「世界で一番ヒッチハイクしやすい国」

▷12月22日/ニュージーランド、タウランガ〜タウポ

 

 

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特に何も考えないで描いてるから、意味なんて特にないよ。ミーニングレス。

 

 

 

 

外から人の声が聞こえた。けっこうな人数だ。女のコたちがペチャクチャとおしゃべりをしているのだということがわかる。

iPhoneで時刻を確認するとまだ6時前じゃないか。こんな早い時間から一体何をやってるんだ?

 

僕はテントの外に顔を出した。

そこには海にボートを浮かべる女の子たちがいた。イギリスのオックスフォード大学なんかで金持ちのおぼっちゃんたちが一心不乱にオールを漕ぐあんなやつだ。それよりももうちょっとこっちの方が庶民的な感じだったが。彼女たちの目には僕のことなんて全然入っていないようだ。

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外は明るかった。そこに太陽が出ていないだけで、朝なのは変わりない。

そのまま二度寝をしようかとも思ったのだが、すぐにやめた。
向こう岸にある山の頂上のすぐ後ろ側からもうまもなく太陽が昇ってくるのが分かったからだ。

徐々に山の頂上の周辺は明かりを強め、光線が向こうから届いて僕の顔を照らした。僕は今日一番最初の太陽の光をしばらく眺めていた。まばたきをすると光の残像がまぶたの裏に見えた。

何回だって書くけど、やっぱり朝日は美しいもんだ。

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朝日を堪能すると僕はテントを片付けてその場を後した。

公衆トイレで体をきれいにし、昨日の夜に立ち寄ったバーガーキングへと向かった。

今日もまた南に向けてヒッチハイクで進んでいくつもりだ。もちろん朝から移動をするつもりだが、時間が早すぎては車は捕まらないだろう。

 

いや、正直言うと僕はかなり揺れていたんだ。

なんてったってそこには早いWi-Fiだけでななくコンセントもあったのだから。

今日一日は引き篭もって作業でもしていようか迷ったが、そんな風にして一日を潰せば自己嫌悪に陥るに決まっている。それにもうまもなくクリスマスだ。ウェリントンまで行ければ、稼げるに違いない。だから僕は移動することに決めた。

 

 

僕はコーヒーを注文すると、コンセントのある外のテーブル席に腰を下ろした。

ニュージーランドにはお馴染みのファストフード店がたくさんあるけど、その中で一番Wi-Fiが早く、安コーヒーが飲めるのはバーガーキングで決まりだろう。

マクドナルドは電話番号がないとWi-Fiを使うことができない。それにコーヒーが3.5NZドル(¥290)とかなり割高でコストパフォーマンスが悪い。きっと客を長居させないための戦略なんだろう。

お世話になってきたマクドナルドの悪口みたいになっちゃうけど、店内は広いが居心地が悪かったりもする。オークランドのマクドナルドの一角ではカートに荷物をたっぷり入れたおじいちゃんたちがいっつも陣取っていた。

 

ウェンディーズはあまり見かけない印象だ。オークランドでは時間制限付きだが、早いWi-Fiが手に入った。時間が過ぎても45分経てばまた使えるようになるという変なルールがあった。そうだ。コンセントもあったな。ちなみにコーヒーはマクドナルドより高い3.6ドル。

 

サブウェイは一時間の時間制限でWi-Fiを使うことができる。こざっぱりしていて清潔感もあるし、コーヒー(3.5ドル)もいくらかマシな味をしている。絵を描くのにちょどいい高さのテーブルもあるところもミソ。コンセントは店に寄る。

 

これに比べてバーガーキングはかなりコストパフォーマンスに優れている。まぁコンセントはどの店舗でもほぼないのだけれど、さっきも書いたようにWi-Fiに時間制限がなく、おまけにサクサクだ。またコーヒーが1.5NZドル(¥124)というのも嬉しい♪

 

あぁ、僕は一体何を書いているのだろう?こんな情報共有して助かるヤツって僕以外にいるんだろうか?

まぁ、そんな感じで僕はコーヒーを飲みながらWi-Fiに繋いで、おまけに充電なんてしちゃって30分くらい時間を過ごした。

 

 

 

 

 

ヒッチハイクポイントまではローカルバスで向かうことにした。

先進国でいいのはGoogleマップを使えば、近くまでならどのバスや電車に乗っていいか分かるということだ。

バーガーキングのすぐ近くにあるバス停で待っていると、15分くらいでバスはやって来た。料金は3NZドル(¥249)。

 

30分ほどでタウランガの街はずれまで僕はやって来た。

バスを降りると僕は道路の脇を歩き出した。林を抜けると遠くの方まで見渡すことのできる場所に僕は行き当たった。そこからは鮮やかな緑色をしたニュージーランドの景色が広がっていた。

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向こうから自転車に荷物をくくりつけた女性が走ってきた。僕と目があうと、ニッコリと微笑んで僕に手を振った。その仕草には『お互いニュージーランドの旅を楽しみましょうね』という、旅人同士のエールのようなものが含まれているように僕には思えた。

 

 

出発から1時間半ほどが経過した。時刻は9時ちょうどで、ヒッチハイクをやるにはまずまずの時間だった。

そこら変に腰を下ろして前回も使った段ボールの裏に次の行き先を書く。向こうからやってくる車の数は決して多くはない。焦らずにのんびりやろう。1時間くらいで捕まえられればいいんじゃないか?

僕は気楽な気持ちで親指を立てた。何台かの車のが行き去った。ヒッチハイクの最初はいつだってこんなもんさ。

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そう簡単にはいかないさと思っていた矢先、今さっき僕を追い越していった車が戻ってきて、ラウンドバイトでUターンをした。

メタリックイエローのスポーツカーが路肩に止まり、中に乗っていたお兄さんが「乗りなよ」と手招きをする。ヒッチハイクを始めてまだ10分も経っていない。

この時に僕は理解した。

 

 

 

ニュージーランドが世界で一番ヒッチハイクしやすい国だということを。

 

 

 

僕の中での一番はアイルランドで、二番目がトルコ。アメリカやカナダなんかは全体的にヒッチハイクに寛容。まぁヨーロッパはアベレージってのが僕のヒッチハイク番付だった。

だが、ここまで4回ほどヒッチハイクをしてきてそのどれもが15分以内に止まってくれれる。今が旅行のベストシーズンで、かつクリスマス休暇中でみんなの気持ちが浮き足立ってるってのもあるんだろうけど、この早さは驚異的だ!

行き先はタウポでなかったが、その中間にあるRotorura(たぶん「ロトルラ」)まで乗せて行ってくれるとのことだった。

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ドライバーのクレイグはジャパニーズフードをメインとしたアジア料理屋でシェフをしているお兄さんだった。納豆や餅が好きだといったことには驚かされた。だって納豆嫌いな外国人って多くない?

来年にタイやベトナムを旅行するの予定らしく、現地の料理が楽しみだと彼は言っていた。

 

連日の野宿で体臭の気になってきた僕は、クレイグに「自分が臭うか」と尋ねてみた。クレイグは「大丈夫だよ」と言った。そして付け加えるように「強いて言うならオニオンかな?」と言った。ま、まだ大丈夫だ…。たぶんこの次の段階が「 雨に濡れた子犬の臭い」になるんだろう。僕はこれをアメリカのユタ州でヒッチハイクした時に言われたことがある。

 

クレイグは僕を降ろす前に、自分が働くホテルの立ち寄った。「2分で戻るから!」と言って持ってきてくれたのは、チューブに入ったオーガニックのシャンプーやボディーソープ。それにキュウイやリンゴなどが入った紙袋を僕に渡してくれた。

「これでオニオンの臭いが消せるよ!」そうお礼を言ってクレイグには次なるヒッチハイクポイントで降ろしてもらった。

 

ヒッチハイクを開始する前に先ほどもらったキウイフルーツを食べてみた。冷蔵庫で冷やしていたため、身がしまりすっきりした味わいだった。さすが原産国!

 

 

 

 

 

次の車もなんと5分以内に止まってくれた。

運転いていたのはクレイトンという名前の訛りの強いおっちゃんだった。

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「どうだ?お前も飲むか?」そう言って手に持っていた500mlのビールの缶を僕に見せた。そして弁解するように「これはまだ1本目さ」と言った。なかなかファニーなおっちゃんだ。

クリスマス休暇ということでクレイトンはご機嫌だった。「なんたってクリスマスだからな!」と見るからにウキウキしている。

僕はビールはもらわなかったが、代わりにタバコをもらった。ニュージーランドの綺麗な景色をながめながら助手席でタバコをしていると、旅している気分になった。なんだか映画のワンシーンみたいだ。

クレイトンは次であるタウポの45km手前で僕を下ろしてくれた。近くには天然の温泉があるようで、茂みの裏から湯気が立ち上っていた。クレイトンは「風呂に入りたいならあれに飛び込んでくればいいさ!」と冗談を言った。天然の温泉ってのはだいたい大火傷するような高温なんだ。素っ裸で飛び込んだらボイルされちまうよ!

別れ際にクレイトンはさらに3本タバコをくれた。僕はそれをメガネケースの中に入れた。

 

 

 

 

目的地まではあと一台ってとこだろう。さぁ次は何分で止まってくれるかな?

ニュージーランドのヒッチハイクのしやすさに僕は何も不安はなかった。

さぁヒッチハイクを再開しようとボードを持って道路の脇に立つと、反対車線側にあるレストランの駐車場からクラクションが鳴り響いた。もしかして…?

 

僕は音のした方向を見ると、停まっていたいたワゴン車運転席から誰かが手を振るのがわかる。僕は荷物をまとめて道路を渡った。

 

 

メイさんはオークランドのさらに北にある別の町から今日は車を走らせてきたという。

目的地はウィリンストンだと言うじゃないか。だけど、僕はタウポまで乗せて行ってくれるようお願いした。まだ時間はあるのだ。急ぐことはない。

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メイさんはハイキングが好きな方で、ニュージーランドのトレイルを3日かけて歩くこともあるんだとか。「今度はスペインの巡礼の道を三ヶ月かけて歩いてみたいわ」そうメイさんは言った。

メイさんはこれから家族の元に帰るそうだ。お父さんが肝臓を悪くしているらしい。「お父さんが迎えられるクリスマスは今回で最後だと思うわ」メイさんは寂しげにそう言った。

ニュージーランドには先住民のマオリ族が住んでいる。メイさんもマオリ出身で英語がたどたどしかった。きっと家族の中では自分たちの言葉を話しているのだろう。

 

のんびりとした牧歌的な景色を眺めているとあっという間に僕はタウポへと到着した。

 

 

 

 

 

 

 

 

町はどちらかと言えば小さかったが、湖に面しており、観光地として栄えているようだった。ツーリスト向けの店や飲食店が街の中心地には集まっていた。おなじみのマクドナルドなんかもあった。

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僕は30分ほど町をぶらついてみた。

映画館の脇では十代前半のガキんちょ二人組がストリートダンスでお小遣いを稼いでいた。小型スピーカーから音楽を流してあまりうまくないダンスを観光客に披露している。その周りでは観光客たちがニコニコしながたガキんちょ二人を眺めていた。年端も行かない子供ってだけで稼ぎにつながったりもするんだ。奴らめ…やるな!

僕はそれを横目に通り過ぎた。そのままいつものようにどこかのカフェで作業をしようかとも思ったが、その時僕は非常に眠かった。だからと言ってそこらへんのベンチで寝たらホームレスとおんなしだ。

人気の少ない場所を見つけて、木陰にテントのフライ部分を敷くと、それに包まるようにして横になった。ただ、風が強くてほとんど眠ることができなかった。

 

 

 

昼寝を切り上げたのは15時前だった。

バックパックを背負って町をうろついた。先ほどのダンスをしていたガキんちょ二人組の姿はそこにはなかった。同時に観光客の姿も消えてしまっていた。

一気に外を出歩いている人間の数が減ったような気がする。バスキングをするのはあまり気乗りしなかったが、コーヒーを買うと、そこらへんにバックパックを下ろして漫画を描き始めた。

 

 

人が少なくてレスポンスなんて得られるかわからなかったけど、予想よりも早くオーダーが入った。スポーティな格好をしたマダム二人が「ものは試しに」みたいな気軽なノリでオーダーをしてくれたのだ。期待が低いとその分驚かせることができるからやりやすい。出来上がった絵を見ると二人は喜んでくれた。

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続いて似顔絵のオーダーをしてくれたのは中国人の女のコ二人だった。かなり可愛い。

一人目のコはそれなりに特徴をつかんで描けたと思う。

上手く仕上がらなかったのは二人めの女のコだ。おまけに時間までかかったものなら、自分でもできた絵をどう渡していいのか分からない。決して失敗というわけではないのだけど、似顔絵をやっていて上手くいかない時というのもあるのだ。

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MJ君はもっと可愛かった!僕の画力が足りないだけだ!

 

 

 

 

その四人を描くとレスポンスは一気になくなってしまった。漫画を描く気がなくなってくると、僕は久しぶりにギターを弾いた。

目の前に地元の男の子二人が大きなドミノで遊んでいる。僕の曲に合わせて踊っている時もあった。しばらくするとその二人はどこかへ行ってしまったかと思うと、マクドナルドのフローズンコーラを僕に差し入れてくれた。ははは。なんかこういうのって嬉しいね♪

 

 

時間が経つにつれて人通りはめっきりなくなってしまったけれど、地元の人がレスポンスをくれる場合があった。歌だけで30NZドルはいっただろう。こんな小さな町でも今日のアガリは100NZドルちょっとあった。

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寝るまでの時間はバーガーキングでWi-Fiを使いながら作業をし、閉店時間とともに外に出た。

 

テントをどこに張ろうか考えた僕は、湖のほとりにテントを張ることにした。またここから綺麗な朝日が見れるのだろうと思ったのだ。

 

 

 

テントを立てるまではよかった。

だが深夜になるとテントのポールがへし折れるんじゃないかってくらいの強風が吹きつけた。

僕はポールをすぐにたたみ、海に打ち上げられたクラゲみたいになったテント本体の中に入って内側からジッパーを閉めた。

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

「旅する漫画家」。世界一周後(2013-2016)、現在は海沿いの町に潜伏中。そろそろ旅がしたいぞ!