世界一周757日目(7/26)
日曜日には
美術館の入場無料になるらしい。
Maoriさんからそんな情報をいただいた。
メキシコシティには沢山の美術館がある。
特に観光のようなことをしてこなかった僕だったが、
「国立人類博物館」に行こうと思っていた。
10時過ぎに目を覚まし(いつものように遅いスタートだ)。
メトロに乗って美術館まで向かうことにした。
行き先はポランコ駅の次にある「Auditorio」
駅を出たすぐのところには屋台が沢山並んでいた。
おーーっと、こっちは逆方向だ。なんだこれ?エキシビション?
腹が減っていたわけでもなかったが、
なんとなくタコスを買い求めた。
店の人間が暇そうにしていたから、
ちょっとタコスでも買ってあげようかな?と思ったのだ。
暇そうにしている人間がいきなり接客態度を上げるのには
無理があったようだ。店の男はかなり無愛想だった
(そのくせ値段はひとつ15ペソもした)。
タコスの味は大したことはなかったが、
サルサソースは今までかけたどのサルサソースよりも辛かった。
辛さを通り越して舌に痛みすら感じる。
水を口にふくんでも見ても気休め程度にしかならない。
すぐに口中が唾液で一杯になった。
まるでミャンマーの噛みタバコのようにそこらへんに唾をまき散らして
辛さをやり過ごすしかなかった。
美術館は駅から5分ほど歩いたところにあった。
日曜日ということで周辺には大勢に人々がおり、
屋台も建ち並んでいる。
ひとまず僕は口直しにそこら辺で売られている
アイスクリームを買ったのだが、安っぽい味がしてがっかりした。
外でアイスを食べると僕は美術館の中に入って行った。
入り口では荷物検査が行われ、
それを抜けて入ると天井いフロアが広がっている。
横の方にあるクロークに持って来たギターとサブバッグを預けた。
身軽になっていざ本館へ続く入り口へと歩いて行ったのだが、
そこで言われたのは
「無料なのはメキシコ人だけだよ」
ということだった。
おいおい。
おれは一体なんでたって、
わざわざ日曜日を待ってまでここに来たんだ?
仕方がないので再びクロークへ行ってサブバッグから
入場料分のコインだけ引き出してチケットを買った。
500円くらいだった。
美術館は入り口に対して
「コ」の時型になるように建物が取り囲んでいた。
建物の中心には水が上から降ってくるオブジェが建っている。
なかなか見応えのあるオブジェだった。
まずは右側から順々に中をのぞいて行った。
中には大昔の原始人たちの歴史ややマヤ文明時代の発掘品などが
数多く展示されていた。
個人的には美術館のミニチュアの完成度が高くて関心した。
中を歩いていると途中で体調が悪くなった。
二階のソファに座ったままの体勢で目を閉じた。
しばらくすると警備員のおじちゃんが申し訳なさそうに
「ここで寝ないでくれ」と僕に注意をした。
仕方がないので、少し離れた場所に移り再び目を閉じた。
美術館で眠るのはパリのケ・レブランリ美術館以来だ。
あの時は睡眠不足だったけど。
昼寝から目を覚ますと足が痺れていた。
ヨロヨロと立ち上がり再び美術館の中を見てまわった。
美術館の外に出ると外はさらに人が増えていた。
美術館の隣りに大きな公園があり人で賑わっていた。
僕はそれを横目にチュロスをかじりながらふたたび駅まで戻った。
駅の露店のひとつにDVD屋があった。
DVDをコピーして安く売る商売だ。
公開されてすぐにDVDが出回る時もあるらしい。
そういう場合は劇場内で撮影されたものもあるのだとか。
また店によってはDVDが再生できない場合もあるらしい。
この前Maoriさんからそんな話を聞いた。
駅前のDVD屋の前にはモニターが置いてあり、
店のおっちゃんたちがふたりして映画を観ていた。
どこかで観たような映像には僕は足を止めた。
二人が観ていたのは「マッド・マックス」だったのだ。
つい最近日本でも公開されたばかりの映画だ。
僕は観たことはないがTwitterでホットだったのを覚えている。
田中泰延さんの映画評論もかなりアツかった。
丁度僕が通りかかった時に流れていたのは
マックスとフュリオサたちが水の入ったタンク車を求めて
揉み合っているシーンだった。
劇場で観たらハラハラするシーンのはずが、
おっちゃんたちは爆笑して観ている。
その風景がどこかコミカルで微笑ましく思えた。
そのまま
メトロに乗り、イダルゴ駅で降りた。
そして歩いてシウダデラ市場まで向かった。
頭痛がしたのでゆっくりと歩いた。
今回仕入れるものは決めていた。
メキシコでしか手に入らないものを仕入れるのだ。
今要る中南米では二種類の雑貨があると僕は考える。
ひとつはその土地にしかないもの。
その土地にしかないハンドメイドだったり、
文化や風習から生まれた雑貨。
ここで言うとカラベラなんかがそうだろう。
そしてもうひとつは
エリアにまたがって流通する雑貨だ。
中南米だと布物の雑貨はどこでも見かけることができる(らしい)。
若干デザインが違うのだろうが、似たような雑貨でエリアないで
よく見かけることができる。
そういうのを今ここで仕入れる必要はないだろう。
そして僕がここで手に取ったのは「パペル・ピカード」だ。
これっす!
メキシコの路地なんかではためいている切り絵が施された紙製の旗。
ネパールに起源のある五色のタルチョにも似ている。
これはかなりポピュラーで観光地であればどこでも見つけることができる。
だが、手に取ってみて思ったのは
やっぱりデザインが微妙に違うということだった。
紙製のものとビニール製のものの二種類をサイズ別に購入。
キャンプやホームパーティ、部屋の飾り付けなんかにも使えるだろう。
他にも一番小さいサイズのカラベラ、
ハンドメイドのカラフルなビーズが埋め込まれたガラス瓶、
タイル、ルチャリブレのシールなどを仕入れた。
まだメキシコ雑貨は仕入る予定だ。今回はこんなもんだろう。
ソカロ
でのバスキングは地上でも地下でもすぐにストップがかかった。
歌っている最中に声をかけてきてくれたカップルが
「メキシコの秋葉原でやればきっと稼げるよ」
とアドバイスをしてくれたので
今日はそちらで歌ってみることにした。
ラテンアメリカタワーの近くに教えてもらった場所はあった。
僕は秋葉原には行ったことがないので、
そこがどんな場所かは分からなかった。
それらしきビルの入り口には
日本の漫画やアニメのキャラが少し顔をのぞかせているだけだった。
日本のものだけでなく、アメコミ(?)のキャラクターなんかもある。
ビルの向かいは大通りに面しており、行き交う車の量が多い。
まず路上演奏に向いているような場所ではなかった。
まぁ、ものは試しだ。
適当な場所で僕はギターを構えた。
分かっていたけど、音が全く響かない。
音が聴こえているのかさえ分からない。
だが、ここで歌うことに意味があるようで、
ジャパンカルチャー好きの若者がたちが時折
目を輝かせて足を止めてくれる。
レスポンスがあると続けざまに周りの人もコインを入れてくれる。
そしてよく写真撮影を頼まれるのだ。
僕はなんだかデパートの屋上にくる戦隊もののヒーローか
もしくは動物園のパンダだなと思った。
歌う曲云々よりも、突然やって来た日本人がビルの前で
シャウトしているファニーなパフォーマンスに見えたことだろう。
それでもレスポンスは温かいものだった。
また一緒の宿に泊まっているホソイさんと韓国人のお兄さんも
たまたま通りかかり、サクラの役割を果たしてくれた。
それもレスポンスに繋がったのだろう。
アガリは432ペソ(3,288yen)。
稼げるけど、まず声がダメになるので今回限りで!
みんなありがとうっ!
一仕事した気分になると宿に戻ったあとは
まったく何もする気になれない。
荷物が増えたから明日は雑貨入れる手提げ買わないとな。
ベッドで横になっていると腹がずっと「ポコポコ」と音を立てていた。
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シミ君我々の世代の日本人は、いつも集りタバコをする様な男は、馬鹿にして仲間には入れませんね。
君は全然金のない浮浪者じゃ有るまいし、人にタバコを集るのは辞めな、その内に平気で友人や親に、お金を集る男に成りますよ~。
それと5ペソ受け取るような、ケチな男なんて何処にも居ませんよ!。
>JOSANさん
すいません、ブログの更新サボってました!
お叱りありがとうございます。
確かに5ペソなんて誰も受け取りませんよね。
言われてみて納得しました。金を払う態度の問題じゃないんだなと。
さすがに金を無心するようになったら
ダメ人間のレベルも上がると思うのですが、
そこに行かないように気をつけたいと思います。
コメントありがとうございました。
シミ君少しきつい言い方をしましたが、私は君の親と同じ世代です、もし君の親がこのブログで、君の集りの癖を知ったら、とても悲しむと思いコメントしました。
君の集りの相手が日本人で良かったです、もし外国人に集ったら日本人の恥ですから。
>JOSAN
いえいえ、「それはよくないよ」
と言って下さる方がいらっしゃることは
僕にとって大変ありがたいことです。
煙草も30歳までには完全に辞めてみせます!
日本人としての矜恃も自覚せねば!
シミさん日本人からは、タカリタバコは止めた方が良いよ。
もしそれが禁煙の手段であっても、2回目からは内心馬鹿にされてるんだよ。
>takeさん
はややや..、ありがとうございます。
自分の悪癖がよく分かりました。
(とか言っておきながらいましがたもらい煙草してしまいました)
「お前いい加減にしろよ!」と思われているんだろうなぁと
想像しつつ、ついつい
「あ、タバコいいっすか?」
と訊いてしまう僕は意思の弱いアホなことは自分でも分かっております笑。
箱で買うと吸い過ぎてしまうので僕としては売って欲しいのですが、
やはり日本は気のいい方々が多いので
「いいよぉ〜、別に♪」と5ペソを受け取ってくれないのです。
30になるまでに禁煙しよう。
うっし!