世界一周725日目(6/24)
どこかの
サーカス小屋の裏手で目を覚ました。
清掃員が来ることを予想して起きたのは6時半だった。
睡眠は浅い。だがそんなことはスルーだ。
テントを片付けて出発する時、
50m離れた場所にスーパーのカートを衣類で満杯にした
ホームレスの姿を見た。
あちらも足をとめて僕のことを見ていた。
お互い見つめ合った状態が2秒ほど続いて
お互い別々の方向へと別れた。
ここにいるホームレスの数は少ないが、
夜中にスプリンクラーが起動するせいで寝る場所も
限られているのかもしれない。だから寝る場所も近いのだろう。
ここはアメリカ、サンディエゴ。
ウェルカムボードの製作も佳境。
昨日も利用したカフェ・ベイカリー、
「パネラ・ブレッド」に直行した。
いつもとは違う質感の紙に最初は慣れなかったが、
描けば描くほど紙とペンの相性が掴めてきた。
使っているペンのインクも丁度良いくらいに減ってってのもある。
一番の見せ場である右半分のコラージュを仕上げた。
完成した絵を写真に撮ってツバサさんに送ろうかと思ったが
「到着を楽しみにしてるから送らなくていいよ!」と
釘を刺されていた。
練習用に一枚別の絵を描いたのだけでは物足りなくて、
空いたスペースにお祝いのコメントだとか落書きを加えて
筒状の入れ物にイラストをしまった。
絵が完成するとすぐにテーブルを片付けて、一度カフェを出た。
かんせ〜〜い!
カエルダッシュの旅のコラージュ。
けっこう描き込みました。
似てないのは分かってる。大事なのが雰囲気だよ。
お祝いのメッセージ。
「次の旅はどんなだ??」
ブログの続き楽しみにしておるのです。ぼかぁ。
すぐ近く
に郵便局があり、そこから日本に郵送した。
メキシコの方が安いかもしれないがここは安全に行こう。
何より、郵送費向こうが出してくれるしね♪
郵便局で働く人たちは親切に郵送の手続きなどを教えてくれた。
サイズがピッタリあった箱をテープで
これでもかというくらいに密封する。
一応、筒自体にビニールを巻いて防水対策をしているが、
ここは慎重になり過ぎることはないだおろう。
送料は19ドル。もちろん速達で。
一週間ほどで日本に着くらしい。
着色は向こうで行われるようだ。
「プロがやるからまかして!」とツバサさんは言っていたが、
僕の超細かい描き込みにどうやって色を塗るのだろうか。
っていうか、
「細か過ぎて塗れねえよ!」
って泣かせたい(笑)
スッキリした気分で郵便局を出た。
『これでメキシコに行ける!』
僕は肩の荷が下りた気がした。
ここに滞在した目的はツバサさん、モモコさんの
結婚式に使われるウェルカムボードの作製と
その郵送が目的だったからだ。
そうか考えたらこれがアメリカ最後なんだよな。
そう考えた僕はギターを構えた。
バスキングだって最後だ。
ショッピングモールの入り口付近は
丁度アーケードのようになっており、音も反響する。
最初はどんな調子で歌えばよかったのか分からなかったが、
レスポンスがあるごとに僕は調子を出していった。
目の前の大きなオフィスビルの目の前で
何かのセレモニーのようなことが行われていたが、
特に苦情が来るようなことはなかった。
1時間半ほどでアガリは30ドル。
あぁ、マジでありがとうございます♪
『よし!
弦を買いに行こう!』
次に僕が考えたことはそれだった。
これから中南米へと旅をするにあたって
楽器屋の数も少なくなれば、しっかりとした品質のものも
手に入りにくくなるだろう。
ストックの弦を仕入れておくならサンディエゴにいるうちだ。
だが、ダウンタウンには楽器屋がなかった。
モールにあるスターバックスの前で楽器屋の情報を調べる。
ここからトロリーで1時間ほど離れた場所に
「ギター・センター」という大型楽器専門店があることがわかった。
トロリー乗り場を調べてそこへ向かい、
やって来たトロリーに飛び乗ったのはいいが、
まさかのメキシコ方面。
方向音痴だと乗る路面電車さえ間違えるのか…??!!
『このままメキシコ行くのもありかなぁ?』
そんな考えが一瞬頭をよぎったが、
いや、やっぱ無理!
ギターセンター方面に行くトロリー乗り場まで
2kmを歩かなければならなかった。
中心地の外はアメリカの中でも
よりメキシコに近い気がした。
大きなパーム・ツリーが生え、
一階建てのこじんまりとした家々が周辺に立ち並んでいる。
日に焼けた二の腕の太いおっちゃんたちが土方工事をしている。
軒先では肌の浅黒い子供たちやお母さんが
幸せそうな顔をしている。
いつもは町の中心地しか覗かない。
だけど、こうして離れた場所を見て思うのは、
こんなにも人が住んでいるのかということだった。
中心地から離れただけで、
そこの生活レベルはアメリカの片田舎と変わらない。
というか都市の持つイメージは
幻想にしか過ぎないのではないか?と僕は思った。
都市で暮らす人々は大勢要る。
だけど「都市の暮らし」というのを実践している人は
ごく少数なのかもしれない。みんな慎ましく暮らしている。
トロリーの切符は2時間有効だったので、
そのまま乗り換えをすることができた。
40分ほど走り、調べておいた駅で降りる。
そこから少し歩いた場所に「ギター・センター」はあった。
楽器屋に来るとワクワクする♪
ここはテーマパークみたいなものだな。僕にとって。
中に入ると、まず最初に荷物を預けなければならなかった。
眼鏡をかけた女のコは僕が日本人だと知ると、
「コンニチハ」と日本語で挨拶を返してくれた。
いくつか日本のバンドを挙げたが、
そのどれも僕には馴染みがなかった。
「ミヤビ」って時々知っている子いるけど、何系のバンドなんだろう?
手ぶらになって真っ先に向かったのは
アコースティックギターのコーナーだ。
そこではどんなに高いギターでも試奏することができる。
そこには先客がおり、見たこともないテクニックで
ギターを鳴らしていた。
いや、マジどうやって弾いてるの?
それよりどうすればそんな上手くなんの?
涼しい顔をしてブルースなんてかっちょよく弾いているおじさんよ、
どうかそのテクニックを僕に授けてください。
二人ほどのベテランが完全に自分の世界に入ってしまっていたので、
僕は試奏を諦めた。
ギターの弦は今まで使っていた「Martin」ものと同じのを買うことにした。
ただし、三セットで売っている物はなかったため、
同じ品質のをスタッフに選んでもらった。
これからメキシコに行くことを告げると、
スタッフはいくらかディスカウントしてくれた。
ありがとうございます。
4セット弦を仕入れ僕は店を後にした。
近くにはいくつかショッピング・モールが隣接していた。
オーガニックフーズの「トレイダー・ジョー」や
アパレル店も入ったもの、
あぁ、「ターゲット」って初めて見つけたのは
オハイオ州の州都コロンバスだったな。
こうしてアメリカの東の方に思いを馳せると、
西海岸とでは自分の感じる印象がまるで異なる。
ほんとにアメリカは色々な表情を持っていた。
「ターゲット」で1ドルちょっとのクッキーを買い、
運良く個室トイレを見つけたので、ベトついた体を拭い、
頭を洗って、洗濯もしておいた。
Tシャツは濡れたまま着てもここでならすぐに乾く。
トロリーに乗ってダウンタウンまで戻った。
車内から夕日が見えた。
それがとてつもなく綺麗だった。
思わず席を替え夕日をずっと眺めていた。
一日が終わり、僕はすこしずつゴールに向かって進んでいく。
あぁ、なんで夕日ってこんなに心を揺すぶるのだろう?
サンディエゴの郊外はどこでも野宿できそうな雰囲気だったが、
明日のことも考えると、僕はダウンタウンまで戻ることにした。
「Deli Taco」というファストフード店で1ドルの
ちっさいタコスを食べて日記を一本書いた。
『メキシコまで行けばタコスなんて
いくらでも食べられるじゃないか』
そう気がついたのは注文してすぐだった。
値段に弱いのだ。僕は
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すばらしい絵が仕上がって、つばささんも喜んでることでしょう。
陽介の絵は温かみがあって、もらった人もその気持ちを感じ取ると思います。
河童ドキアやブルーモス区の絵があるのは、トルコを描いたのかな?
今年も日本はフェスシーズンがやって来ます。来週末はFUJI。
今年はMUSE、FOO FIGHTERS、ベルセバなどが出るみたい。
土曜日だけ行く予定。陽介もまおも、いないけど、楽しんできます。
>こうた(つ)
微妙な変換だな(笑)。
「河童ドキア」って最初何言っているのかわからなかったよ。
ツバサさんたちもカッパドキアに行っていたね。
まぁ、絵にはちょっとアレンジも効いてるんだけどね♪
フェスかぁ〜〜〜。マジで行きたい!!
って、来週末とか早過ぎる。もうそんな季節か。
またアツい夏がやって来るね。
存分に楽しんで沢山色んなことを学んで来てな♪