「建築学科生はファッション狂」

世界一周739日目(7/8)

 

 

一睡も

できなかった。

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宿に泊まっていてそんな馬鹿みたいな話があるのだろうか?

少し損をした気分になる。

原因は近くのクラブの重低音と、
遅くに帰ってきて電気をつけっぱなしにしていった三階のヤツ、
そして寝る前に飲んだコーヒーが原因だ。

結局寝るのを諦めた僕はシャワーを浴びた後、
コンビニでコーヒーを買ってくると机に向かった。

 

 

 

ここはメキシコ、グアナファト

 

 

 

 

最近またMacBook Proの調子が悪くなった。

Wi-Fiが「入り」にならないのだ。

宿のWi-Fiのせいではない。
僕の持っているiPhone4SはちゃんとWi-Fiを使えるからだ。

iPhoneは大学3年くらいから使っている。4年以上か。
それなのに壊れないんだもんな。
スティーヴ・ジョブスの遺産だけあるね。

 

 

だが、MacBook ProのWi-Fiの調子が悪くなるのはこれで三度目なのだ

一度目はドイツ。
保証期間内だったので、タダで直してもらうことができた。

二度目はアフリカ、マラウィ。
ローカルな電気屋で直してもらった。
あの時はMacBookを持っている人のパソコンから
ケーブルを移植するという方法をとった。
『え?!じゃあその人のMacはどうなっちゃうの?』
と僕は今でも気になっている。

 

 

そして今だ。

もう嫌になっちゃうよ?だってあれからえっと、
前回直したの3月26日なんだけど、
三ヶ月しか経っていないわけでしょ?

やっぱアフリカで直したのがいけなかったのか…。

 

 

対処法を試してみると繋がった。

念のため、メキシコシティに
アップルストアがあるのか調べてみたが、
メキシコにはアップルストアはないそうだ。

代わりに「iShop」というのがあるらしい。
もしかしたらそこで直すことになるかもしれない。

 

 

 

モヤモヤしながら日記を一本書いて、ブログもアップして、
そしてノートに絵を描いた。

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作業が

区切りのいいところまでつくと、
僕は外に雑貨を仕入れに行くことにした。

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メキシコシティでも雑貨は沢山手に入るようだが、
ここでしか手に入らないものもあるだろう。

日本にいる相棒たちとどんな雑貨を仕入れるか相談し合って、
仕入れる物には検討をつけておいた。

 

 

ここへ来た初日に目をつけていた雑貨屋さんへと足を運んだ。

 

 

おっと!これ、

何かよい!

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たまたま目についたカラフルなビーズが散りばめられた小瓶。
『え?何に使うの?』って感じだど、僕は惚れてしまったのだ。
誰か同じ気持ちの人がいることを願おう(笑)。

カワイイでしょ?

 

 

 

 

 

次に訪れたのは小さな陶器やタイルの工房だった。

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もちろんハンドメイドで
カラフルなお皿やマグネットなんか沢山置かれている。

実はやっとこさ、仲間の一人から出資してもらったのだ。
決して大きくはない額だったが、
少しでも予算が増えると気持ちもいくらか前向きになれる。

いつもはケチケチするところ、
あまり迷わずに仕入れることができた。

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やっぱりメキシコはガイコツのデザインがポップでカワイイ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一旦

仕入れた雑貨を置きに宿に戻ると、
そこには新しく誰かが来ていた

二日間シングルルームとして使っていたここも、
ようやくドミトリーとなったわけだ。

日本人のようにも見えたが
ひとまず僕は「ハロー!」とだけ挨拶しておいた。

 

 

「日本人ですか?」

眼鏡をかけ、髪を結わえた長身の男の子が僕に尋ねる。

 

 

 

オカノくんは明治大学の建築学科に在籍していた。21歳

理系のキャンパスは生田駅の近くにある。
僕は生田高校だったので親近感が湧いた。
テスト前になぜだかそこでハンドボール部の勉強会みたいなことも
やったような気がする。

あぁ、高校か。懐かしいな。戻りたいとは思わないけどね。

 

 

 

オカノくんは休学して世界をまわり始めたばかりだと言う。

白いスニーカー、ジーンズ、無地の白いTシャツ、そしてカーディガン。
見るからに旅人には見えない。
そのまま大学からメキシコに来たような格好をしていた。

旅人っぽく見せてるのはカーディガンの肩に空いた穴だろう。
それが彼のお気に入りであることが分かった。
ひとつのものを長く大事に着る人には好感が持てる。

 

 

お洒落大学生のオカノくんとベランダで煙草を吸いながら話した。

iPadを手に、自分の部屋の内装を見せてくれた。
木調の室内。光の加減で青みがかっている。
まるで日本じゃないみたいだった。

大人っぽい雰囲気を持ち、
最初僕は彼がスタイリストか何かだと思ったのだ。

「内装だったら僕に声をかえてくださいね♪」
と建築学部生らしいセリフを口にした。

だが、話していて面白かったのは、
彼の持つファッションの知識量だった

 

 

「いやぁ、
この前までメキシコシティにいたんですけど、
40年代のジーンズとかありましたね。
ただ買っても邪魔になっちゃうから買わなかったですけど、
見殺しでしたよ」

日本にいたころは古着屋で
そういうヴィンテージの服を見つけ出して転売していたそうだ。
それで100万以上稼げるのだとか。

 

 

「でも、ずっとやると飽きてくるんでやりませんね」

ちなみに建築に興味を持ち出したのはなんと半年前だと言う。

 

 

「僕、付属の高校から上がってきたんで
最初は大学行きたくなかったんですけどね。
親に『お前、いくら金払ってると思ってんだ?』って言われて
渋々大学行くことにしたんですけどね、今は建築に興味ありますね」

 

 

もちろん彼の旅のメインテーマは「建築」だった。
メキシコシティにも見応えのある建築物が沢山あったのだとか。
建築に関する知識もオカノくんは持っていた。

いやぁ、なんだろね。
今日ここに滞在して三日目なんだけどさ、
やっぱり面白いことって起きるんだよね。

 

 

話を切り上げると、僕は再び雑貨を仕入れに行った。

 

 

 

 

 

昨日バスキングをしている時にたまたま見つけた
露天商のおじいちゃんが売っていたのはセラペ柄の布。

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布はいい。色々なことに使えるし、何よりカワイイ♪

同じ柄の布は他の国でも手に入ると相棒は言っていたが、
僕はおじいちゃんと「明日来るから!」と約束してしまったのだ。

別に口約束なんて反故にしたってかまわないだろうけど、
僕はおじいちゃんのキャラに惚れていた。
『あの人から買いたい!』ってのがあるのだ。

って、自分のじゃないけどさ。

だから、ね、僕は雑貨を引き立てるセンスはないのさ。
世界を旅して仕入れてきたものをさ、君に届けたいんだぜ。
旅する雑貨屋”Drift”。仕入れ再開しました!
Facebookページにアップしなくちゃな。

お遊び企画なんで赤字確定なんですけど、
日本で出店する際にはぜひ遊びにきてください♪

 

 

布だけ仕入れて再び宿に戻った。
布を置いて代わりにギターを持って外へ出た。

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野良チワワだ。

 

 

 

 

昨日と同じポジションで唄っていたのだが、
すぐに地元の風紀員みたいな人に
「ここでやっては行けないよ?」とやんわり声をかけられた。
あ、やっぱダメっすか?

警察はスルーなのだ。それはどういうわけなのだろう?

それでも少し場所をずれれば特に何も言われることはなかった。

 

 

未だに英語で書いた
「COME FROM JAPAN」という看板を使っているのだが、
英語の読める若い子が声をかけてきてくれたりする。

この日はさりげなく「似顔絵書きます」という看板を出していたのだが、
若いカップルが声をかけてきてくれた。

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「あ、ゴメン道具これしか持ってないや..」青ペンのみだったので..。
20ペソのチップでした。サンクスです。

 

 

 

町行く人々。

途中降り出した雨に木の下に逃げ込む。

デモ隊は何かを訴えているが楽しそうに見えた。

路上で歌っているだけでいろいろなものが
自分の目の前を通り過ぎた。

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結局は雨で僕は満足にバスキングをすることができなかった。

宿に戻るって日記を書いていると、
オカノくんが大量の野菜とメロンを買ってきていた。

 

 

「毎日野菜食べないとダメなんすよ」

オリーブオイルと塩だけで味付けをし、生のまま食べるらしい。
メキシコでは野菜が安い。
おれもいつまでもコーヒーとクッキーってわけにもいかないな。

 

 

変な話しで物価の安い国に来たというのに食欲が減った。
バスキングで稼げることにより「節約しなきゃ!」と思うようになったのだ。
どんだけ貧乏性なんだよ?おれ?

 

 

 

 

オカノくんは買ってきたばかりのメロンを来て僕にお裾分けしてくれた。

フォークでそれをついばみながら、オススメの音楽や映画の話をした。

 

 

「このあとどこ行くの?」

「もう少し北の方言って、
それからメキシコシティまで戻ります。
コロンビアまで飛行機で行くんすよ」

 

 

ホジュラスのラ・セイバという村に
「ガリフナ族」という民族がいるらしい

彼らは奴隷売買に反対し続け、そこで独自の音楽を育んできたそうだ。

オカノくんはそこに行きたかったなと言った。

ガリフナ族だって?最初お笑い芸人のコンビ名かと思ったよ。

 

 

日記を一本書く前にコンビニでコーヒーを買った。
オカノくんは夜景を見に行き、宿の前で別れた。

 

 

 

 

 

 

日記を書いていると40分ほどでオカノくんは宿に戻ってきた。

また少し喋り、オカノくんは
彼女の似顔絵を描いてくれないか?
と僕に頼んできた。

 

 

日本に大好きな彼女がいるらしい。
旅が始まったばかりだというのに既に日本に帰りたいとも言っている。
そんな彼女に三日に一度のペースで手紙を書いているのだとか。
それって多くね?

 

 

オカノくんの手帳に彼女の写真を頼りに似顔絵を描いた。

 

 

「似てる?」

「ん~~、似てるっちゃあ..」

「わかった。背景描くわ!
これなら見ても楽しめる!」

 

 

宿の電球では明るさが全く足りなかったので、
iPhoneのトーチを使って絵を描いた。

 

 

なぜだか今日はすんなり眠れた。

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卓上スタンドがあればなぁ..。

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