「マラウィ湖に浮かぶムーン・リバー」

世界一周614日目(3/5)

 

iPhoneで

日記なんてほとんどつけないから、
かなりやりにくさを覚える。

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どうしてこのような状況に陥ってしまったのかと言うと、
先日僕の使っているMacBook Proが突然「?」マークを表示して
ウンともスンとも言わなくなってしまったからだ

 

 

思えばこのパソコンは僕が大学を卒業する直前に
渋谷のAppleStoreで駆け込みの学割を利用して購入したものだ。

日本にいる時はそこまでハードに酷使するのことはなかったが、
に出てから、一年八ヶ月、ショック吸収のケースに収まって
サブバッグの中で僕とひと時も離れることはなかった。

 

 

いや、考えてみれば、
この「ショック吸収」のケースが悪いのだ。

コイツはパソコンの全面/背面からの落下の衝撃には強いくせに、
側面はジッパー部分となっており、衝撃を吸収するもクソもない。

サブバッグにパソコンを縦にしていれている。
結局パソコンは圧死することを間のがれただけに過ぎないのだ。
まぁ、旅のダメージが蓄積されていたっつー話。
僕はどうでもいいことをクドクド書かなくては気が済まないのだ。

ちっくしょー、マジでiPhoneのフリッカーだと文章書きにくいぜ。

パソコンの中には3/4日までの日記があるから、
その続きをiPhoneで書くことにします。

えっとー、話はー、

そうそう。マラウィのンカタベイに
4日間滞在していたところだったよね。

 

 

 

 

 

 

 

僕は

どうしようか迷っていた。

このまま滞在するのか、今日出発してしまうのか?
昨日半日降り続いた雨のせいで
洗濯物からはホームレスの臭いが発生していた。

空も曇り空で、またいつ雨が降ってくるか分からない状況だった。

 

 

ただ、このままここに留まっても、
今日何をするのかは分かっていた。

近くの安食堂でいつものご飯を食べて、絵を描いて、
ギターを弾きながらシャウトして、町のネット屋に行って、
夜になれば日記を書く。

これといって変わらない。
いくら僕が節約のためにここに滞在しているからと言って、
そんな一日はあまりにも味気ない。

 

 

思い立って僕は次の町へと移動してみることにした。

次の町は「ンカタン・ベイ」という湖畔の町。
ここよりもツーリストに開けているようで、
Wi-Fiにありつくこともできるらしい。

 

 

サッサとテントをたたんで、生乾きのボクサーパンツを二枚
バックパックに括り付けた。

宿のスタッフ、バスコは僕の出発を残念そうにしていた。
「次はいつ戻って来るんだい?」

 

 

その一言がじんわりと嬉しい。

僕には「また機会があったらね」としか言えないけど、
多分そのチャンスはそうそう巡ってくるものではないだろう。

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パッキングを済ませると一緒に宿の近くで朝食をとった。

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これは地元の兄さんたち。

 

 

 

 

 

バスコは僕をミニバン乗り場まで送ってくれた。

乗り場自体はバスターミナルのすぐ近くにあった。

縁石が白と黒が交互に塗られているだけの簡素なものだった。
バスコは
「ここだったら、バスターミナルの客引きたちに
ふっかけられることはないよ」
と気を利かせて僕をここまで連れて来てくれたのだ。

思えば、ここで嫌な思いは全くしなかった。
気持ちよく去れると気分がいい。
そして、少し名残惜しい気持ちにもなる。

 

 

 

 

 

ミニバンはすぐにやって来た。

バックパックを後ろに押し込み、
ギターを抱えて助手席に乗り込んだ。

車内の座席はほとんど埋まっていたので、必然的に助手席だった。
乗客を詰め込むアフリカのミニバンでは、
窓際の席は特等席だと思う。
それも助手席ならば、ドライブも楽しむことができるだろう。

 

 

そうして、ミニバンはカロンガの町を後にした。

ハロー・グッバイ。

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ひとまず230km離れた「ムズズ」という町に向かい、
そこから車を乗り換えることになる。

車の窓ガラスを前回にして、窓に肘をかけて外の景色を眺めた。

最初の一時間はiPhoneのメモに作った曲の歌詞を書き込んでいると、
時間はあっという間だった。

 

 

マラウィののどかな風景が矢継ぎ早に過ぎ去って行く。

ハイウエイは最初は巨大なマラウィ湖に沿うようにして走っていたが、
途中から山路を走るようになった。

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車道しかない道を車は走る。
時には地元の人たちを避けるように。
時には人々が茂みに入って車を交わすように。

 

 

小さな山の集落で僕はバナナを買った。

外国人に高く売りつけるなんてことはない。
普通のローカル価格で売ってくれるところも
貧乏バックパッカーには嬉しいところだ。
一本5円ほどのバナナを三本買ってムシャムシャ食べると、
運転手がバナナを分けてくれようとした。

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いやいや、そんなそこまでバナナホリック(中毒)じゃないから(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

ムズズ

に到着したのは15:00くらいだった。

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ミニバンを降りると乗客と客引きたちで賑わっていた。

すぐに僕に声がかかった。
「おう、どこ行くんだ?」

「カロンガだよ。いくら?」

「3000クワチャだ!」

「はぁ?冗談キツいぜ!普通は1500だろ!」

 

 

 

何を”馬鹿なこと”を言っていたのだ。僕は。

 

 

 

 

次の目的地は”ンカタベイ”だって言うのに、
頭の中ではずっとカロンガだと思い込んでいたあの時の僕を、
できることなら後ろから引っ叩いてやりたい。

 

 

この勘違いなやり取りを4人くらいの客引きと繰り返し、
自分の間違いに気づいた時は謝りたい気持ちに駆られたが、
一体誰に謝ったらいいのか分からない(いや、マジでゴメン!)

まぁ、それでも、
実際は1200とか1000でンカタベイまで行けるのだ。
僕は知らずに1500クワチャ払ったからそれでいいじゃない?

 

 

 

車の中は「これでもか!」というくらいに
人が詰め込まれていた。

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後ろもご覧の通り。
僕は一番後ろの列に座ったのだが、
最終的には母親/幼児×2、少年、僕、おじさん
の6人が後部座席に座っていた。

みんなに迷惑をかけながらギターを横にして持ってもらう。

あぁ、アフリカでギター持ちながら旅するって
なんて大変なんだろう。壊れてしまいそうでかなり神経を使う。
プロだったら間違いなくヒステリーを起こすことだろう。

最終的に車内に
詰め込まれた人間の数は“23”だった。

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車は山道をぶっ飛ばした。

車にガタがきており、天井は剥がれかけ、
荷物を詰め込み過ぎて後ろの扉は開き、隙間風が吹き込んだ。

僕はトイレを我慢していたので、この隙間風がキツかった。
隣に座っていた幼児と睨めっこをして気を紛らわせた。

 

 

 

途中、検問があった。

僕の隣りに座っていた子連れお母さんが
窓からスナック菓子の袋を

「ポイッ」と捨てた。

 

 

検問の警察官(だろうか)がそれを見つけて
お母さんに注意すると、
お母さんはわざわざ車の外に出て
自分で投げ捨てたごみを自分で拾わされていた。

そういう注意もしかっりしなくちゃね。

 

 

身にしみないと分からないもんなぁと
僕も罰金の経験があるので、警察の注意の仕方に
感心していたのだが、

検問を過ぎて100mも走らずに
お母さんは「やれやれ」と言った表情で
拾ったごみをまた窓の外に投げ捨てた。

やっぱ罰金くらいじゃないと
素行は変わらないか…

 

 

 

 

 

 

ンカタン

・ベイは旅人が好みそうなロケーションだった。

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町自体はほんとうにちっぽけなものだっが、
その代わりに湖にすぐアクセスできた。

マラウィ湖はほんとうに海のようだ。
対岸が見えず、水面は波が立っている。

 

 

車を降りるとすぐに宿の客引きが声をかけてきた。
お金はいらないというので、
行こうと思っていたWi-Fiのある“BIG BLUE”へと向かった。

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宿についた僕はひとまず二日分の宿代を支払い、テントを立てた。
一泊2000クワチャ(¥535)。Wi-Fiつきなら納得の値段、かな?

宿からそのまま湖に泳ぎに行けてしまうような素敵は立地だった。

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もう、夕方だったので、絵も書けなかった。

そのまま近くの小さなご飯屋さんで白米、肉、豆のセットを
500クワチャ(¥134)で食べたが、
カロンガで食べたのには遠く及ばなかった。

 

 

宿に戻りホットシャワーを浴び、
濡れた髪を乾かしながらパソコンからブログを更新した。

 

 

 

 

 

ふとマラウィ湖に目をやると、
空に昇った満月が水面に反射し”ーン・リバー“ができていた。

僕はあの曲が大好きだ。

映画「ティファニーで朝食を」のテーマソング、
作中でオードリー・ヘップバーンが口ずさむ、あのセンチメンタルな曲。

ハーモニカのCでも吹けてしまう。簡単な曲でもある。


 

 

あぁ、いいとこじゃないか。ンカタベイ…。

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2 件のコメント

  • 写真には、舗装されていてない地面がありますね。
    私が子供の頃はまだいっぱいあったなーって
    懐かしくなりました。
    とっても素敵なムーンリバーですね!
    この真横で眠れるのも、世界旅行の醍醐味ですね!!

    • >あっきーさん

      僕は神奈川に長いこと家族と住んでいたので、
      両親の実家を訪れた時に感じた懐かしさを感じていました。

      ムーン・リバーもこうして和訳を見てみると、
      なんだかラブソングなんだけど、旅情も感じるんですよね♪
      う〜〜〜〜ん。いい歌だ♪

      ただし、キャンプサイトの雨はけっこうしんどかったです…。

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