バックパッカーってミニマリストなんじゃないかって考えたことがある。

重たい荷物を担いで(中には転がして)旅をすればわかると思うんだけれど、衣類や道具を四六時中持ち歩いて移動するのはかなりキツい。
僕も旅を始めた時はバックパックの重さが30kgもあったんだけど、バックパックをかついで動き回れる活動限界が30分そこらだった。
それまでに宿を見つけないとまさに地獄。
ベルトの部分は擦れてきちゃうし、何より肩が痛い。
そうなってくると、一体自分に何が必要なのかを考えるようになてくる。
まず最初に思ったのは「服ってそんなにいらないんじゃないか?」ってこと。
圧縮袋に入れていたとはいえ、パジャマなんて持ってたらかさばるし、そんなお洒落をするようなシチュエーションは旅にはない。
いや、おしゃれな旅人もいたけどさ。彼らも厳選された服を着ていたよ。もしくはすげー似合ってるとかね。
旅をしている最中は動きやすさやすぐ乾いたり、保温性があったりなどの機能性が求められた。なんだかこれもアスリート的。最近お気に入りの言葉。
ものを減らす時に一番助けになったのは、
物の少ない長期旅行者に出会うことだった。
そういう人たちに出会い、彼らの持っているものを自分の荷物をと比較して見ると、自分がいかに無駄なものを持っているのかが見えてくる。
そうして、僕は最初は充電池だのソーラーパネルだの、その他おもちゃ系のいらないものをバサバサと減らしていき、(途中まるっとバックパックが盗まれたりもしたんだけど)最終的には17、8kgに収まるようになった。まだまだこれでも重いんだけどね。
そして僕は「バックパッカーってなんだかミニマリスト的だな」と考えるようになったのだ。

でも正直なところ僕はミニマリストと名乗る人たちにそれほど憧れたりはしない。
彼らの生活ぶりを見ていると、いかに無駄をそぎ落とすかに情熱を注ぎ、その生活はまるで修行僧かなにかのように見えるからだ。さすがにそこまで自分にシビアにはなれないよ。
まるでダイエットにのめり込みすぎて拒食症になった人みたいな物のなさだよ。骨と皮ってーの?
適度な肉感も大事だよ。肉とハリ。そしてエネルギー。食生活も大事!
さて、
旅から帰ってきて一年と数ヶ月が経過した僕は、相変わらず少ない荷物で暮らしている。
そりゃ、旅をしている時よりかはいくらか荷物は増えたのだけれど、それでも少ない方だと思う。
ものを増やそうにもお金がないってのもある(笑)
贅沢したくないと言えば嘘になるけど、あまり物欲が湧かない。
本当に欲しいものはむっちゃ高かったりするんだけどね。
ワコムの液タブほしいなぁ。18万もするやつ..。
そんな僕が自らを「ミニマリスト」と呼ぶにはまだまだだろう。
もし僕がそんなことを言うならミニマリストの各方面からヤジが飛び交い、非難轟々の嵐が巻き起こるに違いない。
彼らと同じフィールドに立つつもりはない。僕はゆるゆると生きたいのだ。
さっきもいったようにミニマリストになりたいとも思わないしね。でも、彼らの倹約ぶりは尊敬しちゃうけな。

だとすると、モノを(あまり)もたない僕は一体なんだんだろう?
「物を持ってない人」?
なんだかビシっとし名前がほしいと思う今日この頃。
それじゃあ、どうだろう?
準ミニマリスト
というのは?
英検準1級だとか準急列車だとかの「準(じゅん)」
ほら、一歩手前って感じがするじゃん?そのくせ名前にはミニマリストって入っているっていう笑。
や、モノを持たないことで肩書きが増えるってなんかいい!得した気分だよ。
精神性はミニマリストに反しているような気がするけどね。
準ミニマリストのいいところは、ずばり「ミニマリストでなくてもいいところ」だと思う。
そう。あんなに殺伐とした生活を営まなくてもいいのだ。
「私ミニマリストだから、余計なものは買えないの..」と贅沢まで躊躇する必要はない。ちょっとくらい余計なものを持っていたっていいのだ。
むしろそういう余分なものこそがその人の生活には欠かせなかったりするからね。
基準としてはフツーの人よりあまりものを持っていない程度がいいだろう。ほぼノリ。やめたくなったらいつでもやめていい。
「あ、おれ、準ミニマリストかも!」って思った人がいたらどうぞ、名乗ってください。僕はひそかに自分のことをそう位置付けるだけで公言はしないけどさ。
ただ、名前に「ミニマリスト」と入っているので、やはりモノをなるべく持たないようにする意識が生まれる。
準ミニマリストであり続ければ、自然と「余分なモノ」に目がいくはずだ。
準ミニマリストであるために必要なことは「モノを減らす」のではなく、「余計なモノを持たないようにする」ことだからだ。
うん。なんだかこういう風に今さっき思いついた言葉を詳しく定義すると、かっこよく思えるな。
そんな準ミニマリストはたった今からメンバーを募集いたします。
みなさんどうぞお好きに「準ミニマリスト」を名乗ってください。
ただし、モノを余分に持ちすぎるのは気をつけましょう。
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