世界一周231日目(2/14)
なにも僕は
ここで漫画しか描いていなかったけじゃない。
ポカラの停電と
宿のバッテリー切れと戦いながらも、
相棒のまおと帰国後に企画している
旅する雑貨屋「Drift」の作戦会議を開いたり、
インド以降の航空券をゲットしたり、
僕のお喋りを聞いてくれそうな
旅行者を見つけては
一方的に喋散らかしたりしていた。
(お話を聞いてくだすった皆さん、ほんとうに感謝です)
今回は雑貨のお話。
ポカラは観光地化しているため、
お土産屋さんがいくつもある。
東南アジアやインドの
雑貨屋さんを見てきて、
僕が思ったことは
「世の中の半数以上
の雑貨はB級品だ」
ということだ。
『こんなの、
日本にもって帰っても
誰か欲しがるだろうか?』
と思ってしまうような雑貨がほとんどだ。
作りが粗くてもアジがあるものは、
そりゃいくつかある。
カンボジアのベン・メリアの近くで見つけた
4ドルくらいの「スコー」という
ヘビ皮の張った太鼓なんて
見っけもんだったと思う。
だけど、雑貨の大半は
どこの国でも見かけるようなものなのだ。
中国で売っていたフェルトの鉛筆キャップと
そっくりの物がネパールの雑貨屋さんで
売ってるなんてことはザラにある。
雑貨屋さんごっこからスタートしている
僕にとっては雑貨のクオリティを
見極めるのはけっこう難しいんだ。
そういうB級品の中から
光る雑貨たちを見つけ出していくのが
バイヤーの仕事なのかもしれない。
僕はなるべくオリジナリティのある、
その国だけにしか売っていないような
雑貨や大好きなライトカバーばかり
仕入れてきたんだけど…。
「ねえ、
掛け軸なんているかな?
てか欲しがる人いるの?」
「えっ?いいじゃん掛け軸!おれ欲しいよ?」
「おれらの目的はさ、
人と繋がることでしょ?
でも、売れる物を仕入れなかったら
お客さんは来ない。
出会いも生まれない」
「ぐっ…」
今や相棒の家は僕が仕入れた
雑貨の倉庫と化していることだろう。
相棒のまおは
「Drift」の店長であり、
倉庫管理担当なのだ(笑)
相棒は徐々に家にたまっていく
雑貨たちを見て、
『ちょっとこれは
変なもの買い過ぎなんじゃねえの?』
と緊急作戦会議が開いたのだ。
お店のストーリー(コンセプト)は
どういうものなのかとか、
本職の旅する雑貨屋さんのホームページを
二人で共有したりだとか、
今後どういう雑貨に焦点を当てていくかだとか、
もうよくわかんなくなってきちゃったから
好きなもの仕入れてこいよ(投げやり!)
とか。
ただひとつだけ明確になったものがある。
二人の雑貨屋の名前だ。
「Drift」
最初この言葉は
二人で観に行った映画「Drift」という
サーフ・ムービーに由来した。
だけど、この言葉はお互いの人生に
度々登場するワードだってことが
だんだん分かってきたのだ。
二人で旅したインドで聴いた
奥田民生の「さすらい」。
そして今、世界をさすらう僕。
サーフカルチャーで
「drift」は「さすらう」というような
意味で使われることがある。
今現在サーフィンやってるまお。
「『流木』って
“Drift wood”って言うんだ。
流木でお店の看板作ったら
面白くない?」
LINEで送られてきた画像には
鎌倉の浜辺でたき火の様に組まれた
流木が映っていた。
まだ、全然形が見えないけど、
新しいことを考えるのは
すっごくワクワクする。
ここ数日間
漫画を依頼してくれた仲間に
メールでデータを送信するため
スキャナー探しに奔走していた僕は、
たまたま日本語で書かれた看板を見つけた。
「ジュンキリ」
と書かれたお店には、
やはり他のお店とは違った
洗練された空気を持っていた。
「fixed price」と書かれた張り紙に
日本のクオリティの高さを感じさせる。
さりげなく店内に流れる
ボブ・マーリーの曲がまたいい感じだ♪
ここで雑貨の仕入れをしちゃうのは
ちょっと反則かなと思ったんだけど、
どうしてもヘアゴムが欲しかったんだよね。
まあ僕たち二人のお店は
「誰かにプレゼントする」
そんな雑貨も探していることだし、
よしとしましょう!
お店にはアコースティック・ギターが置いてある。
「よく、旅人がここで弾いて行くんですよ」
と女の店員さんが笑顔で言う。
「えっ!じゃあ弾いてもいいですか?」
降り出した雨。別の店員さんが
「マドラ」と言う細長い太鼓でリズムを刻み、
僕の曲に合わせる。
そして後からやって来た
音大卒のメキシコ人のお兄さんと一緒に
「Stand by me」をセッションした。
こういう時、
一番下手なヤツが
主導権を握れるのがいい(笑)
今日はバレンタイン・デー。
サンタナポカラのごはんもバレンタイン使用。
もみじさんの力作だ。
テーブルに色とりどりの食事が並ぶ。
中でもとろける様なラザニアが
びっくりするほど美味しかった。
そして甘党の僕にはたまらない
チョコレート・タルト。
こいつがなきゃバレンタインじゃない。
これらの食事全てがビーガン
(ベジタリアンよりももっとすげえ食事のこと。
卵とかも使わないんだって!)
ってんだから驚きだ。
さあてと、
お世話になったサンタナポカラとも
いよいよお別れだ。
次の目的地はカトマンズ!
次の街でもやらなきゃいけないことは
いっぱいあるぞ…!!!
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このあと寝る前に聞いた、ドミトリーに泊まっていたケンさん
(つっても同い歳だった。ベルギーとのハーフで30代くらいに見える)
の話が怖かったなぁ。
タイのバスで絶望的なくらいの
キャッシュを盗難にあう話は忘れられません…。
深夜3時に見張りのロシア人の女が階段を上ってきて、
乗客を監視する話なんてリアルに想像できて怖い。
そして所持金5万円でインド、ネパールを2ヶ月旅するケンさんの根性。
どうかご無事で(笑)。
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