「大学エリアってなんだよ?」

世界一周683日目(5/13)

 

 

朝7時を

過ぎると芝刈を刈るカートが公園内を走り始めた。

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『そろそろ声をかけられる時間かな?』
と思っていると案の定、清掃員さんから
「ここでキャンプしないでね」と声がかけられた。

「もう出るところです」と言うと、
少し驚いた表情をしていたが、それ以上何も言われることなかった。

落ち着いた雰囲気を持った図書館で働いていそうな女性だった。

驚かせ申し訳ない。

 

 

8時前に公園を出ると、僕はバスに乗らずに
Univertsity Distinct“と呼ばれる地区に行ってみることにした。

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時々僕が参考にしている「Hitchwiki」には
貧乏旅行者のための役立ち情報なんかも書かれていることがある。

まぁ、ヒッチハイクをする人にリッチなヤツはいないだろう。

みんなお金を節約することも目的に含まれているため、
どこそこで公共トイレが使えるだとか、どこの橋の下は寝やすいだとか、
トラムのタダ乗りがし放題だぞ、とかそんなだ。

もちろん英文で書かれているので
しっかりと読み込めていたわけではない。

ただシアトルには大学の町のようなエリアがあり、
「貧乏旅行者はそこに行くべき」
というようなことが書かれたいたのだ。

 

 

バスは大体一回乗るのに3.5ドルほどかかる。
バスによって若干料金は違うのだが、僕はこう考えてしまう。

 

 

『3.5ドルがあれば
コーヒーと菓子パンが買える!』

と。

 

 

歩く行為自体は健康的だけど、
僕の食生活はその真逆を行っているだろう。

それにバスに乗っていたら見えないであろう景色を
見ることができるかもしれない。僕はそういうのも楽しみにしている。

 

 

 

 

 

シアトルの中心地から大学地区に行くのには橋を渡った。

橋の下の方にはクルーザーや船などが船舶してた。
その橋からはもっと大きな橋を眺めることができた。
見る限りハイウェイの一部のようだった。

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橋を渡り切り、地図を見ながら大学地区へと入っていき、
見つけたサブエウィで朝食を取ることにした。

サブウェイではインド人顔の頭の禿げた男性が
奥さんらしき女性と一緒に働いていた。

僕は5ドルの朝食メニューを注文したのだが、
どういうわけだか、ここのブレイク・ファストには
コーヒーがついてこない。

おいおい。マジかよ。
コーヒーがついてこないんなら注文しなかったのに…。

 

 

「コーヒーはいくらですか?」と訊くと
「2ドル」だと言う。

あー、はいはい。分かりましたよ。

 

 

追加の料金も支払い、店主から空の紙カップを渡された。

カウンターの外に魔法瓶が設置されていた。セルフサービスだ。

僕はコーヒーをじゃぼじゃぼとカップに注いでいったのだが、
何かいつもと違う感じがする。

試しに一口飲んでみると、ぬるい。

おいおい。2ドルもとっておいて、
このコーヒーのぬるさはないんじゃないの?

 

 

 

昔、僕やりたいことを見いだせずウロウロしていた大学生だったころ、相棒のまおに誘われてスタッフをやっていたNGO「ごみゼロナビゲーション」(今は”iPledge”という名前だ)で静岡県富士宮市、朝霧アリーナで秋頃に開催される「朝霧JAM」に出店をしたことがあった。

そこで軽食やホットドリンクを販売していたのだが、料理のスキルがまったくない僕はレジ番みたいなことをやっていた。

来場者とのお金の受け渡しと、愛想を振りまいておけばバッチグーの超単純、それでいて流れてくる音楽も聴けるというかなり楽なポジションだったのだが、

ホットコーヒーの販売もレジ番の仕事だった。ホットコーヒーの入ったポットはレジのすぐ横にある。

ひとつのアーティストの演奏が終わり、ブースが来場者で込み始めると、一番楽なレジ番も少しは働らかねばならなくなった。

僕は注文されたホットコーヒーをカップに注ぐ。

手に持った感触から、それがぬるくなってしまったことが分かる。

もちろん時間があれば加熱し直すこともするのだが、この混雑ではそんな時間もない。

僕は何喰わぬ顔で「どうぞ~!コーヒーお待たせしましたぁ~♪」と言う。

去り際にカップに口をつけた来場者が言う。

 

 

 

 

 

「なんだよこれ、ぬりぃじゃん…」

 

 

ですよね…。

 

 

 

そんな朝霧JAMの想い出。

ごめんあの時のお兄さん、いや、他のお客さんも。

あの時、待たせてもいいから
コーヒー温めるべきだったのかなぁ..??

 

 

 

 

 

 

「あの~、これぬるくなちゃってるんで、
温めてもらっていいですか?」

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そう僕がインド人顔の店主に訊くと、
店主はすんなりオーケーしてくれた。

まぁ、2ドルもするコーヒーならスターバックスでも買える。
それくらいのサービスは当たり前だろう。

後ろに並んでいたコーヒー待ちのオフィスウーマンも
僕と同じようにコーヒーの加熱を求めた。

言わせていただくなら、オープンの前の段階で温めておくべきだ。

や、人のことは言えないか。

ま、こっちは仕事で、あの時は遊びだしな..ブツブツ…。

 

 

 

バケットを瞬殺し、頃合いを見て個室とトイレで頭を洗った。

コンセントのある席で日記を書いていると、
12時頃になってやってきたアルバイトのヤツから
「混み始めるから出て行ってくれないか?」と言われた。

へーへー。分かりましたよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

町の

メインストリートには
沢山の飲食店が立ち並んでいた。

そこまで大きな規模の店はなく、
半数以上はオリジナルのものだった。

だが、僕はそこまでここに魅力を感じることはなかった。
なによりバスキングできなさそうだったからだ。

そもそも、なぜ「Hitchwiki」にはここをオススメするような
書き込みがあったのだろうか?

大学生の住むエリアということもあり、
物価はいくらか低いのかもしれないが、
あくまで「低いような気がする」といったレベル。

サンドイッチなど食べよう物なら平気で5ドル以上する。はぁ…。

 

 

メインストリート周辺をぐるっと回るような形で歩いた。

だが、ここに面白そうなものは見つからなかった。

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早◯田??!!

 

 

 

地図を見ると
University Village

と書かれたマーケットがある。
そこは面白そうではないか!

1kmちょっとの距離だったので、そこまで歩いてみたのだが、
あったのはショッピングモールだった。

これのどこが「大学村」なのか、僕には分からなかった。
ただ、近くには大学生のフラットがある同じ名前のエリアもあるらしく、
そこから名前がついただけだということが分かった。

 

 

 

こちらもモールでも特に何かが安いだとか、
ここでしか売られていないような珍しいものはなかった。
ごく普通のショッピングモール。

そしてバスキングなんてできそうにない。

僕はスーパーに入って、
70セントそこらのドーナッツを二つ買った。

こちらのチョコは見た目と違う味の場合がある。
濃厚チョコレートを期待して買ったのに、想像と違う味で、
僕は二度とそのパンを買わないことを固く誓った。

 

 

もうここでやることがなくなってしまった。

誤解しないでほしいのは、
この地区がまったくの無味乾燥で
退屈きわまりない場所ではないということだ。

訪れる人によっては
大学生の町でウキウキする人もいる、のだろう。

特売品やジャンクフードを主食とし、
ファストフード店やカフェを作業場とし、
夜は公園でキャンプする

「都市型キャンパー」の僕だからこそ、

そう感じたのかもしれない。

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モールのすぐ近くに見つけマクドナルドにどうしてだろう、
ちょっとだけほっとした。

 

1ドルちょっとのコーヒーを注文して
コンセントのある席をいち早く見つけ出し、
テーブルの上にノートパソコンや手帳や筆記用具を散らばせて
僕は閉店まで作業していた。

 

 

今日は作業日。まぁ、こんな日だってあるよね。

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