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20周年
のフジロックに行ってきたわけだけれど、
お客さんとしてではなく、ボランティアとして。何のスタッフとしてかというと、「iPledge(アイプレッジ)」のボランティアスタッフとして。
主な活動内容な来場者に対してごみ資源の分別を呼びかけることだ。
そういう小さな意識を「ごみ」に向けることによって、日常へ戻った後も、ちょっとだけ環境や社会に対して意識も持ち続けてもらうきっかけづくりを僕たちはしているのだ。
お客さんとしてフジロックに行くのも楽しいんだろうけど、
僕はボランティアスタッフとして行くこともお勧めたい。
自分もフジロックを作る人間の一人になれるし、スタッフ同士のつながりもあるからだ。来場者との関わりあいだってぐっと増える。
中には何度か顔を合わせたことのあるスタッフやボランティアもいるし、初めて会う人もいる。
それらの人々は社会人だったり学生だったりと様々で、話をすればするほどいろいろな生き方があるのだなぁと僕は感じるのだ。
有給をとってフジロックに参加するスタッフさえいる。みんなそれぞれの生活とうまい具合に折り合いをつけてフジロックに来ているのだ。
マジ、お前らいい表情だな笑。
僕のフジロックでの活動内容はというと、夜のシフトだった。
18時から始まり、日の昇る6時までの12時間。もちろん間に休憩は挟むけどね。
初日は生活リズムが合わなくてかなり眠い思いをした。レッドマーキーから流れる音に身体を揺らしながら必死に眠気と戦っていた。
次の日からはちょこちょこと昼寝をとるようにして夜に備えた。
いつもどおりの睡眠をとっていたんじゃフジロックは全然楽しめないと思う。
いかに活動に影響が出ない程度に睡眠時間を少なくして活動時間外で遊ぶかが重要だった。
僕の場合は活動終わりに同じ班の仲間たちと喋ったりして時間を過ごし、7時か8時に寝る感じだ。そして昼過ぎに目覚め、自分のシフトが始まるまで思いっきりフジを堪能するのだ。
不思議なもので、初日を乗り越えれば、あとはそんなに辛くはなかった。きっと脳内でドーパミンか何かが分泌されているんだろう。
僕はキャリアと契約していないので、WiFiがないとiPadが使えない。
そうなると場内で連絡を取り合うのが難しく、それでも一人であっちこっち動いていたから、結果、活動時間外は一人でぷらぷらしていることが多かった。
それでも僕が一人でいる寂しさや虚しさを感じなかったのは、会場のどこにいても、僕の知っている人、同じ活動をしている仲間たちをがいたからだろう。
あの地元の夏祭りで友達とはぐれてしまい、見つけられなかった時に感じた焦燥感や不安や孤独感を感じることはなかった。
なんだか似たような話が「ハチミツとクローバー」の二年目クリスマスで書かれてたな。竹本くん、君の気持ち、よくわかる。
ボードウォーク。木漏れ日がきれい。
それにアイプレッジのボランティア活動のいいところは、
みんなフラットな目線で接することができることだ。
特に面白いのが、半日くらい一緒に活動すれば年齢なんて気にならなくなっちゃうとことだろう。
歳下も歳上も社会人だろうとプー太郎だろうと、そんなことちっとも関係ないのだ。
一緒の施設に泊まり、一緒にご飯を食べて、一緒に活動する。毎日起こしていたヤツが最終日にうっかりアラームをかけ忘れた僕のことを起こしてくれたりもする。
そういうい共同生活みたいなものの大切さ。
それも会ったばかりの人とそういうことをする意味。
僕たちはきっと、知らず知らずに自分の生活リズムの枠組みを作ってしまっている。意識してその枠組みの外に出て行こうとしないと、ずっと同じ人と顔を突き合わせていくことになる。
自分の知っている人とのコミュニティを育んで行くことも、それはそれでいいのだけれど、
やっぱり新しい人と出会うことは刺激的だ。
その分だけ自分の世界が広がるんだ。
フジに設置されたごみ箱の裏にはスタッフたちのストーリーが詰まっているのです。
フジロック最終日。
やっと活動が終わってお酒でも飲もうかとゲートの外をフラフラしていると、物販コーナーの近くにあるごみ箱の前でコアスタッフの女のコがトランシーバーを片耳につけて忙しそうに誰かと連絡を取り合っていた。
その時僕はハッとした。
そうだ。
僕たちが楽しく活動することができているのは、彼らが陰でこの活動を支えていてくれたからだ。
ボランティアが気持ちよく動けるようにフジロックが開催される何ヶ月も前からつく込みをしてきてくれたからだ。
自分が気持ちよくフジロックで活動していることを自覚すると、僕はフジロックが始まるずっと前から準備をしてきたコア・スタッフのみんなのことを思い出す。
僕はアイプレッジの前身である「ごみゼロナビゲーション」で一年間だけスタッフをしていたことがあるので、その準備がどれだけ大変かをよくわかっているつもりだ。
毎週のように何度もミーティングを重ね、当日にいい活動ができるように話し合い、トラブルが出ないように注意を重ねるのだ。
当日は彼らはボランティアスタッフたちが活動を終えたあとも、ミーティングや活動をする。
睡眠時間は僕たちよりずっと少ないはずだ。
それなのに一番楽しそうに活動しているのは彼らのように見えるのだ。
コアスタッフのみんながあんなに楽しそうに活動をしている姿を見て、ボランティアスタッフたちも楽しく活動することができるんだと思う。
活動中のみんなの表情は実に生き生きしていた。
そしてあれこれ考えた末に、
僕は相棒のまおのことを考える。
いろいろなものに流されたり、時にはその流れにうまく乗ったりしてここまできたわけだけれども、今僕がこうしてフジロックに来れているのはアイツのおかげなんだろうなと思うのだ。
そんなことを言うとアイツはすっとぼけた顔をして「そう?」なんて言うのだけれど、やっぱり僕はまおに感謝している。
ここまで連れてきてくれてありがとう。
今年もフジを楽しめたよ。また来年も来たいな。
きっとボランティアに参加したみんながそう思ってるはずさ。
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