2月5日/オーストラリア、ケアンズ
ボヤボヤした頭を抱えてひとまず僕はラグーンへと戻っていった。
ラグーンでは一睡も野宿はできなかったけれど、利点があるとすれば朝からシャワーが使えるということだった。
2分〜3分ほど温水が出っぱなしになったあとは1分くらい停止するやっかいなシャワーだったが、体を洗えないこともない。オーストラリア旅においてシャワーの確保はかなり重要だ。これがあるかないかでその町で快適に過ごせるかどうかが決まってくる。

体をさっぱりさせると、朝日を浴びながら髪を乾かした。
もういい加減このクソ長い髪をどうにかしたくてしょうがないんだけれど、二年七ヶ月も伸ばしていると、やっぱり日本に帰ってからじゃないと切ってはいけないような気持ちになる。今が夏でよかったよ。髪が乾くのが早くて助かった。
髪が乾ききると、僕はショッピングモールへ向かった。
これが4ブロックあって地味に遠く感じるんだけど、ここは行く価値がある。
中はばっちし冷房が効いているし、限られた場所ではあるがWi-Fiが使える場所もあるのだ。僕はクソ高いコーヒーを注文するとコンセントのある席でiPadを充電しながら日記を書いた。
コンセントのある場所ではWi-Fiが入らない。Wi-Fiのある場所にはコンセントがない。だいたいどこも作業環境は似たようなものだ。
日中はバスキングをやらないので(人が少ないからね)僕は図書館へ行ってみることにした。
ケアンズの図書館は小さな図書館でWi-Fiは時間制限付きだし、コンセントもなかったのだけれど、コーヒーが飲める機械が設置されており(もちろん有料だ)、英訳された日本の漫画が置いてあったことが僕に好感を与えた。

バスキングを始める前にまた昨日のディジュリドゥショップへ行き、30分ほど試奏をさせてもらった。昨日よりうまく吹けるようになっているんだから驚きだ。やっぱあれ面白いよな。
17時を過ぎると僕はエスプラネードストリートでバスキングを始めることにした。
今日は昨日よりもオーダーがもらえた。
バーのあるストリートだが、面倒くさい絡みはほとんどない。近くのマクドナルドの角で他のバスカーがギターを弾いたり、ディジュリドゥを吹いたりしているけれど、僕は彼らの演奏を楽しみながら絵を描くことができる。
今日のアガリは94ドル。




寝場所はラグーンとは反対方向の駅に向かって歩いたところにある、スプリンクラーの射程外にあるベンチの裏。
それでもあの「カシューーーーッッ…」という放水の音を聞くと起きてしまうのだった。

さすがにここまで堂々と寝ているとさすがに警察を呼ばれます。おっちゃん、もう少し寝る場所選ぼうぜ?
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