「ケニアに三日間しか滞在しないヤツ」

世界一周590日目(2/9)

 

 

徹夜

して朝を迎えた。

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前日ここまで来るバスの中で、
質の高い睡眠とは言えないまでも何度も短いサイクルで
睡眠を取ったことがよかったのか、待ったく眠くはならなかった。

 

 

ここはケニア、ナイロビ

旅人の間では
世界で二番目に治安の悪い場所
と言われている。

 

 

 

 

 

マサトさんは8時半頃に起きてきた。

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「もし、時間あったらでいいんすけど、
USドルのおろせるATMの場所
教えてもらってもいいっすか?」

「あ、うん。いいよー」

 

 

マサトさんはナイロビに一週間以上も滞在しているので、
かなり頼りになった。

というか僕はナイロビの街を心底恐れていたので、
誰かついてきてもらいたかった。

 

 

朝のミルクティーをいただき、
レセプション前の共有スペースで各々に作業をした。

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昨日の夜の段階では早いとは言えないまでも、
そこそこに動いた宿のWi-Fiは僕が使い過ぎてしまったのか、
一気に遅くなってしまった。

Facebookのページを起動するのにも時間がかかったくらいだ。

 

 

そんな風にしてブロガー二人組は
のらりくらりと10時半まで過ごし、鉄格子を開けて外に出た。

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驚くほど

ナイロビは人で溢れていた。

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みな難しそうに顔を歪めて歩いていた。
僕たちの歩調も心なしかいつも以上に早足だった。

マサトさんがここで体験した
いくつかのアクシデントを聞く限りでは、
この街で快適に過ごすことは難しいのでは?と思うほどだった。

先日までナイロビにいたというリョウさんは、
バスの窓の外から何者かにiPhoneをひったくられそうになったらしい。

 

 

 

USドルがおろせるらしいATMは
宿から5分くらい歩いた場所にあった。

ここへ来るまでにあれだけ広大な大地や簡素な家や村を見てきたので、
エチオピア以上に発展したケナイロビはどこか不自然に見えた。

 

 

これと同じ感覚をアルメニアのエレバンでも味わっている。

あちらも郊外はかなり田舎なのに、
首都だけ異様に発展している。ただし、治安は悪くない。

 

 

ATMの前には列ができており、
スーツを来たビジネスマンもいれば、私服の女性の姿もあった。

僕は列に並んでATMにクレジットカードを入れたが、
分かったことはVISAカードでしかUSドルは引き下ろせない
ということだった。

 

 

「おれもねー、試してみたんだけどダメだった。
これならクレジットカード全部VISAにしてくればよかったよ」

 

 

大体世界のどこにいても
VISAかMasterカードは使うことができる。

だが、シェアえいけば確実に
VISAカードの方が利用できる場所が多い。

僕が持っているクレジットカードは楽天銀行のマスターカードのみ。
これを知っていればVISAを選んだのになぁと少しだけ後悔した。

 

 

ただ、ここでは宿でUSドルをレート通りに
両替してくれるとのことだった。

銀行で両替するよりも宿でしたほうが
もしかしたらレートがいいかもしれない、とマサトさんは言っていた。

 

 

そうなると僕に必要なのは必要なドル分のケニア・シリングを
ATMから引き下ろすことだ。

マサトさんにはマスターカードの使える
別のATMまでついてきてもらった。

 

 

情けない話だ。

「なんだか夜1人でトイレに行けない子供みたいですね」

僕はそう自嘲気味に冗談を言ってマサトさんを笑わせた。

 

 

 

 

さっそく300ドル分のシリングを引き下ろそうとしたのだが、
カードはすぐに吐き返されてしまった。

 

 

「一日の引き下ろし限度額をオーバーしています」

と表示されてしまう。

 

 

どこかで経験したトラブルだ。

っていうかダハブに引き続きまた???

 

 

 

エチオピアではちょくちょくお金をおろしていた。

ケニアのビザ代50ドル分を工面するのに必要だったり、
度重なる交通費がジャブのように効いていたり、
雑貨を仕入れたことにより手持ちのお金が減ったり。

こう思うとクレジットカード一枚で世界一周をすると、
困った状況に直面することが多いということが分かる。

クレジットカードを持たずに旅をする人であれば
それ以上の苦労を味わうことだろう。

結局おろせたのは20000シリング(26,295yen)分だった。

僕はまた楽天銀行にスカイプで電話を
かけなければいけないハメになってしまった。

 

 

 

「ATMにつき合ってもらってありがとうございます」

「おれ、カフェ行くけど、どうする?」

「あ、じゃあその前に
バスのチケット売り場に行っていいっすか?」

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僕はサファリにも行かなければ、
マサイ族に会いにいくことさえしないことに決めた。

残り限られた資金で自分の思い描く旅をするために、
何を切り捨てなければならないかが分かっていた。

もともと僕はそういうツーリストだった。

いや、ツアー行かないから、
格好つけて「旅人」と呼ばせて欲しい。

 

 

アフリカに来たのも
サファリ・ツアーに参加したかったからじゃない。

自分の目でアフリカを見たかった。シンプルな理由からだ。

ここから南アフリカに向かうだけでも、
きっと僕は沢山のことを得るだろう。

だからこれでいい。

誰も僕に文句を言ったりなんてしない。
だってこれは僕自身の旅だから。

 

 

「マサトさん、もうウガンダ行っちゃうんですよね?
おれも一緒に行っちゃいます!」

 

 

ニュー・ケニア・ロッジのすぐ隣りにある
バスのチケットオフィスでウガンダの首都、
カンパリ行きのチケットを2200シリング(2,892yen)で購入した。

 

 

「えっと、マサトさんの出発って
あさってでしたよね?」

「え?明日だよ?」

「あ…、

じゃあ明日で」

 

 

 

ケニア滞在わずか三日。

ビザ代の50ドルの意味は果たしてあるのか分からなかった。

僕は完璧に流れに身を任せた。
というか自分の意志はそこにはなかった。

ケニアにはそこまで魅力を感じなかったし、
それならいっそのこと治安のいいと言われる
他の国に行った方がいい気がした。物価もそこまで高くない。

 

 

 

 

 

チケット

を買うとそのままマサトさんが
作業場にしているカフェに向かった。

カフェはホテルと併設されており、入り口には警備員がいた。

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ATMの問題や自分の決断を無理矢理に肯定化するために、
300シリング(394yen)のビュッフェを注文して
それをかっこんだ。

味はかなり美味しかった。
久しぶりにまともなメシにありつけた気がした。

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値段の高いカフェだったが、Wi-Fiのスピードは申し分なかった。

ひとまずスカイプで楽天銀行に電話をかけたが、
ケニアと6時間は慣れた日本では、
ちょうど一時間前に営業時間が過ぎており、
僕は明日以降に電話をかけなければならないくなった。

明日朝イチで電話をかけて、口座に振り込んだとして、
ウガンダで引き下ろしができるようになるだろう。

でも、ここで何かトラブルがあったら
もうどうしたらいいの?って感じだ。

ついついネガティヴなことを考えてしまう。

 

 

 

スカイプの通話が終ると、
マサトさんとは別々に作業するためにテーブルを移り、
食後のコーヒー100シリング(131yen)を注文した。

そして久しぶりのWi-Fiで
貯まりに貯まった日記を乱暴にブログにアップした。

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集中してんなー。マサトさん。

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顔がマジだもん…。

 

 

 

 

 

宿に戻る前に18時半にスーパーに立ち寄った。

夕方の街は活気に溢れており、
帰宅ラッシュのバスで道路は混み合い、
ちっとも動いている気配はなかった。

クラクションと怒号が交じったそんな夕方だった。

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ここはツアー以外に何も面白いことが
ないのではないかと思たほどだ。

様々な不安を和らげるためにクッキーに求め、
バナナを二本と、特売の白いタオルを買って帰路についた。

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「ぬはぁああああ!!!
マサトさん!パーレ・ジーっすよ!パーレ・ジー!」
「え?なにそれ?有名なの?」
「インド行かなかったんすか!これめちゃめちゃ美味しいんすよ!
グリコのビスケットを固くしたような感じで、インド中で売ってるんすよ!見なかったんですか?
このサイズで5ルピーだったかなぁ..?あー、インド行きてぇ」
「ふーーん(興味なし)」

 

 

 

 

宿のWi-Fiはあいかわらず遅かった。

もはや調べものもできないくらいの速度だ。

宿のホスピタリティに富んだスタッフのおっちゃんは
「スラムのツアーに行かないのかい?」
と僕に甘い誘惑を投げかけたが、

僕は申し訳ない気持で明日ウガンダに発つのだと告げた。

おっちゃんは「そうか…」と名残惜しそうにに言った。

 

 

 

 

夜中までずっと欧米人の宿泊客たちが
共有スペースでビール片手にお喋りをしていた。

ドイツ出身らしいドレッドヘアのお兄さんとその彼女。
今日チェックインしたシカゴ出身の痩身のイケメンのヤツ。

ナオト・インティライミに顔が少し似たドレッドの兄さんは
ゲイが容認される世界について」流暢な英語で
一方的にシカゴのイケメンに話していた。

 

 

会話が弾んでいるように見えて、
欧米人の会話は誰かが好き勝手に話している時が
多いような気がする。

シカゴのヤツは「ああ」「うん」「そう思うよ」くらいの相槌を
はさむことしかできていなかった。

僕はそんな彼らを横目に『うるせえなぁ』と思いながら
パソコンのキーボードを叩いて日記を書いた。

 

 

 

ベッドには蚊帳がついていて、ベッドバグもおらず、
部屋のドアさえ閉めてしまえば静かだった。

それがこの宿のいいところだった。

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ケニア三日間って、何しに行ったの?ってお思いになられることでしょう。

僕もそう思います。
あれ?おれ、なんでビザ代50ドルも払ったんだっけ?

アフリカを北から南まで。

きっと「アフリカ縦断」という言葉の響きに
憧れていたのだと思います。

ウガンダがいい国だったら嬉しいのだけど…。

 

 

 

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