世界一周722日目(6/21)
ビーチバレー
のコートが砂浜にはいくつもある。
このアングルからは見えないけど。
外で寝る時に頭の側に柱的なものがあると安心する。
どこか守られているような気がするのだ。
体を起こし、iPhoneから音楽をかける。
一日を始まるテーマソングは必要だ。
寝袋をたたみ、体にかけていたフライをたたむ。
敷いているテントの入り口につけているダイヤルロックを開けて
中からバックパックやギターを取り出す。
中の砂を出して着ていたダウンジャケットを
コンパクトにしてしまえば撤収は完了だ。
ここはアメリカ、ロサンゼルス。マンハッタンビーチ。
昨日大量にゲットしたベーグルをジップロックの中から取り出し、
パクつきながらスターバックスへと向かった。
Fresh Brewed Coffeeのグランデサイズ。
コンセントのある席で作業をする。今日はかなり気持ちがいい♪
財布がホカホカだからだ。
おかしな話で、一昨日ベニスビーチでバスキングをしてみて
全く歯が立たなかったのに、ここに来てみてどうだろう?
他にバスカーもいないし、人々のレスポンスはびっくりするほど良い。
昨日で似顔絵を三枚描けた。
旅を始めた最初は
「似顔絵をやるのは僕のレベルなんかではおこがましい」
と思っていた。
それに似顔絵を依頼する人を待つのも
時間の無駄のように思えたからだ。
だが、ギターの演奏と一緒にしてみるとどうだろう?
常にパフォーマンスができる。
これは僕に合ったパフォーマンスのスタイルだと思う。
テーブルの上に新聞紙を広げた。記事は読んでない。
余白のあるページに落書きを始める。
また次の依頼に取りかかるのだ。
漫画やらイラストを描くのにあたって、
資料はかなり大事だということが分かる。
今僕は一枚の絵を描くために
世界一周ブログを始めから読み返している。
僕のじゃない。依頼人からのだ。
彼らも2014年に一年かけて世界一周をしたのだ。
まぁ、もったいつけて書いてますけど、
「カエルダッシュ」のツバサさんモモコさんです。
旅の終わりの方にはブログランキングの一位になっただけある。
今読んでもみても面白い。
あっさりしたブログなのでサクサクと読み進めることができる。
ってか、トラブル遭い過ぎだろ!
ブログを読みながら作業を進めた。
もちろん自分のブログも書く。
16時半
になると外に出た。
ビーチのシャワーを使い体を洗い、トイレを済ませた。
こんな生活もそろそろ終る。
今は新しい旅に向けてちょこっとお小遣いをかせいじゃおう!
という作戦だ。
17時前に昨日と同じ位置でギターを構えた。
だが、気をつけなければならないのは、
「金を稼ぐこと」に意識を向けてはならないということだ。
ちょっとスピリチュアルな感じもするけど、
声はその人の精神状態によって色が変わるのだ。
そしてそれは声を聞く人の心にとどくかどうかにも変わってくる。
金のことばかり考えていたらそれは声に現れる。
レスポンスも薄くなる。
心を込めてストーリーを体現すること。
目の前を通る人を笑顔にできたら
パフォーマー冥利に尽きるそれでいいじゃん?
レスポンスがあればそれはありがたいこと。
今日も楽しく行ってみよう!
日曜日ということもあり、人通りは申し分なかった。
すぐにレスポンスがある。こちらも嬉しくなってノれる♪
そしてすぐに弦が切れる。
それも根元の方ではなくネックの方から。
今使っているのは「エリクサー」という
弦が錆びずに長く使えることで有名で高価な弦だ。
僕はそれを南アフリカで買ったのだ、
どういうわけか
プッツンプッツン切れるのだ!
何がコーティングだよ!全然やわいじゃねーか!!!
弦も抑えにくくなるし、
もう二度と買わねえ!!!
あ、これは修理できる切れ方ですね。
潮風が原因で弦が錆びてしまったのだろうか?
コーティングされているのに?
弦は濡れないようにしっかりビニール袋に入れて保存している。
もしくはこの減じたいが不良品か、だ。
3セットで36ドルだったかな?通常よりもかなり安かったから
「お買い得!」って飛びついたんだけど、ダメだったのかなぁ?
それでもレスポンスは好調だった。
似顔絵を依頼する人は今日は現れなかったが、
ギターケースの中には紙幣が溜まっていた。
三時間演奏し、綺麗な夕日を見た。今日も良い一日だった♪
そしてその後はいつものように
スターバックスで2時間ほどコーヒーをすすりながら
ブログを続きを読んだ。
今日がロサンゼルスが最終日だったのだ。
明日にはバスでサンディエゴという町へ行く。
メキシコ直前の町。アメリカ最後の町だ。
ロサンゼルスらしいことはしていないかもしれない。
『あぁ、そう言えばハリウッドサイン見てねえな』と
観光客らしいことはやっていないけど、まぁ、それもありだ。
同じ場所にいたとしても、旅先で何をするかで
旅は全く別のものになっていく。
大好きなnudie jeans、パタゴニア、カリフォルニアのビーチと
路上パフォーマンス。それが僕のロサンゼルスの旅だった。
地味に作業時間が多くてカフェにこもりがちだったけどね。
誰かおれの代わりに日記書いてくれい。
ビーチにテントと寝袋を敷いた。
近くの家の前を車輪にライトをつけた自転車たちが走り抜けて行く。
空には星々にまざり飛行機の放つ光が点滅のが見える。
遠くの方では工場の灯りが空を薄く染める。
波音を聞きながら目を閉じ、体にかけたフライを
顔まで引き上げて目を閉じる。
そうして僕はロサンゼルスの最後の一日を終える。
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