「ベルンはバスカーの街」

世界一周398日目(7/31)

 

起きると
寝袋をたたんで
トラムに乗った。

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ヒッチハイクができそうなポイントは調べてある。

 

 

出稼ぎ労働者の精神でやって来たスイス。

連日の雨で僕の心はすっかり落ち込んだが、
やっと今日は晴れてくれた。

二日ぶりの太陽に気持ちも晴れやかだ♪

ローザンヌの街を離れ、
首都のベルンへと向かう。

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えーっと、なになに?
「Hitchwiki(ヒッチハイクの情報が載ったサイト)
によるとトラムの1番の終点まで行って、
その先、50mほど歩いたところに
いい感じで車が停まるスペースがー…

 

 

 

 

 

 

なかった。IMG_2802

 

 

 

 

 

 

ここで車が止まる
可能性なんてないだろうと思ったので、
ハイウェイへと交わるカーブの前まで行き
そこで親指を立てた。

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太陽が出てればこっちのもんだぜ!

自然と表情も明るくなる。

ドライバーさんたちのレスポンスも分かるのもいい。

心なしかみんなニコニコしている気がした。

ヒッチハイクをしている小汚いアジア人に
「がんばってね♪」とエールを
送ってくれているようだ。

 

 

え?僕を笑っているって?

それもよかろう!
ヒッチハイクなんて笑われてナンボよ!

笑われて恥ずかしい?

そんなクソみたいなプライド、犬に喰わせろだ!

みんなが笑顔なれるなら
喜んで笑われようじゃねーか!

 

 

止まりにくい場所のはずなのに、
すぐに何台か止まってくれた。

行き先が違ったので、お礼を言って別れる。

大丈夫。ここならヒッチハイクできる!

行き先が違っても
車が止まってくれるということは、
ここで車をつかまえられるということ。

あとは時間の問題だ。

 

 

 

 

乗せてくれたのは
珍しく女性のドライバーさんだった。

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エレナさんは職場へ向かう途中で、

ベルンまでではなく、
だいたいローザンヌから
ベルンの半分くらいの位置にある
イベルドンという街までなら
乗せていってくれるそうだ。

「Hitichwiki」にもそのイベルドンにある
大きなガソリンスタンドからなら
比較的容易にベルン行きの車を
ゲットできるとも書いてあった。よしよし!

 

 

「じゃあ、イベルドン前の
大きなガスステーションで
降ろしてください」

「オッケー。分かったわ!」

 

 

エレナさんとの朝の楽しい会話。

そうか。スイスはチョコレートとチーズが有名なのね。

街から離れると自然豊かなスイスをみることができた。

そしてイベルドンで車が止まった。

 

 

 

「ここなら車が捕まるはずよ!
じゃ!グッドラック!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここ
ガスステーション
じゃないよね!!

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確かに「BERN」と行き先が書かれた
緑の看板が小さく出ている。

てかこんな微妙なポジションで
車が止まってくれるのか??!!

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え、エレナさんを信じてみることにしよう。

だ、大丈夫っ!きっと車は止まってくれる!

 

 

そう自分に言い聞かせて親指を立てた。

目の前はドーナッツの様な
サーキットになっており、
ベルン行きの道に入ると思いきや
そのまま別の道へ車が走っていくことなんて
しょっちゅうあった。

 

 

ねえ、君に想像できるかい?

やる気満々で親指を立てて
アピールしといておいて、
その車が別の方向に走っていっちゃった時に感じる
なんとも言えない微妙な気持ちを。

むなしく伸びた腕。
行き場のない親指。
違う方向へと走っていく車。

やれやれだぜ。

 

 

 

 

それでも車は何台か止まってくれた。

ほんとうにスイスのみんなは寛容だ。

トルコに次いでヒッチハイクのしやすさ
2位とってもいいかもしれない。

ベルンまで行かない車と
その運転手さんたちにお礼を言って
ヒッチハイクを再会する。

車が止まってくれると勇気づけられる。

ここなら大丈夫だよと
そう言ってくれているかのようだ。

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そしてヒッチハイク開始から30分後。
ベルン行きの車に僕は乗り込んだ。

運転手のアレクサンドラと
イタリア人のサントロ。

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最初はノリノリで会話を続けていたのだが、
気づいた時には寝落ちしていた。スイマセン。

今回のヒッチハイクで分かったことは
スイスの雑貨候補に
“フォンデュを混ぜる棒”
が挙ったことだった。

 

 

うん。たぶんそれ、
日本に持って帰っても
誰も使わないと思います。

スイスの雑貨ってないのかなぁ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

首都のベルンは

そこまで大きな街ではないようだ。

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街の中心地で車を降ろしてもらい。

お礼を言って二人と別れた。

話によると明日はスイスの建国記念日で
どこのお店も閉まり、街はお祭りらしい。

「ヒッチハイクも簡単よー」なんて言っていた。

チューリッヒで会いたい人もいる。
明日はチューリッヒだな。

 

 

ベルンはまさに観光地といった感じで、
観光客の姿を見ることが出来た。

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日本人のツアーなんかもあって、
写真を撮っているみんなに
リーダー的なおばちゃんが
「そろそろ行くわよ~!」なんて
大声で言っている姿がどこかほほえましかった。

 

 

バスカーの姿もチラホラ見かけた。

ジュネーヴの街で見たスペースドラムを
ここでも見つけた。

さすがスペースドラムが生まれた国だ。
あの神秘的な音が好き♪

この楽器が誕生してから
まだ10年そこそこの歴史しかなく、
決まったスタイルはないと言う。

今のところ、みんな似たり寄ったりのスタイルだ。

それでも旅を続けていけば
すっごいプレーヤーに出会うかもしれない。

 

 

 

 

僕はとりあえず街の中心地の
はしっこの方まで行くので精一杯だった。

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バックパックを背負ったまま
街じゅうを歩き回ることはできない。

短い滞在で街を知り尽くす何て不可能だ。

僕には僕の旅がある。

 

 

歩き疲れるとアーケードで
サブバッグを枕にして昼寝をした。

時折観光客に混じって、
ここに住んでいる人の気配を感じることができた。

すぐ目の前の扉には名札が貼ってある。

こんな雰囲気のある街で生活を
営んでいる人がいるのが不思議に感じた。

ここで暮らす人たちは
毎日をどんな風に過ごしているんだろうと。

足音がして薄目を開けると
花束を持ったおっちゃんが建物の中に入っていった。

一体どんなストーリーが
起こるのだろうと想像してしまう。

 

 

 

 

 

一時間半の昼寝から目覚めた僕は
バスキングへと向かうことにした。

昨日は雨でできなかったし、
大声を出したいというフラストレーションが
ムラムラ沸き起こっている。

なんたって首都だかんね!
レスポンスもいいこと間違いなし!

だけど、やっぱり
パーミッションとかがいるんだろうか?

一回注意されたらもうできないぞ。
罰金なんて払いたくないからね。

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警察がこなさそうなアーケードで僕はギターを構えた。

まだまだ欧米人の前で
パフォーマンスするのがぎこちない。

すぐ目の前に工事現場があって
時折ギターの音がかき消された。

それでもジュネーヴほどではないにせよ
ちょぼちょぼ入るレスポンス。

警察らしき人の姿も見かけたが
何も注意されることはなかった。

 

 

 

 

僕はその後何度か場所を代えて
バスキングをしてみることにした。

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この街には他にも何組もバスカーがいるけど、
1時間くらいで他の場所に移動していることが多い。

さっきギターとカホンの2人組が
唄っていた場所で僕もギターを弾いた。

アーケードの向こう側では路面電車がたびたび横切る。

ギターの音は大きくないので、
やはり音がかき消されてしまう。

 

 

 

1時間ほどで切り上げ、キオスクで
3.5フラン(396yen)もする巻きたばこの紙を買った。

100枚入りだからイタリアと
そんなに変わらない値段だな。

 

 

いまだにきれいに巻けないタバコ。

お気に入りの銘柄のアメリカンスピリットを
サブバッグの中から出して、
巻き紙の上に3つかみほど乗せ、
スリムサイズのフィルターを軸にしてコロコロと巻く。

ゆっくりと紙を中に巻き込んで、
紙に着いている糊の部分を舌で湿らせる。

 

 

いびつなかたちの巻きたばこができると、
僕はそれに火をつけてくゆらせた。

巻きたばこは日本で吸うそれと全然違う味がする。

添加物とかの関係だと思うけど、
巻きたばこのアメリカンスピリッツは
日本のものとは別の味だ。

日本では喫煙者が肩身の狭い思いをしているが、
ヨーロッパでは至る所にタバコの灰皿が設置してある。

地面に落ちている吸い殻も多いけど。

 

 

 

 

 

18時になると一気に人が少なくなった。

観光客がこの街のほとんどなんじゃないかってくらい。

ベルンの街は途端に静かなアーケード街へと変わる。

耳を澄ますと遠くの方から
他のバスカーの奏でる音楽が聴こえた。

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僕はバスキングを切り上げもう一度辺りを散策する。

この街の構成員のほとんどは観光客のようだ。

 

 

そこで見つけたのは一人のバスカーだった。

さっき僕がバスキングしている時に
目の前を横切った彼は、僕と同じ様に
長い髪を頭の後ろでお団子みたいに束ねていた。

ヒッピーっぽいドレッドのきいたお団子頭。

僕が演奏している姿を見て
ニコっと笑ってくれたのを覚えている。

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彼はギターでボブ・マーリーをやっていた。

僕はそこまでレゲエに詳しくないけど、
唄っている曲と、曲調からそれが分かった。

右足に小さなタンバリンを着け、
小気味よくリズムを奏でる。

 

 

静かなアーケード街で歩行者が足を止める。

近くで聴いていた犬をつれた
ヒッピーのお姉さんが
レゲエの弾き語りに対して体を揺らす。

後からやってきたバスカーと思わしきお兄さんが
即興で一緒に演奏し始める。

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「ノリ」ってこういう風に作るんだな。

ボブ兄さんの目の前に置かれた帽子には
僕とは比べ物にならないくらいコインが入れられている。
こんなに人がいないのに。

いろいろと勉強になった。

僕も数枚コインを入れた。

 

 

 

なんだかボブ兄さんを見ていたら
自分も唄いたくなってきたな!

もうレスポンスそっちのけで
静かなアーケードでシャウトする。

唄うのは自分で作った英語の曲。

堂々と唄うことも
ストリートパフォーマンスでは
必要なんだなと思う。

そりゃ、いくら歌がうまくっても、
カラオケマシーンじゃ、しまらないからね。

 

 

ボブ兄さんには到底及ばないけど、
僕のギターケースにも少しコインが入った。

なかなか楽しいバスキングだった。ベルンは良い街だ。

8月6日にバスカーフェスティバルなるものがあるらしい。

そんなファニーなイベントもある街なのだ。
ジュネーヴとは大違いだね。

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バスキングを終えた僕は

今日中にヒッチハイクポイント
近くまで移動してしまおうと考えた。

その途中でラップだか
なんだかのお祭りもやっていた。

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街の空き地に設営されたステージ。

ステージ上ではマイクを持った
ラッパー立ちがドコスカと重低音のリズムに
リリックスをのせていく。

お客さんたちはビール片手に地べたに座り、
フリーダムな空気が流れている。

なんだか代々木公園みたいだなぁ。

 

 

 

さてと、そろそろ行くか。

座りながらゆっくりタバコをふかしたあと、
再びバックパックを背負って僕は歩き出した。

スイスは比較的道路も綺麗でバックパックを
背負ったままでもPenny Boardに乗れる。

 

 

暗くなり始め、ヒッチハイクのポイントが
よくわからなくなってしまった。

道に迷い途方にくれていると、
どこからか小さな鐘が
いくつも重なり合って鳴る音が聞こえた。

音に誘われるように近くのベンチに腰をおろす。

 

 

 

そこには羊の群れがあった。

 

 

 

首から下げられた小さな鐘の音が
途絶えること無くずっと
「カランカラン」と鳴り響いている。

その後ろでは心をぎゅっと締め付けてるような
寂しくも美しい夕焼けがあった。

首都のベルンでも少し街を離れれば
ヨーロッパの田舎を連想させる静かな集落がある。

 

 

 

孤独が心地いい時もある。

タバコを巻いてくゆらせる。

 

 

きっと僕はこれに出会うために
ここに来たのかもしれない。

 

 

そう思えるいい夜だった。

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街によってバスキングができるかどうかはそれぞれ。
それでもスイスはいい稼ぎができますけどね。
いかんせん物価が高いところが悩みどころです。

2~3フランのでっかいパンとマーガリン、
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