱がこもり、蒸れるようになった。

これでパイク・マーケットまで行って
バスキングができないのであれば、
それはギャグとしか言いようがないだろう。

いやいや、おれは漫画家なんだぜ?
これはいい運動。ただそれだけだ。

下心むき出しで行って、
これで期待通りの結果が得られないこともあるのだ
ということを理解しておくべきだ。

よーし、行ったろうじゃねーか…。

 

 

15kgのバックパックでも長い距離を歩くと重い。

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根性で

パイク・プレイス・マーケットに辿りついた。

そこには既に何組かのバスカーがパフォーマンスをしていたが、
一カ所だけ僕にも場所が与えられていた。

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スターバックス一号店の前だ。

こんな技術不足でオリジナルの曲なんて唄っちゃってる僕が、
歴史あるスターバックスの前でバスキングなんてしていいのだろうか?

 

 

 

いや、いいだろう!

 

 

ここがベストなロケーションであることは間違いない。

なぜ他のバスカーたちはここでやらないのだろう?
ビビっているに違いない。

ニヤニヤしながらギターを構えた。

 

 

 

だが実際に唄い始めると、一体どんな調子で唄っていいのか
分からなくなってしまった。

周りはスターバックス目当ての観光客しかいないからだ。

いい歳した大人がはしゃぎながら
スマートフォンやデジタルカメラで写真を撮りまくっている。
こんな場所で唄うなんて場違いもいいところだ。

 

 

ここにバスキングを許可す「♪」マークが書かれていることも謎だ。

一体誰がここでパフォーマンスすることを許可したのだろうか?
むしろ営業妨害じゃないか?

三曲で切り上げて、逃げ出すようにしてその場を後にした。

他のおんぷマークも探したのだが、
やはりバスキングできる場所はスターバックスの前しかなかった。

 

 

僕が他の場所を探している間に
ギターケースに入れていたペンケース(代わりにしているビニール袋)
が落ちたことに気がついた。

すぐに引き返すと道には

車に轢かれた
無惨なペンたちの姿が。

 
まるでペットを交通事故で失った飼い主のようにに
車のこない場所に非難して、そこで一本一本ペンをチェックする。
お気に入りのステッドラーの0.2と
筆ペンのカートリッジ、
それと0.3ミリのPILOTのハイテック…。

だが、被害はそれらで済んだ。
中にはキャップがいびつに変形したものもあったが、
ペン先は大丈夫だ。

頭に浮かんだコピーは

 

 

「象が踏んでも壊れない」

だった。

 

 

うん。昔にそんな筆箱あったんだよね。

なんで強度を求めたんだろう…??

 

 

 

途方に暮れていると

「あれ?シミさん?」

と声がかかった。

そこには日本人のカップルの姿が。

 

 

ユウキくんは僕のことをマサトさん繋がりで
知っていたらしい。
カイロに滞在していた時は見かけたのだとか。
あの時は安いスルタンに泊まってたからね。
あまりサファリのひとたちと絡みなかったもんね。

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ナイス表情!
ユウキくんのブログはコチラ
ユウキくんの世界一周の記録。

 

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そして僕はこんな顔。
いかにショックを受けていたかお分かりだろう。

 

 

 

すこしお喋りをして、気がまぎれた。

ありがとうね。

 

 

 

 

 

 

もうこうなった以上開き直るしかない。

堂々として唄うことを楽しむ。だけど自己満足にはならない。
積極的にアイコンタクト。
楽しそうな雰囲気が作れりゃあパフォーマー冥利に尽きる。よし!

 

 

1クール目(自分のオリジナル曲を通しで唄うこと)が終ると、
だんだんとノリが掴めてきた。

どのくらいの声量でやればいいのか?
どのくらいのテンポでやればいいのか?そのような感覚的なことだ。
『ここでやっても怒られないんだな』っていう安心感でもある。

1ドル札もボチボチと入るようになった。

 

 

毎回看板には

「あなたの似顔絵を5分以内で描きます!」

と小さく書いているのだが、

今回はテキサスから来たお兄さんと、
アジア系の女のコ三人の似顔絵を描くことになった。

絵を描いると集中してしまって会話が続かない。
だけど意外にみんな待ってくれている。

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18時を過ぎた頃に別のバスカーが僕に声をかけてきた。

ギターを裸で持ち、顔は無表情。愛想なんてなし。

 

 

「お前どれくらいここでやってんの?」

「一時間くらい?(ほんとはその倍だ)

「おれ、今からここでやるけど、
どいてくれないか?」

 

 

言い方がぶっきらぼうで、
同業他者に対する嫌悪感のようなものを感じた。

取り巻きの女のコに
「今何時だ?そろそろバーの時間だろ?」なんて訊いている。
もしかしたらパイク・プレイスは今からアツくなるのかもしれない。

まぁ、いいさ、僕はここで楽しませてもらったから。
よそ者の僕が唄えるなんて懐のでかい街だったな。ありがとさん。

アガリは16ドル。えっと、二時間くらい?
高校生の時給くらいでしょうか?
これでも僕にとっては貴重なメシ代です♪

 

 

 

 

 

 

いつもの

流れでそのままブロードウェイへと歩いて行った。

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営業時間を読み間違えて閉店30分前のSUBWEYに入ってしまい、
無駄に金を使うことになった。

寝床を探すまでの時間、ギターを練習していると、
スーツケースを引きずった若いホームレスが僕に話しかけてきた。
音楽は出会いを引き込む。

彼はマリファナを吸いながらギターの演奏を披露してくれた。

 

 

僕は未だにバレーコードを長時間抑えることができない。

彼は指だし手袋をはめたままドコドコと低音をカッコよく弾いた。

暇だったのでしばらく彼につき合っていたのだが、
だんだんと飽きてきた。

 

 

「おれ、そろそろ行くわ」というと
「カモ~~ン!メ~~~ン!」と駄々をこねた。

悪いね。明日は早いんだ。

 

 

 

見つけた遊具のある小さな公園に僕はテントを張った。

 

 

 

 

狸を間近で見たのはこの夜が初めてだった。

シアトルに狸がいるのだ。

彼らはまるでジブリの映画のように
都会の中にある公園に暮らしているようだ。

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大事なのは遊び心だと思う。

いや、何に取り組むときにも
「おっ!これ、こうしたら面白いんじゃない?」
って思えるマインドを持つこと。

まぁ、僕はご存知の通り勉強嫌いのおバカさんだったので(今でもそうか)、
学生の頃は嫌いな教科を勉強することが苦痛でしょうがなかった。

日記を書く時もそう。溜まりに溜まってしまうと
『あぁ、マジクソめんどくせぇな』と思うのだけれど、
『まぁまぁもっとイージーに』と日記そのものを書くことを楽しむ気持ちに切り替われば、
淀みなく文章が書けたりする。

あと一時間後にここに居座ってから90分が経過する。

それ以上滞在すると追い出されてしまうんだよね。
ささっと日記を書くことにしよう。
今僕がどこにいるかはもう少し先の日記に書かれることになるだろう。

手持ちのお金も20ドルを切ってしまった。
そろそろ本腰を入れて唄わなくちゃだめかもしれない

ポートランド…。

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

「旅する漫画家」。世界一周後(2013-2016)、現在は海沿いの町に潜伏中。そろそろ旅がしたいぞ!