世界一周615日目(3/6)
テント泊
をすると不思議と寝坊をしない。

朝日も綺麗だ…。
6時前に日が登り始め、
そのまま7時過ぎにテントを照らし始める。
じわりじわりとテント内部の温度は上昇し、
それで自然と目が覚めるのってわけだ。
アフリカの旅が始まって以来
(ちなみに僕はスーダンからがアフリカだと思っている)
いつもドミトリーやシングルルームに泊まると、
次の日の始発バスに乗る以外は平気で8時間以上眠っていたが、
テント泊が可能なアフリカの国に置いては
いい一日のスタートを切れるような気がする。
ここはマラウィ、ンカタンベイ。
泊まっている宿は「BIG BLUE」。
宿のすぐ目の前は湖となっている。
朝日を反射して湖面がきらめき、どこか清々しい気分になれる。
ここの宿には毛艶のいい雌犬が一匹いる。

右目の上に血をたっぷり吸い込んだダニがついてた。
僕は前日に買っておいたクッキーを
犬と分けながら朝食代わりに食べた。
だいたい犬というのは、餌付けをすれば落とすことができる。
人間なんかよりもよっぽど現金で分かりやすい。
僕はムツゴロウさんとまではいかないまでも、
犬をワシャワシャと撫でるのが好きだ。
犬はクッキーを食べている時は、その身を僕にゆだねてくれるのだが、
クッキーがなくなった途端迷惑そうな顔をしてどこかに行ってしまう。
あぁ、またクッキー買ってこなくちゃな。
あぁ、もしかしたらこれがキャバクラの心理なのかもしれない。
犬でよかった、と僕は胸を撫で下ろした。
今僕がいる場所は
レセプション前の共有スペースのような場所だ。

テントを張っているキャンプサイトは
そこから急な階段を10段ほど降りた場所にある。
共有スペースにはテーブルが三台あるが、
電源コンセントのある席は
宿の若いスタッフたちによって占領されている。
彼らはパソコンに電気を供給しながらYouTubeだか、
DVDだか熱心に見ているのだ。
テーブルの高さは絵を描くのに適した高さだった。
昨日買ったバナナとクッキーをすこしずつ胃袋に入れて、
外には出ずにずっと作業をしていた。
食欲も大分収まった。
机に向かっているとカロリー消費量も少なくて済む。
お腹が減らない、余分な食欲が湧かないということは
健康的なのではないだろうか?

今描い
ているのは「世界地図」だ。

ひやぁ〜〜〜!!!お、お、折れ線が…。
相棒から依頼されたもので、
僕たちが企画している「旅する雑貨屋”Drift”」のサイト
(こちらは相棒がマイペースに更新している)に使うものらしい。
彼のアイディアでは画像や地名をクリックすると
その土地の雑貨にリンクが飛ぶということをやりたいのだと思う。
相棒の知り合いでWordPressができるヤツもいるそうだ。
なんだか僕のブログよりもずっとすごいものになってしまうのでは?
と少し心配している。
僕ができるのはこうしてクドクド文章を書くことくらいだ。
願わくばWordPressができる誰かさんにお願いして、
自分のサイトもカッチョよくしてもらいたいものだ。

折れ曲がった紙の裏に落書き。
まずは資料集めから始めた。
どういうわけか宿のWi-Fiはご機嫌斜めで、
サクサクと思うように画像を集めることができなかった。
適当に資料が集まると、
僕はA4版のコピー用紙に世界地図を描き始めた。
地図というものをこうしてまじまじと描くというのは、
僕にとっては初めての経験だった。
初めてのことはいきなし上手くできるわけがない。
何度も描いては消し、地図の複雑さに手こずった。
「初稿でオーケーが出ると思うなよ!」
そう相棒は僕に脅しをかけてくる。

題:「独り、居酒屋」
誰かに頼まれて絵を描くことは、
時には要望に沿って何度も何度も描き直しをする場合がある。
僕はまだそれに慣れていない。
商業雑誌で連載をするプロの漫画家たちは
「ネーム」と呼ばれる漫画の下描きを描いて、
編集者とやりとりをする。
時には面白い話を作るために
何回も作り直しをする場合があるらしい。
僕は今の所商業漫画家ではないので、
その大変さにいまいちピンと来ない。
昔は一番最初に描いた絵よりも
優れたものを描けるとは思っていなかった。
だが、こう何年も絵を描いていると、
絵に対する向き合い方のようなものも変化してくる。
いい絵が描ける漫画家になろう。
ひとまず二つの世界地図を下書きし、
ひとつはペン入れまで終えた。

下描きが…。

じゃ〜〜〜ん!それじゃ着色はまかせた!
LINEで相棒に写真を送るとなかなか好評かだった。
まぁ、時間はかけたからね。
欲を言うなら紙がデカければもっといいのが描けたのになぁ。
なんて言い訳する僕だ。
夕飯は近くのレストランで
大盛りの野菜と豆と白米のメシを食べた。

夕飯はしっかり栄養補給しておかなくちゃ。
暗くなると、共有スペースでブログを一本更新して、
日記を一本描いて23時にはテントに入った。
キャンプサイトには僕の他に、
ドイツ人だかオーストリア人だか分からないが、
若いヨーロピアンが三人いる。
夜中ずっとトランプをしていて、
馬鹿みたいに大声を出していた。
ったく、うるさくて眠れやしない。
マラウィ湖に体を向けるようにして体を横たえ、
僕は頭まで寝袋をかぶった。
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今日も読んでくれてありがとさん♪
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