「マデロ通り」

世界一周749日目(7/18)

 

 

二年前に

僕は相棒に
「二人で二万五千円ずつだしあってそれを10万にしようぜ」
ともちかけた。

そこから”旅する雑貨屋Drift’は始まった。

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昨日の精神状態..。

 

 

ビジネスをするつもりはない。

ただ雑貨屋さんの気分が味わいたかったのだ。
それに世界一周にそういう企画があった方が面白いと思ったのだ。

意外に相棒は乗り気だったし、
旅を始めて見ると、5万くらいじゃ全く雑貨が買えないことが分かった。

世界中には沢山の魅力的な雑貨が溢れていたからだ。

 

 

当初の予算なんてあっという間にオーバーし、
気がつけば一年七ヶ月経った時点で僕は30万円も雑貨(郵送費含む)に
お金をつかっていた。

観光に熱心でなく、ツアーなんかほとんど参加しない。
いや、ほんとは行きたいのとかあったんだ..。

 

 

だけど雑貨を集めている時に
「何か次に繋がることをしている」という充実感を味わっうことができた。
日本で自分の仕入れた雑貨を手に取ってくれる人を想像するとワクワクした。

 

 

旅の資金にも限界というものがある。
仕入れれば仕入れるほど旅の資金は減って行った。

230万円でスタートした世界一周。
アメリカに入国した時点で38万円。

アメリカは野宿とヒッチハイクとバスキング、
そして僕の旅を応援してくださった沢山の方々のおかげで
お金をほとんど減らさずに乗り切ることができた。

 

 

いや、ちょっと待てよ。

資金230万ー(ひく)雑貨代30万ー残金38万=
使ったお金の合計162万円

 

 

でつい最近、旅に出て二年が経ったでしょう。

ってことは

 

162÷2=81万円

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新作っす。

 

 

 

世界一周にかかる費用は
一年間で150万円ほどと言われている

この数字を叩き出した時、僕は自分で自分のことが褒めたくなった。

プラス30万円もあれば楽勝で南米を旅できただろう。

だけど、雑貨にお金をつかってきたのは、
ワクワクしたことを相棒とやりたかったからだ。

地元のバー、Chit Chatで口癖のように言っていた
「何かやろうぜ!」の何かがようやく形になると信じていたからだ。

 

 

僕はここでジレンマに陥っていた。

南米に来たからには何が何でも雑貨を仕入れたい。
だが肝心の仕入れるお金がないのだ。

メキシコに入る前から僕は何度も相棒や仲間たちに
出資してくれるように頼んできた。

最初は軽いノリだったが、どんどん状況は切迫してくる。

 

 

昨日もかなり強めにLINEで催促をした。

「『何かやりたいね』だけじゃ何も実現しないよ?
やるのかやらないのかはっきりさせてくれ」

と。

 

 

LINEに投稿したあと、
同室のアツシさんや他の人に
「やっぱり友達で金のやり取りしない方がいいですね」
と力なく笑った。

「だからおれは絶対に友達にお金は貸さないね」
とアツシさんはキッパリ言った。

 

 

たかだか金のことでギクシャクしなたくはない。
向こうだってそれぞれの生活があるのは分かっている。

だけどこの話は二年も前からしていたんだし、
月の給料三千円を貯金してくれるだけでかなりの助けになったのだ。

こっちだってギリギリのところを旅している。

お金が出せないのであれば、
ただでさえお世話になっている親戚に
お金を借りようかとさえ思ったくらいだ。
たいちゃん、いつもありがとうね。

 

 

高橋歩がバーを開くのに必死になって金を集めている時の気持ちが
少し理解できた。

「じゃあいいよ。お前らがやる気ないんだったらおれ一人でやるよ」
そう言って彼は寂しい気持ちになった。

そう言わなくても気持ちは僕も同じだった。

 

 

 

 

朝起きてLINEをチェックして、前向きなレスポンスがきていた。
僕は気持ちのモヤモヤを晴らすことができた。

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ご飯を

食べて、昼過ぎまで日記を書くと、
僕はソカロまで言ってみることにした。

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「ソカロ」とは街の中央広場を示す言葉らしい
街の繁華街と言ってもいいだろう。

ここへ来た初日の町歩きで”Allende”駅の近くに
いい感じの通りがあったことを思い出した。

レボルシオン駅からは逆方向の一方通行のメトロしか出ていないので
僕は一旦逆方面まで行き、次の駅で乗り換えてソカロまで向かうことにした。

アレンデ駅自体は小さな駅だった。

そこからわちゃわちゃとした狭い道を歩くと、
すぐにバンドが演奏しているのを見つけた。

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さらに奥に歩いて行くと、
フランシスコⅠ・マデロ通りは歩行者で埋め尽くされていた。

ハリウッド映画のキャラクターのコスプレをしているパフォーマーもいれば、
おなじみのオルゴール弾きたちもいる。
そこでは路上パフォーマーたちでひしめきあっていた。

 

 

僕は適当な場所に荷物を降ろしてニヤニヤしながらギターを構えた。

音は響かず、声も張らなければならなかったが、歌えないわけじゃない。

歩行者天国ということもありレスポンスも好調だった。

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そ!それは!!!

 

 

そして5曲ぐらいで警官にストップを命ぜられる。

 

 

「え?なんでっすか?」

「悪いねぇ。ライセンス、持ってないでしょ?」

「えぇぇ~~~~…??
あの人たち持ってんの?」

 

 

言われてみればオルゴール引き
(いや、あれはストローみたいな縦笛がいくつもつらなり、
ハンドルを回すと空気が送り込まれるようになっているのだ。オルゴール?)

もみな同じ制服を着ている。
ってことは公認ってこと?

演奏中に「あっちの方が稼げるよ」とアドバイスをくれた人がいたので、
そっちに写ってみたが、賑やか過ぎて
ギターのパフォーマンスなんってちっとも目立たなかった。

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いい出会いはあったけどね。

 

 

 

諦めきれずに近くをウロウロする。

 

 

ここもダメ、

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あっちもダメ。

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え?ここも?

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結局行き着く先は地下道だった。

満足に歌うことができないと、
フラストレーションが溜まっていく。

この際気持ちよく歌えればそれでよし。

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ソカロ駅の地下道も人で賑わっていたが、
それでも音は気持ちがいいくらいに響いた。

レスポンスもガンガンくる。
やっぱ外でやる場合にはアンプが必要なのかもなと思った。

わざわざ引き返してコインを入れてくれる人、
話しかけてくれる人、ぶすっとした顔でコインを入れてくれる人、
まぁ人それぞれだけど、こんな場所で日本人が歌っていることに
みんな興味を持っているようだった。

若い子たちは日本のカルチャー好きな割合が多い。
「アリガト!」なんて言われると、僕も嬉しくなる。

だが、一時間もやらないうちについに警官がきてしまった。
注意を受けた警官の顔なんていちいち覚えていないのだが、
向こうは少々ご立腹のようす。

 

 

いつもストップがけられる時は和やかなムードのことが多い。
「悪いね。決まりなんだよ」とでも言うくらいに。

だけど今回は少し違った。表情が曇っているし、
「いい加減にしないとしょっぴくよ?」みたいなことを言っている。
もちろんスペイン語なので分からない。

仏の顔も三度までか。僕は潔くそこから撤収した。

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この季節一日に一回は雨が降る。

 

 

 

 

それでもまだまだ欲求不満だった。

僕に美味しくコーラを飲ませてくれ。

 

 

再びマデロ通りを歩き、
ベジャル・アルテス駅という駅の構内に僕は潜ってった。

メキシコは地下道だらけなのだ。

だが、どこもかしこも警官だらけ。

 

 

諦めて改札を抜けると、
そこにはびっくりするほどおあつらえむきの通路があった。

壁にはマヤ文明の石像なんかのペイントがほどこされており、
そこの場所だけ特別な感じがした。

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通路の壁際に荷物を寄せてギターを構える。

外に出ているパフォーマーたちはライセンスを与えられている。

だけど、ここまでは来れない。
オルゴールをここでやったら相当音がうるさいだろう。

僕はジャカジャカギターをかき鳴らすようなことはしない。
しっとりと歌い上げ、徐々に音を上げていく。

最後は誰からも注意を受けることはなかった。

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ここでもレスポンスはよかった。
食べ物の差し入れをしてくれる人までいた。ざっす!

 

 

 

そんな中でヴィジュアル系のカップルが僕に話しかてくれた。

男の子の方は金髪をワックスで立て、目にはカラーコンタクトを入れ、
網のシャツの上にジャケット、
細身の黒いパンツにブーツと言った格好だった。

女のコの方も似たような格好をしていた。
原宿で服飾学校に通っていそうな二人で僕よりも
竹下通りを歩いていればすんなりとなじんでしまいそうだった。

僕が日本人であることを知ると、
二人は嬉しそうにはしゃいでくれた。
きっとファッションも日本のものを勉強したんだろう。
こんなとこで会う日本人がこれでゴメン..と
少しだけ申し訳ない気持ちになった。

向こうは片言の英語で一生懸命話してくれる。
僕もできる限りのスペイン語を使った。

男の子の名前はホセと言い、
女のコはアンジェリナ(確かそうだったと思う)と言った。
そこはメキシコの名前なんだね。

 

 

あぁ、いい一日のしめくくりだな。

男の子の方、カラーコンタクトのせいで目がかなり充血してたけど、
僕の注意ちゃんと聞いてくれたかな。お兄さんは心配だよ。

アガリは603ペソ(4,701yen)。

 

 

 

 

20時に宿に戻り、B3の紙に絵を描いてベッドに横になった。

どういうわけか全く寝付けなかった。

まさか差し入れてもらったタコスについてた
激辛サルサソースが原因だったなんてね。

この時は知る由もない。

そのくらい危険なのだ。メキシコのサルサソースは。

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