世界一周786日目(8/24)
一緒に
行ってくれる人がいるのは心強い。
なんて言ったって
今日が僕にとって初めてのチキンバスだったからだ。
「チキンバス」の話は
日本で世界一周ブログを読んでいたことから知っていた。
アメリカから払い下げられてというスクールバスが
ここグアテマラで現役で活躍しているらしい。
地元の人間に押し合いへし合いになり、
疲弊する様子や強盗やスリに遭う危険性がある。
あまりいいイメージは持っていない。
名前の由来は地元の人間がバスの中に
売り物の鶏(チキン)を運び込んで来ることもあるからだとか。
まぁ、アフリカと変わらないだろう。
ここはグアテマラ、シェラ。向かう先はサン・ペドロだ。
ホソイさんもサン・ペドロに行くと言うので、
僕も一緒に行くことにした。
ホソイさんはシェラにいる間に何度かチキンバスに乗って
近くの山や湖に行っていたので、
どこに乗り場があるのかも分かっていた。
パッキングを住ませて9時には宿を出た。
それでは、お元気でぇ〜〜〜〜♪
歩行が困難だった。
旅が始まった頃の過剰に荷物を持っていたあの頃を思い出した。
両手は塞がっている。
ギターに加え雑貨が入った手提げも持っているからだ。
バックパックの中にも雑貨が入っている。
せいぜい5~6kgだが、それでも歩くのをしんどく感じた。
日本に帰ってから相棒たちと開く雑貨屋をイメージして
なんとかふんばる。
だが、今の僕の苦労なんて日本いる彼らは
ちっとも分かってくれないのが悲しい。
そうして僕はなんとかチキンバスの乗り場に着いた。
バスの上には次々に段ボール箱や生活雑貨や食糧が積まれていた。
乗り物の限界を極めようとしているそのたくましさを見ると、
僕は発展途上国の生命力の強さなんかを感じずにはいられない。
出発20分前だっていうのにバスの中には
2~3人くらいしか乗客がいなかった。
荷棚の埋まり具合から、
他の乗客は席をはずしているのだということが分かった。
僕とホソイさんは後ろの方に座った。
後ろの方に座る理由は、強盗に遭った場合に狙われにくくするという
ささやかなリスクヘッジだ。
僕はバックパックをバスの上に上げたのだが、
ホソイさんはバックパックごと乗車していた。
押し込むように荷棚にバックパックを置いて席についた。
時間になるとバスはのろのろとシェラの町を発った。
移住エリアがしばらく続いていたので、
まぁ、これが第二位の町ということになるのだろう。
サンペドロ
までは三時間かかると聞いていたのだが、
バスは快調に飛ばしていた。
「これじゃあ思ったより早く着くかもしれませんねぇ」
なんていいながらお喋りをしていたのだが、
バスの速度がガクっと落ちたのはサンペドロ直前の山道だった。
ただでさえ車二台がすれ違うのがやっとの道幅で、急斜面。
おまけにコンクリートの道路は劣化が激しくところどころ穴が空いている。
バスはガタガタと揺れその度に僕たちはシートの真上に弾き飛ばされた。
ホソイさん曰く「旅の中でワースト5に入る悪路」らしい。
この時感心したのは前に座っていた3歳児くらいの男の子が、
母親の膝の上でこのバスの揺れを楽しんでいたことだ。
やはり現地人は違う。
サンペドロまで10kmを切っていたのに、
山道を抜けるのに時間がかかった。
聞いていた通り、到着した頃には三時間以上が経過していた。
僕はどこに泊まるかは目星をつけていた。
「タカハウス」でウォールペイントをしていたタカくんから
安宿の場所を聞いていたのだ。
ホソイさんはここにある日本人宿に向かうらしい。
僕たちはバスを降りてすぐの場所で別れた。
「サンフランシスコ」と言うのが安宿の名前だった。
フランシスコというおっちゃんが宿のオーナーらしい。
看板を頼りに路地に入り、さっそくフランシスコさんに会った。
通常35ケツァール(538yen)なのだが、
タカくんは長期滞在を理由に
30ケツァール(461yen)にまけてもらったらしい。
「僕の名前を出せば30で泊まれますよ」と行った通り、
僕も30ケツァールで眺めのいい二階の部屋に泊まることができた。
そこからはアティトゥラン湖を一望することができた。
これでシングルなんだから言うことなしだ。
昼寝をしようか迷ったが、
Wi-Fiの感度がよかったので、そのままアニメを見ていら
(あ、「キルラキル」ってやつです)
いつの間にか夕方になっていた。
外にふらっと夕飯を食べに出かけた。
宿は湖までの坂道の中腹にある。
そこから坂を昇ったところにメルカドがあり、
屋台がいくつか出ていた。
グアテマラと言えども、そこまでグアテマラらしい料理はない。
出ている屋台もタコスとかだ。
ただしここのタコスはメキシコのものと比べて
肉汁に浸し過ぎる。それに高い。
いや、食全般がメキシコに比べて高く感じる。
『あぁ、これがメキシコだったら
同じ金額でもっと食べられたのになぁ』
と思わずにはいられない。
そこまで腹が減っていないかったので
10ペソのタコスを夕食にした。
歩いていると、上空に何かが飛んでいるのが見えた。
夕方になると湖から吹いて来る風を利用して
子供たちが凧を上げるているようだった。
尾の長い凧がユラユラと上空に上がっている姿は
時代さえ違えば未確認飛行物体だ。
いくつも町の上空に凧を見つけることができた。
どういうわけだか
この日は22時には寝ていた。
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