▷僕のフジロック(ライブ編)

 

 

 

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5年ぶりに

僕は苗場スキー場へと戻って来た。

お客さんではなくボランティアスタッフとして。

 

オレンジコートに二箇所、僕がごみ箱に描いたペイントが設置してあったのはもちろん嬉しかったし、けっこうアホなこともやった。

「バスカー・ストップ」と呼ばれる来場者の飛び入りステージではまさかの弾き語りをやった。

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こちらは水墨画家のシンペイ兄さんの絵。うっすらと「What A WOnderful World」の歌詞が書かれていた。

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メッセージがかっちょいいね。シンペイ兄さんのInstagramはこちら。

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こちらは「しらもった」のリエちゃんのペイント。

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それで、僕の絵はこちら。

 


 

 

 

フジロックにはいろいろな楽しみ方がある。

僕は来場者のごみ資源の分別を誘導する活動を当日やっていたのだけれど、あらためてそのことがわかった。

変な話。別にライブを見なくったっていいのだ。

 

来場者全員が一番大きなステージであるグリーン・ステージのトリを見ているわけじゃないし、飲食出店のブースを食べ歩く人もいる。ところ天国に流れる川で遊ぶ人もいれば、夜通し踊り明かすヤツもいるだろう。夜のピラミッド・ガーデンでチルアウトするなんて最高だ。

フジロックは小さなフェスの集まりなんじゃないかって思えた。グリーン・ステージやホワイトだけじゃなくて、その他小さなステージから、ドラゴンドラみたいな施設、そして来場者も含めてフジロックを作っているのだ。

そう。それはまさにタンポポやアジサイみたいに小さな花々が集まってひとつの花を成す感じだ。

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当日僕は何をしたかというと、

ライブを見るというよりはいろいろな場所をほっつきあるいていた。

 

もちろんこの日のために描いたペイントも見たかったし、冗談まじりに(ゲリラ的)に会場内で似顔絵なんて描いたりもした。

バックパックに座って絵を描いている姿は旅をしている時と格好がほとんど変わらなかったけれど、それでも声をかけてくれたたくさんの人たちに感謝したい。

いいコミュニケーションのきっかけになりました。最近いっしょに江ノ島で野宿したこうたつやのりくんにも会えたのは嬉しかったな。

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この二人は友達の方が「結婚祝いだ!」とか言って僕に似顔絵を描かせてくれました。フェスで出会ったフェス・カップル。近々結婚されるそうなのです。おめでとう!

 

 

 

また、いつもは食べ過ぎないように気をつけているけれど、

今回ばかりは食の解禁をした。

そうだな、

一日5食くらいは食べてたんじゃないかな?

それでもボランティア活動の方で体を動かしていたせいか。ほとんど体重は変わらなかった。

 

 

 

 

僕は決して多くのライブを見たわけじゃないけど、いくつか気になるアーティストのライブを見ることができた。休憩時間にがっつり見えれたのもあるし、時間の関係でほんのすこししか見れないものもあった。

初日のUAのパフォーマンスはよかったし(歳をほとんどとらない人だと思う)、シガー・ロスの声は人間のものとは思えなかった。

二日目のBECKはほとんど曲を知らない僕でもノれた。さすがトリ!

三日目のCARAVANとGOMAのライブはとろけたな。あんなに優しいディジュリドゥの音を耳にしたのは初めてだった。それでいてよくもあんなにアコースティックギターの演奏とマッチするものだと驚いた。ぜひ音源を発表して欲しい。

 

 

 

それでも僕が一番印象に残ったライブは

最終日のピラミッドガーデンで23時30分から行われたクラムボンのボーカルである原田郁子さんによる弾き語りだった

 

 

 

 

 

 

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最終日、僕はボランティア活動が終わるとそのままレッチリなんて見ないでピラミッドガーデンへチルアウトしに向かった。

ライブのスケジュールなんかほとんど知らなかった。気持ちのいい音楽を聴きながら酒が飲めてしばらくステージ前の草むらに寝転んでいられればそれでよかった。

 

 

 

僕がピラミッドガーデンに行くとステージの前には数人しかいなかった。次に始まるであろうライブに備えて最前列に自前の椅子を並べていた。

僕はここへ来る前に酒を一杯飲んでいたのでほろ酔い状態だった。酒を買わずにステージの前で芝生にごろんと寝っころがり、夜空を漂う雲を眺めていた。

ステージの上ではサウンドチェックが行われていた。正直に言うと僕はそれが原田郁子さんだということをちっとも分かっていなかったのだ。ただ、赤い服を来た女の人が一生懸命音を合わせているな、というほどにしか思っていなかった。

僕がほろ酔い気分で寝転んでいる間、原田さんはずっと音のチェックをしていたと思う。「ここの重低音がずっと響いているような気がするんです..」なんてスタッフとめちゃくちゃ相談していた。

 

 

 

ウトウトしている間にいつのまにか僕の周りには人が集まり出し、やがてライブが始まった。

 

ライブを始まりに原田さんはこんなことを言った。

 

 

「本当は私もレッチリやバトルズのライブを見たかったけど、こんな素敵なステージを用意してもらったのでやらないわけにはいかなかった」

 

 

ステージはキャンドル・ジュンのロウソクで彩られ幻想的な雰囲気を演出していた。無数の炎がゆらゆらと揺らめいていた。

炎のあかりはいい♪

どこか優しく、ぬくもりを感じる。

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僕はクラムボンの曲を特に知っていたわけではない。有名な「シカゴ」とかヒットチューンくらいだ。原田さんがソロ活動をしていたことさえ知らなかった。

 

 

 

アコースティックギターの弾き語りから入ったライブ。スピーカーから放たれる音がその時の空間とぴったりマッチしていた。

事前にあれほど音をチェックしていたのが頷けた。それがプロなんだ。

 

 

 

原田さんの歌声はそれまで僕が知っていた原田さんのものとは違っていた。

澄んでいて、それでいて優しかった。あの独特は歌い方にはさらに磨きがかかっているように僕には思えてた。

ミュージシャンはいかなる時でも質の高いパフォーマンスをしなくてはいけない。だけど、その時々の些細な体調の変化や場所、機材の変化によってそのパフォーマンスは微妙に変化していくはずだ。

ピラミッドガーデンでの原田さんのライブは、その時の最高のものだったと僕は思う。初日に機材トラブルがあったなんて思えないくらいに。

※フジロックの初日、「LOVE FOR NIPPON BAND」 のライブの時に機材トラブルがあったみたいだ。スピーカーの音が左右からしか出なかったり、キーボードの音がひずんだりしたみたい。その時ライブをしていたTOSHI-LOWはずいぶんと不貞腐れていたっていう話(笑)

 

 

 

活動を重ねるごとに、どんどん深みが出てくるアーティストがいる。

30代を過ぎてもまだミュージシャンとして活動しているアーティストにそれは多いような気がする。

UAも全然声が衰えていないし、Ken Yokoyamaなんてますますエモーショナルな声に磨きがかかっている。ライブは観れていないけれど、細美さんなんてそうだ。キーが下がらない。原田さんもまさにそうだろう。

彼らは歳を重ねるごとに声に深みが出てくるのだ。一瞬で人を惹きつけ、よりダイレクトにリスナーを彼らの世界へとつれていってくれる。

 

 

原田さんはライブでソロの曲だけでなく、忌野清志郎に作曲を依頼した「銀河」という曲も披露してくれた。

一度目は清志郎から送られてきたデモテープをそのままスピーカーから。二度目は原田さんの演奏で。

 

 

「僕らは銀河の旅人だよ。

遥か昔からの旅人だよ。

わからないという名の銀河を泳いで渡る旅人だよ」

 

 

そうだ。
僕はわからないから世界を旅してきたんだ。

いや、僕ただけじゃない。
みんなわからないことだらけだから、この人生を生きていくのだ。お互いを知らないから、必死になって知ろうとするのだ。

与えられた命を生きることは旅そのもので、それはわからないことを知る旅路でもある。

 

原田さんがどんな気持ちでこの歌詞を書いたのかは僕は知らない。

けれど、旅人をやっていた僕はこの歌詞をより自分のものとして受け止めることができた。

 

 

 

僕は芝生に寝転んだまま、原田さんの唄う歌の歌詞をじっくり聞いていた。

どの曲にも「僕」が出てきて、それは誰かを想う歌だった。日々の暮らしの中で悩みや葛藤があり、そんな中で人を純粋に愛していく。そんな歌詞たち。

 

 

 

『そんな風に人を愛せたら幸せだろうな』

と僕は思った。

キリンジのカバーだけど。全然違う。

 

 

2 件のコメント

  • フジロック行ってきました。
    今年は三日間天気もよく、過ごしやすかったですね。とはいっても金曜日しか言ってないですが。シガーロス目当てで参加してきましたが予想以上にすばらしかった。
    しみさんの落書きもオレンジコートでよかったですよ。見ていないですけど。
    PS。今度はいつ旅に出るんですか。やっぱりインドですか。なぜか無性にいきたくなりますよね。たぶん二度と行かないと思いますけど

    • >b図ロックさん

      おお!フジ行ってきたんですね!
      そうそう今回は奇跡の三日間晴れでした。シガーロスのライブはボランティア活動しながら聴いたんですけど、ありゃ、人間の声じゃないですよね!絶対体にいい周波数とかそんなんだ。なんでアイスランドのアーティストって独特の歌い方するんでしょうね。

      次の旅はまだ未定です。行けても短期でに二週間とかそんなですね。
      インド〜〜!行きたいぞ〜!

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    ABOUTこの記事をかいた人

    「旅する漫画家」。世界一周後(2013-2016)、現在は海沿いの町に潜伏中。そろそろ旅がしたいぞ!