▷フジロックにごみ箱を Part.2

 

 

 

 

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神楽坂。

 

 

 

僕がフジロックに設置するごみ箱のペイントをしている話はもうしたと思う。

縦90cm×横180cmのベニヤ板6枚に僕は今絵を描いている。前回二日間の製作(泊まり込み)でも終わらなかった。大きさもなかなかだし、描く量もハンパない。

 

 

絵そのもののクオリティで勝負できないと思った僕は

漫画家の自分にしか描けないもの

を描くことに決めた。

 

世界一周に旅の終盤で身につけたイラストと漫画をミックスしたスタイルがそれだ

白黒の線画がメイン。着色はアクセントにほんの数箇所(っていうか、僕は色を作るのが苦手なんだ)。面を漫画の原稿と捉え、コマ割りをし、そこをイラストで埋めていく。

 

 

そして、僕はフジロックに置くのに恥ずかしくない作品を作ることを決めたのだ。

プロの絵師でもない僕にできることは、
できるだけ製作に時間をかけることだ。

そこまでやってようやく自分の作品が他の人に見てもらえる出来になるのだと思う。手加減、手抜きは一切なし!全力を注いでみよう。

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「ふんふ〜〜〜〜ん♪」

 

 

 

 

 

 

僕はまた神楽坂にある倉庫にペイントをしにやってきた。

製作日は6月18日と19日の二日間

今回も泊まり込みで絵を描くつもりだ。だって交通費がもったいないんだもん。

 

 

今回は僕以外にもう一人のアーティストがいた。

モロッコのフェズで出会った水墨画家のシンペイ兄さんだ

シンペイ兄さん

その時のブログはコチラ

 

 

 

話はそれるけど、僕は日本に帰ってきてすぐの4月初めにシンペイ兄さんの所属する

墨仙会のライブパフォーマンスを見てきた。

 

そこでは師匠と師範代を目指す6人のお弟子さんたちが、ライトアップされた夜桜の下で巨大な和紙に桜の絵を描くパフォーマンスをしていた。

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完成した作品はA4番のフレームでどこでも好きな箇所を切り取り、それを買うことができた。僕はシンペイ兄さんが手がけた箇所を買った。

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実は買った絵、まだ額縁買ってなくて、配達用の紙袋に入ったままです…。

 

 

 

シンペイ兄さんが所属する水墨画家のチームは最近

「SEN」

というデザイン事務所を立ち上げたばかりだという。

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率いるのは

土屋秋恆(つちや しゅうこう)先生だ。
あ、リンク貼っときました。

 

僕もライブパフォーマンスのあとに飲み会にちょこっとだけお邪魔させてももらったけど、絵のセンスもさることながら、かなりパワフルな人だった。木更津キャッツアイで哀川翔が言っていた「朝また朝で、ダブル太陽よ!」ってセリフが似合いそうな方だった。
そうそう。

先生もお弟子さんたちもみんなお洒落なんだよ。帽子がトレードマークなんだって。ほんとうに漫画にでも出てきそうな人たちばかりだったな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当日

姿を見せたシンペイ兄さんは、相変わらず水墨画を描いているような人間には見えなかった。

ペイント当日はかなり日差しが強かったんだけど、それでもシンペイ兄さんはニット帽をかぶって倉庫にやって来た。

さすがにそれだと暑くて、BRIXTONのキャップをかぶってたけどね。帽子ふたつ持ち歩いているってところにこだわりを感じるよな。

 

 

 

 

ペイントの製作はお互い違う場所でやった。

僕はベニヤ板に寝っ転がるようにして描くので屋内で。シンペイ兄さんは倉庫のあるビルの屋上で図案から始めたみたいだった。

他のスタッフたちは一般公募で集まった図案をもとにひとつ作品を書いていた。

 

 

僕の方は相変わらずの進行だ。描き込み量が多いのでなかなか一枚が終わらない。

今回描いたのは画面の中心にヒンドゥー教の神様であるガネーシャがいるインドを舞台にした一枚と、

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もう一枚はヒッピーの要素を取り入れたものだ。

ラスタマンがいい感じに仕上がった。

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対するシンペイ兄さんの製作は実にアーティスト的だった

初日は図案を考えることに長く時間を使っていた。 『これじゃあ、終わらないんじゃないか?』って思ったくらいだ。

下書きを始めたのは夜になってからだったし、ベニヤ板に水墨画のタッチで線が引けるか試したりもしていた。

 

 

 

この日はシンペイ兄さんも泊まり込みで絵を描いていた。

前回は一人っきりの作業だったが、やはり他にも作業している人間がいると集中できるのには自分でも驚いた。深夜2時〜4時がお互い一番集中していた時間帯だったと思う。

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日が昇り始めた頃から急にシンペイ兄さんのエンジンがかかった。

空が明るくなり、太陽がまだ照りつけない時間帯にシンペイ兄さんは屋上にベニヤ板を持って上っていった。

僕が屋上に作業を見に行くと、ベニヤ板の上に青空が広がっていた。

「水墨画は和紙に墨で描かなければいけない」という固定観念を超えてしまっている。それでいて水墨画なのだから驚きだ。

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「シンペイ兄さんってもともとはケーキ屋だったんですよね?それ以前に絵を描いてたりしたんですか?」

「いや。先生の元でアシスタント始めてからだね」

「中学校の時とかの美術の成績ってどんなでした?」

「”5”だね。それがなかったら絵を描こうなんて思わなかったよ」

 

 

 

シンペイ兄さんは、さすがにこの日だけでは作業は終わらなかったが、わずか数時間で半分以上を仕上げてしまった。さすがプロだ。

このあとどのようなペイントが出来上がるのか、僕は今から楽しみでしょうがない。

 

 

 

不思議なもので、あの時モロッコで僕がシンペイ兄さんに出会わなかったら、今僕たちはここにいないのだ。

僕はタンジェから青の街と呼ばれるシャウエンに行くつもりだった。だが、地図で場所を確認しなかったために、うっかり通り過ぎてフェズへとやってきてしまったのだ。

たまたま目に付いた宿のシングルルームにチェックインし、部屋で弾き語りをしていた時に声をかけてくれたのがシンペイ兄さんだった。

 

 

なんだよ?この偶然。

まぁ、なんのかんのがあり、こうしてお互いフジロックに設置するごみ箱のペイントを描くことになったのだ。

 

 

僕にはどうしても、これらの繋がりに何か意味があるんじゃないかと考えてしまう。

面白い方へ。自分の嗅覚を信じて。

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2 件のコメント

  • ゴミ箱ペイントお疲れさま!
    後日見たけど描き込み力が凄かった…!

    前回のゴミ箱ペイントのブログに載っていた、私の写真、使わせて貰うね✨

    • >Donatera

      ははは。そう言ってもらえて何よりです。
      今となっては反省点が多いんだけどね。
      『次はもっとうまく描くぞ!』なんて思っちゃってる笑。

      写真はお好きにどーぞ♪

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    ABOUTこの記事をかいた人

    「旅する漫画家」。世界一周後(2013-2016)、現在は海沿いの町に潜伏中。そろそろ旅がしたいぞ!