世界一周213日目(1/27)
ぐっすり眠った。

Wi-Fiの入る環境で、
連日夜遅くまでパソコンを開いていたもんだから
目に疲れが溜まっていた。
意識して目を休ませないとね。
体は資本。漫画家の目は命!
つっても遺伝的にメガネだし、
うちの家系はけっこう目が弱い。
漫画家に向いていない目でもある。
たぶん徹夜とかハードワークしたら
かすんで漫画なんて描けなくなっちゃう。
そういうわけで起きたのは10時過ぎだった。

ここ数日だんだん温かくなって来たようだ。
毛布から出てくるのも苦じゃない。
外からはいつものように
子供たちがはしゃぎ回る声が聞こえる。
よっしゃ!
今日こそは奇寺に行ってやる!

あの大きな岩の上に建つお寺の名前は
「アッダルシラ・テンプル」
と言うらしい。

Hill View guest houseのレストランから
時計台までの距離いくつ分の距離か見当をつけ、
近くにあるものを頭に叩き込み、
僕は再び奇寺へと向かった。
だいたい30分くらいで着くはずだ。
いつものように朝食を時計台の向こう側で済ませ、
ブラウンの街の中へ。

最初はブルー・シティーにばかり
目がいってしまったけど、
何度も足を運ぶうちに
この街の雰囲気が好きになっていく。

だけど、遠くから眺めるのと
街の中から探すのとではやっぱり違う。
あんなに目立つお寺なのに
いつまでたっても見つからない。

あれ?昨日と同じところに出てしまったぞ。

何人もの人の訊いて、
|ちょっとづつ奇寺までの距離を詰めていく。
「あぁ、アッダルシラね。
ここを右に曲がってまっすぐだよ」
「アッダルシラ。あっち」
「アッダルシラ?
あれってヒンドゥー(教徒)しか
入れないんじゃなかったっけ?」
マージーでー!!!???

ヒンドゥー教徒オンリーだったら、
ほんとショックだよ。
とりあえず、行ってみよう。
ダメだったらー…
外からお寺を撮るしかないね…。
そして建物の隙間から
あの大きな岩が見えた。

こりゃ地上から探しても
なかなか見つからないわけだ。
ただでさえごちゃごちゃしてるのに、
そのもっと奥の方にあるんだから。

金網が入った入り口。
は、入れるのかなぁ?
近くにいたおっちゃんに
「アッダルシラ?」と訊くと、
「そうだよ」と入ってもよさそうな応え方だった。

僕は扉のかんぬきを表側から器用に外し、
ダッシュで中に忍び込んだ。
どっちに進めば頂上まで行けるんだ?
「こっちだよ!」近所のガキんちょが
教えてくれる方へ足早に進む。
見つかったら終わりだ…。

そんな緊迫感ある潜入も
30秒もしないで終わりを迎えた。
工事中の上のフロアには
ばっちしおっちゃんたちがいた。

「えっとー…
アッダルシラ・テンプルって
上です…よね?」
「ああ。そうだよ。
そこの梯子から登っていきな」
あれ?ヒンドゥー教徒だけじゃなかったの?
急な鉄の梯子を僕は興奮気味に登っていった。

やっと!やっとあのお寺に行けるんだ。
頂上まで行った時、僕はどんな景色を
見ることができるんだろう?

梯子とあぶなっかしい岩の階段。


上り詰めた先にはヒンドゥーの神様が祀ってあった。

後ろからついて来たおっちゃんに言われ
お賽銭に財布にあったコインを全て置いた。
旗が風を受けてなびいている。

見渡すとジョードプルの街。

あぁ、
高い場所から見渡すこの街は本当に好きだ。
足下の方には人々の生活を垣間見ることができる。
この街で人々は毎日生活を送っているんだ。

そして遠くの方を見渡すと、
角張った建物の中に僕の好きな
青い建物がチラホラ見える。
当たり前のことだけど、
ここから見える景色はここからじゃないと
見えないんだよね。
「降りるぞ!」

「待って!あと5分だけ!」

少し危ない場所にあるため、
長い時間ここにいることはできなかったけど、
またひとつこの街が大好きになる様な場所に出会えた。
「10ルピー!」
途中まで一緒について来た
ガキんちょが僕に言う。
うん。寝言は寝て言ってね♪
そのままスルーして僕は
アッダルシラ・テンプルを後にした。

宿に戻るまでの道で犬にマジで
噛まれそうになったのは彼の呪いだろうか?
この時ばかりは自宅で飼っている愛犬
「らぶ(雑種/ラブラドールレトリバーに似てるから)」に感謝した。
公園でリードを離してやると
飼い主に噛み付こうとしてくる
バカ犬なので対処法は分かってる。
前蹴りを繰り出し、
一定の間合いに近づけさせないようにする。
近隣住民の仲裁がなかったらマジでヤバかったよ。
宿に戻って昼寝をし
(あれ?今日めっちゃ寝てる)、
15:30から仲間から依頼された漫画のネーム
を描いた。
昨日はどうしようもないくらい描けなかったけど、
今日はいくぶんか描ける。
そういうバイオリズム
みないなものがあるんだよなぁ。
よくわかりません。
夕方になるといつものように
バスキングへと僕は出かけた。
「一週間同じ街でバスキング」
ついに僕は
「ハーメルンの笛吹き」と化した(笑)

いつもの売店の前で3曲ほど終えた後、
ガキんちょたちは「わぁ~」っと僕についてくる。
限られたレパートリーをいかに飽きさせないか。
今日はアゲアゲな感じのアップテンポで攻める。
むちゃぶりから生まれた「Party on the night!!!」も
もはやジョードプルのヒットソングになりつつある。
顔なじみのガキんちょは
「Party on the nightやってよ!」と
必ずと言っていいほどリクエストしてくるし、
この曲が始まるとノリのいい大人たちが
チラホラ混じってくる。
昨日即興で作った4つのコードと
「ナマステ(ヒンドゥー語のこんにちは)」を
ひたすら繰り返す「NAMASUTE!!!」も地味にウケている。
インド人はノリがいい曲が好きなようだ。
そしてカフェの前で唄って、
バンドボーカル/ペインターのインド人と
おしゃべりしたりして、この日のバスキングを終えた。
バスキングを終えて、
稼いだお金で食べる夕食は美味しい♪
さてと、
そろそろインドと一度お別れをする頃だ。
この後僕が向かう先はネパール。
今年始めからビザ申請のための
オンライン・フォームの申請が必要になったんだけど、
滞在先の番地とか調べても出て来ない…。
てか滞在先なんて嘘の申請だけどね。
ネットに出ていなくても東南アジアや
インドと同じ様に安宿があるんじゃないかと
僕は踏んでいる。
「で、ここのホテルは
予約はしたの?」
「えっ?いや、
これから行こうと思って」
「困るよ。
予約とってもう一度出直して来て」
なんて言われたら死ねる…。
僕が入る国境の町は割と大きな街だけど、
調べても宿は値段の高いものしか出てこない。
まぁ、いいや。テキトーに入力しちゃえ!
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宿でたまたまお会いした方に
「ネパールの番地なんてないよ」ということを聴いて、
ちょっと安心しました。
ビザのオンライン申請はまだまだ情報が少ないっす。
もしかして向こうもテキトーなんじゃないのかな?
行ってみないとわからない。ちょっと冒険の匂いがします!
あぁ!ネパール!一体どんなとこなんだ!!!
旅する漫画家シミの
「ヒマラヤに抱かれて~バックパックが肩に食い込む!~」編、
まもなく開幕です。
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