世界一周690日目(5/20)
アラーム
が鳴るより前には目を覚ましている。
寒さで明け方には必ず目を覚ましてしまう。
はだけたブランケットをかけ直して寝返りを打つ。
6時15分にアラームが鳴る。
状態を起こして60秒フリーズ。
徐々に頭が回転する。二度寝をしたいが、
7時までにはここを出なくちゃいけない。
ここはアメリカ、ポートランド。
ワシントンパークが僕の寝床だ。滞在6日目。
ここにいると毎日何かしらの発見がある。
「起床→撤収→Fred Meyerで洗濯/洗髪」
の流れが出来上がった。
入り口のおじさんに機嫌良く挨拶する。
そのままひとつ69セントのベーグルを…
って何っっっ!!??ドーナッツも同価格だとぉぉぉっっ!!!???
ドーナッツを入れているケースが宝箱のように見えた。
3つで2.07ドル。
糖分が脳内に染み込むような気がする。
朝イチのドーナッツがなんでこんなに美味いんだろうか?
朝から幸せな気分になれる。
僕はそういうハッピーなヤツなのだ。
ドーナッツを少しかじり、
そのまま三階の個室トイレで洗濯物を済ませた。
シャワーはもちろんない。
薄めた石鹸水をタオルに含ませ、それで体を拭うのだ。
温水が出るのもまたグッド♪
そして外の給水機でペットボトルに水を補充する。
完璧な流れだ。これならポートランドに住める!
お金は減る一方なんだけどさ…。
こんな生活をしていても一日10ドルはかかってしまう。
すべて食費だ。
間食はもちろんのこと、
Wi-Fiを利用しにカフェなんかに行くと2ドルはかかる。
まともな食べ物は5ドル以上すると見ていいだろう。
サラダですらそれくらいの値段なのだ。
いつも貧乏旅をしている。もったいないと感じなくもない。
だが、このスタイルがいつもできるわけではないのだ。
こんなアホができるのも今だけだろう。
だからいいのだ♪
むふふふふ。
このスタイルでどこまでポートランドが楽しめるか?
それが僕のポートランド滞在のテーマでもある。
もちろんできることなら僕だって野宿なんてしたくはない。
一応、ここに来る前にカウチサーフィンのホストを捜して
リクエストを出しておいたのだが、あっけなく撃沈した。
さすがに5日前では予定は合わなかったらしい。
今まで何回かリクエストを出したことがあるが、
一度もこのサービスを利用できていない。
つくづく僕と相性の悪いサービスだと思う。
洗濯物を
バックパックに括り付けて、
僕は”University Distinct”へ行ってみることにした。
大きな街にはこのような「大学エリア」がある。
作業もしたかった。
僕は手頃なカフェを探して歩いたことのない地区を
歩き回ってみることにした。
最初は何も見つからなかった。
オフィス街のような場所からそのまま大学エリアへ行ってしまい、
入りたくなるようなカフェのひとつも見つからなかった。
結局、いつものスターバックスで
Fresh Brewed Coffee(これ日本だとなんて言うの?)
を注文しテーブル席で作業をすることにした。
ん〜〜〜、ケータリングねー、高いんだよねー。
こっちは州立大学。
取りかかったのはバーのメニューの作成だ。
アフリカンのウガンダで受けた依頼をまだやっている。
依頼人のタカユキさんはバーの仕事が忙しいらしく、
なかなかリアルタイムでのやり取りができない。
僕はしょっちゅうWi-Fiを使っているので、
一日中移動日することがなければすぐに返信することができるのだが、
向こうはそうじゃない。
前回描いたイラストに加えて、
さらにもう一枚描くということになった。
下描きの時点でオッケーをもらい、今日はそのペン入れをする。
もちろん制作費も請求する、旅する漫画家の仕事だ。
一枚5000円のところを初回サービスで4000円で引き受けた。
表参道にある「MaNeuVer(マニューバー)」というバーらしいっす。
イラスト完成させると他のことをする気力はどこかへ失せてしまった。
SNSを覗いたり、更新していると、
地味に時間が喰われてしまう。あぁ、もう今日はダメだな。
外を見ると日の光が差しているのが分かった。
ここ数日曇り空だったので、太陽を懐かしくも感じる。
僕は作業を切り上げて外に出ることにした。
スーパーマーケットの前でバスキングでもしてみようかと思ったのだが、
そこにはほとんどの確率でホームレスがいる。
まぁ、できない時はできないでいいや。
彼らも一日中ずっとあそこで食べ物やお金を待っているのだろう。
スーパーで特売のサラダを買い、
ドレッシングもかけずにムシャムシャと食べた。
どのようにして作られた野菜かは分からなかったが、
キャベツやニンジンを甘く感じた。
日が沈みかけた20:30に、
走行音のうるさいバーの近くで練習がてらギターを構えた。
先日同じポジションでバスキングをしているヤツを見たのだ。
今日は同じポジションには人はいなかった。
2~3曲唄ってレスポンスはゼロ。
マイクもアンプもない状況で
『どうしてこんな場所で唄っているのだろう?』
と自分のしていることに疑問が湧いてくる。
だが、
ポロ..ポロっと2ドルが集まり、
近くのバーで一団体の飲みが終ると、
気前のいい酔っぱらいは羽振りがよかった。
彼らがいなくなって、僕も引き上げることにした。
アガリは19ドル。お!食費二日分じゃないですか♪
今日は作業日とポートランド初バスキング。
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