「依頼人は大のギャングスタ・ムービーファン」

2月20日/オーストラリア、パース

 

 

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朝のコーヒーをいただくと、僕たちは車に乗って20分ほど離れた場所にある「オフィスワーカー」という大型事務用品店にウォールペイントの道具を買いに行った。

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オーストラリアではあまり「アートマン」や「世界堂」みたいな画材専門店はあまり見ないような気がする。オフィス関連の道具と画材が一緒に売られているのはどこか味気ないような気もするけれどね。

そこで最低限の道具を揃えた。それでも金額は60ドルほどに。やはりオーストラリアで画材を手に入れるのには金がいるみたいだ。

 

 

 

 

ルークの家に再び戻ると、僕はすぐにはウォールペイントに取り掛からずに、まずはノートに図案を描き出すことから始めた。

さて、今回の依頼だが、何も僕が好き勝手に壁に落書きしていいわけじゃない。ちゃんと依頼人のルークの要望があるのだ。

 

最初マレーストリートで会った時はビシッとシャツとパンツを決めていたルークだったが、家に帰ると彼はまた違った一面を持っていた。

彼は大の「ギャングスタ・ムービー」のファンで大判のポスターを額縁に入れていくつも持っていた。またブラックミュージックが好きで、結構なゲーマーだった。一日三時間くらいはプレイステーション4で遊んでたんじゃないかな?

そんなルークからの依頼は彼の大好きなギャングスタ・ムービーのキャラクターたちを壁を漫画の一ページと見立てて区切った中に散りばめていくというものだった。

 

 

 

昨日の夜僕たちは打ち合わせをして、どの映画を描いていくかを決めた。

まず彼の一番好きなロバートデニーロ主演の「スカーフェイス」。

続いてタランティーノ監督のデビュー作「レザボアドッグス」。

他に「ロックンローラー」や「ロック・ストック・アンド・トゥー・スモーキング・バレルズ」(これは僕も大好きな作品だ。イギリス人ならでは。監督はガイ・リッチーだね!)。

他にも「ゴッドファーザー」や「パルプフィクション」なんていう超有名作品もあった。

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いくつかの作品はもちろん知っていたし、観たことのある作品もあったが、全てではなかった。そのため、僕は各映画の資料を集めて、設定を理解し、キャラクターを描き分けたり、どんなアングルで配置するかを考えなければならなかった。

壁に絵を描いたものは経験があるかもしれないが、壁に鉛筆で線を描いたとしても線を完璧に消すことはできないのだ。

今回は6Bという柔らかい芯のものを選んでみたが失敗だったと思う。壁に下書きするのであれば固めの芯のほうがいいのかもしれないな。

 

 

やり直しが何度も利かないからこそ、僕はアイディアをまとめなければならなかった。

特に難しかったのはレザボアドッグスに出てくるメインキャラクター6人の描き分けだ。なんせ映画の設定が「全員が黒いスーツを来てサングラスを着用」なもんだから、どうすりゃいいのって感じだ。

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ピンクの特徴は目だな。

 

 

 

そんなこんなでアイディアをまとめていたら六時間も経ってしまった。

この間にお昼ご飯をいただいたり、タバコを吹かしたりなんてしたんだけど、あぁ、そうだ。最近不規則な睡眠サイクルだったから寝落ちしてたこともあったな。

 

 

ようやく僕が壁に下書きを始めたのは16時からだった。

事前にしっかり案をまとめていたこともあり、一枚のコマを仕上げるのに、そこまで時間はかからなかった。

一日目の製作は下書きの3分の2くらいまで。

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今日はルークの妻のジュリアの父親とそのガールフレンドが夜から家に来ていた。

ジュリアの父親は一見強面なのだが、なかなかファニーな人で時折下ネタを会話に散りばめる一面もあった。もしかしたらいい感じで酔っていたのかもしれない笑。

 

 

美味しい食事と楽しい時間。おまけに絵も描けている。

 

 

食後も描こうかと思ったが作業ははかどらなかったので、僕は明日に備えて寝ることにした。

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