「アグリさんに髪切ってもらおう!」

世界一周538日目(12/18)

 

 

そろそろ

髪を切ろう

と思う。

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旅に出てから

まだ一度も
髪を切ったことがなかった。

日本にいる時から数えると
一年七ヶ月は髪を切っていないと思う。

人生史上こんなに髪が長かったことはない。

日本にいるころはいつも短い髪型だった。

ショート・ネープで
セットするのがめんどくさいので
大体はパーマをかけていた。

行きつけの美容院で「いつもの」と言えば
確実に同じ髪型にしてもらえる自信があった。
(その割には毎回ちょこちょこと注文してたけど)

僕の髪を担当してくれたスタイリストさんの方々には
完璧に僕の髪の癖を理解してもらっていた。

前髪と襟足が短過ぎると
カッパみたいに浮いてしまうことや、
髪を切り過ぎるとつむじがモーセが紅海
を割ったようにパックリ割れてしまうこととかね。

まぁ、人並みにコンプレックスがあったわけだ。
髪を切ってもらっている間は常に鏡を見て
作業をチェックしていたくらいだ。

 

 

 

 

これはどういう巡り会わせだろう。

なんと、

 

 

セブン・ヘヴンに

元”美容師”
の方がいる

のだ。

 

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旅中に美容師の人を見つけ出すのは
雪男を見つけるのよりも難しいとされている。

まさに、

“世界一周の除念師”。

え?ハンター×ハンターだよ。知らない?

 

 

 

僕と同じくダハブに「沈没」している
その方の名前はアグリさん

渋谷や原宿で
働いていたことのあるお洒落な方だ。

昨日、町を歩いていた時に
今日髪を切ってもらえるように予約しておいた。

マサトさんも髪を切ってもらうらしい。

 

 

 

 

前日寝まくった僕は
今朝は早く起きることができた。

10時半にセブン・ヘヴンに
アグリさんの所在を訊きに行ったのだが、
まだ起きていないということだった。

一応約束は12時ってことになっている。

まぁ、向こうも朝起きて、
調子を整えるまでに時間がかかるだろう。

僕は13時に出直すことにした。

 

 

ちなみにカットの料金だが、
アグリさんは

「お金はとらない」

と言うのだ。

髪を切ってもらっている他の人が
ビールや食べ物を差し入れると聞いていたので、
僕らもそれにならった。

僕はビール一本。
マサトさんはクロワッサン10個を買った。

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13時に

もう一度セブン・ヘヴンに向かったのだが、
アグリさんはどこかへ出かけてしまったようだ。

セブンへヴンのレセプション前に座って
タバコをプカプカ吹かしてアグリさんを待った。

 

 

 

セブン・ヘヴンのレセプションに並べられた本は、
ディープ・ブルーに比べると、
本当にお粗末なものばかりだった。

そのなかで

「うんこに咲く花」

という本を見つけた。

 

 

これは2011年くらいに
帰国したブロガーさんが出版した本で、
直筆のサインみたいなのが入っていた。

発行部数は二版まで行っており
(今はどこくらいか分からないが)、
売れているのか売れていないのだかよくわからない。

日本にいたころはこういう旅の本が好きで、
よく新百合ケ丘の
ヴィレッジ・ヴァンガードに探しに出かけた。
僕の好みは文字量の多い物だった。

 

 

だが、定番の「深夜特急」を除いて、
読み応えのある本に出会うというのは
なかなか難しいことだった。

人気ブロガーが帰国後
その人気にあやかったかどうかは分からないが、
旅本のほとんどはどれも拙いものばかりの印象がある。

デジカメで撮ったであろう写真は粗く引き延ばされ、
分少量も少ないし、
みんな似たり寄ったりの感想を述べている。

 

 

以前「旅ロック」という本も買った。

旅をされていた夫妻がマラリアで亡くなり、
身内の人が書籍化させたというものだった。

これから旅に出る僕はこの本に注目していたのだが、
肝心の内容はというと、
ブログの内容をそのまま抜粋しただけの
チグハグしたものだった。

 

 

この「うんこに咲く花」もまさにそれだった。

文章量がそこそこ多いので読み応えはあるのだが、
内容は語り口調で、作者の生い立ちから始まる。
写真が粗いのも残念だった。

ブログは、やはりブログであって、
本にはなりにくいと思う。

書籍化するのであればちゃんとブロガーの人が編集し、
また始めから書き下ろすくらいの
力の入れようじゃないと良い物はできないだろう。

 

 

まぁ、こう思っているのは
僕だけかもしれないけどね。

あまり「良い旅本」ってのは
ないんじゃないかって話。

 

 

 

 

当時の旅人と今の旅人を比べると、
今の旅人は道具に金をかけていると思う。

だいたいみんな一眼レフを持っているし、
写真の編集スキルを持っている人も中にはいるため、
ブログに載る写真はべらぼーに綺麗だ。
これが時代の流れなのだろう。

だが、値が張るものばかり持っていると、
あまり冒険をしなくなるとも思う。

カメラが壊れたりしたら修理しなくちゃならないし、
盗まれたり襲われたりする危険もあるからだ。

 

 

そう意味では、
金丸さんはほんとうに冒険家だった。

少ない持ち物とお金で常にギリギリの旅をしてきたし、
同時にパフォーマンスの腕も磨いていた。

今僕らがウダウダしているダハブにだって
三日間くらいしか滞在しなかった。

日本を旅した経験から知識と語彙値からも
ダントツに高かったし、
読者をいつもワクワクさせてくれた。

今現在、本の執筆をされているとのことだが、
出版されるのがほんとうに楽しみだ。

 

 

 

 

「おれも色々と考えてるんだよね」

 

 

書籍化の話をしていると、
ふいにマサトさんが
面白い話を持ちかけて来た。

 

 

ワクワクしたことは
突然湧き起こる。

 

 

話しているうちにどんどんアイディアが浮かび、
これから僕がやるべきことも見えてきた。

いつまでもこんな企みを続けていたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アグリさん

に買ってきたビールは
もうすっかりぬるくなってしまっていた。

 

 

ふらっとアグリさんが
セブン・ヘヴンに戻って来たのは15時前だった。

すぐにプラスチックの椅子が用意され、
僕の首に髪よけのマントのみたいなのがかけられた。

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「うわ~~~~…、
これ、ヒドイね…」

「あはははは。
だって一年五ヶ月切ってないですもん」

「まぁシミだから
テキトーでいいよね?」

「ちょっ!ちょ!
待って下さいよ!」

 

 

アグリさんは人との距離感をとるのが
非常に上手い人だ。

ここに来た初日に輪に加われない僕なんかにも
声をかけてきてくれるし、
みんなで喋っている時も
話の進め方がうまいだけでないく、
ツッコミやボケもかましてくる。

さすが元美容師。

 

 

僕という人間に対して、
もう既に(っていうか会った初日の時点で)
一定のキャラ付けみたいなのがされている。

たぶんアグリさんの中で僕は

「適度にイジるキャラ」

なのだろう。

 

 

 

 

そんなアグリ兄さんによって
僕の髪はバッサバッサと切られた。

時々櫛がいれられたが、
髪が引き千切られるように感じた。

 

 

「い、いたたたたた…!!!ちょっと!優しくやってくださいよ!」

「変な声だすなよ」

「あっ!あっ!あああぁ~~~~….!!!」

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カットの後、切り落とされた自分の髪を見ると
カツラでも作れそうな量の髪の毛が落ちていた。

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それでもパッと見は分からない感じ。

もう少し髪をのばしてみたい。

どうせならヘアゴムを使わず髪の毛が結べるくらいに。

 

 

なんと今日は僕以外に5人も
予約が入っていると言うのだ。

セブン・ヘヴンに泊っているロシア人の女性が
「短くして欲しい!」と飛び込みで
カットしてもらっていた。

お金もらえばいい収入源になると思うんだけどなぁ。
千円くらいでも喜んで払うのに。

アグリさんは欲の無い人だ。

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続いてマサトさんも
同じように切ってもらった。

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ボリュームのあった髪の毛と
長かったもみあげもスッキリさせると、
かなり若返った。

なんとなく社会人やってた頃の
マサトさんがイメージできた。

アグリさん、ありがとうございます。

 

 

「おれ、予約が多い時のは
「モードに入る」から
ほとんど喋らないんだよね」

っていうセリフからプロを感じました。

他の美容師の方は旅先で千円取ってるらしいです。
そのくらいやってもいいのでは???

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カット

の後にマサトさんと
近くで8ポンド(135yen)のシーシャを吸った。

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ココナッツのフレーバーで注文したのだが、
吸ってるうちになんの味だか分からなくなってきた。

昨日とは打って変わり、

『ダハブを満喫してるなぁ』

と僕は思ったのだ。

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明日から製作に入る。

たぶんずっとカフェに籠っていることだろう。

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僕が面白くないなと思った本も、
他の人には面白いと思えるだろうし。

まぁ、そんなもんっすよね~~~。

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