「ジェネラル・コーチにゆられて」

世界一周260日目(3/15)

 

最終パッキングを済まし、
僕は「Hotel Noling」の扉を開いた。

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いきつけの露店でベジ・バンを食べ、
またいつWi-Fiにありつけるかわからないので、

チョーラスタから流れてくる
ツーリスト向けの無料のWi-Fiを拾い、
メールやFacebookなどをチェックした。

 

シッキムを旅した時に
軽量化したバックパックと
再び30kgとなった今のバックパックを
背負ってみて分かったことは

背負ってしまえばそこまで
重さは変わらないように感じる
ということだ。

 

長期戦になるのはマズいけどね。
あと階段上り坂はやっぱりキツイ。

 

 

 

メインバザールまで降りていき、
シリグリ行きのジープを探す。

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運転手は僕の姿を見つけてすぐに
「シリグリ!!?」
と威勢のいい声で訊いてくる。

ダージリン、シリグリ間は主要ライン。
探すのに手間はかからない。130ルピー。

 

小柄で垂れ眉毛のモンゴリアン・フェイスで
思わず人好きしてしまうような
顔立ちの運転手。

ヒンドゥー教徒なのだろう。
額に赤い点がついていた。

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お客を拾うために
メインバザールを一周し
乗客で満員になると、ジープは山を下り始めた。

 

『あぁ、
この山の上にある町とも
お別れなんだな…』

 

下り坂をジープは
そこまで速度を上げずに走る。

交通量の割には細い山道。

場所によっては対向車が通過するまで
待たなければ行けないところもあった。

 

それにしてもー、
「額、口元、胸、口元」の順番でテンポよく
何かをつまむようにした形の右手を動かす運転手。

15分おきに運転手が
神に祈る様な仕草をしているのは
なんでだろう?

信仰心に厚いのはいいんだけど、
頼むから山道を下っている時に
神に祈らないで欲しい。

『コイツほんとうに無事に
山道降りてくれるのか?』

と思っちゃうから…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シリグリに
到着したのは、
出発から4時間後だった。

下りの山道だったから
そこまでスピードが
出せないというのもある。

 

ジープ乗り場につくと
他の客引きたちが
「ダージリン!!?」「ネパール!!?」
とガツガツと訊いてくる。

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この感じ…。インドだ…。

寒い山の上では
インド人顔のインド人を見なかった。
どうやら彼らは暑いところが好きらしい。

 

 

僕の次の目的地は
ブッダ・ガヤ。

4年前の初めての海外旅行で訪れた場所だ。
どうしようもないくらいの
ロマンチストの僕はもう一度
この土地に訪れてみたかったのだ。

ダージリンで聞いた話によると、
シリグリからバスで
パトナという町まで行けるらしい。

そこからまたバスでガヤを目指すのだ。

僕は客引きのおっちゃんに連れられて、
チケットを販売する小さな旅行代理店へと足を運んだ。

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「400ルピーだね」

高い!!!

 

や、高くないんだけどー…、
600円くらいか…。

しかもパトナから
またバスを使うんだろ?

移動で千円くらいかかっちゃうぞ?
これなら列車で行った方がいい。

 

旅行代理店のおっちゃんから
情報を手に入れ、僕は移動のプランを
変更することにした。

安い方へ切り替える
フットワークの軽さには
自信がある(笑)

シリグリ駅ではなく、2キロほど離れた
ニュー・ジャリパイグリ(NJP)駅まで
行けばいいらしい。

インドで列車のチケットはすぐに
順番待ち(WL:ウェイトリスト)になってしまい、
手に入りにくい印象があるが、僕は学んだ。

 

「ジェネラルチケット」だ。

 

この当日発券されるチケットは
窓口で購入可能。
売り切れるということがない。

だが、乗せられるのは
一番グレードの低い車両。

常に席は奪い合い、
混雑時には乗車率は200%を越える。

 

つっても、
混んでるのって最初だけなんですよ。

大きな駅で必ず乗り降りする
タイミングがありますからね。
空いた時に席にありつけます。

 

 

 

シティー・オートで

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NJP駅まで行き、
僕はさっそく窓口に並んだ。

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「ガヤまでジェネラルチケットで!」

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そう窓口のマイクに大声で叫びこみ、
あっさりと手に入れることができた
ガヤ行きのジェネラルチケット、160ルピー。

だが、ジェネラルチケットには
列車の発車時刻も列車の名前も書いていない。

「どの列車か分かる?」と数人に訊いてみて
分かったことは、ガヤ行きの列車だったら
どれでも乗っていいということだった。

 

ほほう。

「乗れるもの乗ってみろ」

という挑戦的なメッセージですね。

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列車の時間まで30分ほど
バスキングをしてみたのだが、
ここはダージリンとは違うということを
思い知らされた。

聴いてはくれるものの、手応えを感じない。

音が全然響かない
駅前という場所もよくなかった。

 

 

ガヤ行きの列車を窓口で確認し、
売店のお兄さんにプラットフォームを確認し、
極めつけには乗客に列車の名前を確認した。

そうして何回もチェックを重ね、
僕は14:40発「Capital Express」へと
乗り込んだのだ。

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始発駅
ということもあり、
ジェネラル・コーチは
意外なほどに空いていた。

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発車間際になって
混み合ってきたのだが、

いずれにせよ、僕はジェネラル・コーチで
席にありつくことができた。

これなら座席指定がある
セカンドクラスの車両とそうは変わらない。

違うのは、ここではトイレなどで
席を外している隙に席を取られて
しまうこともあるということだ。

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バックパックを乗客のおっちゃんと
協力して荷台に上げれば、
あとはガヤ到着までここに座っていればいい。

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えっと、ガヤまで
だいたい200kmくらいかな?
時速40kmで進んだとして5時間くらい。
まぁ夜には着くだろう。

パトナで乗り換えてガヤに深夜に着いたとして、
駅で朝を待てばいいだろう。

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その考えが甘かった。

てか僕文系だった。
調子のって時速と距離の計算なんてしたのが
間違いだった。

「は(やさ)じ(かん)(ょり)

なんて使えこなせてなかったんだった!

 

列車の出発は1時間ほど遅れ、
鈍行列車のようにのろのろと進む。

最初は余裕があったジェネラル・コーチも
気づいた時には4人掛けのシートに7人座り、
荷台には悠々と人が寝ている。

人口密度が上がったせいで、
車内の温度も上がった。少し息苦しい。

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僕は最初から座っていたため、
乗客の入れ替えに伴って
窓際の席に座ることができた。

日の出ているうちは
窓から涼しい風が入ってきたが、
夜風は冷たくなり、
僕はpatagoniaのアウターを羽織った。

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隣りに座った議論好きのおっちゃんが、
他のおっちゃんたちを巻き込んでと
ワーワーとわめいている。

シートの裏には頻繁に
小さなゴキブリの姿を見かけた。

停車とともに狭い車内を物売りが
「チャーイ!」だの
「パニ(水)パニパニィ!」
だの大声で狭い混み合った車両に突入してくる。

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あぁ、愛おしくなるほど
ここはインドだよ。
まったく。

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ちょっとぐらいのしんどさにも耐えきれる自信のある旅人は
ジェネラル・コーチに挑戦してみて欲しいです。
日本の満員電車に耐えられるなら、きっとこれにも耐えきれますよ♪

ただ、こういうヤツには「イラッ」とさせられなくもないですが(笑)

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「いや、ここにはおれの知り合いが座るわけ。
だからこうして席をキープしてるんだ」
的なことを言っていましたが、結局知り合いは来なかったって言う。
 

『えっ!インドの列車ってそんなに簡単に乗れるの!!?』って人は、
いいぞ!それでこそ旅人だ!
だがゴキブリには耐えられるかい?僕は無理そうだ。

『なにをそんなに節約しているのやら(笑)』というおじゃる丸さんは、
そうですね。きっとスーパーの特売なんぞには
目もくれないことでしょうよ!
だけど、バスで千円、列車で200円だったら、お得感ないっすか?

 

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