「国境。ネパール」

世界一周217日目(1/31)

 

しゃあっ!
今日はネパール行くぞ!

オラ、ワクワクしてんよ!
一体どんな冒険が待っているんだろう?

ヒッチハイクをしながらカトマンズを目指し、
大自然に囲まれたネパールをバックパックを
担いで旅する自分の姿をイメージしている。

 

 

湿気をたっぷり含んだベッドに被せた
ブルーシートと寝袋を手際よくたたんだ。

最初はカバーに入れるのに手こずっていた寝袋も、
今では一発で収納できる様になった。

寝袋が旅に馴染んで来たんだろう。

 

 

パッキングを済ませて宿を出る。

まったく、最後の最後でインドらしい宿だった…。

去り際にスタッフがベッドの中から
僕を呼び止めようとしたが、
そんなの無視だよ!

 

 

8時前のラクナウは
霧がかってはいるものの、
昨日に比べたらいくぶんか明るい。

朝イチのバスの出発までは
一時間以上あることだし、
バスターミナルまでは歩いて行こう。

 

 

 

 

 

 

ネパール行きのバスは
ターミナルから9時半の便から始まり、
かなりの頻度で出ているようだ。

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英語のあまり通じない中、
分かったことはネパールにそのまま直通するらしい。

ほんとかなぁ?

もしかしてインド人はネパールに
ビザなしで入国できるとかそんなんじゃないの?

だとしたらドライバーに
イミグレーションで降ろしてもらうように
伝えておかなきゃな。

 

 

バスまでの時間、
パックセーフに包んだバックパックを
ベンチに固定し、近くに朝ご飯を食べに行く。

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見つけた20ルピー(33yen)のビリヤニ。

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ネパールに突撃するんだ。
朝メシはしっかり喰っておかなくては!

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そして僕はネパール行きのバスに乗り込んだ。
時刻は9時半。6時間でネパールに到着するらしい。

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朝イチのバスだろうか?

乗客はそこまでいない。
僕たち日本人とよく似た顔の人たちの姿が何人かあった。

 

念のためドライバーにイミグレーションオフィスで
降ろしてくれるように伝えてると、
前に乗っていた優しそうな顔をしたおじいさんが
「大丈夫。私たちも同じ所まで行くから」と
たどたどしい英語で僕に教えてくれた。

 

ネパールの人たちは優しいと聞く。

おじいさんの一言が僕を安心させてくれた。

 

 

 

 

走り出したバス。
気のせいかどんどん気温が下がっている気がする。
外は相変わらず霧でモヤモヤしている。

ネパール、寒そうだな…。

 

集金係は370ルピー(610yen)を請求して来た。

あれ?チケット売り場の人は
170ルピー(270yen)て言ってたのにな?
まぁ、国境まで行くんだし、そんなものか。

バスの料金を支払うと
財布の中の小銭はなくなってしまった。

まさにジャスト。いい別れだ。

 

 

隣りに座っていたインド人のおじさんが
僕によくしてくれた。
バナナや食べ物を分けてくれたり。

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不思議と彼からはインド人っぽさを感じなかった。
おじさんの隣りに座るネパール人の奥さん。

そうか、僕はだんだんとインドから
離れていっているんだな。

 

 

 

ネパールへの道は
舗装されているとも言いがたいデコボコ道。

場所によってはスピードが出せず、
かなり速度を落として進まなければならない道もあった。

同じ様な一本道をひたすらにまっすぐ進む。

 

ガタガタと揺れるバス。
窓ガラスは今にも抜け落ちそうだ。

途中から乗り込んでくる乗客の人口密度のおかげで、
多少車内の温度は上がっているが、
寒さでトイレに行きたくなる。

 

 

 

3時間走った後の昼食を兼ねたトイレ休憩。

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まわりの男たちは柵に向かって立ちションしている。
僕もそれに習おうとしたら

「トイレならこっちだぞ!」と
露店のおっちゃんが教えてくれた。

あっ!そうなの?サンキュー。
でも、なんでまわりの人は立ちションしてるんだろう?

用をたして、その場から立ち去ろうとすると、

 

「5ルピー!」

 

そういうことか…。

 

「ゴメン…。
もう小銭もってないんだよね」

そう言って財布の中身を見せて
払わずにその場をやり過ごした。

だって両替に使う500ルピー札以外
持ってないんだもん。

 

まさかの有料トイレ。
インド人の節約術。

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そしてバスは
砂煙を上げてひたすら走る。

その間ずっと揺れっぱなし。
道路はボコボコしっぱなし。

ウェストベルトで椅子に固定した
バックパックがすごい角度で傾いていて、
バックル部分へのダメージが気になる。

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車線を分ける線なんて存在しない。

対向車が来ると、その度にバスは
ボコボコした道路を外れ
ジャリジャリした道に逸れなくてはならない。

場所によっては、
自転車のほうが早いんじゃないかってくらい
速度を落として走る。

こりゃあ6時間じゃ着かないぞ…。

 

 

「国境付近は野宿しやすいんですよ」

とある世界一周経験者の言葉を思い出した。

しょっぱなからタフな旅になりそうだ…。

 

同じ様な風景を見飽きてしまうと、
iPhoneに入った動画を見て時間を過ごした。

一体いつになったらネパールに着くんだ?

 

 

 

8時間後。
乗客たちが一斉にバスを降りる。

それぞれにサイクル・リキシャや
馬車(ミャンマーで見た馬タクがこんなところにもあるんだよ!)
を捕まえてどこかへ散っていった。

見上げると
「NEPALGUNJ 3km」
の文字。

 

…つーことは
ネパール手前だぞここは。

やはりイミグレーションで
降ろしてくれるようなことはなかったか。

 

さーて、どーしよっかなー?とぼっとして
脳内作戦会議を開いていると、
バスの中で僕の前に座っていたおじいさんの姿が。

息子さんらしい人が迎えに来ている。

 

「どうしたんだい?」

英語で話しかけてくる息子さん。

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「ん、いや、
ネパールに行きたいんだけど、

どーしよっかなって。
ネパールガンジまで行きたいんだけど」

「それなら
インド側のイミグレーションで
出国手続きを済ませて、
ネパール側で入国手続きして
ビザを取るんだよ」

 

適切な指示。

 

「他の人についていってはダメだよ。
僕について来て」

 

インドを旅してきたこともあって、
わずかな疑念もあった。

そんなたまたま居合わせた外国人に
そこまで親切にするだろうか?

ここがインド(人)なら必ず最後に
チップを要求してくるパターンだ。

 

だが、指示は的確。
ネパールの人が騙してくるという話は
あまり聞かない。

周りの人に訊きまくれば
一人でもイミグレに行けるけど、
ここは彼についていってみることにしよう。

 

 

 

彼のバイクにバックパックを間に挟む様にして
三人乗りの要領でインド側のイミグレへと向かう。

ネパールに近いせいだろうか?

インド側のイミグレーション・オフィサーは
「ウェルカム♪」と言って僕を迎えてくれた。

出国カードを書いてパスポートに
スタンプを押してもらう。

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「次は持ち物のチェックだね」

「えっ?荷物のチェックもするの?」

写真撮影禁止の荷物検査。
気がつくと辺りはあっという間に暗くなった。
僕は焦った。

 

「はい、これはカメラで、
こちらはデッドベアのレックスくんで~…」

と言った具合にサブバッグのチェックを
手短に終わらせる。

 

次に待つのはバックパックのチェックだ。

パックセーフを可能な限り早くはずし、
圧縮袋をポンポンと出していく。

あぁ、マジでバックパックのチェックって
めんどくさいな。

その間もネパール人のお兄さんは
ずっと待っててくれた。

 

 

「さあ、このゲートをくぐれば、
もうネパールだ」

 

そんな感慨深い感じは
5ミリほどしか感じない。

やべえ。これ絶対宿見つからない気がする…。

 

 

 

 

「よかったら
うちに泊まっていくかい?」

 

!!!

 

ネパール側のイミグレーションで
書類に写真を貼付けている時にお兄さんが言った。

ネパールのイミグレーション・オフィスでは
オンライン・フォームを申請させておいたくせに、
そんなワードは一言も出なかった。

ビザ代40ドル分に対して
アメリカ・ドルで請求されたが、
「アメリカドルは持ってないんだよね」と嘘をつくと、
「しょうがないわねぇ」とあっさり
インド・ルピーで受け取ってくれた。

ゆるいなネパール。

 

 

てかここまでお世話になったら、
チップ要求されたら払わないとな…。

ちょ、ちょまっ!
自分でイミグレーションくらい行けたしぃ~!
そんなバイクの後ろに乗っかって
お兄さんの家なんてー…。

 

「今日は姪っ子の誕生日なんだよ。
そこでご飯を食べてからうちへ行こう。
さっきから『今どこ?』ってうるさくてね」

「ややや、僕のために色々とゴメンナサイ!」

 

真っ暗な夜道。
ヘッドライトがアスファルトを照らす。

辺りには街灯が全然見当たらない。
インドの国境を越えた途端、
辺りの景色はガラッと変わった。

てか寒い…。
バスの中からずっとトイレ我慢してるんだよね…。

お兄さんの「あと家まで5キロだよ」の
5キロがめちゃくちゃ長く感じた。

耐えろ!耐えるんだおれの膀胱!

 

 

そして国境からようやく到着した
コホルプル
という道路沿いの町。

本当だったらネパールガンジが
今日の目的地だったけど、
そのひとつ先の町までやって来た。

 

誕生日という特別な日に訪れた突然の来訪者を、
お兄さんの家族は温かく迎えてくれた。

停電で真っ暗な小さな部屋の中、
みんながニコニコと幸せそうな笑顔を浮かべている。

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「こうやってね、
誕生日の子供のおでこにー…」

渡されたのはドス赤い物。

食べ物の英単語に聞こえた僕は
ひとつかみ塗料を口に入れた。

 

家族一同爆笑。

 

「ちがうって!
これをおでこに
塗ってあげるんだよ」

 

お兄さんが手本を見せてくれた。

姪っ子ちゃんは「ナマステ~!」と
ペコンとお辞儀をして、
お兄さんは紙幣を手渡す。

なるほど。そういう風習なのか。

でも僕、両替してないし、
ネパールのお金も持ってないからなぁ…。

ごちそうになったご飯を食べながら
ちょっと考えた。

 

 

「もう使い古されたヤツだけどさ、
よかったらこれ」

サブバッグからタイで買った
小さなハーモニカを女のコにプレゼントした。

 

ロウソクとLEDが灯るネパールの小さな家に
コードAのハーモニカの音がかすかに聞こえる。

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長文お疲れ様です。ここまで読んでくれてありがとう。
読んでくれているあなたが、会社まで一時間半の通勤電車の中で
リーディングリストに入れた僕のブログを読んでくれてるといい。
そうすれば僕のブログも少しは役に立てたかな?

 

たぶんこの後数日はライト・ウェイトなブログだと思います。

変な話、僕は「旅運」がいいと思います。
そう考えるとラクナウで運気が上がったのかなぁ?

ボーダーを越えてガラリと変わった環境。
同じ顔をした優しそうな人たち。
仲間がなんでネパールが好きなのか、分かった気がします。

30日分のビザを手に入れて、この国をゆっくり旅してみようと思います。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

「旅する漫画家」。世界一周後(2013-2016)、現在は海沿いの町に潜伏中。そろそろ旅がしたいぞ!