
「プラーナ」
というものが空中に存在するらしい。
それは空気中に存在するエネルギーのようであり、
摂取することで(どうやって摂取するのかはわからないけど)物を食べないで生きていくことが可能なんだとか。それはちょうど、仙人が「霞(かすみ)」を食べて生きると言われているように。
僕はこの話を2016年の代々木公園で行われた「春風」というイベントに来ていた怪しいお兄さんから聞いた。
そのお兄さんは自らのことを「緑色キノコ」と呼び、サングラスをかけていたが、サングラスはずすとめちゃくちゃピュアな目をしていた。
僕たちはちょうどイベントが終わったあとの夜の代々木公園で缶ビールを飲みながら話をしていた。
その場にいたのはたまたま居合わせた(奇妙な)人たちだった。どうして赤の他人が顔を合わせてスピリチュアルな話や移住の話なんかをしていたのかは僕にもわからない。あれはほんとうに特別な場所だったんだと思う。
その緑色キノコさんは一見、「パリピ」と呼ばれる、クラブで踊り狂う種類の人間のようだったが、お箸でポップコーンをつまみ、食生活にこだわりを持ち、瞑想を日課とし、特殊な周波数のサウンドを寝る前に聴く、既婚者だった。サングラスをかけている理由は「音がばっちりハマると涙が出てしまうから」だという。
そんなお兄さんから「プラーナ」の話を聴いたのだ。
「おれ、プラナリアン目指してるんだよな」
「え?なんですか?プラナリアンって?」
「空気中にさ、プラーナって物質があってさ、人間はそれを体内に取り込むだけで生きていけるらしいんだよなー…」
以下省略。
まぁ、どういうわけだか、僕はずっとその「プラーナ」という言葉を一年以上だった今でも覚えているわけだ。
さて、ここからが今日のトピック。前置きが長いのはいつものことだ。
僕がバイトしている会社はカレンダー通りの営業をする。
ということは連休はしっかりとる会社なので、僕も休むことができる。
いつもあれだけ時間が惜しいと言っているので、ここぞとばかりに絵を描きまくろうと思ったのだが、いざ自由になってみると、せっかく与えられた時間を持て余してしまっていた。
なんだか効率が悪いのだ。バイトから帰ってきてがっつし3〜4時間描くエネルギーの方がまだ爆発力がある。
ウダウダしてしまう時間が長く、気持ちも絵に向かわない。やりたいことは沢山あるけど、一体どれから手をつけていいのか分からない。終いには汚れの落ちないハーフパンツに漫画用の修正液でペイントを施すという奇行までとる始末だ。
おれは一体何をやっているんだ??

こんな部屋で作業してたらそんな風に感じることもないんだろうけどさ..。
もうこんな状況を何百回と体験しているからどうするのかわかる。
(と言ってもここまで1時間経っちゃってるわけなんだけれども)
脳内会議をして出した答えは
「外に出る」
ことだった。
そう外に出るのだ!
二日間連続でデニーズに行ってもいいじゃない!連休で混んでるように見えるのは禁煙席だけで、以外と喫煙席は空いてるんだよ?!
ずっと家にこもって作業していると、どうしても活力が湧かなくなってしまうときがある。そんな時は意識的に外にでるようにしている。
これは僕だけじゃない。かの有名なONE PIECEの作者でさえ、ファンブックの中で同じことを言っていたのだ。
外に出て帰ってくると、だいぶ気持ちがスッキリしていることに気づくだろう。
どうして外にでるだけでこのような効果が得られるのかは僕だって分からない。
そこで思い出したのはあの「プラーナ」の話だったのだ。
そもそもプラーナなんて物質は存在しないのかもしれない。
だけど僕は外に出ることによって気分がリフレッシュできる理由は、知らず識らずのうちにプラーナを摂取しているからだと考えている。
「よし!プラーナ摂取しに行こう!」
こんな天気のいい日に外に出てみると、自分が家に篭って作業していることがなんだかバカらしく思えてくる。
いいGWだ♪

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