「新しい相棒」

3月20日/日本、広島→岡山

 

 

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「シッ!ほら!そっち行かない!」

テントの外から人の声が聞こえる。
外がどうなっているのかは容易に想像がつく。

突如としてドッグラン内に出現したテントに犬が興味を示しているのだろう。飼い主が得体の知らないテントに犬を近づけさせないようにリードを引っ張っている。大方そんな感じだ。

あぁ、もうそんな時間か。そろそろ起きないと。

 

 

昨日は広島県、福山のサービスエリアにあるドッグランにテントを張った

記念すべき日本での野宿、第1日目。

昨日は4枚くらい重ね着をして寝たのだが、地面からの冷えが半端なく、夜はほとんど眠れなかった。そういう意味ではキャンピングマットというのは野宿をする上で大切なのかもしれない。いや、間違いなく大切だね。

 

 

テントを畳むと、僕はコーヒーを飲んで外の喫煙所でタバコを一本吹かした。今日でシャワーを浴びなくなって三日目なので、売店で「大人のデオドランシート」を買っておいた。これで少しは変わるだろうか?幸い気温もそこまで高くないので汗もかかない。

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今日もヒッチハイクで先に進もうと思う。

今日はどんな出会いが待っているのだろう?

 

 

 

 

 

 

 

旅の途中から、

日本に帰った際には必ず岡山県に立ち寄ってみようと心に決めていた。

場所は児島(コジマ)

そこにあるのは「桃太郎ジーンズ」の一号店だ。

 

 

ご存知の通り、僕は

nudie jeansの大ファン

で世界一周の旅の中でほぼ毎日履き込んできた。

 

スウェーデンの本社や各国のコンセプトストアに足を運ぶ程で、毎回ボロボロになったデニムを修理してきたのだ。

前回メルボルンのコンセプトストアで修理に出した時は、職人さんが7時間かけて僕のデニムを修理してくれた(らしい)。それでもすぐに新しい穴が空いてしまったため、今はそのジーンズは履けていない。

 

旅を通して衣類に対する僕のスタンスも変わってきた。

学生の頃はオシャレな流行を意識していたが、今は違う。長く使える自分に合った物が欲しいと考えるようになった。

 

これから新しい生活が始まる。

ここで自分の新生活を共に生きてくれる相棒が欲しいと僕は考えたのだ。そういうのがあるのと日々の生活もほんの少しだけテンションが上がる。

 

 

 

 

 

 

 

昨日と

同じようにサービスエリアの出口でヒッチハイクを始めた。

行き先は「岡山 方面」岡山県まで入れたら、次の目的地を書けばいいだろう。

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そして今日も30分ほどで一台の車が止まってくれた。

フカガワ夫妻はこの連休を利用して滋賀県まで向かう最中だった。

行き先は僕の目的地よりも少し逸れてしまうため、高速道路を降りる前に別のサービスエリアで降ろしてもらうことになった。

わずかな時間ではそこまで多くを話すことはできない。毎回僕は自己紹介をするわけだし、僕も出来る限り『あぁ、面白いヤツを乗せたな』と思ってもらえるようにトークすることを考えている。

 

 

「それで、どこの国が一番よかったんですか?」

フカガワさん(奥さん)が僕に尋ねた。この旅の中で(特に旅の後半で)よく訊かれる質問だ。だけど、僕の答えはいつも一緒だ。

 

 

「やっぱりインドですかね?」

「え〜!インド!」

少し驚いたような声を上げる。

 

 

「もちろんどの国もそれなりに良い思い出があるんですけど、特別好きなのはインドなんです。汚くてごみごみしているけれど、インドはアジアでもヨーロッパでもないんです。インドはインド独自のカラーがあるんですよ。県、というか州によっても特色が違うし、簡単に冒険気分を味わえる。何より物価が安い♪」

そうインドの魅力を説明した。補足説明をするなら、下痢は避けられないってことかな?

 

 

フカガワさんには次のサービスエリアで車を降ろしてもらった。

どうやら岡山県内にあるサービスエリアらしい。行き先を変更した。

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ありがとうございました。是非インドに足を運んでください笑。

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ここまでヒッチハイクが成功すると、

日本はヒッチハイクがしやすい国

と認めざる得ない。変な話で、ドライバーからのレスポンスはあまりない。

サービスエリアの出口で行き先を書いたギターを抱え、親指を立てながら、僕は通り過ぎる車の中を観察する。

 

 

半数以上は僕と目を合わせようとしない

まるで僕の存在なんて気がついていないような装いをする。間違いなく僕は目立つ場所に立っているし、彼らも僕の存在に気づいているはずだ。だが、ほとんどのドライバーは目線すら合わさない。それが「悪いけれど行き先が違うんだ」という意思表示のように。日本人には高度なスルースキルが備わっているみたいだ。

 

時々、僕のことを見て笑顔を向けてくれる人たちがいる

それを見ると僕も少し嬉しい気持ちになる。僕はヒッチハイクを一種のエンターテイメントだと思っているので、話のネタくらいにしてもらえれば、やっていた意味があったなと思えるのだ。

 

そして通り過ぎる車の10%の人たちは僕の前に止まってくれるのだ

僕は乗せていただく立場なのに、向こうも腰が低い場合が多い。

 

 

 

 

 

 

ハラダファミリーはそんな感じだった。

奥さんが運転し、子供たち四人が後ろの席に座り、僕は助手席に座ることになった。

子供たちのうちの一人は友達らしい。これからみんなで香川県にうどんを食べに行くみたいだ。

話していて面白かったのはハラダさんたちは東京から島根に移住してきたということだった。

 

 

ハラダさんは副業か本業かは分からないが、林業をしているらしい。

なぜ移住先に島根県を選んだのかというと、災害の起こらない場所があったことと、自治体の制度が優れていることを理由に挙げた。

小学生以下の子供たちを連れて移住する場合、家が安く借りられ、25年そこに住むのであれば、家がもらえる制度があるとのこと。

ふーん。そんな制度があるんだね。なんだか移住者に優しそう。おれも島根住もうかな?なんつって。

 

 

ハラダさんはどこかおっとりした感じの方で、今いる高速道路を走行するのは初めてのことらしい。ちょうど反対車線が渋滞しており、僕たちと同じ車線にいた周りの車たちは高速道路から出て行った。

「え〜〜???なんでみんな出てくのぉ〜〜?」とハラダさんが不安そうな声を出す。ぼ、僕も不安なんですけど…。

そんなお母さんのサポートをするのは子供たちの役目だ。

高速道路の情報が書かれたロードマップをめくると、男の子が次のサービスエリアの場所をお母さんに伝えた。

あぁ、おれだったらロードマップなんて読めないな(笑)。しっかりしてるよ。

 

 

そんな楽しいドライブを経て、
僕は岡山県の鴻ノ池サービスエリアで車を降ろしてもらった。

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うどん楽しんできてね!

 

 

 

 

 

車を降りると快晴の青空が頭上に広がっていた。

気持ちのいい風が頬を撫でた。

このままサービスエリアでまったりしてもいいかな?と考えたが、いい流れには乗った方がいい。サービスエリアの出口で親指を立てた。

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だが、車はなかなか止まらなかった。

どうやらここに止まる車のほとんどが瀬戸大橋を渡るようなのだ。つまり岡山県へは行かないということだ。どうしよう?

レスポンスも思ったよりよくはない。

が、焦ってもしょうがない。

『うどん食べに行くのもありかもなぁ』と、マイペースに構える。日本の旅も楽しいもんだ♪

 

 

 

このサービスエリアにもドッグランがあった

犬たちが立ち代り交代で利用している。犬にも社交性があったりするからだ。

小さなコーギーが走り回ったあとは、大きなラブラドールが芝生の上に置かれたコーンを縫うように走った。飼い主たちは概ねフレンドリーで、お互いに声を掛け合い、気持ち良くドッグランを利用していた。

そんな場所に昨日テントを張ったのだ。ちょっとマズかったな(笑)

 

 

 

 

40分くらい経ったころにそのドッグランの利用者のご家族が声をかけてきてくれた。

 

 

「コジマって、岡山県の児島のことですか?」

「は、はいっ!そうです!もしかして!そちらまで行かれますか?」

「あぁ、よかった。私たち、ちょうど、そっちの方へ帰る予定だったんです。
それより、児島まで何しに行くんですか?」

不思議そうに奥さんが尋ねる。

 

「えっと、これから桃太郎ジーンズっていう日本のジーンズメーカーの本店に行こうと思っておりまして…」

ヒッチハイクをする目的がジーンズを買いに行くだなんて、ちょっと恥ずかしい。でも、僕はこのデニムに懸けているのだ。

 

 

 

小さなミニチュアダックスを連れたイシイさんご家族3人

四人乗りのセダンの後部座席に僕は収まった。

トランクがそこまで大きくなかったため、バックパックを膝の乗せて娘さんにはギターを持ってもらった。

スペースがない状況下でのヒッチハイク術。こんなシチュエーションもなれっこだぜ!

 

 

驚いたことにイシイさんのお仕事は桃太郎ジーンズに供給するリベットやパッチに刻印を施すことだった

おいおい。なんでたって、こんなに面白く人と繋がれるんだ?さっきまで待っていたのはイシイさんたちに会うためだったってわけか。

僕の目的地を聞いたイシイさんは、僕を児島のジーンズストリートまで送ってくれた。ありがたい限りだ。

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ここが伝説の..。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目的地に

到着したのは12時をちょうど過ぎたころだった。

観光地化された綺麗な路地。県外から来たであろう観光客の姿が見える。

まず僕は落ち着くためにタバコを一本吸った。あぁ、ついにここまで来てしまったんだな。すぐそこに三頭身の桃太郎のマスコットが見えた。あれ、ネットで見たやつやん!

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店内は撮影禁止だよ!

 

 

意を決して僕は店内に足を踏み入れた。

中では店員さんたちが忙しそうに動き回っている。なんとか話しかけて、さも自慢げにボロボロのnudie jeansを見せたが、店員さんのリアクションはそこまでよくはない。『それくらい吐き込むのはジーンズを愛する者として当然です』とでも言わんばかりだ。

あぁ、他社のデニムを見せてもそんな感じなんだ..。ちょっとがっかり。

 

 

 

ひとまず僕は荷物を置かせてもらい、片っ端から試着を始めた。

おしゃれよりも機能性。ずっと長く履いていける一本。

手に入れたいのはそんなデニム。

くどいくらいに試着室を行ったり来たりした。最終的にはお店のお姉さんから「他のお店も見てきたらどうですか?」と言われたくらいだ。

 

 

「執行猶予が与えたのであれば…」

お姉さんからの一言はチャンスなのかもしれない。僕は素直に他の店も見て見ることにした。

このジーンズストリートには桃太郎ジーンズ以外にも日本のジーンズメーカーの店がある。

僕は地図をもらい、そのうちの数軒を覗いてみたのだが、いまひとつ「ピン」とこなかった。

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事前にここが観光地ってわかってなかったら、ただの洗濯物だよな。あれ。

 

 

 

というかーーーー..、

僕は、なんのためにここまで来たんだ?!

なのに、ここで他の会社のジーンズを買うなんておかしいじゃないか。

それにさっきの出会いはなんだったんだ?悩む必要なんてないだろう?

買うべきデニムは桃太郎のみ!

 

 

桃太郎ジーンズに戻る前に今川焼きふたつとたい焼きひとつを買った。

ひとつ100円という驚異的な値段で、そういうところに僕は驚いてしまう。だって、これ海外だったら平気で2ドル、3ドルするよ?こんな安く売って利益出てるの?

腹を膨らますと、僕はそのまま店に直行した。店に戻ってくると、店員さんが「お帰りなさい」と言ってくれた。「ふふふ。待ってましたよ。やっぱりうちのジーンズが一番でしょう?」とでも言うかのように。

 

荷物を置くと、そのまま目をつけておいたデニムを持って、

レジには向かわず再度試着室へGO!

たぶん他の型も合わせて10回目くらいの試着だと思う。

 

 

うん。今回は太い型で行こう。

1インチ落としてこれを穿いて動き回れるように。もう6ヶ月洗濯しないとか馬鹿な真似はすまい。汚れたら洗濯する。そして何年も大事に履いていく。

 

 

そうして手に入れたのは

15.7oz 特濃インディゴ出陣モデル(29inch)

太めのシルエットにTシャツ。
Aラインのシルエットがたぶん僕のこれからのスタイル。

台湾で稼いだお金がまずはデニムに使われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひとつ用事

を済ませると、僕は次の目的地に向かうことにした。

次の目的地は鳥取
そこに知り合いが住んでいるのだ。

ただ、ここからヒッチハイクで鳥取を目指すのは難しそうだ。

ヒッチハイクをするのにもいくらかはお金がかかる。
ここは割り切って電車に乗ることにしたよう。

 

 

僕は児島駅から電車に乗り、ひとまず岡山駅を目指すことにした。

都市の周りには高速道路が走る。またどこかでWiFiを手に入れて高速道路入り口までの行き方を調べてばいいだろう。

 

 

日本の電車、それも地元である関東以外の電車に乗ることは、僕に不思議な印象を与えた。

そこにいるのは当然のことながら自分と同じ日本人なのだけれど、自分の住んでいる町とはどこか雰囲気が違う。妙な寂しさと人間の温かさが混ざったような感じだ。東京ほど人は多くはない。みんなニコニコしているわけではないけれど、どこか温かい。そんな不思議なインプレッション。

 

さすがに岡山駅に着くと、人が大勢いた。

『ここで野宿するとなると、どこでやればいいんだろう?』と考える。まぁ、なんとかなるだろう。

そして、駅のホームから地下道へと歩いて行くと「和気方面」という文字が目に付いた。国道374号がその駅の近くを通っていた。

 

 

僕のヒッチハイクの計画はこういうものだった☟

 

「どこからか中国自動車道にアクセスする場所まで行き、鳥取自動車道を使って鳥取市を目指すというもの。和気駅から374号線を辿っていけばひとまず中国自動車道に近い美作(みまさか)市に出られる」

 

僕はそういうシグナルを発見すると、すぐそっちを選択してしまう。切符は乗り越し清算をすることにして、そのまま電車を乗り換えた。

 

 

 

 

 

 

 

和気駅はちっぽけな駅だった。

児島駅からここまで来るまでに千円以上もかかってしまったが、電車の旅も悪くないと、割り切ることにした。

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駅の外に出てみて頭に浮かんだ疑問は、一体どこからが国道なのだろうということだった。

幸い、歩いていける距離に国道374号線は続いていた。

僕は駅を出ると、かろうじて残っていたGoogleマップのGPSを頼りに国道374号まで向かった。

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国道を目の当たりにして驚いたことは、そこにはきっちしかっちし二車線しかスペースがなかったということだ。

海外で見かけたような車が止まれる路肩スペースがほとんどない。人一人が歩いていくのがやっとだ。

 

 

ここまで来てしまっては仕方がない。僕は国道374号を北に向かって歩き始めた。

どこかにヒッチハイクのやれそうな場所があるだろう。もしダメだったらローカルバスにでも乗って先に進んで別の場所からヒッチハイクすればいいだろう。

そう気楽に考えていた。

そう楽観的に…。

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ぶっちゃけここでヒッチしてもよかったかもな。歩道と車道の間に段差あったけど。いや無理か…。

 

 

 

最初は路肩を黙々と歩いてた。

路肩の脇には川が流れ、時々鴨が泳いでいるのが見えた。辺りは山々に囲まれ、日没より先に太陽は山の彼方に落ちて行きそうだった。

ちょうど国道沿いには「ロマン街道」という名前の整ったサイクリングロードがあったので、僕はそこを歩くことにした。

サイクリングロードから、国道を眺めて、ヒッチハイクできそうな場所を探したが、どこまで歩いても路肩の幅は同じままだった。

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『マズい…』

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そして日が暮れた。

僕はわずかな可能性にかけて、ヒッチハイクを試みたのだが、時間が遅すぎた。

時刻は18時を過ぎたところで、見つけたヒッチハイクポイント(というかスペース)はカーブをちょっと過ぎたようなところにあったため、やって来る車が僕の姿を認識してか、考えて止まるまでの時間がなさすぎた。

それにこんな夕闇の中、ど田舎でヒッチハイクしているヤツなんて怪しすぎる。

僕は30分そこで親指を立てて諦めた。

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これ、「みまさか」って読むらしいよー。

 

 

 

自分がどこにいるのかもわからなかった。

旅の始まりから使っていたiPhone4Sは完全にオシャカになっている。WiFiが使えないどころか最近では充電すらまともにすることができない。現在使っているiPad(mini2)はGPSで位置を測定することにあまり優れていない。

僕はマップアプリを広げて、自分の辿ってきた道と比べ合わせ、今自分がどこら辺にいるのか大体の検討をつけた。30kmほど歩けば、駅に辿り着けそうに思えなくもなかった。

 

そして僕は黙々とサイクリングロードを歩き続けた。

和気駅から次の駅へ30km以上も歩くなんて愚かな行為だと分かっていても、ヒッチハイクができないどころか、バス停すら見当たらなかった。今から和気駅に戻るのにはあまりにも歩きすぎていた。

 

このナイトハイクを少し楽しんでいた節もある。

この旅もあと数日で終わってしまうのだ。

帰ったらこんなに歩くことはほとんどないんだろうな、そう僕は思った。

 

 

僕は歩きやすいようにブーツからサンダルへと履き替えた。

ただただ黙々と歩いた。ジーンズは買ったその場で穿いて店を出るのが僕のスタイルなので、桃太郎ジーンズは穿いたままだった。普段バックパックと擦れない変な部分が擦れた。

 

 

 

どこかの小さな町を通り過ぎた。コンビニなんてひとつも見当たらなかった。

ここに住む人たちは一体どこで買い物を済ませているのだろうと疑問が浮かぶ。

そんな場所で自販機を見つけると砂漠でオアシスを見つけたような気持ちになった(そんなシチュエーションには一度も遭遇したことはないけれど)。暖かい缶コーヒーを買ってすぐに飲み干した。

ちょくちょくマップアプリを開いたが、自分が今どこにいるのかやっぱり分からなかった。

 

 

 

 

 

途中で時刻を確認すると21時を過ぎていた。

和気駅出発から3時間が経過してる。相変わらず国道374号線沿いには川が見えていた。

電灯がポツポツと灯るサイクリングロード。あたりには人の影すら見えない。

自分の周りに広がるそんな寂れた景色がどこか愛おしくも感じた。

 

 

 

22時を過ぎたところで、僕は川に架かる橋を見つけた。

そこは今までいた和気町と赤磐市を区切る境でもあった。

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あとどれだけ歩けば駅に着くのだろう?

マップを確認すると、やっと半分くらいの距離を歩いたところに自分がいるようにも思えた。

 

 

そこから少し歩いたところにようやく初めてのコンビニ(ローソン)を見つけた。

その時ばかりはコンビニの24時間営業という狂った文化に感謝せずにはいられなかった。

僕はそこでキムチとドーナッツとスナック菓子を買った。

店員のお兄さんに「和気駅から歩いてきたんですよ」と言うと、お兄さんは苦笑して「遠かったでしょう?」と僕に言ってくれた。なんだかそれが労いの言葉のように僕には思えた。

日本に帰ってきたら吸おうと思っていたアメリカン・スピリットもついつい買ってしまう。外には縦長の灰皿が置いてあり、僕はそこで寒さに凍えながらタバコを吹かした。

 

 

なんの時なしにiPadでWiFiを探してみると、なんとローソンではキャリアと契約していなくても、登録を済ませれば一日に60分の制限つきでWiFiが使えることがわかった。日本もいくらか無料でWiFiが使える国に近づいたようだ。

さっそく僕はローソンの無料WiFiで自分の現在地を確認した。

 

 

わかったことは

僕は和気駅から20km以上歩いてきたのだということと、

次の駅まではさらに20km以上歩かなければならないということだった。

 

 

さすがに同じ距離を歩く気にはなれなかった。さすがにぶっ通しで歩いていてきたので足に痛かった。

ここからバスに乗れないかGoogleマップで検索をかけたが、ここからバスに乗ることはできなかった。

ははは。こんなところからバスに乗る人間はいないってことか。

となると、僕に残された手段はヒッチハイクしかない。こんな山奥で。

 

 

 

 

もう一度コンビニに入り、スナック菓子を買い足した。

それが今日食べた食事だった。カップヌードルや弁当はあまり食べるきにはなれなかった。

 

 

外に出てもう一本タバコを吹かした。そしてコンビニの直ぐ近くにある空き地にテントを張った。

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5 件のコメント

  • シミさん、連投します(^^)

    若い頃に六甲山を30キロ縦走しましたが・・その晩、死にました(笑)
    サンダルで20キロ歩くって
    荷物の重さを考えると尊敬以外何もない。
    鳥取までどんな親切な人に出会うか楽しみですね(^^♪

    ヒッチハイクと野宿。出来ないけど

  • 桃太郎ジーンズいいですねえ〜
    今デニムもどんどん大量生産化されて品質が落ちて、いいデニムを選ぶと国産特に児島デニムになってきますよね^o^

    それにしても日本に帰ってもヒッチハイクやキャンプ生活するあたりさすがっす!!笑

    • >じゃっきー。さん

      え?!じゃっきーさんも桃太郎ジーニスト???

      そうなんですよね。時代はファストファッションで、
      それってカッコよくて、機能的なんだろうけど、僕は惹かれないんですよ。
      直前までpatagoniaのデニム買うか迷ってたんですけど、今回は国産で。

      「足が長くないのに裾上げはしない」ってスタンスは一貫して持ち続けております笑。

      • 残念ながらまだ国産デニムには手が出せてません泣
        僕はリーバイス党なので古着屋でたまに米国製のリーバイス買ったりしてます!

        ファストファッションは記事がペラペラですよね笑
        ただ、ユニクロは現行リーバイスと同じく生地使ったり赤耳取り入れたりたまに買ってみたくなります笑
        まぁ生地自体はいいものじゃないですけど笑

        • >じゃっきー。さん

          なるほど。
          じゃっきーさんはリーバイス派なんですね。王道。漫画に例えるとジャンプ!
          しかもアメリカ製を買うとか品質にもこだわっている。
          じゃっきーさんとならいい酒が飲めるかもしれません!

          もともと、僕は環境問題に関心があって、買うのであれば丈夫でしっかりした製品が欲しいって思ってました。
          おしゃれな人間じゃないのです。

          ファストファッションは、まぁ、見てくれはカッコイイですけど、
          目の敵にしてます(笑)。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    「旅する漫画家」。世界一周後(2013-2016)、現在は海沿いの町に潜伏中。そろそろ旅がしたいぞ!