「シーシャを買う」

世界一周561日目(1/10)

 

 

“予感”

があった。

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『ああ、このベッドには
絶対ベッドバグ(bed bug)が
いるだろうなぁ』

って。

 

 

夜中にシラミに叩き起こされて、
寝袋を使う羽目になった僕が
ベッドから起き上がったのは11時前だった。

宿のスタッフにシーツを替えてくれないかと頼むと、
スタッフのおばあちゃんは嫌な顔ひとつせずに
シーツを取り替えてくれた。

 

 

 

 

ここはエジプト、カイロ
泊まっている宿はスルタンホテル
そしてここのスタッフさんたちはフレンドリーだ。

 

 

 

 

レセプションの前に腰を下ろして朝の紅茶を頂いた。

いつもの様にiPhoneの電源をオンにして
Facebookのアプリを起動するが、
ここのWi-Fiはかなり遅いので
それでいつも時間が喰われてしまう。

 

 

だけど、この後南に向かって旅を続けて行けば
Wi-Fiの速度はますます遅くなるだろうと僕は思った。

前回ダハブで描いた「カエルダッシュ」宛の漫画は
二人が帰国する直前に送るつもりだったが、
そんなことを言ってられない気がしたので、
Facebookのメッセンジャーで
とっとと送ってしまうことにした。

まぁ、サプライズなんてできなくても、
喜んでもらえればそれでいいや。

 

 

 

「今日はどうするんだい?」

宿のおっちゃんが僕に尋ねた。

 

 

「あぁ、今日もシーシャ探しだよ」

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この二日間、シンプルなデザインのシーシャを探して
マーケットをあっちこっち渡り歩いた僕だったが、
今日はピラミッドの前のお土産屋さんに行ってみることにした。

前回ピラミッドに行った時に
あそこのお土産屋さんでまともなデザインの
シーシャを見かけたような気がしたからだ。

あの時は他のみんなと待ち合わせをしていたので、
シーシャどころではなかったが、
もう一度チャレンジしてみる価値はある。

 

 

 

そんな話をしていると、スタッフのお兄さんが
僕をピラミッド行きのバスが出るところまで
連れて行ってくれることになった。

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宿を出て、お兄さんの後についてバス乗り場を目指す。

エジプトのバスは行き先がアラビア語で書かれているので、
行き先がどこかもわからなければ、
止まるかもよくわからなかった。

みんな速度を落としたバスに
飛び乗るようにして乗車している。

体をスッポリと覆う服を着ている女性は
乗りにくいだろうなという印象を持った。

 

 

男性は好き勝手な服装をしているの見ると、
イスラム圏は女性は不公平を感じているような気がする。
不満ではないのだろうか?

教えてもらったバスに乗り込み、
乗り合いのミニバンに乗り換えて、
ピラミッドの近くまで僕は行った。

ここまで2.5ポンド(41yen)。

 

 

ローカルの乗り物に乗って移動していると
旅をしている気分になれる。

 

 

 

 

 

ミニバン

の終点はピラミッドの近くではなかった。

ピラミッド近くのお土産屋さんまでは
2kmほどの距離があった。

 

 

街歩きがてら僕はひたすら歩いた。

夜は冷え込むカイロだが、日中はそこまで寒くない。
歩いているとじんわりと汗をかいた。

 

 

ピラミッドまで3分の2ほど進んだ所で
フレンドリーなおっちゃんに声をかけられた。

「シーシャが欲しいのだ」と言うと、
「それならローカルなお店へ連れて行ってあげよう!」
と申し出てくれたので、ついて行くことにした。

連れて行かれたお店には
ハンハリーリのマーケットよりかは
ずっと作りのしっかりしたシーシャが並んでいた。

 

 

「ハウマッチ?」

「あ?400(6,580yen)だよ」

「あ、そ。シュクラン、バイバイ」

 

 

お店のあんちゃんはやる気がなければ、
観光客に足下を見てくるようなヤツだったので、
僕はきびすを返してお店をあとにした。

大中小とあるサイズの中で
一番大きなサイズのシーシャでもダハブでは
100ポンド(1,645yen)。
それが4倍の値段で売られるわけがない。

もちろんシーシャには品質の善し悪しもあるのだろうけど、
6500円だなんてバカ言っちゃあいけないよ!

 

 

 

 

「オイオイ!どうしたんだ?!チープじゃないか?」

ここまで僕をつれてきたおっちゃんが
あわてて僕の後を追う。

 

 

「やーー、あそこは高いっしょ?
甘く見てもらっちゃあ困るよ?
これでも色んなマーケット言ってるんだから!」

「よし!じゃあ別の店に行こう!」

「あー、はいはい。ありがとう。でもいいよ。
もうどこで売っているか見当をつけてるし」

 

 

 

別にウザいというレベルではないのだが、
こういう人はけっこうしつこい。

話につき合っているとなかなか返してくれない。

会話を適当に流して、僕はおっちゃんを置いて
スタスタとピラミッドの方へ歩いて行った。

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ピラミッド通りの途中にあるお店で
シーシャの値段を訊いてみたのだが、
観光客向けの価格だとしても
200ポンド(3,290yen)もいかなかった。

今回僕が仕入れようとしているシーシャは
中くらいのサイズ。30cm~40cmくらいの高さだ。

予算は100~130ポンド(2,139yen)。

 

 

 

 

ピラミッドの前の通りにあるお土産屋さんで
見つけたのは青い色のシーシャだった。
自分のイメージにかなり近い。

中からおばちゃんとその息子さんらしき人が出てきて、
いつもと同じ様に値段を訊いた。

値段は100ポンド。うむうむ。予算内だ。

 

 

すぐに買わずに「また後で来るから」と言い残して、
別のお土産屋さんに行こうと思ったのだが、
二人は賢明に喰いさがった。

 

 

「今買えば安くしてあげるよ!」

 

 

よくある作戦だ。

そのお得感に釣られてすぐに飛びつきそうになる。

いい心理作戦だと思う。

 

 

「ごめんね。
こっちも友達へのプレゼントなんだ。
だからすぐには決められないんだよ」

 

 

こっちもその場から逃れるための口実を用意している。

だけど二人はお店の外までついてきただけでなく、
援軍を頼んでいた。

連れてこられたのはその二軒横にある
「アリババ」のスタッフ。日本語の喋れるお兄さんだった。

前回ピラミッドに来た時に、
アリババのオーナー、ターレックさんと
お喋りした時に僕はこの人に会っていた。

 

 

「あ、ども」

「あなた、シーシャ欲しい?」

「まぁ、そうなんですけどね。他にも見ておきたくて」

「ここのシーシャはいいものだよ?
他のお店には売ってないし、ここよりももっと高い」

 

 

こういうセールストークも色んな国で経験してきたが、
だんだん僕はこのお店で買ってもいいような気がして来た。
値段も90ポンド(1,481yen)までディスカウントしてくれた。

ただ、陳列品は若干錆びていたり、
汚れが目立ったので、そこを指摘すると、
在庫からパーツを取り替えてくれるほどの良心サービスだった。

 

 

こういうのをしてもらうと、
ぐっとお店の人に親近感が湧くのは僕だけだろうか?

シーシャの青とおばちゃんの服の色が
見事にマッチングしており、その点も好感度を上げた。

 

 

値段はチャコールとリンゴのフレーバー込みで
120ポンド(1,974yen)。

一箱分のフレーバーで三ヶ月もつらしい。

三ヶ月というのは少し疑問に思ったが、
シーシャ探しから三日目にしてようやく
念願のシーシャを手に入れることができた。

 

 

お礼を言ってお店を後にした。

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乗り

合いミニバンとバスを乗り継いでギザ駅まで向かった。

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ピラミッドの近くから乗り込んだミニバンで
たまたまの日本人の旅行者と鉢合わせした。

女のコ二人と髪の短いパンキッシュな女性だった。

 

 

髪の短い女性は見たところ年齢は
30代後半くらいのように思えた。
「ノルウェイの森」に出てくるレイコさん
を僕はイメージした。

そう言えばこの人、さっきアリババにいたなぁ。

 

 

ミニバンを乗り継ぐ時、
すぐにギザ駅行きのバスがやって来たので
僕は飛び乗ろうとしたのだが、

すぐに思い直して、女性人を先に行かせようとした。

僕だってほんの少しはジェントルマンの精神を持っている。

 

 

「あ、どうぞ」と手を出すと、

レイコさんは「バスが満員だから」と言って
僕を先に乗せてくれた。

 

 

バスは確かに人が乗っていたが、
混んでいるというほどではなかった。
席も6つほど空いていた。

バスの窓は砂埃で曇っていたので、
中がよく見えなかったからなのか、
女性だけでローカルのバスに乗ることを
躊躇したのかは分からない。

 

 

僕は旅行者とバックパッカーの違いを感じながら
バスに揺られた。

ウトウトしているおっちゃんの横に腰を下ろして、
僕は車内を見渡す。

こういうローカルな人に交じって
チャンプルされるのが旅の醍醐味でもあるのになぁ
とそんなことを思った。

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「ぐぅ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

アタバ駅

からまっすぐ宿に帰った。

ドミトリーでギターの練習をして、
そのままサファリに顔を出すと、
マサトさんがルクソールから戻って来ていた。

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もしかしたら友達がカイロに
やって来るかもしれないので
18日までは動けないと言うのだ。

マサトさんはイスラエルの出国スタンプが
パスポートに押されているので
空路でエチオピアに飛ぶらいしい。

 

 

 

 

「そう言えば頼まれたカット
まだ描いてなかったですね」

 

 

前回ダハブで依頼されたカットの他に
タイトルを描いて欲しいとお願いされたのを思い出した。

 

 

「三時間くらいで描いてきますね」

と言って、僕は昨日も行ったカフェに足を運んだ。

 

 

 

 

正直レタリング(描き文字)というのが
あまり上手くない

ジャンプコミックスのタイトルも
手描きというよりかはパソコンで
デザインしたものが多い気がする。

僕にそのようなパソコン編集のスキルはない。

「カエルダッシュに投げておいてくださいよ!」
と冗談めかして言ったが、
せっかく僕なんぞに頼んでくれているのだ。

よし!頑張んべ!

 

 

 

 

実際に文字を描いてみると、
なかなか難しいことが分かった。

僕の持っているペンは一番太いもので0. 8ミリだ。

それよりも太い線を引く場合には
線を作らなくてはならない

内側のラインを囲むようにして外側のラインを引き、
その中を黒く塗る。

 

 

毎回ベタ塗りには泣かされそうになる。

ひとつのタイトルを描くのに
一時間以上もかかってしまった。

ひとつだけでは物足りないので続いて二本目、三本目、
とタイトルを書いていった。

ベタを塗る時には、始めに細いペンで縁取りをし、
それよりも太いペンでさらに縁取りをする。

 

 

塗る箇所の多い部分は筆ペンを使うようにしている。

プロッキーがあればガシガシ塗れるのになぁ…。

でも今はある道具でやらなくちゃいけない。

 

 

細かい部分の縁取りをすると知らないうちに手に力が入った。

縁取りを終えてペンを話すと、手が固まってしまった。

ベタ塗りをしながら思うのは、

『これがバスキングだったら、
もうちょっと目立つのになぁ』

ということだった。

 

 

作業そのものはかなり地味だ。

イヤホンを耳につっこみ、ずっと音楽を流している。

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4本のタイトルが描き上がった頃には、
いつの間にか時刻は21時をまわっていた。

集中していると、時間が過ぎるのはほんとうに早い。

 

 

お疲れのシーシャを吸って、体にホワッホワになった。

宿のすぐ近くのピザ屋で7ポンド(115yen)の
大きめのピザを買ってサファリまでの5階分の階段を昇った。

 

 

 

 

「おぉーーーー!これめっちゃいい!
4つも描いてくれたの?どれにしようかなぁ?」

 

 

マサトさんはほんとうに
“素”のリアクションをしてくれるんだよなぁ。

だから人から好かれるんだろう。

マサトさんから明日のご飯を
ごちそうしてもらうことを約束して、僕は宿に引き上げた。

 

 

寒さのあまりシャワーが浴びられなかった。

まぁいいや。どうせ汗もかいてないもんね。

 

 

 

レセプション前のソファに座り、蚊の猛攻に耐えながら
深夜3時まで日記を書いたり、ブログをアップした。

さっき買った「OFF」という虫除けスプレーは
スルタンの蚊にはあまり効果がなかった。

 

 

 

 

痒い…。

 

 

これ、アフリカ大丈夫なのかな?

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果たして、日本で今日買ったシーシャがお披露目される日はくるのでしょうか?

エジプトで見かけるシーシャは60cmくらいの大きいものばかりなので、
それよりも小さいサイズを買うと、
果たしてこれが使えるのか不安になりますが、
お店の人がいうには「サイズなんて関係ない」そうです。

まおくん、ちゃんと使えるかテストしてね。
そんでシーシャでホワッホワになってください(笑)。

ホワッホワ状態ってマジで無気力だよね?
どなたか僕に共感してくれる人おらん?

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

「旅する漫画家」。世界一周後(2013-2016)、現在は海沿いの町に潜伏中。そろそろ旅がしたいぞ!