「宿に泊まったら負けかな、って(笑)」

3月10日/台湾、台北

 

 

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屋根の下でテントを張れて、さらに市民プールのスタッフも何も言ってこないだなんて。

台北で生きる上での心配事は

ほぼなくなった。

あとは雨の中でもバスキングで安定して稼ぐことができたら申し分ないだろう。

 

 

宿に泊まることも考えないわけでもなかった。

台南で出会ったバスカーのタカシさんはどこかに週300NTドルで泊まれるホステルがあると言っていたが、

僕が泊まりたいのは雨が降った日のみなのだ。

それに週2100NTドルとなると、どこか節約したい気持ちに駆られてしまう。

居心地にいい(らしい) 日本人宿は事前に予約をしなくてはならないし、WiFiやシャワーなどの設備は整っているだろうけれど、西門までは地下鉄を使わなければならないだろう。それに500〜600NTドルもする。

そう考えると今野宿している場所のメリットは「雨がしのげる」「シャワーが50NTドルで浴びられる(ただし8時まで)」「西門から徒歩5分」というところだ。

っていうか、ここまで野宿してたら、

宿に泊まったら負けかな〜、

なんて。

そんなくだらないプライドを持っていたせいでチェコで盗難に遭ったのを僕は忘れたわけじゃないけれど…。

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おばちゃんがスープおまけしてくれたっっ!シェーシェー!

 

 

 

 

 

 

 

いつものスターバックスで時間をつぶすと、僕は今日は別の場所でバスキングをしてみることにした。

昨日警察に注意を受けているのでさすがに一日は明けたほうがいいだろうと考えたからだ。

だが天候は雨だ。

やるとしたら地下道だろう。
もちろん地下道で路上パフォーマンスをすることは禁じられている。

 

 

西門のMRTへ降りると、そこには現地人のおじいちゃんバスカーがいた。

ハーモニカをプカプカ鳴らして小気味のいいステップを踏んでいた。目の前にチップボックスの他に曲名の書かれたボードが出ていた。番号がふってあり、どうやらその番号を伝えておじいちゃんの持ち曲のリクエストができるようになっているみたいだ。それこそ人間ジュークボックスだ。

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おっちゃんはライセンスを持っているにちがいない。

誰からも注意を受けることなく演奏を続けていた。だが、チップボックスのコインは数枚しか入っていなかった。これが路上演奏家の末路なのだろうか?

僕はコインを数枚入れて写真を撮らさてもらうと、自分もバスキングができる場所を探して地下鉄に乗った。以前バスキングをやった台北駅の地下街に向かおうとしたのだ。

 

 

 

 

 

 

台北駅の地下道はかなり大きく
自分が以前バスキングをやった場所にたどり着けなかった。

 

 

 

「シミさん!」

階段を降りたり登ったりしている中で声をかけられた。

そこには台南で会ったタカシさんの姿が。

広く複雑な地下鉄構内で知り合に出会うことに、僕は運命や縁の存在を感じずにはいられなかった。

「ちょっと話しませんか?」ということで僕たちは台北駅内のスターバックスでコーヒーを飲むことにした(本日二回目)。

 

 

 

 

タカシさんは63歳のバスカーでキーボードを演奏してお金を稼いでいる

なんでも今回は2年以上日本を離れているらしい。旅人には、バスカーには年齢なんて関係ないのかもなと思わせるバイタリティーの持ち主だった。

若い頃はアートを志しており、ニューヨークで活動していたこともあったそうだ。いろいろあってそれから旅とバスキングを始めたそうだ。

僕の目の前にいたのは当時を生きたヒッピーの先輩だった。

 

 

タカシさんはとても謙虚な方だった。

旅を長く続けているから偉いだとか、自分はこんなにも世界を知っているんだとか、そんな雰囲気は微塵も感じさせなかった。

今はバスカーとして旅を続けている一人の人間にすぎないのだ。
そんな淡々とした印象を僕は感じた。

 

 

30分ほど楽しくおしゃべりをさせていただいて、僕たちは台北駅の地下道で別れた。

「またシミくんとは会えるかもしれませんね♪」

タカシさんはそう言ってニッコリ微笑んだ。

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手始めに台北駅と中山駅をつなぐ長い地下道でバスキングを始めることにした。

人通りはそこまで多くはなかったが、距離間は申し分ない。

 

 

いい再会もあったことだし、気持ち良く僕は絵を描き始めたのだが、10分も経たないうちにセキュリティにストップをかけられた。

僕は別の場所へとバスキング場所を求めた。

 

 

台北駅の地下道もなかなか広く、バスキングをやれそうな場所はいくらでもあったが、やってはみたものの、こちらもダメ。

一組だけドイツ人のご家族からオーダーをいただけただけだった。

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外はあいかわらず雨が降っており、僕はブーツを濡らして行ったり来たりを繰り返した。

これなら最初っから西門でバスキングをしていたほうがよかったんじゃないかと後悔したくらいだ。

 

 

なんとか以前やった場所に戻ってくることができた。

その頃には19時前になっており、なんだか帰宅ラッシュも終わってしまったように思えた。

漫画が1ページ売れ、似顔絵を一組描いただけ。

それと、英語が喋れる台湾人の女のコがぺちゃくちゃと話し相手になってくれたくらいだ(というかそのコが一方的に話してきたんだけど。まるで英会話を練習するみたいに)

 

 

そして最終的にはセキュリティにストップをかけられた。

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漫画1ページお買い上げ〜〜!毎度あり!

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韓国からのお客さん。

 

 

 

 

こういう日もある。

なんだか雨の日は外をウロつかない方がいいんじゃないかって思えるよ。

それなら今日はずっとスターバックスで作業していた方がよかったのかもしれない。

バスキングの場所探しはトライアンドエラー。

そう。うまくいかないことだって当然あるのだ。

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4 件のコメント

  • この後 台北では西門の近くのデザイナーホステルに250NT$で泊まりました。by agoda.

    • >takashiさん
      やっぱり宿の快適さは譲れないですよね。
      「宿に泊まったら負けだ!」なんていうような僕だから
      盗難に何度も遭ったのだと思います。
      命あってなによりだ〜!

      • シャワー代とコーヒー代にちょっとプラスで泊まれますね。ヨーロッパも土地土地によってはゲストハウスやキャンプ場の料金が安いところがあり、バスキング旅のルートプランも立てやすいです。

        私の場合、充電の問題がありますが、野宿も楽しんでやれば最強。

        • >takashiさん

          ヨーロッパは冬はかなりキビしいと思われますので、
          やっぱり行くなら夏ですよね。
          でしたら夏はヨーロッパで稼いだお金で
          インドでくつろぐってのもありかもしれませんね。
          それか冬ならオーストラリアやニュージーランドもありですね〜♪

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