「中米のスイス。コスタリカ」

世界一周809日目(9/16)

 

 

空は既に

白らずんでいた。

日没が早まった分、夜明けも早くなったようだ。

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ここはニカラグア、リバスの町
これから向かうはコスタリカだ。

ここに泊まっていた他のバックパッカーたちは
僕より早くに宿を出て行った。きっと国際バスのTIKA BUSで
悠々と国境を越えていったのだろう。

 

 

僕は鍵を返すと外に泊まっていた自転車タクシーに声をかけた。

彼らもこの時間からツーリストが動き出すのを知っているのか、
宿のすぐ近くでスタンバイしていたので、捕まえるのは難しくなかった。

バスターミナルまでは昨日と同じで20コルドバ(87yen)だ。
自転車タクシーに乗っている間は風を切って気持ちがよかった。

時刻は7時前だったが、
外にはもう既にスクールバスやバイクや車が走っていた。
ここに住む人たちの朝もどうやら早いらしい。

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バスターミナルは昨日ここへやって来た時と同じ場所だった。
7時に国境へ行くバスが出るようだ。

近くで何か朝ご飯の代わりになるものはないかとウロウロしていると、
おばさんに声をかけられた。

どうやら入国カードを変わりに記入してくれると言うのだ。
値段は10コルドバ。なんだよ。50円もするのかよと、思ったが、
ここは素直に書いてもらうことにした。
ニカラグアの金を余らせていてもしょうがないからだ。

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カードは二枚あった。
ニカラグアの出国カードとコスタリカの入国カードだ。

カードを記入するととたんにおばさんは優しくなったような気がした。
顧客のアフターケアまでしっかりとしているところに好感が持てた。
現地の価格でバナナを買わせてくたりとか、
国境までのバスの料金がいくらかかるのか教えてくれた。

調べていたところよると70コルドバだったが、
実際は20コルドバ(87yen)で済むらしい。

そうこうしているうちにバスがやって来た。

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ここが始発なのか、バスにはほとんど乗客が乗っていなかった。
僕は昨日と同じように荷棚の上にギターを置き、
隣りの席にバックパックを置いた。

車内販売で食べ物を打っているおばちゃんから40コルドバ(174yen)で
揚げたチキン(皮ばかりでちっとも食べる部分がなかった)と
千切りのキャベツとニンジン、
そして白米といった定食のようなものを買った。

外で何かを食べるとどうしてこうも揚げたものが多いのだろう?
最近腹の調子がよくないのが気になるところだ。

 

 

僕がそのよく分からない定食(のようなもの)を食べ終わる頃には
バスは乗客が増え初め、出発直前になって一気に乗客が増えた。
二人ほど白人の女子バックパッカーの姿を見た。

集金係は僕を「チノ(中国人)」と決めつけ、
隣りに置いていたバックパックを強引に荷棚に押し込んだ。
僕は「ハポネスだ!」と抗議したが彼の耳にはちっとも届いていなかった。

バスは満員になってコスタリカの国境に向けて走り出した。

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「コスタリカは中米のスイス」

と呼ばれているらしい。

情報収集をしている時にたまたまそんなフレーズを目にした。
整備された環境と物価の高さがそう言わせているらしい。

 

 

確かに国境に向かうにつれて辺りの景色は
人の手が加わったものに変わっていった。

農場や私有地などが広がり、
朝日を受けて輝く美しい湖が木々の間から見えた。

風力発電の大きな羽がゆっくりと回っている。

あぁ、そうだ。旅ってこうだよなと、
大切な何かをまた思い出したような気になる。

僕の旅ももうちょっとで終わりだ。
今目に映る一瞬一瞬が貴重なんだ。

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バスの中は相変わらず満員で地元の人間が何人か入れ替わりで乗車し、
集金係が大声をあげて金を回収して回った。
バスの乗車料は出国/入国カードのおばさんが言う通り20コルドバだった。

国境まではたかだか30kmほどの距離だったが、乗車時間は長く感じた。

 

 

 

バスはイミグレーションの直前で止まり、
急かされるようにして僕はバスを降りた。

ニカラグア出国において最初にやらなければならなかったことは
出国税を払うことだった。

なんと入国税で15ドル(たぶん5ドルはバス会社のマージン)も
むしり取られたっていうのに、追加で3ドルも支払わされるのだ。
たった2日しかいなかったのにこの金額はなんだ?

 

 

ただ出国はかなりスムーズだった。

受付は3つほどしなかったが、
僕の前にはツーリストが4人くらい並んでいただけだった。
順番はすぐにまわってきた。
パスポートと先ほど別の場所で払った出国税支払いのレシートを提示すれば、
パスポートにバシッとスタンプが押される。

どうでもいい話だけど、
僕はあのパスポートにスタンプが押される音が好きだ。
ひとつの国の旅が終った感じがする。

そのままコスタリカへと入国というわけだが、
こちらもすぐに終ってしまった。入国税はなしなのがいい♪

 

 

 

 

イミグレーションをすぐ出た場所では国際バスが何台か停まっていた。

各バス会社のスタッフたちがツーリストたちに行き先を尋ねている。
ここでチケットも買えるようだ。

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行き先は決まっていた。

南米滞在の時間が限られている以上、寄り道はしない。
首都のサン・ホセまでまっしぐらだ。

僕は「Wi-Fiが使えるから」と言う理由で
“NICA BUS”という会社を選んだ。

ドル払いで済ませたのだが、直前まで2ドルほど高い金額を提示された。
別のバス会社のスタッフに値段を訊いた時に
いくらかふっかけられていることに気がついたのだ。

これが心理作戦が巧妙で、
話しかけてきた時にスルスルと値段が下がったので、
こっちは得した気分にさせられていたのだ。肝心の値段は10ドル。

 

 

バスが出発するまでの時間は
10ドル分をコスタリカ・コロンに両替したり、
余ったニカラグア・コルドバで煙草やコーラを買った。

 

 

 

 

 

「コスタリカ入国の際には出国のチケットが要る」

という情報を僕は調べておいた。

そのためアメリカン・エアラインでダミーチケットまで用意してきた。

 

 

バスは国境からわずかな距離を進み、
コスタリカのイミグレーションで乗客を降ろした。

列に並んでドキドキしながら自分の順番を待つ。とりあえずは笑顔だ。

出国チケットの提示がさも当然のように
プリントアウトしたeチケットをパスポートの横に添えたが、
管理局員はチケットを確かめもせずにスタンプを押した。

「90」という数字は滞在許可の日数を示しているのだろうか?
ルール変わったのかな?

用心深い僕は
『この先に別のチェックポイントがあるのでは??!!』と身構えたが、
バスはそれから停まることなくコスタリカを駆け抜けた。

ひとつ満足のいかないことがあるとすれば、
Wi-Fiがすぐに使えなくなってしまったということだった。

 

 

 

 

 

 

 

サン・ホセ

までの道の途中で今朝のバスに乗っていた欧米人の女のコが降りた。
そこは農場のように見えた。

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確かに綺麗だね。

 

 

もし、僕に時間と金があったのなら、
自足自給の「パーマカルチャー」を実践するファームを調べて
一ヶ月くらい学びたかった。

きっとここには彼女たちのストーリーがあるのだろう。
横見得で彼女たちを見送り、バスは再びサンホセへ向かった。

 

 

 

サン・ホセに到着したのは15時だった。

バスターミナルから調べていた宿までは
2kmほどしか離れていなかったので、
僕はそのまま歩いて向かうことにした。

スイスと呼ばれるほど発達した印象はなかったが、
いつもの有名チェーン店の姿やアパレル店、
飲食店の数、何より人間の数が増えた。

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調べておいた宿は「HOSTEL CUESTA」という宿だった。

ドミトリーが朝食付きで10ドルで泊まれる。
これでもサン・ホセにしたら安い方なのだ。

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中は綺麗で清潔感があった。
英語の喋れる若いスタッフがいたのでチェックインもスムーズだ。

案内されたドミトリーには二段ベッドが四台あったが、
先客は台湾人のおばちゃん一人しかいなかった

名前をシャンペンと言い、
坊主頭にお寺の住職さんが着ているような服装をしていた。
明るくフレンドリーな人で、僕にバナナを二本わけてくれた。

彼女はここに二週間ほど滞在しているらしく、
ここでビーガン(ベジタリアンの一種)を広める活動をしていた。

コンセントに近いベッドとテーブルは彼女に使われていたが、
まぁ、そういうのは早いもの価値だろう。

 

 

 

 

荷物を置くと、ギターを持って僕は外に出た。

宿から出てすぐのところに歩行者道が伸びていた。
人通りはかなり多かった。

僕は通りを何度か行き交いギターを鳴らすのに最適な場所を探した。
行き交う人の数が多過ぎるため、音が響かない。

 

 

目をつけたのはボテロがデザインしたような銅像だった。

ここなら目立つに違いない!

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早速、像の横にスタンバイするとギターを構えた。
人々は僕なんか目もくれずに行き交う。

想像してた通り音は響かなかったが、一曲目でコインが入った。

だがこれだけ人がいるのに、レスポンスは薄い。

横ではスマートフォンのアクセサリーだかを売る物売りが喚き立てる。
像の反対側では乞食がコインを入れたカップを楽器のように
ガシャガシャと鳴らす。まるで騒音の出し合いだ。

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このおっちゃん「ギター貸してくれって」いったのに何も弾けなかったんだよな(笑)

 

 

そんな中で話しかけてくれたヤツらもいた。

英語の話せるサン・ホセ在住の二人組は
僕に彼女の似顔を描いて欲しいとリクエストしてきた。

 

 

「いくらなの?」

「いや、決めてないんだ。いくらだっていいよ。
まぁ、多かったら嬉しいけどね♪」

「う~ん。
今1000コロンしか持ってないんだよね。2ドルくらいかな?
それでもいい?」

「もちろん!」

 

 

コスタリカ一発目の似顔絵。

なんだか最近ペンタッチもいい。
描けば描くほどパフォーマンスのレベルも上がって行く。

彼女が漫画にしやすい黒髪だったこともあってノって絵が描けた。
出来上がった絵を渡すと彼らは「これはもっとお金出してもいいね!」
とご満足の様子だ。

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今思ったんだけど、この二人兄弟じゃね?

 

 

 

サン・ホセでの路上パフォーマンスはかなり緩いことも分かった

演奏中に目の前を何度も警察が横切ったが
一度も注意を受けることはなかった。

問題はレスポンスの薄さだ。

周りに僕の様に楽器を演奏している人間の姿は見られなかった。
それなのに、人々はこっちを見向きもしないでスタスタと歩いて行く。

その雑踏と騒音の中で、
僕は必要以上に声を張り上げなくてはならなかった。

 

 

30分ほどで別の場所に移動してみたのだが、結果は同じ。
日が暮れるにつれてレスポンスはますます薄くなった気がした。

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う、うん。聞いてくれてありがとね。

 

 

19時には演奏を止めた。

メキシコとかめっちゃくっちゃレスポンスよかったのにな..。

 

 

 

 

宿までの帰り道、稼いだ金で煙草を一本買った。
一本200コロン(45yen)。ご当地煙草みたいな銘柄で味も美味くない。

近くに八百屋を見つけたので1000コロン(224yen)で
袋詰めのジャガイモだけを買った。

 

 

宿に戻りアガリを集計すると11,940コロンがそこにあった。
日本円に換算すると約2700円。

メキシコだったらウハウハだな。

そこから宿代の5,580コロン(1,253yen)が引かれる。
手取りは約1500円。

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お姉さん、細かくてマジでゴメン。

 

 

 

今まで黒字に意思したことはなかった。

ただ、こうして自分の手元にいくら残るのか計算した時に、
黒字を出し続けることの難しさを知った。

 

 

 

夕食はジャガイモをざく切りにして蒸かしただけ。

それにシーソルトを振って食べた。

大きな粒が皿の下にたまり、最後の方はしょっぱく感じた。
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ABOUTこの記事をかいた人

「旅する漫画家」。世界一周後(2013-2016)、現在は海沿いの町に潜伏中。そろそろ旅がしたいぞ!