
なんだか久しぶりに雨が降った気がする。そんな朝。
雨を見ていたら文章が描きたくなった。日記らしい日記だ。旅ブログも終わっちゃったし、こういうのもありなんじゃないかなと思う。
だってブログランキングから卒業したらPV数が一気に半減したんだぜ?全く笑っちゃうよ。RPGのレベルや装備品がデフォルトに戻ったような感じだ。まぁ、新しいスタートってことで。僕は気にしないけど!強がりです…。
世界一周の旅から帰ってきて二ヶ月が経った。
この間に僕はいろんな人に会って、時にはイラストの依頼をもらったり、時にはどこかのイベントだかバーに出かけていって、そこで似顔絵なんか描いたりした。最近はフジロックに設置するごみ箱のペイントなんか描いている。毎日漫画も描いている。なんならディジュリドゥも毎日吹いている。
旅の最中に毎日分の日記を書くと決めていたけれど、帰って来てからはそんな日課はすっかりなくなってしまった。なにか製作が始まると、僕は他のことができなくなってしまうのだ。漫画とブロガーの二足のわらじはまだまだできそうにない。
『自分はちゃんと
動けているのだろうか?』
という不安や焦りを最近よく感じる。
自分が描く漫画家になるために、その理想像にちゃんと近づけているのだろうか?と。
最近では生活リズムも変わってしまった。
絵を描き始めると、楽しくなってついつい夜を明かしてしまうのだ。
今の時期、深夜四時を過ぎると空がだんだん明るくなってくる。僕はそうなってからベッドに入るのだ。
徹夜に近い生活リズムは決して体にいいわけじゃない。質のいい睡眠がとれなくなってきてしまったような気さえする。明け方に寝て、昼過ぎに起きる感じだ。なんだか一日の半分を損してしまったような気になる。それを取り戻すようにまた夜遅くまで起きている。そんな生活リズムだ。
そして、どういうわけだか、
「漫画を描きたくない」という変な感情が湧き上がるようになった。
漫画を描き始めた大学生の時も同じような状態に陥ることがあった。描けば描くほど自分のレベルの低さに滅入ってしまい、原稿用紙から手が遠のいてしまうのだ。
今はそんな初期の無気力はくぐりり抜けることができたのだけれど、漫画を描くという行動に移すまでにやけに時間がかかるのだ。だが、不思議なもので描き始めると楽しくなってしまう。
それが今の状態だ。無気力なのかなんなのかさっぱりわからない。
どんなトップランナーでも毎日の練習に出るのが嫌な時もあるし、優れた作家でさえ何も書けない、書きたくない時があるという。
別に僕は特にこれといった才能もなにも持ち合わせていないのだけれど、物を創る際に気持ちが向かなくなってしまうのは人間誰にでもあることなのではないだろうか?

不規則な生活リズムを送る理由のひとつに、
今僕が人と会うことを大切にしているから
というのもある。
昨日、新宿に人に会いに行った。
その人は僕が代々木公園の「春風」というイベントで出会った社会人の方なのだ。
僕の旅の話に興味を持ってくれたらしく、酒でも飲まないかという話になった。
約束通り、僕は新宿駅東口を出たすぐの場所にあるサブウェイでコーヒーを飲みながらそのを人を待っていたのだが、結局その人は現れなかった。仕事で帰りが遅れてしまい、待ち合わせ時間を過ぎてサブウェイまでやってきたのはいいが、僕を見つけられなかったというのだ。僕もWiFiが手に入らない環境にいたので、LINEですぐに応答することができなかった。
結局僕はそのサブウェイで2時間以上待っていた。
僕はテーブルとコーヒーさえあればどこでも作業できるので、ノートに漫画の構想を描いて過ごしていた。わざわざ新宿にまでやってきてサブウェイで作業するなんてちょっと間抜けな話だが、その分集中して漫画の構想ができたので、あまり気にしないでおこう。怒ってもしょうがないもの。
たかだか数分立ち話をした程度の人間の特徴なんてすぐに忘れてしまうのだろう。それなら前もって自分の特徴や今日着ている服なんかを伝えておけばよかったのだ。次から知り合い以外の人と会う時はそうしようと思う。反省。
そんなわけもあって、
昨日も机に向かったのは日付が変わった24時を過ぎてからだった。
今日はちゃんと寝ようと2時半にはベッドに入ったのだが、
「Gペンをどのタイミングで捨てるのか?」
が気になってほとんど眠れなかった。
寝るのを諦めてベッドから降りる。
シャワーを浴びて体をさっぱりさせて原稿用紙に向かう。
四時を過ぎたあたりから空がだんだんと明るくなっていく。外を見ると雨が降っているのが分かる。窓を開けると涼しい風が吹いてくる。
僕は冷めたコーヒーを片手に、窓の外を降りしきる雨をしばらく眺めた。
なんだかこういう風に雨音に耳をすませて思考を整理する時間も必要なのだと思う。
『雨も悪くないな』
僕はそう思った。
もう5月もおしまいだ。
新しいことをしよう。

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