「エチオピアへと向かうバスの中で」

世界一周574日目(1/23)

 

 

4時半

にアラームが鳴る。

 

 

チョヌンには申し訳ないが、
部屋の電気をつけさせてもらいパッキングする。

テキパキと荷物をまとめ、忘れ物がないかチェックした。

 

 

この日はいつもと同じように
忘れ物をチェックしたつもりだったのだが、
あとで別の場所に着いてからダハブで買った
差し込み口がたくさんあるタップと、

苦労して買った
iPhone充電用のUSBポート/コンセントに
差し込むプラグの付いたアレ

を置き忘れてきたことに気がついた。

チョヌン、あれ、大事に使ってね。

なんで忘れちゃうんだろ?っていうか消えてねえか?

 

 

 

 

僕は夜のハルツームに
バックパックを背負って出た。

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辺りは静まり返り、人もいなければ野良犬もいなかった。

どこからともなく見回りのパトカーが現れて
僕を通り過ぎかけたところで停止した。

 

 

「あはは。これからエチイピア行くんすよぉ~。
ミンナバリバスターミナル行きのミニバスって
こっちから乗れますか?」

そう英語で話かけると、
英語の会話から逃げるように去って行った。

危ない危ない。
ま、特に困ることはないんですけどね。

 

 

 

 

ここはスーダン、ハルツーム
僕は72時間以内にこの国から脱出する
というミッションを遂行する最中だ。

 

 

 

 

 

スーダンには
外国人登録(レジスレーション)
というものがある。

 

これは義務なんだか、
3日以上の滞在なんだかよくわからないくせに、
登録に40ドルもかかるのだ。
年々値上げしているとも聞く。

そのくせ、国内では外資系のATMが使えないと来たので、
滞在費を全部ひっくるめてスーダン国内に
持ち込まなければならない。

僕はそんなことも知らずにこの国にやって来てしまったので、
泣く泣く100ドルを両替した。

闇両替はかなりレートがよく、6千円以上の得をしたのだが、

もし仮に外国人登録をした場合、
この国を抜けられるのかが危ういのだ。

出国の時に「え?外国人登録してねーじゃん」
ってなったらその時はその時だ!今は攻めあるのみ!

 

 

 

 

ハルツーム駅まで行く前に、ミニバンを見つけた。

もうこの時間から2人ほどミニバンの前まで待っており、
僕がミンナバリバスターミナルまで行きたいんですけどと言うと、

待っていたおっちゃん二人はタクシーを使わないと
バスターミナルまでは行けないと教えてくれた。

どうやらこんな朝早くからはミニバンは走っていないようだった。

 

 

すぐ近くにに停まっていたタクシーに
値段交渉をすると40ポンド(828yen)で話がまとまった。

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インドと生活環境がほとんど
変わらないような国でこの値段は高い。

だが、ミニバンを待っていたおっちゃんたちは
「そんなもんだよ」と平気な顔で言う。

僕は昨日の闇両替のアメリカドル6千円分を思い出して
素直にタクシーに乗った。

 

 

 

 

 

ハルツーム駅から8kmほどの場所に
ミンナバリバスターミナルはある。

僕はタクシーのおっちゃんに
「ガラバート」まで行きたいのだと告げて、
バスのチケット売り場で降ろしてもらった。

バスターミナルの前にチケット売り場があり、
目的地を告げるとスタッフのヤツらが
僕をチケットが販売されているブースまで連れていってくれた。

値段は115ポンド(2,380yen)。
調べていたのよりも35ポンド安かった。

 

 

チケット売り場まで僕を連れていってくれた若いあんちゃんは、
エチオピア出身のマディンゴというヤツだった。

バスターミナルの入場料が1.5ポンドかかることや、
ゲートの向こう側で僕をバス乗り場まで
案内してくれる親切っぷりだった。

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これがバスターミナルへのゲート前。

 

 

 

バスの出発時間は7時。

それまでの時間をベンチに座ってまった。

バスターミナル内には徐々に人が増えてきて、
近くにあった物販スペースでお菓子や
生活雑貨が売られ始めるようになった。

 

 

このチケットのシステムがよく分からないのだが、
バスチケットを買っただけではいけないようだった。

マディンゴはブース裏のオフィスに僕を連れて行き、
そこで別のスタッフがチケットの裏に何かサインをした。

ここでも特に外国人登録については一切触れられなかった。

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6時45分になって
僕は自分の乗るバスを探しに行った。

ただ、一体どれが自分の乗るバスなのかは分からなかった。

2番ゲートの向こう側には2台の韓国製と
中国製の大型バスが一台づつ停車しており、
その回りには大きな荷物を持った人々が待機していた。

僕も彼らと同じようにその場でバスに乗れるのを待ったのだが、
バスはいつまでたっても、開放されなかった。

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スタッフと思われるやけに手の長い男の子は
バスの荷室の扉を開けて、腰をかけて暇そうにしている。

 

 

 

7時が過ぎ、そこからさらに一時間待ち、

そして、もう一時間待った。

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今こうして僕らは何を待っているのか
さっぱり分からなかった。

もっとテキパキやればいいのに。

バスの出発時間が「7時」ってなってるのは
一体なんのためなんだ。

 

 

可能性としてはチケットが”はける”
のを待っているということだった。

こうして待っている間にも
アホみたいな量の荷物を持った人たちが
バスの回りに続々と到着した。

 

 

樽のような青いボトルには
一体何が入っているのだろう?

明らかにバスの荷室のキャパシティーをオーバーしている。

僕はチケットブースで仲良くなったスタッフに
あまったるい紅茶をおごってもらったり、
下痢でトイレに駆け込んだりして時間を過ごした。

待つのも疲れるんだよ…。

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ミンナ

バリバスターミナルに来てから5時間が経っていた。

じわじわと乗客たちがその大きな荷物をバスに寄せ始め、
ようやく荷物の受け入れが開始された。

すぐに荷室は段ボールやスーツケースでいっぱいになり、
そのバカデカい青い樽はバスの窓から中に入れられることになった。

驚いたのは樽のサイズが窓のサイズと
ほとんど同じだったということだ。

きっと窓から車内に入れることを想定して樽が作られたに違いない!

 

 

 

10時半になってようやく僕は車内に入ることができた。

後ろの3列は荷物が山積みされ、僕は後ろから5列目に座った。

バスに乗るまでにかなりの疲労感を覚えた…。

 

 

 

もし仮に出国の際、イミグレーションの職員に
「72時間以上経っている」と指摘された場合
どう弁解しようか考えた。

 

 

「あなたはスーダンのバスが
遅れずに出発すると思っているんですか?

夜行バスなんてないし、
移動に丸一日かかるんですよ?

それで72時間でスーダンを抜けるだなんて
無理に決まっているじゃないですか!」

 

 

いやいや、キレたら、
あっちもムキになるに決まってる。

プライドを損ねないように、

「まぁまぁスーダンなんだし、いいっしょ?」

みたいにゆる~く、交渉すればいいだろう。

いや、マジで疲れたよ。

 

 

 

 

 

 

バスは乗客を乗せてもなかなか動き出さなかった。

どこかの家族の3歳くらいの子供が
「ママァッ、ママァッ!!!」と泣き叫んでいる。
お父さんがそれをなだめる。里帰りかもしれない。

 

 

僕は音楽を聴ことうと、イヤホンを取り出そうとしたが、
イヤホンはサブバッグの中からは出て来なかった。

あんだけ使いこんだAppleのボロボロのイヤホン。
あれのいいところって、通話様のマイクがついている
とこだったんだけどなぁ…。

 

 

少し凹んで、どこかのゲストハウスからパクってきた
「ノルウェイの森」の上巻を読んだ。

映画版では菊池輪子が直子役を演じていたが、
僕の中では直子のイメージはデビュー当初の
チャットモンチーのえっちゃん
に近い。

 

 

 

バスは30分くらいターミナルでウダウダし、
そしてノロノロと走りだした。

ハルツームを抜けるまでは車で道路が混雑していたために、
ゆっくり進んだが、街の外に出ると思い出したかのように
スピードを出した。

僕はいつものように寝て、起きてを繰り返し、
そして、寝ることそのものにも飽きてしまうと、
音楽を聴きながら窓の外の景色をじっと眺めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近、

なぜだか
考えることが減ったような気がした。

 

 

旅が始まってからは、こういう移動で
いっつも答えの無い堂々巡りをしていたけど、
それは無駄なことのように思えて、少しだけ生産性があった。

 

 

19歳の時に鹿児島まで行った一人旅で、
自分というものを見つめ直すのにも
こういう思考は大事だった。

 

 

『自分は一体何者であるのか?』

 

 

今の自分が当たり前のように感じてしまうけど、
僕は日本のマイノリティでアウトサイダーだ

帰ったところで、すぐに仕事が見つかるような
コネはなく、

自分の野望がある。

日本に帰ってからが勝負だと思う。

そのためにいつも描いていなくてはならない。

 

 

 

相棒と企画している雑貨屋
一体どんな形になるだろうか

最初は

「二人で5万づつ出し合って
フリーマーケットみたいなのをやろう」

というところが出発点だったのに、
今じゃ物件を借りるかもしれないというところまで
話が盛り上がって来ている。

その企画に見合うだけの仕入れを僕はできるだろうか?

 

 

 

そして

僕は残りの旅をどうするのかを考えた。

残りのお金も底が見えてきている。
どこにどうお金を振り分けるかもなんとなく考えている。

そして、長かった旅も年内で終わりだろう。

ってまだ2015年は始まったばかりだけどね。

でも今年中には帰るよ。

 

 

 

最近ゴールの日本まで旅路にある

“山場”
を意識している。

アフリカ」「カナダ/アメリカ」「南米

の3つが山だと思っている。

お金次第でオーストラリアとニュージーランド行きたいな。

バスキングしたらなんとか行けそうだし。

 

 

じゃあこれから、その山場のうちの1つ目に
トライしていくわけなんだけれども、
アフリカで僕は何を得ることができるのだろう?

エチオピア、ケニア、タンザニア…、
あとよくわかんねえ国もあったな。
それに危険な場所も多いと聞く。

 

 

悩ませているのが
アフリカの縦断にお金がかかるということだ。

なんで他の旅人はアフリカを旅するんだろう?

何が魅力で3ヶ月以上も旅できるんだろう?

 

 

 

ネパールのカトマンズで会った、
教育学部生(休学中)のウチダくん
に質問したくてたまらない。

ウチダくんは去年の頃からアフリカの西側を旅していた。

Facebookで訪れた国ごとに近況を報告していて、
じつに多くのアフリカの国を訪れていた。

マラリアにかかって療養するために
一時期日本に帰ってていたのだが、

また最近旅を再開して、
今は南アフリカから東側を北上しているらしい。

僕はウチダくんに訊きたかった。

 

 

 

「アフリカのどこに
魅力を感じるの?」

って。

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きっと彼ならその魅力を僕に伝えてくれるはずだ。

それを聞けば僕もウチダくんの目線で
これから訪れる国々を見れるかもしれない。

今はただ
「この機会を逃したら
もうアフリカなんて旅しないだろう」
という気持から南アフリカを目指している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

荒野の

休憩所でバスは停まった。

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外には砂まみれの小さな電化製品が売られていた。

その中にイヤホンもあった。

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ためしに値段を訊いてみると
わずか15ポンド(310yen)だった。

たぶん中国製だろうけど、サムソンのイヤホン。

一応iPhoneで音が流れるか試してみたが、
ちゃんと音楽が流れた。

マイクも使えるかどうかは分からないがついていた。

 

 

うん、まぁ300円ならいっか。

昨日のように4ポンドしかないような
危機的な状況ではないので、ちょっとばかし贅沢もできる。

10ポンド(207yen)の肉と卵を挟んだ
バーガーはうす味だったが、そこそこ美味しかった。

 

 

 

 

日が暮れてもバスはずっと道を走っていた。

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空のグラデーションに息を飲み、
ポケットからiPhoneを取り出し、
その美しい夕暮れを写真に収めた。

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三年以上使っているiPhone4Sでは、
今自分が見ている光景の5分の1くらいしか
再現できていなかった。

『一眼レフがあれば、もしくは5Sがあればなぁ』

なんてついつい考えてしまう。

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バスは

20時過ぎに国境のガラバートに到着した。

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乗客たちはみなパスポートチェックを受けていた。

僕も他の乗客と同じようにパスポートを提出したが、
ここでも外国人登録については何も触れられなかった。

 

 

僕がパスポートのチェックを終らせると、
乗客たちは近くの宿にチェックインしていた。

簡素な建物に簡単なベッドが一カ所にまとめられている。

見るからに虫がいそうなベッドだった。

一泊15ポンド(310yen)もうなずける。

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一緒のバスに乗って来た人たちも
明日エチオピアに入る。

全員ここで一晩を明かして、明日国境を越えるのだ。

 

 

 

僕は荷物を置いて余ったスーダン・ポンドを
エチオピア・ブルに両替できないか訊いて回った。

ここではいわゆる「闇両替」が主流のようだった。

小さな売店や携帯電話屋の人間が副業的に両替をしてくれるのだ。

 

 

だが、
そのレートの悪さ
と言ったらなかった。

手持ちのスーダンポンドは8千円分ほど残っていたが、
それを全部エチオピアブルに両替するとなると
3千円も損するレートだった。

どこの闇両替もほとんど同じレートだった。

 

 

僕はこの時になってハルツームで
アメリカ・ドル、100ドル分も
両替してしまったことを後悔した。

地元の人間は
「エチオピア側で両替する方がもっとレートが悪いぞ」
と僕を脅した。

ひとまず4千円分のスーダンポンドを両替したが、
返ってきたのは3000円分。はぁ…。

 

 

 

どこか納得いなかないやり場のない気持で宿に戻った。

 

 

ベッドにはもちろん虫がいた。

 

夜中に突然体が痒くなり始め、僕は何度も寝返りを打った。

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考えます。メモしたいんだけど、なんかしないんですよね。

iPhoneのバッテリーもったいないって思っちゃうし。

このバスの中での時間って無駄なように思えて、
使い方によってはかなり貴重な時間になりうるんでしょうね。

う~~~~む…。
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