世界一周156日目(12/1.日曜日)
『このままじゃ
引き下がれない…』
チャトチャックから
手ぶらで返ってきた昨日。
何のためにわざわざ
あそこまで行ったのか?
いや、それは
日本人の手がけるオシャレな服屋さん、
「TRAPS/WANA」を見に行ったんだけど、
あれだけ雑貨に溢れているのに
何も仕入れないのは
あまりにもったいなさすぎる!
※シミ(僕)の帰国後に相棒のまおと
「一回限りの雑貨屋さん」を企画しているんです。
早いことにもう12月だ。
5日にはインドへ向けて出発する。
つまり、
ウィークエンド・マーケットに行くチャンスは
日曜日の今日しかない!
「雑貨があり過ぎて逆に買いたくない病」
を発症させてしまった僕は
相棒のまおくんにすぐ連絡をとった。
「一体僕は何を仕入れたらいいんですか?」
iPhoneで撮った雑貨の写真をLINEで送る。
店長まおからの一言は
「それ!買いで!」
こういう時に相棒がいると助かる。
店長からの指令を受け、
僕は3番バスに乗って
チャトチャック・ウィークエンドマーケット
へ向かった。
ここはもはや戦場だ。
自分や友達のための「お土産」を買いに
僕はここへやって来たわけではない。
世界中の雑貨を集めて
それを誰かに届けるための
「仕入れ」をしに
僕はここへやって来たのだ。
多くの旅人は
ここへは遊びにくるんだろうな。
だが、僕はちがう!
飢えたハイエナのような目をして
マーケットの中を歩き回る。
ここで雑貨は洪水のように溢れかえっている。
東南アジアならどこでもみかけるようなものから
タイの洗練されたクオリティの高い雑貨まで。
だが、気になったものを全て仕入れる余裕はない。
その中で世界一周の資金と相談しながら
指令通りの雑貨と、自分のアンテナを頼りに
僕は雑貨を仕入れて行った。
度重なる値下げ交渉。
あきれる店員。
愛想笑い。
あれ、ここさっきも来た…。
昨日気になったお店はどこにあるんだっけ?
おねえさん、スリットがセクシーっ!
やっぱTeppeiさんたちのお店は
ついつい遊びに行きたくなる様なお店だ。
また足を運んでしまった。
『こんな店二度と来るか!』と思っていた
チーク素材のカトラリーを扱うお店に
ぬけぬけと顔を出した。
他に扱っているところが
見つからなかったから。
ここで僕のプライドは邪魔なだけだ。
店主のおばちゃんは
僕の顔を見た瞬間、
表情にあからさまに出してきた。
「また、コイツかよ…」
「いやいやぁ、
昨日はすんませんでしたっ!
ど〜してもここの商品が欲しいんですよぉ!」
ニコニコの笑顔でおばちゃんに挨拶する。
もはや演技の域。
チーク素材のカトラリーを
念入りにチェックして
お金を払う段階で笑顔で一言、
「Can You Discount?」
懲りてませんっ!
ここのおばちゃんは頑固だけど、
安く仕入れる可能性は1%でも上げておきたい。
ダメだったら潔く払う。
おばちゃんはため息をついた後、
値引きした金額で電卓を打ち直し
ちょっとだけ値引きしてくれた。
サンクス!
熱意は伝わる!?
この他にも
僕は「ベタな雑貨」や
「ちょっと変わった物」も仕入れた。
たまたま見つけたお店には
ファンキーなタイ人のおっちゃんが
リズムを刻んでいた。
ここで扱われている物は全て
リズムを刻むものばかり。
マラカスやアサラトのように
「シャカシャカ」と気持ちのよいリズムを
奏でることができる楽器が何種類も置いてある。
その「シャカシャカ」の音が
何種類もあるのだ。
ジャズやリラクシングに合う様な
落ち着いた音を出す物もあれば、
乾いた音でウキウキするような
リズムを刻むものもある。
やばいよ!全部欲しい!
でもそんなことも言ってられないよね。
このお店のオリジナリティが感じられる
ベル型のリズムメイカーを2個仕入れた。
15時の太陽に
ジリジリと照らされながら
帰りの3番バスを待つ。
足下には仕入れでパンパンになったビニール袋。
これに詰まってるのは雑貨だけじゃない。
僕たちの人生を豊かにする種も入っているのだ。
カオサンに
返ってきた僕は
無性に漫画が描きたくなった。
さっき乗っていた3番バスは
デモの影響で途中までしか進まなかった。
バスを途中で降ろされたのだが、そこで
「旅する彫り師」、ショウジさん
にお会いすることになったのだ。
話しながらカオサンまで歩いてきたため
写真を撮るのをすっかり忘れちゃったんだけど、
奈良出身のショウジさんは
スーパーポジティヴ・シンキング
の持ち主。
「生きてるだけで丸儲けやんか♪」
って素で言えるお兄さん。
僕もポジティヴに考えるようにしているけど
そのさらに上を行く人で
話しているだけで楽しかったし、
今現在タイで起こっているデモに対する見方も
僕とは違っていて面白かった。
まぁ、そんな
「旅する彫り師」のショウジさんに会って
僕も何か作りたいという欲求が刺激されたんだね。
カオサンのマックでコーヒーだけ頼んで
「ベタ終わんないよぉ〜」とか言いながら
根性で漫画を完成させた。
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相方の話の行方が気になります。
読んでてハラハラしちゃってます。
シミさんのブログは、よくcaravanの歌詞とか、どこでcaravanのあれを唄ったとか、
『この景色、caravanのあの曲っぽいな』とかが書いてあるので、
caravan好きの私は、読んでいて楽しいです。
>ひろさん
コメントありがとうございます。
う〜ん…
個人的な日記だけど、
やっぱり読んでくれる人もいらっしゃるので
書き方も読みやすいように意識しました。
ほんとうはもっと
シリアスな要素もたくさんあったんです。
僕にも相棒にとっても
忘れられない日になりました。
海外でCaravanの歌を
これだけ唄ってるのは僕しか
いないんじゃないでしょうか笑?
ちなみに最近、レパートリーに追加されたのは
銀杏ボーイズの「漂流教室」です。