世界一周482日目(10/23)
意外と
ロンドンって
野宿しやすいのかもしれないなぁ。
イギリスにやって来る前は
『こんなところで
野宿なんてできるのか?!!』
とビビっていたが、いざ野宿してみると
むしろ快適だったように思える。
寒くさえ
なかったね…。
いや、この寒さだから、
外に人があまり出歩かなくなって
むしろ安全ってことなのか??!!
いずれにせよ選んだ公園もよかった。
テムズ川のほとりで野宿とかしてたら
ホームレスに絡まれたかもしれない。
「治安が悪い」だなんて、
けっこうギスギスした場所なのかな?
と思っていたのだが、
全然そんなことはなかった。
日本と比べたらみんな表情が
にこやかな気もした。
停滞する日本に比べて、
イギリスはロンドンオリンピックもあったし、
人口も増えているようだ。
そろそろ日本の人口と
バッティングするとかしないとか。
もうしたのかな?
ロンドン最終日。
今日の21時のバスで僕はここを経つ。
リベンジをしようと思う。
どこに?
図書館に。
昨日フル装備(バックパック、サブバッグ、ギター)で
乗り込んだら、
入り口で止められた先日。
あの宣伝用の絵が描かれた
「Terror and Wonder」展に
どうして行きたかった。
中にどんなものが
展示されているのかは分からない。
昨日、チャイナタウンにバスキングする前に、
ここでギターの元を交換したんだけど、
たまたま近くで見学を終えた生徒たちが
はしゃいでいたので、そのうちの
クリンクリン頭の無愛想なガキの一人に
エキシビションはどうだったのかと訊いてみた。
ちょっと彼は
「まぁよかったよ?」と言っていた。
アイツちょっと生意気そうだったもな。
そんな彼が「よかった」と言うのだ。
けっこうな内容に違いない!
歩いて図書館まで向かった。
今日はキングクロス駅まで行かずに
その手前のユーストン駅に
荷物を預けて行くことにした。
僕がいっつも買ってるクッキー。
お分かりだろうか?一枚多く入ってた!
クッキーに対する愛が伝わったんだな!
野菜も摂取!
栄養補給もばっちしだ!
3時間未満までは6ポンド。
24時間以上だったら5ポンドという
よくわからないシステムだ。
預けっぱなしの方が安いの?
まぁ、ここで荷物を預けないことには
エキシビションには行けない。
ここは素直にお金を払うことにした。
だが、この値段は荷物ひとつにつき。
や、だってふたつで
12ポンド(2,084yen)ですよ??!!
んなもん払ってられないよ!
ギターは持ち込むことができるだろうと踏んで、
預けるのはバックパックだけにしておいた。
ユーストン駅ではWi-Fiにありつくことができた。
駅のベンチに座ってiPhoneをいじっていると、
隣りに日本人のご家族がやって来た。
お母さんは小学生くらいの二人の兄弟の面倒を
お父さんに任せてどこかに行ってしまった。
兄弟は日本語でペチャクチャとお喋りしている。
「ねえ知ってる?万(まん)って
千より大きいんだよぉ~」
お兄ちゃんは覚えたてのことを
弟に自慢していた。
「だから千個よりも
一万個の方が多いんだぁ。
百万個、千万個、
まんこまんこまんこぉ~~~♪」
ちょっ!
お父さん!!!
僕はもう隣りの席で笑いを
こらえるのに必死だったよ!
それともただのマセガキかっっっ??!!
サブバッグとギターを持って
エキシビションに乗り込んだ。
「すいませんね。お兄さん、
ギターは持ち込みできません」
はぁっっっ!!!???
「いや、ちょっと待って下さい!
ギターですよ。ほらギター!
なんでこれを持ち込んじゃ行けないんですか!」
「いや、見せられても困ります。
ほら、私たちは次の人の荷物を
チェックしなくちゃならないんで
どいたどいた」
「や、だって、え~~~~…
そんなのってあり?」
昨日とは違うスタッフが荷物の
チェックをしていたが、言うことは同じ。
「キングクロス駅で預けてこい」だ。
だから、なんで図書館で
荷物の預かりとかできねえんだよ?
受付とかにほんの一時間ばかし
預かってくれていればいいのに…。
ぐぬぬぬぬ…。
考えろ、
考えるんだ。
ここまで来ておいて
エキシビションを見ずに帰って
たまるかってんだ!
だが、また6ポンドも払って
ギターを預けるのは嫌だ!
ぜったいに払いたくない!
こうなったらー…
僕はギターを隠せる場所を探した。
茂みの中に放り込もうかとも考えたけど、
誰かに見つかって持って行かれたら間抜けすぎる。
いい隠し場所はないかと
図書館の自転車に入ってみた。
人気の無いひっそりとした自転車置き場。
こんな都会にある図書館には
地元の人はそこまでこないのかもなぁ。
これでよし!
柱の裏側で限りなく見えにくい部分に
ギターを立てかけて、
鉄柵と南京錠を上手いこと結びつけた。
これでギターが盗まれる場合は、
犯人が挟みを持っていた場合のみ。
そんなヤツがいないことを祈ろう!
「荷物はどうしたんだ?」
「あぁ、うん。
キングクロス駅で預けてきたよ」
これで文句なかんべえ。
ロンドンの図書館も
かなりグレードの高い図書館だった。
カフェではノートパソコンを
広げた人たちだらけだった。
えっと、エキシビションは
どこで見られるんだろう?
図書館の壁には外で見た宣伝用の絵が
プリントされたスクリーンが
どどーんと張られている。
10ポンド(1,734yen)のチケットを買って、
僕は念願だったエキシビションに行くことができたのだ。
だが、このままテンションは下がって行く。
やー、あれは完璧に
「釣り」
ですね。
外で見た宣伝用の絵がよかったから、
このエキシビションに期待してきたものの、
中にあったのはゴシック・カルトの
歴史の編纂みたいなもの。
モンスターや幽霊、
ドラキュラが出てくるような古城のイメージは
どこが起源だとか、
大昔に書かれたホラー系の挿絵だとか。
展示されていたのは
何百年も前のものだったり、
映画が白黒だった時代に描かれた
カラー広告とかそんなん。
一番面白かったのは、
「ウォレスとグルミット」のウォレスが
満月の晩に巨大なウサギに変身してしまう
ムービーくらいだったかな。
あんなに期待してたのに、
ハードルを上げ過ぎたよ。
あの絵は誰が描いたんだろう?
6ポンド払って
バックパックを回収した僕は
そのままバスキングへと向かうことにした。
あー、ONE PIECEが好きなんですね。人目で分かります!
手持ちのお金はすっかり底をついてしまった。
イギリスに入って
合計140ポンド(24,343yen)おろしたんだよな。
スコットランドも合わせて17日間かー。
それのほとんどが食費だったな笑。
バスに持ち込む食糧も買っておきたいし、
今はテンションを上げるために唄っておきたい。
だが、昨日の場所で唄い始めると、
「今日はここでやってくれるな」と
いきなりストップがかけられてしまった。
たぶん日替わりでバスカーや、
パフォーマンスする人が変わって行くんだと思う。
今日はマイクを持った
マジックみたいなのが近くで行われていた。
他のヤツが出す音は邪魔なんだろう。
どこか他の場所で唄えないものかと、
マーケット周辺を探した。
モレスキン・ノートのショップを発見した僕は
節約するはずが、11ポンド(1,910yen)の
手帳サイズのノートをお買い上げ♪
いやさ、ノートのストックがないと不安なんだよね。
結局最後のバスキングは
マーケットの外の通りだった。
日本人の女のコたちが
「頑張ってくださいね~!」と
コインをパラパラ入れてくれたのが嬉しかった。
しばらくしてスーツを着たイギリス兄さんが
申し訳なさそうに言った。
「ごめん、
僕たちミーティングしてるんだよ?
ほら、あのー、わかるだろう?」
す、すいませんっっっ!
これでもかなり声量落として
唄ってたんですけど、ノってくるとつい…!!!
お兄さんに対してできるだけ
申し訳なさそうな表情を作り、
「ソーリー」と言ってすみやかに退散した。
まぁ、それでも1時間もやらないで
8ポンド(1,389yen)が手に入った。
モレスキンが3ポンドで手に入ったことになるな笑。
そのままビッグベンを見て
僕のイギリス観光は終了した。
目の前でお札を落としたお兄さんを
発見したので、そっこーで届けた。
「ヘ~イ!お兄さん!落としましたヨ!」
と軽くテンション上げて声をかけたのだが、
「だ、誰??てかこの金おれの?」ってなってた。
そりゃそうか。
あまった小銭は路上でペイントをしている
ホームレスとシェアして、
その代わりに写真を撮らせてもらった。
バスまでの
一時間はスターバックスでアメリカーノの
グランデサイズをすすりながらWi-Fiにつなぐ。
お店のお兄さんはポーランド出身で
日本人の彼女がいるとかいう人だった。
「コンニチワ~!アリガト~♪」
など、知っている日本語のワードで
僕に話かけてきてくれた。
よく日本語でも「ありがと~」とか
言っちゃうんだよね。だから、
向こうがちょっとでも日本語を知ってたりすると、
話しかけてくれる場合がある。
こっちも半ば無意識に
「ありがとう」って言っちゃってるから、
向こうから「日本人でしょ?」って言われると
「どうして分かったんだ!」って
びっくりするんだけどね。
余ったコインで食糧を買い込み、
バスターミナルのトイレで30ペンス払い、
頭だけ洗っておいた。
次の目的地はオランダ、アムステルダム。
バスにはUSBの充電ポートがついており、
iPhoneの携帯バッテリーを充電するのに役に立った。
バスには僕と同い年か
それより年下の若い子たちが沢山乗っている。
隣りと後ろに座っていたのは
アメリカ人のヤツだった。
後からバスに入って来たので
座席が前と後ろに別れてしまったようだ。
欧米人って初対面でもフレンドリーだよね。
聞こえて来た会話の感じでは
後ろの二人は初対面なのに、
ペチャクチャペチャクチャよぉ!
うっせ!
なんであんなに喋れるんだろう?
てか最近また英語が聞き取れなくなってきたわ。
なんつってんの?それ英語?って感じ。
イヤホンを耳につっこみ、Caravanの曲を流す。
これでロンドンともお別れ。
あぁ、なんだか久しぶりにCaravan聴いたな。
やっぱ彼の音楽は旅にぴったしだ。
ロンドンのネオンが
前から後ろへとどんどん通り過ぎていった。
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★世界一周ブログランキングに参戦しております。
物価高かったけどね。テーマがあった分、
イギリスを楽しめました。
それにしてもけっこう野宿できるもんだな。
ただし、僕の意見を参考にして
野宿されて何かあった場合でも、
僕は一切の責任を負いませんからね!
や、イギリスで野宿なんてしねーか笑。
今日も読んでくれてありがとさん♪
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私はゴッホが大好きで学生の時に2年間アルバイトして、彼のミュージアムのオープンの翌年に、アムスに行きました。
欧州は素敵な美術館が多くて、2ヶ月間でも全然廻り切れませんでした、1ドルも300円の時代でマジで私の旅は、貧乏旅行でしたね~。(笑)
>JOSANさん
1ドルが300円の時代って、
日本の景気がよかった時ですよね?
当時多くの学生が貧乏バックパッカーを
やったとかやらなかったとか。
確かにヨーロッパは美術館が多過ぎて、
通り過ぎた後に、
『あ!見逃した!』
って気づくことが多いですね。
それにお金もかかります…。
レンブラントの夜景、
見たかったなぁ…。(ボソっ)
私はこの欧州旅行の年の春に、大学を出て就職しました、その翌年にはなんとお給料が、3割も上がりましたよ!、日本が高度成長の真最中の頃でしたね。
でも当時の初任給の8カ月分のお金が、この2ヶ月間の欧州旅行で、綺麗に消えました~。(涙)
>JOSANさん
なんだか「給料が上がる」って
けっこうモチベーションになりますよね。
僕も串焼き屋さんでのバイト時代、
店長に「時給上げといたから。頑張れよ」
って言ってもらえて
嬉しかった反面、
『おれなんかがそんな金もらって
いいのだろうか?』
と賃金に見合った働きが出来ているのか
考えてました。
それより、8ヶ月分のお給料を
2ヶ月の欧州旅行につぎ込むその心意気!
JOSANさんのお金の使い方
素敵だと思います!!!