「一体どれが宿の名前なんですかねぇ」

世界一周563日目(1/12)

 

 

バス

から降りると
すぐにタクシーの運転手が声をかけてきた。

ホテルまで20ポンドとのことだったが、
僕は笑顔で断るのだが、
一番最後までモタモタしているから
変に期待させてしまった。

 

 

 

ここはエジプト、ルクソール

 

 

 

 

 

時刻は丁度6時になったばかりだった。

辺りは真っ暗と言ってもいいほどで
眼鏡をかけているため星が綺麗に見えた。

そして東の空が、一辺だけ朱色に染まっていた。

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僕はとりあえず宿を探して歩き始めた。

ここでは「ブーメラン」という宿に泊まろうと思う。

前回ルクソールからカイロに帰ってきていた
マサトさんたちもそこに泊まったらしい。

ヒッピーがいる」というのがそのホテルの特徴みたいだ。

 

 

どこにあるのかホームページを検索したのだが、
ブーメランのサイトの地図はかなり大雑把で
どこにあるのか分からなかった。

まぁ、街自体は小さいし、宿ってのは密集するもんだろう。

 

 

そう思って、適当に歩いていたのだが、
ここの町からは何やらヤバそうな臭いがする…。

誰もいない路地にぬらりと横切る黒い影。

しかもひとつだけじゃない。

あちことちろの路地で見かける。

 

 

 

野良犬だ。

 

 

 

エジプトには野良猫が多いものとばかり思ってたけど、
やっぱり物価の低いとこには野良犬の一匹や二匹いるか。

「飼う」って意識ないもんね。

 

 

どこの国でも野良犬歯凶暴だ。

縄張りに入ろうとするものなら、
お構いなしに吠えまくる。

 

 

こっちだって
伊達に吠えられてねえぇんだよ!

舐めんなコンチクショウ!

 

 

と一頭だけだったらまだ手に負えるのだが、
三匹も固まって路地を塞いでいると、
舞われ右をして路地を迂回しなければならなかった。

 

 

 

 

ただブーメランがどこにあるのか手がかりもなかった。

早朝から町を歩いている何人かに
「ブーメランってホテルしらない?」と尋ねてみても、
「そんなホテル聞いたことがない」と言うのだ。

「なぁ、ブーメランだってよ?知ってるか?」

と。

 

 

ちなみにサイトでは
「ブーメランのスタッフを名乗る偽物」
が現れると書いてあった。

偽物と本物を見分けるために、
ブーメランの名刺にはスタンプが押してあるというのだ。

 

 

頼みの綱のマップアプリにも宿の名前は出て来なかった。

安宿はさすがにアプリじゃカバーできない。

タクシーは最低10ポンドまでの値切りが限界だった。

でも、僕にはどうも彼らがホテルの場所を
知っているようには思えなかった。

 

 

 

 

 

そうこうしているうちに
辺りはだんだんと明るくなって来た。

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ブーメランの場所を訊き始めて
5人目くらいだろうか?

おっちゃんが線路の向こうに宿があるぞ!というので、
線路の下を続く地下道を抜けると、
そこはまさに観光地サイドだった。

 

 

ローカルサイドと観光地サイドが
線路によって分断されているような感じがルクソールだ。

駅の反対側にはツーリスト・インフォメーションの文字も見えた。

駅前には何人か客引きがいたが、ふと目を上げると、
斜め上の電柱の上にラスタカラーの看板が貼付けられていた。

それは迷路を脱出するかのように等間隔で設置されていた。

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「BOOMERANG BOB Marey Peace」

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とブーメランの形をした看板には書かれていたが、
この三つの単語のうちどれが
ホテルの正式名称なのかはよくわらない。

なんでボブ・マーリーなのかよく分からない。

マサトさんたちはバスを降りて
すぐにタクシー乗ったそうだが、
ボブ・マーリーと名前が入った違うホテルに
連れて行かれたそうだ。ややっこしい。

 

 

 

 

レセプションにはまさにイメージしていた通り、
すぐには心が開けなさそうな髪型の
オーストラリア出身の女性がいた。

レセプションの上にはエジプト国旗と
オーストラリアの国境が貼付けてあった。

彼女は髪を編み込んまれており、それを後ろで束ねていた。

ネイティヴのばかみたいに早い英語にたじろぎながらも、
なんとかドミトリーにチェックインする。

ネイティヴの英語を聞いて思うのは

『それ英語なの?』

ということ。

 

 

 

旦那さんはエジプト人にしてはフレンドリーではなく、
むっつり渋い声を出す人で、
僕をドミトリーまで案内してくれた。

ドミトリーはシングルルームのような大きさの部屋に
ベッドが4つ詰め込まれていた。

狭さの割には清潔な印象があった。

各部屋にはトイレと洗面台がついている。

 

 

 

ドミトリーには韓国人の女のコの先客がいた。

朝も早くから起こしてしまったのは悪いと思うんだけど、
ここはドミトリーだからね。

 

 

「起こしちゃってごめんね~…」

一応謝っておいたが、
女のコはモソリと寝返りを打っただけで一言も口にしなかった。
「起こしてくれるな」ということか。

 

 

 

 

 

部屋に荷物を置いて僕は屋上のテラスに上がった。

テラスにはビュッフェ形式の朝食が用意されていた。

前日までに申し込めば15ポンド(247yen)で
朝食が食べられるらしい。なお朝のコーヒーは無料とのこと。

 

 

ここまで無事に辿りつけたことを
祝う代わりにテラスで朝食をとった。

先ほどチェックインしたばかりだったので、
融通がきいたみたいだ。

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ビュッフェ形式の良いとことは、
好きなだけ食べられるということだろう。

貧乏性の僕にはたまらない!

 

 

コーンフレークからトマトとキュウリ、
薄切りチーズ4種、パンにジャムを塗ったものを4枚。
この他に卵焼きがついてくる。

朝からなんて豪華な食事なんだろうと僕は思った。

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ルクソール

の朝は少し肌寒かったがカイロほどではなかった。

Tシャツの上にボタンシャツを羽織って外に出た。

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朝食を済ませた僕はカルナック神殿に行ってみることにした。

 

 

ルクソールの町にはいくつか遺跡がある。

そしてみな一様に入場料が高い。

ここで遺跡巡りなんてやってたら
あっという間に金を使ってしまうに違いない。

 

 

 

カルナック神殿までは歩いていくことにした。

2kmくらいの距離で40分ほどナイル川沿を歩いた。

歩いていると、しょっちゅう客引きから
「チャイナ!」とか「馬車に乗ってけ!」とか
声をかけられたが、
そこまでからかってくるような感じではなかった。

中国人と間違われた際にはやんわりと指摘し、
客引きには声をかけられた時には笑顔で
「ありがとね~」と断るのだ。

もうこの返し方や、受け答え方が
一種の悟りの境地にまで達したような気がしたが、
この後の町で久しぶりにガチギレしてしまうことを、
僕はまだ知らない。

 

 

 

 

カルナック神殿に着くと、
僕はチケット売り場の前でタバコを一本吹かして休憩すると、
チケット売り場に向かった。

チケット売り場のおっちゃんに
とりあえず学生証を見せてみたのだが、
おっちゃんはチラっと一瞥をくれただけで、
半額の料金でチケットを売ってくれた。

 

 

エジプトの遺跡は学割が利く場合がある。

そのため、宿では国際学生証を
作ってくれるサービスなんかもやっていたりする。

 

 

 

この国際学生証って、
実に不思議なカードではないだろうか?

どこの国で、どこの大学に通っているかは自己申告制で、
とくにこれと言った証明が必要ではない。

「自分は学生である!」
と名乗ってさえしまえばカードが作れるのだ。

もちろん、公式/非公式の違いはあるのだろうけど、
そこまでこだわっているように思えない。

そもそもここの人たちは
国際学生証がどんなものか知っているのだろうか?

 

 

 

 

 

 

カルナック神殿は映画のセットのような遺跡だった。

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人間が5人くらいで手をつなぎ合って
ようやく囲えるくらいの大きな石でできた柱が何本も立並び、
柱の表面にはエジプトの象形文字が刻まれている。

息を飲んで柱の間を歩いた。

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「ハロ〜〜〜!」
レックスくんもご機嫌だ。

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僕が自撮りに精を出していると、
暇そうにしている場内スタッフのおじちゃんが
カメラマンを買って出てくれた。

最後にチップをくれいないかと言われたので、
持っていたタバコを一本あげると、
おっちゃんはふらっとどこかへ行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

30分くらいで場内を歩き、
そのまま歩い途中まで戻った。

カルナック神殿を出てナイル川とは垂直に
逆方向に進んだところにローカルの通りがある。

子供たちは僕のことを見ると
「ハロー!」と言って後を追いかけてくる。

地元のおじちゃんと仲良くなると
「ティーをごちそうするよ!」と招待を受けることもあった。

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そんなフレンドリーな通りを抜けると、
僕はそのまま乗り合いバスで宿のある場所まで帰った。

 

ルクソール神殿の近くで途下車し、
中に入ろうかと思ったのだが、
敷地の外から目玉の石像が見えたので
満足してそのままその場を離れた。

 

 

 

 

ルクソール神殿の近くにはバザールもあった。

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ここでしか買えないような
珍しい形のシーシャも売っていたが、
この後の旅のことや郵送の際のことを考えて
値段だけ訊いてバザールを後にした。

旅をしているとそんなんばかりだ。

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ドミトリー

は僕が帰ってくると誰もいなった。

実質ここはシングルルームになったわけだ。

それで25ポンド(411yen)で泊まれるだなんて
安過ぎだろうっていつも思う。

 

 

歩き疲れていたので寝たかった。

ドミトリーのドアを閉めると、
ベッドの上に横になってすぐに眠ってしまった。

 

 

 

 

トイレに行きたくなって僕は目が覚めた。

一時間半ほど眠っていた。

ドアを開いて外のトイレに行こうとしたのだが、

 

 

 

 

ドアが開かない。

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ドアノブがほとんど壊れていて、
回してもロックが外れないのだ!

力を込めてドアノブを回そうとすると
ドアノブはちぎれそうになる。

 

 

出口は他にないものかと辺りを見回した。

衣類をかけるポールの裏には横に開く扉があった。

ドアを開けると、目の前には
壁のように思えてタンスが置かれており、
タンスはありえないくらいに軽いものだった。

 

 

隣の部屋はベッドが二つあるドミトリーだった。

さらにその先へ行けるのではないか?
と別のドミトリーのドアが開くか試しためたのだが、
今度のドアは外から鍵がかけられており、
内側から開けることができない仕組みになっていた。

ここに泊まっている人と
バッティングはしたくなかかったので、
そのままタンスの裏からドミトリーに戻った。

冗談みたいだど、マジで笑えない話だ。

 

 

だってトイレは外にあるんだから。

あ、ってかこの部屋、今一人しかいないから
誰かの帰りなんて待ってても無駄じゃん!

 

 

 

 

「ドンドンドンドン!!!

エクスキューズミー!誰かぁ~~~~!」

 

 

 

ドアを叩きながら声を出した。

このまま誰もこなかったらペットボトルに
用を足さなければならないと思うと、手に力が入った。

 

 

「ドン!ドン!ドン!

すいませ~~~~ん!誰かいませんか~~~~!

ヘーーーーールプ!」

 

 

 

10分ほどで別のドミトリーにいる
日本人のお兄さんが僕に気づいてスタッフを呼んでくれた。

外から鍵を使ってドアノブを回す作戦で
僕は密室から開放された。

すぐにトイレに駆け込んだのは言うまでもない!

助けてくださったお兄さんありがとうございました!!!

もらすところでした!

 

 

 

 

 

 

日が沈むと辺りはぐっと気温が下がった。

それまでは屋上で作業をしていたのだが、
6階のテラスには風が吹き込んできたので、
手がかじかんだ。

キーボードもろくすっぽ打てなくなってしまえば、
暗いので、絵を描くこともできない。

 

 

ドミトリーにはベッドが四台詰まっているので
ベッドの上で本を読むことくらしかできない。

作業をする場所って選んでしまうのだ。

旅をしてればどこでも作業ができるってわけじゃない。

 

 

 

仕方が無いので、晩ご飯を食べにいくことにした。

来たばかりのルクソールの町で僕は、
安い物を見つけるのに、無駄に食べ歩きのようにことをしてしまった。

ここでも5ポンドのコシャリと
2ポンド以下のファラフェルを入れた
サンドイッチが常食になるだろう。

まだカイロの方がレパートリーがあったし、
ダハブのシェアメシがどれほど栄養があったことか…。

 

 

 

夕飯を済ませて宿に戻った僕はシャワーを浴びた。

髪が乾くまでの間に日記でも書こうかと思ったが、
寒過ぎて一瞬で手がかじかんだ。

 

 

あー。もう寝よ寝よ。

————————————————-
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そしてここからプチ沈没日記が始まります。

なんだかグダグダしてしまったんですよね。
逃げてたっていってもいいけど。

実際にとこ、やっぱり新しい環境に入るのは怖いっすね。

 

 

 
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「一体どれが宿の名前なんですかねぇ」” への4件のコメント

  1. あけましておめでとうございますー!pennyっ子でサーファーのれーなです。
    忙しくてお久しぶりでした(^^;;

    もうエジプトなんですねッ!トイレ間に合って良かったです✨

    • >れーなちゃんさん

      「れーな★」の★はどこにいったんすか??!!

      あ、あけましてめでとうございます!

      僕は最近Pennyに乗っていないので
      ただのお喋りクソヤローになってしまいましたよ。

      オーストラリア、行けたら買おうかな?

      (そして実を言うと今ケニアにいます!)

      ほんで、もうちっと僕の旅は続きそうですが、
      また暇な時に遊びに来てくださいまし。

      いつもコメントありがとうございます♪

  2. シミ、こんばんは

    毎日、楽しみに読ませてもらっています。

    私の孫は(屋久島在住、1回コメントさせていただきました)、ひまわりはながすぎるってことで、ひまりちゃんになりました。

    ちなみに息子22歳」

    いろんな人生ありますね~

    今日は屋久島南部でフリーマーットがあって行ってきました。

    いろんな人、例えば、世界1周して、結婚して漁師になって、子供を育ててる方、                                                         山が好きで住んでる方 海が好きな方 森が好きな人 etc

    いろんな方が各地から世界から日本中から来られています。

    そういう、私達も22年前に屋久島にやってきました。

    シミさんのブログ
    を読んでると、そこにいる だれが? 

    私達、読んでる人が、入りこんでしまうんですよね~

    だから、あんまし、コメントをするのを忘れるくらい、読み
    いってしまいます。

    これからのアフリカ、気をひきしめて、行ってくださいね~

    屋久島 南部から いつも応援しています。

    • >ひまわりさん

      前回は飛び上がるほどに
      嬉しくなるようなコメントありがとうございました。

      “ひまり”ちゃんになったんですね。
      かわいらしい名前だと思います。

      また、屋久島の暮らしぶりが
      コメントからちょっとだけ伝わってきます。
      いつか行ってみたいと思います。

      島かぁ〜〜〜〜…。

      相棒のまおくんの故郷も
      「弓削(ゆげ)島」ってとこなんですよね。
      島の暮らしぶりを聞くと、
      なんだか自分たちでライフスタイルを打ち出して行く感じがして
      クリエイティヴだな〜っていつも思います♪

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