「こんにちは。台南」

2月28日/台湾、台南

 

 

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台南に到着したのはまだ日も昇っていない明け方5時過ぎだった。

そこは小さなバス会社のオフィス前で、その隣にもいくつか別のバス会社のオフィスがあった。残っていた乗客数人はそれぞれに散っていったが、僕はバス会社のオフィスにしばらくとどまり、ぼうっとしていた。

 

 

台南の街にもセブンイレブンはある。そのどれもが24時間営業だ。

僕は成功路にあるセブンイレブンのひとつでコーヒーのスモールサイズを注文した。レジ番をしていた店員はレシートと釣りを渡す時に「ありがとー!」と口にした。

台湾のコンビニの面白いところは店内にカフェスペースがあるということだ。100円以下でコーヒーが買えてしまい、それで中でくつろげるんだから、いい風習だとは言えないような気がする。まぁ、僕にとってはありがたいんだけどね。

そのセブンイレブンにはテーブルに突っ伏して寝ている人間が3人くらいいた。日本でこんなことをしていたら追い出されているだろう。そこに台湾という国の寛大さのようなものを感じた。

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僕はそれを横目にカウンター席に座り、あたりがじわりじわりと明るくなっていくのを感じながら、30分毎ログインの無料Wi-Fiを満喫して、日記を書いた。

 

 

 

 

 

 

8時になると僕は外に出た。

なんだかんだ二時間以上あのセブンイレブンに居座っていたことになる。いやはや、ありがとうございます。

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僕はマップアプリで現在地を確かめると、目に付いたYMCAに行ってみることにした。

YMCAはニュージーランドを旅した時にシャワーを借りたことがあった。あの時は5ドルでシャワーを浴びれたが、ここでならもっと安くシャワーが借りられるんじゃないかと考えたからだ。

 

 

台南の街は台北に比べると高いビルの数は減ったように思えた。

ローカルな店が目につき、建物の下にはアーケードが続いている。そして歩道と思われる場所にはあちこちオートバイが停められている。場所によってはわざわざ車道に出なければならないこともあった。

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ローカルな細道を探検するような気持ちでのんびりと歩いた。

台南の方が気候もいいような気がした。ようやく台湾という国を旅しているのだと感じられた。

 

 

YMCAは確かにそこに存在した。

だが、宿としてではなく、児童向けのプールや学習塾として成り立っている施設だった。だからここでシャワーを浴びることはできなかった

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僕が次に向かったのは市民プールだ。

これはもしかしたらいけるんじゃないだろうか?

 

マップアプリを頼りに市民プールらしい場所まで歩いた。

台南の街はそこまで大きくないのでなんとか歩いていける範囲に必要なものが揃っている。そんな感じだ。

 

 

市民プールは学校の近くあり、朝も早くから営業していた。

僕は片言の英語とジェスチャーでシャワーだけ浴びたいのだと係りの女性に伝えた。

最初はその女性はキョトンとした顔をしていてが、意味がわかったらしく電卓に数字を打ち込んで僕に見せてくれた。値段は50台湾ドル。約170円だ!

二日ぶりのシャワーをたっぷと味わった。

 

市民プールにいるのは地元のおっちゃっんばかりで、突然やってきたホームレスの日本人に対して、どちらかと言えばフレンドリーに接してくれた。

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シャワーを浴びると僕は引き続き街を歩いて見ることにした。

やはり台南で感じるのはそのローカルな感じだ。狭い路地に入っていくとそれをまざまざと感じることができる。

そうやって街歩きを楽しんだあと、向かった先はスターバックスだ。

Wi-Fiが手に入るのはここかセブンイレブン、それと大きな駅やバスターミナル、もしくは個人経営のカフェかレストランと言ったところだろう。

75台湾ドルのBrewed Coffeeを注文すると、僕はiPadを充電しながら気持ちよく日記を書いた。

作業環境も大事だよね。あーーー、パソコン欲しいな。

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それでも、ずっとはスターバックスにいるつもりはなかった。

ここに来た目的はバスキングだからだ。

世の中の大半は音楽を演奏するバスカーだ。だが、僕の漫画と似顔絵のスタイルでは一体どのようなレスポンスが帰ってくるのだろう?

 

一応、バスキングスポットとして有名な台南駅の地下道へと足へと運んでみたが、そこは薄暗すぎて漫画向きと言った感じではなかった。

人通りも台北に比べるとだいぶ少なくなったような気がする。こんな場所でバスキングなんてできるのか?

バスキングの場所探し、その場所が自分に合った場所かどうかはトライアンドエラーだと思う。レスポンスがなかったら場所を変えればいいだけだ。

 

 

駅も改札入り口近くの屋根の下で僕は絵を描き始めることにした。

出だしのレスポンスは薄かったが、一度オーダーが入れば、あとは描くだけだ。

僕はこうして漫画のスタイルでその人をキャラクターに仕上げるわけだけれど、これもまた出会いのひとつなのだと思う。

また今日も絵を描く以外に何人かの人と話した。中には拙い英語と日本語で頑張って話そうとしてくれる人もあり、僕は嬉しさを感じずにはいられなかった。

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夜8時ごろに警察に注意を受けたので、僕はその場を後にした。

少し気になって、地下道で僕は弾き語りのバスキングもしてみることにした。

音がよく響く環境で人との距離も近い。何より楽しんで歌える。

驚いたのが、似顔絵よりも歌のレスポンスの方がよかったことだ。フツーに100台湾ドル札が入れられた時には驚いた。

 

今日のアガリはトータルで2350台湾ドル。約8千円。

台北に比べると客単価が低いような気がするけどやれないこともないね♪

今日もありがとう。

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コンビニで時間をつぶすと、寝床は市民プールに近い公園を選んだ。

夜中に「ブルゥン…ッ」という鼻息を聞いて飛び起きた。

 

 

 

 

野良犬だ。

 

 

 

 

昔、「Sydney(シドニー)」という曲を作った。

イクゾーくんの旅路を見ていてイメージが湧いた曲だ。

その歌詞の一部はこうだ。

 

 

I can’t walk anymore.
(もう歩けないや)
Stray dogs are barking around me.
(野良犬が僕の周りで吠えたてる)

 

 

一日中外を歩き回って、野宿とバスキングというスタイルで旅をしていたイクゾーくん。さすがにシドニーに野良犬なんていないけどね。

 

 

まさか自分がこうして野良犬に怯えながら野宿するとは思わなかったよ。

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