世界一周143日目(11/18)
「えっ!?
マンダレー行きの
バスチケットがない!!?」
「そうなのよ。
今トンジーでお祭りでしょ?
2日後までソールドアウト」
「そんな!
じゃあ僕は一体どうやって
マンダレーまで行けばいいんですかぁッ!
何か!何かアイデアをください!」
そんなやり取りのがあった昨日の出来事。
8日間も続くトンジーの
ファイヤーバルーンフェスも
よいよクライマックス。
そりゃ沢山の人が
あれを観にやって来るのは分かるんだけど、
一日に一本しかバスが出てない
ってどういうことだよ?
だって主要都市でしょ?マンダレーって?
せめてここ数日だけは
バスの本数を増やすといった
手配はできないのだろうか?
ミャンマーさん、
時々あなたのことが分かりません…
「う~ん…
じゃあこういうのはどうかしら?
ここからShwenyaung(シュウェンヤン)まで
ピックアップで行って、
そこからMeiktila(メティラ)まで
同じようにピックアップで行くってのは?
そこから列車が通っているはずよ。
10ドル以下で行けるわよ。」
つながり眉毛の
ぷっくりしたおばちゃんが僕に代案をくれた。
ミャンマー。アドベンチャーっす。
そんな冒険のために
僕は朝6時に早起きして
フリーの朝食をいただいた後、
パッキングを済ませ
ピックアップ(乗り合いトラック)が
出発する場所を目指す。
地名さえ言えれば
地元の人たちが親切に
「あっちだよ」と教えてくれる。
はっきりとした停車場もないし、
乗客でいっぱいにならないと
出発しないピックアップだけど、
乗り方さえ分かればミャンマーの移動も楽だ。
ひとまずシュウェンヤンまで1,000チャット。
約100円。安いっ!
ピックアップには
イギリス人の老夫婦が先に乗っていた。
英語のリスニングもまだまだだけど、
クイーンズ・イングリッシュは独特のクセがあるから
「どこの国から来たんですか?」って尋ねて
「イングランドなのよ」ってなると
やっぱりなと思う。
首から望遠鏡をさげ、
かさばる天体観測用の望遠鏡を持っているお二人。
星や野鳥を見る旅なのかなぁ?
オランダ人のローもそうだったけど
いろんな旅する人がいるんだね。
と言われて撮ってもらった自分の顔…
まるっっっっ!!!
ひとまず
シュウェンヤンに到着した僕は
続いてメティラ行きのピックアップを探した。
ここまで乗ってきた車を降りると、
乗り継ぎ用のピックアップのポーターたちが
目的地を叫び合っている。
メティラ行きのピックアップは
すぐに見つけることができた。
「10,000チャット(1,019yen)だよ!」
と行って助手席に案内される僕、
えっ!?そりゃ高くないか!
だって旅行代理店の人も6,000くらいって言ってたぞ!
「いいって!
助手席じゃなくて
おれも後ろでみんなと乗る!
後ろの方が安いんでしょ?」
「どっちだって10,000だよ!」
どうも腑に落ちない僕は
お金を払った後、
乗客の一人っぽさそうなおっちゃんに
ピックアップの値段を訊いてみた。
英語をあまり分かっていないおっちゃんは
ニタっと笑って
左手を広げて「5(,000)」を作る。
助手席だと「10(,000)」だと。
ほらね!
「ほら!このおっちゃんも
後ろだと5,000(510yen)って言ってるじゃん!
話と違うじゃん!騙してんじゃん!
おれは後ろに乗るからね!
だからお金半分返してよ!
じゃなきゃ『ポリス』だよ!」
相場を知らない外国人観光客だからということで
高い値段をふっかけてくるなんて
ふざけんなよ。
2倍も料金が違うんじゃ話にならん!
それに地物の人がこんな値段で乗って行くわけないのだ。
お金払っておいてなんだけど…。
「払わされた」に近いかな。
抗議のおかげもあってか
運転手は素直に半額を返してくれた。
乗客も増えてきたので
荷台のさらに上にも人が乗れるように
竹で作ったござを敷く。
この上に人が乗るのか?
いくら丈夫そうだと行っても
長距離ドライブにはちょっと心もとない。
ピックアップが乗客でいっぱいになると
メティラに向けて走り出した。
朝8時40分。
風に当てられると寒さを感じる。
地元の人たちで窮屈な。
揺れる荷台。
ひっきりなしに響くクラクション。
追い越して行く車の排気ガス。
だけど僕は
リムジンバスよりこっちの方が好きだ。
そりゃあ安いからってのもあるんだけど、
快適でタイ映画やミュージックビデオを
半強制的に見させられるバスより、
こうして自分で手配したピックアップに乗って
風を感じながら外の風景を見る方が好きだ。
ピックアップに
揺られること6時間。
辿り着いたMeiktila(メティラ)の町。
湖に反射する太陽、揺らめく湖面。
「メティラの町は
まだそこまで観光化されていないから
ごはんだけじゃなくて宿も安いわよ」
と昨日のライトカバー屋さんが言っていた。
停車した近くに
マンダレー行きのピックアップがあったので
値段を訊いてみると3,000チャット(306yen)。
確かに10ドル以下で行けるな。
さあて、こっから安宿探しがはじまるわけだ。
すぐに見つかるといいんだけど…
宿のありかを知ってそうな人(バイク屋さんとか警官とか)に尋ねると
「Within」「Honey」
というふたつのキーワードが出てきた。
ちょうど宿泊客のパスポートをコピーした帰りの
Honeyホテルのスタッフに会ったので
シングルルームの値段を訊いてみた。
「30ドルだよ」
高っっっ!!!
だぁあああああ~~~~~~っっっ!!!!
やっぱりここはミャンマーだよぉ~!
何が「観光地化されてない」だよぉおおお!!
道を尋ねた銀行のお姉さん(英語が喋れる)は
10ドルの宿だったら近くにあると言う。
汗でTシャツを濡らしながら
それらしきホテルに入って
レセプションで値段を尋ねると
スタッフは「空いていない」と言う。
後ろに空き部屋の鍵が
びっしりかかっている
というのに!
「なんだよ~!空いてるじゃんかよぉ!」
と鍵を指差して抗議するも
困ったように
「Full(満室)」
と言う。
「外国人だからでしょ?」
って訊くと。
「イエス…」
じゃあはじめっから
そう言えやぁあああああああ!!!!!
「ち、ちなみにシングルは何ドルなの?」
「30ドル?」
ダメだ…コイツはなっからおれを泊める気ねえ…
僕は悔し紛れに
ホテルの水サーバーで水を補給し、
再びバックパックを背負って歩き出した。
僕の姿を見つけたバイタクの運転手たちが
「よう!どこへ行くんだい?」と声をかける。
イライラしながらも
安宿を探しているんだと言うと
案の定「Within」や「Honey」の名前を挙げてくる。
うん。知ってる。そこ安宿じゃないっしょ。
その中でウェンミンさんと名乗る
一人のメガネをかけた
ひょろいおっちゃんが日本語で喋りかけてきた。
「ここから行った「Pressure」というところは
5ドルで泊まれますよ」
なにっ!5ドル!
「地獄で仏」はこのことかぁ~…!
「それにしても、日本語お上手ですね」
「はい。今はお亡くなりになられましたが、
日本語の先生がここにいました」
どういうわけで
日本語を学ぼうとしてくれたのはわからないけど、
日本語を喋れることが僕を助けたわけだ。
その先生にも感謝しないといけないな。
チェックインした宿の名前は
「Precious INN」
うん。「プレッシャー」じゃなかったよね。
愛想のいいレセプションのおっちゃんにも好感が持てた。
確かに部屋は5ドルのクオリティだ。
トイレやシャワーは当然別だし、
ボックスの様な部屋にベッドと
小さなテーブルと椅子が一台ずつ。
それに階段には
コンドームを入れた箱があった。
ここってー…
もしかしてー…
ラブホ!!!???
「ラブホテル」という概念が
ミャンマーにないことを祈りたい。
幸いそういうエロサウンドも
聞こえてくることはなかった。
(が、トイレのごみ箱やシャワールームに
空いたコンドームの袋を見かけた)
僕は「安宿」に泊まっている。
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マンダレーの宿にも同じ様なボックスが置いてありました。
安宿には海外からの旅人以外も宿泊するようですね。
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