世界一周803日目(9/10)
チューナー
がぶっ壊れていた。
めちゃくちゃシャイな家族。写真を撮ろうとしたら一目散に逃げてった。
今朝方、調子の悪かったチューナーを確認すると
中の配線のうちの一本がちぎれていた。
映画でよきある爆破を阻止した後の
時限爆弾のコードみたいな切れ方だった。
赤と黄色のコードのうち、黄色のコードだけがブッツリと切れていた。
チューナーはいつもギターのヘッドにつけっぱなしにする。
壊れるのも無理はない。
六弦の音を合わせるのに僕はこいつを必要とする。
僕に絶対音感なんてない。
はぁ..、ただでさえお金がないって言うのになぁ..。
テンションの下がる一日の始まりだ。
ここはグアテマラ、アンティグア。滞在は今日が最終日。
いよいよ明日から中米南下の旅が始まる。
昨日ホンジュラス行きのチケットを買ってしまったのだが、
僕は気が変わった。
そうだ。エルサルバドルに先に行っても、
どっちみちホンジュラスは通るじゃないか。
情報収集をしていたらエルサルバドルののんびりした空気に
心惹かれてしまったのだ。
僕はチケットを買った旅行代理店へ言ってみることにした。
昨日チケットを売ってくれたホアンさんは、
昨日と同じ場所で友達とたむろしていた。
僕はチケットの変更ができないかと尋ねてみると
ホアンさんは僕を旅行代理店まで連れて行き、
係のお姉さんにチケットの変更ができないか確認を取ってくれた。
お姉さんは電話でバス会社に連絡を取ってくれたのだが、
雲行きから変更できないだろうなということが分かった。
お姉さんは受話器を置くと「ノ~~」と答えた。
昨日までだったらチケットの変更ができたらしいが、
まぁ、しょうがねぇだろう。
グアテマラを発つ前にやっておきたいことは他にもある。
宿の近くに服の修理屋さんを見つけたのだ。
いいキャラしてんぜ!
中には背中を丸めたおじいちゃんが
年季の入った足踏みミシンの隣りに座っていた。
僕はnudie jeansの膝の部分を補強してくれるように
おじちゃんにお願いした。
ジェスチャーを交えて三回くらい同じ要望を伝える。
おじいちゃんは「膝の穴は塞がなくていいのかい?」と尋ねたが、
そのままにしておいてもらうことにした。
ジーンズのダメージは味なのです。
修理にかかる値段は10ケツァール(156yen)。安い!
ジーンズは要望通りに補強されていた。
ていうかこれで何度目だろう?修理するの。
そしてとうとう僕はチューナーを買うことにした。
セントロには上手い具合に楽器屋がある。
中米にしてはしっかりとした店だ。
店内には松竹梅みたいに三種類のチューナーが置いてあり、
僕は一番安い千円くらいのチューナーを買うことにした。
そのまま
向かったのは中央公園だ。
本日最後のバスキング。今は時間があれば唄っていたい。
選挙が終ったこともあり、この日も警察のチェックは緩かった。
唄っているとすぐに人垣ができた。
公園内には中学生くらいの学生たちが集まっており、
かなり興味を示してくれた。
しかも1ケツァール札をちょいちょい入れてくれるのが嬉しかった。
似顔絵も最初の一枚の依頼が入れば、
あとはぶっ続けで描きっぱなしだった。
人垣の中に警察の姿が見えたような気がしたが、
特に何も言われることはなかった。
まずは似顔絵一発目!ざっす!
あ、歯がねえ(笑)
実はさっき右側の男の子の似顔絵描いてた(笑)
あ〜〜、撮り忘れた。けっこうガタイのいい男の子だったのだ。
今回も値段は決めていない。
子供たちで5ケツァール(78yen)(安っ!)、
大人で20ケツァール(312yen)だ。
中にはカップルで似顔絵を頼むマセた子もいたけど、
僕としては枚数が描けることはありがたいことだ。
スコールが降り出さなければスケッチブックがなくなる勢いだった。
彼らはベネズエラ出身の2人組。
家族スリーショット!
本日最後の似顔絵。一番漫画っぽくデフォルメできて満足!
そしてスコール。まぁ、いいタイミングだったね。
路上
パフォーマンスの前半戦が終ると
僕はいつものカフェでアメリカーノを注文した。
この時点でチューナー代は稼ぐことができていた。あざっす!
漫画の続き。
スコールは30分ほどで止んだ。
夕方頃になるとまた公園の方へと戻って行った。
暗くなるとギターの演奏は目立たない公園の中でやるよりかも
アーケードでやった方がいい。
アーケードでポロポロとギターを弾いていると
警察にすぐに止められてしまった。
公園に移って続けてみたがレスポンスは悪かった。
夜になると公園の人通りも少なくなる。
またアーケードで試してみたがチェックは厳しかった。
「もうお前いい加減稼いだろ?」ってことだろう。
へーへー。分かりましたよ。
宿に戻る前に楽器屋に立ち寄った。
夕方シフトの店のお兄さんは気の良いヤツで、
僕の持っている余った5、6弦と必要な弦を交換してくれた。
ギターの5、6弦は滅多に切れないので、
セットで買った場合に余ってしまうことが多い。
交換するタイミングは錆びて音が響かなくなったらだろう。
楽器屋で弦をバラで買える時があるけが、
まさか交換できるだなんて。別の場所でも試してみようかな?
今日も教会の近くの屋台で夕飯を済ませて宿に戻った。
栄養補給!
ドミトリーの机の上にパソコンを開いてFacebookを見ていると、
ヤッケン兄さんが自分のブログ記事をシェアしているのが
たまたま目に入った。
そこには、
「南米の旅が始まった時点で
手持ちが三万円しかなかった」
と書いてあった。
僕が思わずコメントをすると
ヤッケン兄さんからすぐに返信が返ってきた。
「31万もあるなんて豪遊出来るじゃん!
緊張でお腹が痛い?食べ過ぎじゃんじゃないの?」
ちょっと煽るような返信だったが、
なんだかヤッケン兄さんらしかっい。
ここにも路上パフォーマンスで世界を旅してきた人がいるじゃないか。
考えてみればヤッケン兄さんは
10万円からヨーロッパで旅を始めて、
もう1年以上も旅を続けてきたんだよな。
貯金を切り崩すだけの僕と違って
ほぼほぼ旅の資金は旅先で己の力で稼ぎだしているんだ。
改めて考えてみたらすごいことだ。
アフィリエイトやネットの仕事があるとも言っていたけど、
世界をサバイブする技術は旅人の中でも
かなり高いんじゃないだろうか?
勇気をもらった。
おれもまだまだやれるはずだ。
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