「チャイナトレイン」

世界一周33日目(7/31)

「硬座」

というのが
僕の選んだ席だったが、

一体それがどのような席なのかは
分からなかった。

地元民で溢れかえり
空調のなかった時代は
車内は灼熱地獄。

旧正月や連休に入ると

乗車率が200%を超え、

満員過ぎて死者も出た

くらいだと言うのだから
不安じゃない方がおかしい。

フフホトのゲストハウスで会った
スペイン人のあんちゃんは

「ちくしょー!
おれもピンヤオに行くのに
座る席すら取れなかった!」

と地団駄を踏んでいた。

そもそも

「硬」

ってなんだ⁈

そんなのに座ったら
お尻がまっぷたつに
割れちゃうんじゃないか‼⁉

昨日も
呼和浩特東駅まで
切符を来たのだが、

まだ完成したばかりだということもあり、
駅は綺麗で

デカかった…

20130801-000624.jpg

いつ弾けるか分からない
中国バブル。

フフホトの町には誰も住まない
投資目的のビルが立ち並び
それでも新しい建物が
作られ続けている。

フフホト東駅も
バブルの影響を受けて
作られたのだろう。

指定された車両に乗り込むと

自分が想像していた座席よりも
ずっとキレイなシートが
僕を待っていた。

人口が多い中国ならではの
向かい合わせのシートではあったが
空調が効いているため車内は涼しく、

昔、バックパッカーたちが
語ってきた様な
凄惨な「硬席」ではなかった。

日本の電車に近く、
あまりコミュニケーションは
交わされない車内に
ロシアやモンゴルの列車が
少し恋しくなった。

そして

駅員が車内販売を行っていることに

ツッコミたくてしょうがなかった。

だって、

「ほらぁ、見てください!
こんなに水を吸収するんですよ!」

みたいな吸収性抜群のタオルや

「さて♪さて♪さては南京玉簾ぇ♪」

的なパズルを販売したり

(一体誰が
そんな柄も絶望的な
ガキのおもちゃ買うんだ⁈

…と思ってたら、前に座ってた
サブカル系の中国人の大学生が
買ってた)

お祭りで買う様な
電池内蔵のキラキラ光るコマを

販売しているのだ!

どれもこれも
いらないものばかり。

ちょっと変だよ
ここに人件費かけるなんて…。

このまま
12時間の列車の旅が
続くのだろうと思っていた。

3時間程走った後に
列車は途中の駅に停車する。

人が乗り込んでくる。

一気に、
車内の温度があがる。

人口密度の増加と
彼らの上昇した体温で
窓ガラスが曇った。

馬鹿でかい荷物を背負った乗客たち。

なんなんだ‼
この人たちは⁈

そして

なんでエアコンが
止まってるんだ⁈

荷物を置く棚が瞬く間に埋まってく。

いやいや!そんなに荷物詰めたら
棚壊れちゃうんじゃないかなぁ⁈

これが「硬席」ってヤツなのか⁉

ていうか指定席は3席分なのに
なんで僕の列に
4人もいるんだ⁈

てめぇ、ぜってえ立乗りだろ‼
(指定席が埋まると
「立ち乗り」切符がうられるのだ)

しばらくすると
エアコンが入り
再び涼しくなったと思いきや、

今度は寒さで
凍えることになった

思わず、
パタゴニアのアウターを羽織る

だが、それでも寒いのだ。

他の中国人は大丈夫なのだろうか?

その日僕は
備え付けの小さなテーブルに
浪人生が予備校で寝る様に
つっぷして寝た。

明け方
列車は12時間の旅を終え
平遥(ピンヤオ)の町に着いた。

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