「雨はきらい」

世界一周397日目(7/30)

 

叩き起こされた。

 

「何!?もう朝か!!??」

って周りを見ると
隣りでマットを敷いて
寝袋でガチで寝ていたカップルしか
カフェにはいなかった。

僕よりも早く起きて身支度をしている。
その他は誰もいない。

カフェの清掃員の兄さんが
モップで床を拭きあげている。

 

 

寝床にしていたカフェのテーブルの下。
場所はスイス、ジュネーヴの国際空港。

 

 

時計を見ると午前4時

日記を書いて寝たのが
1時過ぎだったから3時間も寝ていない。

文句を言っても仕方ないので、僕も寝袋をたたんだ。

 

 

野宿をする者にとって、
空港は寝床候補に上がる。

高城剛の本で読んだけど、
世界中の空港でどこが一番寝やすい空港か
まとめたサイトもあるんだとか。

ここは5段階評価中、星二つってとこだろう。

くっそ、こんなんなら早く寝とくんだった!

 

 

 

昨日の夜、空港泊の長(おさ)とも呼べる、
強烈なホームレス臭を放つおっちゃんを見かけた。

みんなカフェで寝ているのにも関わらず、
オサはスチールのベンチに座るようにして寝ていた。

きっと4時に叩き起こされることを知っていたのだろう。

 

 

荷物をまとめて近くのベンチに移動する。

周りには熟睡できていない
韓国人の若い子たちの姿があった。

座りながら寝るってけっこう難しいよね。

 

 

 

 

寝れているんだかウトウトしているだけなのか
よく分からない状態で目覚めたのは朝8時半。

なんだかんだで時間が
過ぎて行ってしまった。早く行動しないと!

外を見るとどんよりとした曇り空。

雨が降っていないだけ幸いだった。

 

 

 

スイスでWi-Fiにありつけて
いないので(というか接続できないので)、
ヒッチハイクポイントと狙いを定めた場所へ歩いて向かう。

外は肌寒く、僕はアウターを着ていたが、
重たいバックパックを背負いながら歩くと、
すぐに体がポカポカしてきた。

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ハイウェイの中に入ってしまうのは違法らしい。

まぁ、どこの国でもそうだが。

 

 

ハイウェイへ交わる道に立って親指を立てた。

パラパラと雨が降り出す。

車のフロントガラスが反射して
ドライバーの反応がよく分からない。

うぅ…、ヤバいぞ。

頼むよ、雨が降ったら何もできないじゃないか。

 

 

雨はそんなことお構いなしに強くなっていった。

そんな時に一台の車が向こうから停まってくれた。

 

 

「あっ!あ、メルシー!
えっとローザンヌまで行きます?」

「その途中まででいいなら
乗せて行ってあげるよ」

 

 

 

 

 

プジョーの車はどこか
未来の車を僕に連想させた。

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車の運転手のパブロは僕と同い年で
ワインの勉強をしているヤツだった。

趣味は美術館巡り。まさにスイスのモテる男。

スイスにもインターンシップ制度があるらしく、
その職場へ向かう途中。車は会社のものだった。

日本に遊びにきたことがあるらしく、
日本のカルチャーもいくつか知っていた。

だからアジア人の僕を見て停まってくれたらしい。

 

 

 

 

雨はスコールに変わった。

ワイパーが右側に振り切れても、
あっという間にフロントガラスは雨水が張る。

パブロが職場に電話をかける。

 

 

「ローザンヌまで
送っていってあげるよ。
ボスにそう伝えたよ。
この雨だしね♪

僕が女なら100%惚れてるぅぅううう!!!

 

 

旅をしていると雨は嫌いになる。

ヒッチハイクもできなければ、
バスキングだってできない。
寝床だって探すのが苦労する。

だけど、こういう優しさに触れると、
そんなことが些細なことに思える。

 

 

 

パブロは降ろしてもらうはずだった街から
20分くらい走ってくれた。

往復で40分。
仕事の遅刻で怒られなきゃいいけど。

お礼を言って、Facebookの連絡先を交換して別れた。

雨は小降りになっていた。

 

 

そうして僕はローザンヌへと辿り着いたのだ。

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とりあえず
マクドナルドを目指した。

そこでWi-Fiが使えるとパブロが言っていたからだ。

 

 

3.5フラン(396yen)の高いコーヒーを頼んで、
奥のテーブルに着く。

パソコンを開くとWi-Fiは
マクドナルド以外のWi-Fiを羅列した。

いずれもパスワードが必要になっており、
唯一使える「swiss.com」や
「MOBILE」と書いたWi-Fiを使うためには
スイスの電話番号が必要だった。

キャリアと契約しているか、
SIMカードを持っていないと使えない設定。

なんだか外から来た人間にやさしくないなぁ…。

 

 

そこで日記を一本書くと、僕は外に出た。

雨もほとんどやんだ。

ずっと室内にこもっているわけにはいかない。

 

 

 

 

街並はまさにヨーロッパのそれで、
石畳と狭い路地があった。

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スターバックスの前でたまたま見つけた
ローザンヌのWi-Fiは電話番号が必要ないものだった。

ベンチに座ってスマートフォンの画面をいじる。

相棒に安否報告したり、ブログを読んだり、
Facebookを覗いたり。
iPhoneでできることと言ったらその程度。

 

 

もちろん情報収集も忘れない。

スイスは比較的ヒッチハイクがしやすい国だそうだ。

物価はクソ高いけど、
その分節約術みたいなのもあるってことか。

 

 

同じベンチでスイスの大手銀行に努めてそうな
エリートスイス女子が英語で電話していた。

その隣りで僕は手巻きタバコの
アメリカンスピリットを丸め、
小雨のローザンヌに煙を吐きかけた。

 

 

 

 

ブログのアップをいつかしたいと思う。

僕のブログはトルコのイスタンブールの
2日目の日記で止まっている。

FacebookやTwitterではリアルタイムの
近況報告をしているけど、
ブログの中の僕の旅は止まったままだ。

 

 

自分の旅はトルコ以降、
ぐっと面白くなった。

それは間違いない。

野宿なんてまずやらなかったし、
ずっと外にいるわけだから
一日の活動時間が増える。

その分出会うヤツの数も増えた。
めちゃくちゃ素敵なヤツらに。

 

 

旅をめいいっぱい
楽しんでるヤツは

ブログなんて書かない。

そう思う。

一瞬一瞬、五感を120%オープンにして、
目の前の人との出会いを大切にする。

そんな持論にちょっと
近づいたんじゃないかなと思う。

 

 

それでも一年間もシコシコ更新し続けたブログだけあって、
書き溜めた日記をいつかまとめて更新したいなと思うのだ。

あー、なんでスイスWi-Fi使えねーんだよ。

パソコン使ってるってこういう時不便だ。

しかもなんで雨なんだよ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レインカバーをかけた
バックパックを背負って

ローザンヌの街をフラフラと歩き出す。

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「これが晴れてさえいれば、
いいバスキングができるんだけどなぁ」

ついつい口に出してしまう。

 

 

ここへ来た目的はバスキングで
お金を稼ぐことだ。

ストリートパフォーマンスに対して
良いレスポンスがあって、
それでいてみんなお金に余裕がある。

 

 

それなのになんで雨なんだよ?

僕は運がないのか???

ヤッケンさんも近々スイスに行くと行ってたし、
その頃には晴れていて、
ガッツリ稼ぐんだろうなぁ…。

そんなことを考えてしまう。

 

 

 

比較なんてしてもまったく無意味だし、
僕にはお金があるのだ。

世界一周の資金を
一年四ヶ月フリーターやって貯めたわけだし、
ヨーロッパでアホみたに節約しているから
バスキングでお金なんて稼ぐ必要性は無い。

「金」に取り憑かれてしまっているのかもしれない。

パチスロに金を稼ぎに行く人みたいに。よくないな。

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街を歩いていて、一軒のおもちゃ屋さんを発見した。

レトロなおもちゃが店内に並んでおり、
いるだけでワクワクした。

アジア人顔の店員さんはこの雨のせいで、
表情も曇っていた。

 

 

さすがスイスということもあって、
どのおもちゃも手が出せないほど高かった。

木の置物でさえ1000円近く、
もしくはそれ以上の値段だ。

 

 

そこで見つけたのはコインケース。
可愛い動物の絵がプリントされていた。

お店の人にメイドイン・スイスかと尋ねると、
フランス製だと言った。

 

 

それでも、ここで見つけたのに
何か「縁」がある気がした。

フランスに行けば同じ物が見つかるとは限らない。

スイスでは他の国に囲まれた国だ。

地方によって話されている言語が違う。
イタリア語もドイツ語もフランス語も使われている。

だからここでフランス製の
雑貨を仕入れてもいいんじゃないか?

 

 

よく見たら、オーガニックコットン使用で
フェアトレードで作られたコインケースだった。

これなら日本の「誰か」も
きっと大事に使ってくれるはず。

 

 

ためらいなくクレジットカードを使うことができた。

雨模様のお店の人の表情が
ちょっとだけ晴れた気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

雨は降ったり止んだり。

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雨に濡れない場所でバスキングをしてみたが、
レスポンスなんてないに等しかった。

そりゃ、こんな天気で音楽聴いても
楽しい気分にはなりにくいもんな。

気疲れした僕はトボトボと
スーパーに晩ご飯を買いに行った。

 

 

 

 

 

って!何これ!やっす!

安いよこれ!

なんでさっき2フランもする
スカスカのパンなんて買っちゃったんだよ!

 

 

 

えっ??!!
こんなに大きなフランスパンで
2フラン以下!やべえ!これは買いでしょ!

えっ??!!
マーガリンが1.8フラン!!!泣ける!

えっ??!!
お野菜がこんなに安いなんて!
バナナも買っておかなきゃ!

 

 

スーパーの特売の表示に心が揺れた。

お母さんの気持ちがよぉ~~~く分かった。

その10円、20円分の節約の意味も。

フランスパンとマーガリン、
トマト2つとバナナ二本。
合計4.5フラン。510円。

 

 

 

 

 

 

食糧を手に入れた僕は
再び外に出てあてもなく歩き出す。

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街並は確かに綺麗だ。
晴れていればもっと綺麗だろう。

もう明日には次の街に進もう。
ここは、もういいよ。

 

 

 

 

日の沈むのが遅いスイスの街を湖の方まで歩いた。

湖にはヨットや小型船が何台も停泊していた。

 

 

21頃にはようやく夜がやってきた。

なにかの施設の玄関前で寝ようとしたが、
管理人室の灯りがついているのに気づいてやめた。

 

 

公園は雨をしのげる場所なんてなかった。

降っているのはあいかわらず小雨だが、
長いことあるくとサブバッグの
レインカバーがしっとりした。

 

 

トラムの駅で一休みし、
やって来たトラムに
「悪いけど乗らないんだ」と手を振る。

トラムはそんな僕を置いて、次の駅へと走っていった。

 

 

 

駅のホームで仮眠をとった。
駅は24時を過ぎても明るかった。

カフェバーには時折人の出入りがあり、
ベンチで横になっている僕を
誰も気にかける様子はなかった。

駅構内は電気がいくつも灯っており、昼間のような明るさだ。

僕は腕を額に乗せ
陰を作って目を閉じずにいた。

線路を挟んだ隣りのホームで女のコが
二人電車に乗り遅れまいとダッシュしている姿が見えた。

 

 

ここは明るすぎるな。

仮眠から目覚めると僕は駅の通路を抜けた。

バスカーと思わしきドレッドみたいな髪をしたヤツと
その仲間たちが何か話している。
彼らも今日は商売あがったりだったんだろう。

 

 

 

 

 

僕の今日の寝床はなんだか分からない建物の陰。

ブルーシートを敷いて、その上に寝袋を敷いた。

 

横になると雲の切れ目から夜空が見えた。

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雨だと日記の感じも雨。雨が好きって言う旅人に会ってみたい。
そんなヤツいたら僕は間違いなく「変態だ!」って言う。
たぶんソイツも僕に同じことを言うと思うけど(笑)

 

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