「違うんだよ。ブログをサボってるんじゃないよぅ!絵を描いているんだよぅ!!」

世界一周693日目(5/23)

 

 

墓場で寝た

僕は6時半にセットした目覚ましで起き、
そのまますぐに撤収に取りかかった。

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外に顔を出すと、当然のことながらそこには誰もいない。
昨日の夜に見たのはホームレスの幽霊だったのだろうか?

撤収を終えるころになって、
僕の視線の先を一人のホームレスが歩いて行った。
向こうもこんな場所で野宿する僕を不思議そうな顔をして見ていた。

 

 

 

ここはアメリカ、ポートランド。滞在9日目

独特の空気感があるオレゴン州最大のこの街では
墓場もホームレスの寝床のひとつらしい。

まぁ、彼らの寝床のメインは橋の下やダウンタウンなんだけどね。

 

 

 

墓場は思っていたよりも広く、出口も施錠されていたため、
墓場から脱出するには地味に時間がかかった。

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石に生えた苔ってなんかいい。

 

 

墓場を後にした僕はそのままカフェを探して彷徨った。

天気も曇り空で雨が降り出しそうだった。
今日はどこかで大人しく作業でもしていた方がよさそうだ。

 

 

見つけたのは「Delicious Donuts」という
ベタな名前のドーナッツ屋さん。

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シュガー・ティース(英語で言う「甘党」)の
僕の一日の始まりにコーヒーと糖分は欠かせない。

店内はテーブル席が4つとカウンター席。
できたてのドーナッツがショーケースに並び始める。

僕はコーヒーとオールド・ファッションを注文して
カウンター席に着いた。

 

 

パソコンを広げてカタカタと日記を書く。

外を見ると小雨が振り始めたのが分かった。

あぁ、なんだか雨の日ってほんの少しだけ憂鬱な気持ちになる…。

 

 

西海岸の北部にあるポートランドの150日は雨らしい。

ポートランダーは雨も楽しめなければいけない。

きっとこういう日はみんな室内にこもっているのかもしれない。

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ここでは中華系の奥さんが元気よく働いていた。

元気のある人はいい。

カウンター越しに僕は背中を向けている形だったが、
彼女の声を聞くと、ほんの少しだけ心が明るくなった。

 

 

壁には地元の新聞に取り上げた時の記事が
丁寧にラミネートされて貼られていた。
ここではミルクバター・ドーナッツというのが名物らしい。

値段も1ドルちょっとでかなりリーズナブル。

良い素材を使った食べ物は高いのは分かっているけど、
こうして美味しい物が安く手に入る際には、
供給側に感謝しなくちゃいけないんだろうと僕は思う。

文句なくオススメのドーナッツも美味しかった。

「まさにデリシャス・ドーナッツですね!」
そうお礼を言って僕は店を後にした。

そして橋を渡りダウンタウンへと戻った。

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「とぅるぽ」

で調べると、チャイナタウンの近くに
Floating World Comics“という漫画やレコードを扱ったお店が
あることが分かったのだ。

こういう個人経営のお店がポートランド中にあるのは本当に面白い。

ここに滞在すればするだけ色んなことが見えてくるからだ。

 

 

店内の半分はアナログ板のレコードが置かれ、
もう半分にはアメコミが山のように置かれていた。

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ここでもZINEが売られています。

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三冊入った手帳サイズのコミック。
なんだ。おれより先にやってたか。
これで10ドルっす。高いねぇ〜〜〜 。

 

 

中には英訳された日本の漫画も置かれていた。
僕の好きな松本大洋の「鉄コン筋クリート」も置かれていた。

しかもここの店ではほとんどの書籍が
立ち読みできるようになっているのだ。
コンビニのように立ち読みしてる客はいないが、
どのような漫画なのかを好きに見ることができる。

英語で書かれたストーリーを追うのには時間がかかるので、
僕は気になる絵柄の漫画を手に取ってパラパラとページをめくった。

 

 

アメコミは巨大な二次創作で成り立っているような気がする。

未だにスパイダーマンやエックス・メンのキャラクターたちが
新しい漫画家たちによって描かれているし、
新しいものをあまり見かけない。

読者の年齢層はどんどんと変わっていので、
別に同じキャラクターを使用していても
飽きられることはないのだろうが、

昔から知っている
(だって僕が中学生の時には
マーブルヒーローについてある程度知っていた)
読者/視聴者からすると新鮮みを感じないのだ。

 

 

そしてアメコミの雑誌は
日本の白/黒をベースにしているのに対して、
フルカラーだ。

そのため、20ページそこらのペラペラの雑誌が3ドル以上するのだ。

これじゃあジャンプより高いじゃないか!
一体誰が買うっていうんだ?!

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いくらデジタルで編集しているからといっても、
フルカラーの漫画を描くには時間がかかるだろう。

日本と同じようにアシスタントを雇い、
分担作業で漫画の製作が行われていると言えど、
ほんの数ページで終ってしまうマーブル・コミックは
どこか物足りなく感じた。

 

 

アメコミとは「見て」楽しむものなのだろうか?

日本の漫画に比べると
動いているように感じないのも着目点のひとつだ。

手塚治虫が今のスタイルの漫画を始めたと聞く。
アニメーションや映画を作るお金のなかった手塚治虫はどうにかして、
影響を受けたアメリカ映画を漫画で表現できないものかと
試行錯誤をしてきた。

当時は石ノ森章太郎(「仮面ライダー」の作者)など
切磋琢磨した漫画家たちがたくさんいる。

そうして今の日本の漫画のスタイルは確立されていったのだろう。
つまり、日本の漫画とアメコミは違う道を進んで来たと言えよう。

まぁ、そこまで知識があるわけじゃないからね。あくまで感想よ?

 

 

ただただ店内で漫画を手に取っては
パラパラとページをめくる作業を繰り返した。

こうしてここにアメリカン・コミックがあることは
当然と言えば当然なのだが、
もし日本でアメコミの資料を探そうと思った場合に
どれだけの時間と金がかかるのだろうかと考えた。

漫画家の僕には一瞬一瞬が貴重なのだ。
それら全てを記録に残すことはできない。
手にすくってもどんどんと溢れてくるわき水のようなものだ。

色々と考えながら店を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

昼前には

もう雨はすっかり上がっていた。

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僕はそのままダウンタウンまで歩いて行き、
Nordstormというデパートの前に荷物を下ろした。

ここに来た初日、警官に
「どこで路上演奏をしていいのか?」と訊ねると、
「ん?あそこでいつもやっているな」と
教えてくれたスポットでもあった。

まぁ、ものは試しだ。

 

 

いくら連日都市型キャンプをしているからと言えども、
着実に手持ちの金は減りつつある。

できれば20ドル稼げたらウハウハなんだけどなぁ…。

近くの広場では何かイベントのためのステージが組まれていた。
そろそろライブが始まるのかもしれない。

人通りはまずまず。

 

 

『これなら行ける..???』

 

 

恐る恐る僕は唄いだした。

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歌う曲のメインは自分のオリジナルだ。

英語の歌詞だとしても誰も知らない。
きっと何を言っているか聞き取れもしないだろう。

 

 

だが、どうだろう?

 

 

レスポンスは良い!

 

 

シカゴで購入した足につけるタンバリンが
僕を引き立ててくれる。良い買い物をした!

あぁ…やっぱ歌うの楽しいなぁ~…♪

 

 

地元の定職につかないおっちゃん、デニスとも仲良くなり、
似顔絵も描いたりした。2ドルで売れた。

2クルールほどやってアガリはまさかの29ドル。

イベントの相乗効果もあったね。
みなさん旅を応援していただきありがとうございます♪

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長いポニーテールの持ち主。もっとウェーブかかってたな。

 

 

 

 

 

 

 

 

15時に

バスキングを終えた僕は
Central Library(中央図書館)へと向かった。

電源を確保しながらそこで閉館時間の18時まで日記を書いた。

 

 

日記を描いている最中に、
片足のない車いすに乗ったジョーという老人と話した。
彼もギターを弾くらしい。

弾かせてくれというので僕はギターを渡したが、
職員がすぐさまやってきて眉を下げながら
「ごめんなさいね。ここではギターは弾かないでね」と言った。

そりゃそうか。何か面白そうなおじいさんだったんだけど、残念。

 

 

 

アップタウンへと引き上げる途中でスーパーに入った。
フレッド・マイヤーとは違うスーパーだ。

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ポートランドのスーパーはどこかカラフルで
いるだけでワクワクさせてくれる。

ポートランドならではのオーがニック・ソープなんかを見つけると、
物欲が加熱する。

そういうのも日本とは違う発見だ。

ここではみんなが買い物をする行為自体も楽しんでいるように思える。

そこでセール品のフランスパンだけ買った。

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残った時間はマクドナルドだ。

アップタウンにあるマクドナルドにはコンセントがない。

メキシコ系の首のない小柄のマネージャーが
いつも忙しそうにしている。

1ドルのコーヒーを注文すると、
閉店時間までいつものように作業した。

 

 

相棒に言われたフジロックで置かれるごみ箱のデザインを考える。

実際に絵を描くのは僕ではないので、シンプルで面白い、
そしてメッセージ性のあるデザインを考える。

 

 

 

「自分のライフスタイルとその選択」

「隣りにいる人を大切にすること」

 

 

 

そんなメッセージを込めて絵を描いた。

もしフジロックでこのデザインを見つけたら
僕が描いたやつです。あるかな?

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「おい。そろそろ閉店だ!」

マネージャーに言われて僕はマクドナルドをあとにした。

追い出されるような形で。

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ついったーーーー…

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